やっはろー(^^)
ちょっとウソ。実はトランギア製ではありません
◎まずは「メスティン」についてのおさらい
この辺は既にご存じの方も多いと思いますが話の流れ的に(記事の尺稼ぎに?)いちおう書いておくべきかと思いましたので少々お付き合いください。
「メスティン」と言えば連想ゲーム的に「トランギア」という社名が出てきますよね。それはもう、なんというか仕方のないことでしょう。だって私もそうですし。^^;
でも、アレです。ツインテールキャラのセリフ的なアレです。
そう、「勘違いしないでよね!」です。
「トランギア」は確かに「メスティン」を作っていますが、「メスティン」については商品名であって商品名ではなかったりします。
どういうことかと申しますと「メスティン」は普通名詞だから。
つまり「トランギア・メスティン」というのは日本的には「エバニューの飯盒」くらいの意味合いなのです。
ちなみにメスティンは英語です。
「mess=メシ」+「tin=缶」で、要するに飯盒(ごう)ですね。
なので「トランギア・メスティン」って「トランギア・飯盒」なのです。
日本人がイメージする飯盒ってあのキドニー型のいわゆる「飯盒」ですよね。
キャンプでご飯を炊くヤツ、みたいな?
実はあの飯盒もヨーロッパ伝来のモノですが、ヨーロッパ人ってあれでご飯炊いてるわけじゃないですよね?あれでご飯炊くのは日本人くらいでしょう。
しかもアレ一つで4合たけますからね。
もともとは軍隊の調理道具としてアレを使っていたものの、いわゆるレーションの発達によってあそこまででっかい調理器具は不要になってきました。せいぜい一人一人が自分用のお湯を沸かせる程度のもので十分になってきたので、飯盒のメインストリームはキドニー型のでっかい飯盒からいわゆるメスティンに変化していったのでしょう。
ちなみに、ちょっと調べてみましたがキドニー型飯盒は日本軍……じゃなくて自衛隊では今でも使っているようです。
というわけでこの第一章での学びは「メシ」って日本語だと思っていたけど違ってて、実は和製英語……じゃなくて英製和語だったということです。
ここ、テストに出ますよ?
◎なぜ今メスティンを買ったのか?
つまりそういうことです。
長々とこんな話を書いたのはつまり、今回私が買ったメスティンはトランギア社製じゃないってことです。
でもコピー品とか偽物って言わないでね、というお願いなのですよ。^^;
ではここに来てなぜ私がメスティンを買ったのかです。
今頃オートキャンプに目覚めたのか?
いや、本格的に登山を始めるのか?
もっとお気楽にとりあえずハイキングで自然を楽しみたいから?
いや、どれも違いますね。
全くつかわないけどキャンプ道具は一式持ってますし、メスティン的な用途のギアも複数ありますので、わざわざメスティンを追加導入する意味はありません。
私が今になってメスティンを買ったわけ。それは……そろそろ暖かくなってきたからです。
◎ランチボックスとしてのメスティン
ぷぷ。
「ランチボックス」ですって。
日本人なら弁当箱って言えや! でございますよ。
まあそういうのは置いといて、そういうことです。
実は私、今年に入ってからランチは弁当派になったのですよ。
節約の意味合いももちろんありますが、カロリーなども含めた栄養バランスや調味料や素材の出自など含めた安全性的な観点からいわゆる外食や出来合いのものは食べたくないな、と真剣に考えるようになったからだとお考え下さい。
○夏がくる
そういうわけで今年にはいって弁当デビューした私がこれから迎えるのが始めての夏です。
夏じゃなくてそれより前から始まりますよね。というかそろそろです。そう「お弁当が痛む」季節です。
もちろんそれはわかっていましたので「夏場はムリに弁当はもっていかないようにしてもいいかな」などと思いつつ「そうは言っても弁当を作らざるを得ない先輩の弁当派諸氏は夏場をどうやって乗り越えているのだろうか?」といちおう情報収集をしたわけですよ。
いいですよね、ネット社会。
そして様々なヒントや工夫を無償で開示してくださっているすべての人に感謝を。
○真空!
