趣味と暮らしにまつわる「モノ」に一喜一憂するブログ

☆デジカメって本っ当にいいもんですねえ〜(誰かさん風に)

カメラ

昔はフィルムによってある程度個性があり、「○○の色」なんて言っていたものです。
でも今はメーカー毎、カメラ毎に個性があって、またカメラの中に行ってみれば様々なフィルムが入っていて、気分や好みでチョイス出来るという夢のような時代になっております。(初出:2016/03/22)

 私もいろんなメーカーのいろんなカメラを使ってきましたが、最高に「嘘くさい」色を出すのが富士フイルムのカメラだと思います。
その富士フイルムのカメラには元?フィルムメーカーらしいその名もズバリ「フィルム・シミュレーションモード」というものがあって、ユーザーは強制的にどれか一つのフィルムを選ぶ事になります。

まあ、普通の人は深く考えずにデフォルトのスタンダードで撮ればだけの話なんですが、そのスタンダードモードにフィルムの名前を付けているわけです。
その名もプロビア。
私などはプロビアとか言われても「何ソレ?」な人間です(コダック使ってたので)が、「うぉおお、たまらん」的な人もいるようで。
そういう意味で富士フイルムは上手な商売をしているといえるでしょうね。

普通のメーカーだと、スタンダード、ヴィヴィッドというところを「プロビアモード」「ベルビアモード」という名称を別途付けることによってそれらのフィルムに慣れ親しんだ人のハートをググッと鷲づかみにするわけで。

いわゆるエフェクト系、オリンパスで言うところのアートフィルターとは違って生成する写真の基本を色々持ってます、という事になります。
普通はまあ、スタンダードとヴィヴィッド、あとはフラットとかモノクロといった程度しかありませんが、富士フイルムは自社で売っていたポジフィルムやネガフィルムを再現して、その名前をとったモードを搭載して選べるようになっているので、言ってみれば「色や雰囲気が違う写真」がたくさんあるという事になります。
これ、普通の人は戸惑うと思うんですが、カメラをより深く使い込もうとするとなかなか楽しい機能だと思います。

ただ、富士フイルムは他社と違って「見たままの正しい色」なんて考えていないようで、開き直って「フィルムの色」を「でっち上げて」いるんです。
そりゃもう、あからさまにいい色を出してくれますからね。「正確な色再現」なんて頑張っているメーカーの写真に比べて心地いい色が出てくれますから写真が上手くなったような気になっちゃうこともあるんです。

いえ、それが悪いと言っているんじゃないんです。
所詮、全くもって正確な色なんて出ませんから、ある意味どのメーカーのどのカメラも所詮は「でっち上げ」なんですよね。
だったら「きれいな色」にでっち上げた方が好き、という意見があっていいな、と。

富士フイルムのカメラは色がいい、と言う人がけっこういますが、これはちょっと間違いで「フジフィルムのカメラで撮った写真の色が、私は好みだ」という方が正しい気がします。
「いい色」なんてきわめて個人的な好みですからね。

私などは性格が悪いですから、富士フイルムのカメラでとった写真の色はどれもこれも現実離れしたファンタジーな世界に見えてしまいます。
いえ、他のメーカーのカメラでもそういうのは撮れますが、富士フイルムのそれは、ファンタジー世界が約束されているような感じです。
例えば、ベルビアにかかれば、フツーの朝焼けがけっこうドラマチックな朝焼けに。

もちろん派手なだけのファンタジー世界の事をいっているわけではなくて、渋くて地味な色味のダークファンタジー系の世界もあります。でもどちらにしろ「こんな色じゃねえよ」的な色なのは間違いないところです。

まあ、そんなわけで、富士フイルムが「スタンダード」だと言い張るプロビアの色はこんな感じ。

お次は派手派手系ファンタジーの世界を醸し出す「ベルビア」

比較対象として、オリンパスの「スタンダード」の色はこんな感じ。
※アスペクト比は揃えました

画像を見ている環境が私と皆さんでは違うので、私が見ている色と皆さんが見ている色は違う色だと思いますので色の違いをどうのこうのとかいてもほとんど意味はないわけですが、それでも比較するとそういう雰囲気はおわかりいただけるかと。

因みにオリンパスは昔から空の色をちょっとブルー目に誇張することで有名で、「オリンパスブルー」なんて言われてますが、フジのブルーを見るとオリンパスも裸足で逃げ出しますね。なんてったってスタンダードのプロビアでさえオリンパスよりブルーですからねえ。

いや、フジの色がウソっぽくてダメだなんて言っているわけじゃないんですよ。
デジカメになって写真は何倍も面白く楽しくなったなあってしみじみ思っています、というお話でございまする。