そこで得た知見的キーワードは「保冷」と「真空」。
まあ「保冷」はアホな私でも真っ先に考えましたが「真空」には驚きました。
なるほど確かに、です。空気がなければ雑菌は活躍できません。つまりは腐敗することはない道理です。
「ビバ!真空!」
私は真空路線に目標を定めて弁当箱を物色しました。
結果、今年は見送ることにしました。
表層をなぞっただけの私が真空弁当派についてどうこう言う資格はありませんが、私が調べた限りでは「私がOKを出せる真空弁当箱は見つからなかった」のでした。
言い方を変えると「私が信頼できるレベルの密閉(真空)状態を約束してくれる弁当箱が見つからなかった」ということです。そりゃあカネや大きさ、重さなどに糸目を付けなければ存在しているのかもしれませんが、通勤電車に揺られるわけですから軽いほうがいいに決まってます。
自動車通勤なら何でもいいのでしょうけど、電車通勤する社畜は弁当の中身より重い弁当箱なんて常識的に選択肢にはいらないでしょう?
あとは大きさ。通勤バッグに入るのが大前提です。弁当専用に別のバッグを持つなど言語道断です。
自動車通勤なら何でもいいのでしょうけど。^^;
(ええ、ちょっとだけ自動車通勤できる人を妬んでいます)
○現実路線としての保冷
そういうわけで今年は保冷系で考えることにしました。
こちらのほうがあきらかに現実的でしょうしね。
保冷方法も皆さんいろいろと工夫をされているようで「なるほどねえ」と感心することしきりでございます。
基本的には「冷凍→食べる頃には解凍済み」系と「保冷剤で冷やす」系に分かれるかと思います。
「冷凍→解凍」系も悪くないかもしれませんが、これだと私の弁当の制作ルーティンをイチから構築し直す必要があります。
あと、基本的に冷房が効いたオフィス内に滞留するパターンが多いので「昼時に都合よく全解凍してくれるのか?」という疑問もあります。
というわけでとっつきやすいのは「保冷剤活用系」と言えるでしょう。
問題は保冷方法です。
これには(も?)選択肢が2つあって、一つは「保温系バッグで保冷剤とともに弁当箱を包む」系と「専用弁当箱」系です。
保冷に向いた専用弁当箱と保冷バッグ(袋)を組み合わせるのが最強かもしれませんね。
私はさっそく弁当箱や保冷バッグ(袋)の物色をはじめました。
が……。
重さはともかく「かさばらない」という条件を満たす「これは!」と思うものが見つかりません。「保冷」「弁当箱」などのキーワードで検索してもピンとくるヤツが見つからないのです。
◎探しものは、探すのをやめた時に見つかる
マーフィーの法則か!^^;
ネットだけでなく、買い物の途中で思いついた時に実店舗でも色々とチェックしましたが気に入るものがみつからないまま長い年月が流れました。
ウソです。
流れた時間は1ヶ月くらいです。
私はXC40に乗っているので、その関係でVOLVOからDMが届きました。
本題は「GW前だろ? 簡単な点検を無料でしてやるから来いや」的な案内です。
形状は封がされた冊子のようなもので、開くとVOLVOのグッズ紹介や「東京近辺に住んでない私には全く必要ない情報とかいらんわ!」的なイベントの案内などもあって(この手のDMは最近はディーラーではなくVOLVOジャパンから送ってくるので基本的に東京以外の地域のことは考慮されていない)写真などが洒落ているので毎回とりあえず目を通すのですが、そこにトランギアのメスティンとそれを使った料理のレシピなどが紹介されていたのです。
そう、トランギアはスウェーデンなんですよ。
チラっとしか写っていませんが写真で使っているのは赤ハンドルのタイプです。
普段からボーッと生きている私はそのページをボーッと読んでいたのですが、突然「はっ」と閃いたのです。
はるか遠くの昔の記憶のその片隅にあった映像が、VOLVOのDMにあるメスティンの写真の視覚情報と化学作用を起こし、私をPCの前に誘ったのです。
「コレだ!」
アレほど難航していた「夏用弁当箱」問題は、こうしてあっさりと解決したのでした。
◎メスティンが保冷向きなわけ
私が購入したのはこれ。
トランギア製ではありません。
メスティン単体ではなく、いろいろ周辺機器をつけたセット商品です。
このセットの大きなポイントはセットの専用ケース。
上蓋にあるポケットに保冷剤を入れられますし、EVAはただの巾着袋よりは多少の保冷効果が期待できます。弁当箱の筐体はアルミで熱伝導率いいから冷えやすいですし。
加えてセットのアミ。
脚付きですからメスティンの下側に空間を空けられます。
つまり底にも保冷剤を入れておけるのです。
以前、岩谷プリムスのweb歳とでトランギア製の自社メスティン用の純正ケースを見た時に「これいいな、メスティン買おうかな(ケースを使いたいからメスティンを買う)」みたいなことをチラっと思ったことがあったのですよ。
で、定価が結構する(メスティンより高い)のでAmzonだといくらかな、なんて思って検索したことがあって、そこで「トランギアにこだわらなければ同じものがめっちゃ安くで買えるんだあ」などと「何を今更」なことを思いながら結局は何も買わなかった、という記憶です。
その時見つけたのがたぶんコレ。
トランギア製にはない上蓋のメッシュポケットがいいな、めっちゃ安いしメスティン買うならこれかな。と思ってたのです。
改めてチェックしましたが、これって夏用の弁当箱として理想形じゃないですかね?
あと、ケースまでついて2000円ッスよ?
ちょっと洒落たプラスチックの弁当箱と同じくらいのお値段でかなり堅牢なケースもついてくるし、アウトドアで調理器具として転用?するためのストーブ台までついてくるんですからね。
そう思った私は悩むことなくポチったのでした。
◎弁当箱としてのメスティン
メスティンが弁当箱としてドンピシャかどうかは「人による」わけです。
○まず、見てくれ
なんだかんだいって要するにいわゆるドカベンですからね。
これを見て「カワイイ♪」っていうのはメスティンを知っている山ガールかキャンプ女子くらいでしょう。
なので「受け」とか「映え」とは基本的に縁がありません。
○次に容量
今使っているのは800ccクラス。しかもミチミチに詰めませんので空間があります。
トランギアのメスティンは750ccだそうですが、コイツは800cc。
つまり我が家的にはなんというかドンピシャじゃないスかね?
いつもスキマがあるのでアミで底上げしてピッタリの容量な気がしてなりません。
○あとはマテリアル
と、その前に私の弁当箱と恥ずかしながらその中身をご紹介しておきましょうか。
今日のは
1.牛ひき肉のそぼろを作ってその上に卵を落として目玉焼きっぽく焼いたもの
2.セリのおひたし(味付けはポン酢、見えませんが間に削り節を挟んでます)
3.花豆の煮物
4.プチトマト
5.ご飯(玄米)の上に牛ひき肉を使ったそぼろをまぶしたもの
という感じです。
アルミホイルで包んでいるのはクルミです。まあオヤツというかデザート的なものですかね。
我が家は玄米しか食べませんので、基本的に炊き込みご飯や菜めしなども玄米ベースです。
花豆の煮物のストックが無くなったら次は黒豆で作るつもりですが、基本的に豆の煮物は定番にしています。
クルミは生のものをオーブントースターでローストしたもの。サクっとした触感でおつまみにも最適です。
こんな感じで実用的だとは思いますが地味で人様にお見せできるような見た目でもないのでもうしわけありません。毎日だいたいこんな感じです。気をつけているのはちょっとした楽しみにもなりますので季節的な野菜を積極的に入れるようにしています。少し前だとフキノトウを刻んでミソと混ぜてみたり、最近ではベランダのプランターにニョキニョキと生えてきたミョウガの間引き芽を細かく刻んで醤油と絡めてそれぞれご飯の上に載せたりとか、若竹煮とかですかね。プチトマトもそのうちベランダで取れたものに変わるかもしれません。
とまあこんな感じです。
ここで敢えて地味な我が家のお弁当を紹介した理由は、お題?の「マテリアル」に関係するからです。
カンのいい方はお気づきかもしれませんが、我が家の弁当の詰め込み方法は弁当箱のマテリアルにあまり左右されないのです。
無垢のアルミに直にご飯とかおかずを入れるといわゆるアルミ臭がしたり調味料にアルミが侵されたりする可能性がゼロではありませんよね?
我が家の弁当は基本的にユニット式なので「あまり」触れないのです。
おかずはそれぞれシリコーンのカップに入れてますし、ご飯はご覧のようにラップフィルムでくるんでからいれていますから。
ご飯をラップフィルムでくるむのは水分保持の為です。
炊きたてを瞬冷凍して保存したものを解凍してから弁当に詰めるのですが、そのままだと水分が抜けてマズいというか時間が経つと美味しくないのですよね。
そこで解凍したご飯をラップで丸めて弁当箱に入れ込むスタイルをとっています。
毎回ラップフィルムというゴミが出るのが難点ですが、弁当箱の汚れは最小でつけ置きをする必要などありませんし楽ちんなのです。
あ、曲げわっぱの弁当箱にLand Roverロゴが入っているのは、このお弁当箱はかつてRANGE ROVERオーナーだった時に参加したジャガー・ランドローバー・ジャパンさんのイベントで出されたランチが入っていた箱でして、食べた後に捨てるに忍びなく、弁当箱として活用させていただいているような次第です。
◎実際に入れてみた
では私の「たくらみ」が果たして実現できるかどうか実験です。
曲げわっぱに入れた弁当をそっくりそのままアミで上げ底状態の容量となったメスティンに移動してみました。
どうですか、ドンピシャじゃないスかね?
大食いの人はトランギアのメスティン(大)と純正アイテムを使うといいかもしれません。
ついでにケースに保冷剤をいれてちゃんと蓋ができるかもためしてみました。
こちらもOK。
もちろん保冷剤の厚みにもよりますが、平たくして凍らせておけばそこそこいけるんじゃないでしょうか。
ちなみに把手は外して少しでもメスティンの上にスペースを確保しましょう。
うーん。
完璧じゃね?^^;
オフィスには冷蔵庫があります。なので極端な話、家からオフィスまでの時間保冷できればいいと考えると、十分以上の防御力があるのではないでしょうか。
というわけで、今年の夏場の弁当箱を探していたら、たどり着いたのはメスティンだったというお話です。
◎製品レビュー
おまけで今回紹介した製品の簡単なレビューを。
まずメスティンですが、作りはいいとおもいます。
単純なアルミの箱の組み合わせですが、トランギア社製のものと違いバリなどもなく仕上げがなされています。不あと本体との嵌合もかなり精密でガタツキなどは皆無です。ピッタリしすぎていてむしろ開けにくいくらいです。
ハンドルもちゃんと取り外しができます。
炊飯用の工夫がされているのも人によってはポイントが高いもしれません。
ご飯を炊く際に必要な水量の目安が1合用と2合用それぞれ刻まれてますし、簡易メジャー的に容量メモリもありますので袋ラーメンなどを作る際にも重宝しそうです。
ケースはまさに専用品といった収まり具合です。幸いにもハンドルを取り去ると少し余裕ができるので保冷剤と一緒にファスナーを閉じるのに苦労はしないでしょう。
作りもぱっと見て特に問題はみつかりません。というか本当にセットで2000円でいいの? と思うくらいのクオリティです。
アミは燻製などのためのものでしょうが、こちらも専用品らしくぴったり。
ただし電蝕の問題もあるので保管する際はメスティンの底にキッチンペーパーなどを敷いておくことをおすすめします。
アルコール固形燃料用のストーブ(台)は、こちらも例のアレと同じ作りで開口部は2段階に使い分け可能です。作りも例のアレ(エスビットのポケットストーブです、念の為。ちなみに全く出番がないのに所有しております。^^;)と比べても遜色のない精密さですし、全体に実にしっかりしたものです。マジでこのセットが2000円でいいのか?と逆にこわくなります。なお写真は青い表面保護フィルムがついたままの状態です。すみません。
あ、アルコールは同梱されていません。
ということで調理には使っていませんが、「夏用弁当箱、ただしオシャレじゃない」としては満点をあげてもいいかな、と思っています。
使っていて問題があればまたレポートします。