趣味と暮らしにまつわる「モノ」に一喜一憂するブログ

★VOLVO XC60 T5 SE ファースト・インプレッション 《Ⅳ》

VOLVO XC60

そろそろエンジン・Start/Stop機能(以下、ESS機能)については大まかな把握したと思われますので感想を書いておきましょう。(初出:2014/10/08)

そうそう、前回「エンジンSTOP/START機能」なんて書いてましたが、間違いでした、すみません。

(適当な写真がないので、今回は無趣味な私の唯一の趣味、ベーコン作りをご紹介しましょう。まずはベーコンの元、豚のバラ肉・ブロックです。一つだいたい500gってところです。これは塩水(ハーブとかウイスキーとか色々いれた調味塩水)に一週間漬けて、洗って、風乾のかわりにピチットシートを使い、毎日取り替えて余分な水分を取り除いたもの。これにも私は一週間使います。漬け込んで一週間、乾かすのに一週間、実際の燻煙までにざっと二週間の準備が必要です。今回、ベーコンにするのは二つのうち一つ。もう一つはもう少し水分をとって、パンチェッタにすることにしました。)

 

いわゆるアイドリングストップ機能ですが、このESS機能を持つクルマを「所有」するのは地味子がはじめてになります。
ESS機能を持つクルマは、結構古くから運転した事はありました。
まあ、試乗なんかもありましたし、最近は2014年モデルのEVOQUEで長距離走りましたっけ。ハイブリッドアクアとかはさらに長距離ドライブで使用したりして。そう言えばEVOQUEの乗り換えで候補車を一気乗りしたんで、今年はESS機能付きのクルマを結構な台数乗り比べております。
まあ、チョイ乗りの試乗車は別にしても、最近乗ったESS付きのクルマでは飛び抜けてEVOQUEがひどかったです。もう、突出していますね。マナーの悪さが。
なので、ある意味覚悟は出来ておりました。「どれに乗り換えても、あのEVOQUEよりはマシだろう」と。

(で、私が使っている燻煙器はこれ。SOTOの小型で、なーんちゃって燻煙器、と言っていい小ささ。でも私の趣味だとこのサイズでいいんです。ケースを開けたところなども)

で、XC60です。
ディーラーの試乗車を運転した時には、別項目のインスペクションに夢中で、このESS機能にいては営業氏に「アイドリングストップもなかなかいいでしょう?」と言われるまでその機能が働いてたことに気付きませんでした。
つまり「(EVOQUEより)悪いわけはない」と安心していたのですが……。

(燻煙器の準備です。まずはアルミホイルを適当に切って、柔らかくくしゃくしゃっと丸めて伸ばします。これをブロック肉を載せる金網にぶら下げます。燻している間にどうしても出てくる肉汁を受けるためのものです。私は燻煙までに結構乾かしているのでこの程度の簡易受け皿で充分です。言い換えるとちゃんと水分とらないとエライ事になります)

実際に納車されてからは、逆にESS機能のマナーに神経が集中するようになりました。ええ、もちろんわかります。ただ、EVOQUEと比べるとこれはもう「天国的」です。個人の感想だとかひいき目だとか何と言われようが私は両車のそれは「全く別の装置」だと言い切ってしまって後悔はしません。
比較できる個体の数が少なくて申し訳ありませんが、アクアよりマナーはいいです。これなら頻繁なゴーストップ環境がほとんどの私の街中モードでも敢えてオフにしたいとは思いません。これで燃費が稼げているのならどうぞエンジン駐めて下さい、エンジンかけて下さい、という感じです。

(チップはこんな感じ。チップは色々ありますので、まあお好みで。私はサクラとヒッコリーが好みで、ブレンドすることもあります。今回はヒッコリーをKIRAしていたのでサクラ100%。そしてコンロを弱火にして火にかけ、煙が出てきたところで肉を置いて蓋をします)

 

たぶん、一番大きい差は、実はESS機能そのものではなく、トランスミッションの出来じゃないかな、と思います。EVOQUEはつまりせっかくのESS機能を「切りたくなる」ほどトランスミッションのショックが大きいのです。
ここは日本メーカーがタッグを組んだ、XC60の新しいDRIVE-Eパワートレーンの出来が相当にいいんだと思うべきでしょう。
言い換えると、EVOQUEにこのデンソーがControlするアイシンAWの8ATを付ければ、このクラスじゃ乗り心地以外は死角が無くなるんじゃないかと思います。ついでにエンジンもフォードのエコブーストをやめて、かつての盟友VOLVOから買っていただけるとWin Winの関係になるのではないでしょうかね。VOLVOは今後、すべてのエンジンをこれ(二リットル直列四気筒ターボ、DRIVEーEエンジン。出力は過給器やブースト圧などで様々に調整)一つでまかなっちゃうと豪語しているので、外販できるだけの製造能力がラインにあるかどうかは知りませんが。
言い換えるとそれだけこのエンジンとトランスミッションの組み合わせはよくできていると思うんです。

(この後は基本的につきっきりで二時間程度。重要なのは温度管理です。できるだけ80度を超えないようにして中温で燻します。温度が高いと焼き豚っぽくなってしまいます。温度計は超正確、というわけでもないので、まあ目安に。この辺はトライアンドエラーで自分なりの調整を覚えるところでしょう。で、今回はまあまあの出来映えになりました)

 

XC60のESSマナーについて、少し。
カタログデータ的には7km/h以下でエンジン停止、とあったので、頭の中ではちょっと早くエンジン停止しすぎじゃね? などと思っていましたが、実際に動作を見ていると、7km/hってほとんど止まる寸前って感じで、他のESS車と比べても違和感はありません。
むしろブレーキペダルの踏力を抜いてからエンジンが再スタートするのはEVOQUEやAQUAより気持ち早く感じますので、全体として極めてスムーズな動作ではないでしょうか。

(できあがって、受け皿をチェック。二時間燻してコレくらいなので、この受け皿で充分なのがおわかりいただけたかと思います)

 

もちろん完璧な出来映えだなんて言うつもりはありません。再スタート時にはそれなりに振動があります。EVOQUEにしろXC60にしろそれなりのアッパーミドルカーの部類ですから、エンジンスタートについてはもう少し音と振動を抑えて欲しいところですが、これは構造的な問題であってXC60だからどうのこうのとは言いづらいですね。
横置きFFだとこれ以上求めるのは酷なのかもしれませんが、ESS機能がもはやアタリマエになりつつある時代だからこそ、構造的な問題だと言って終わりではなく、ここに真剣にメスを入れる時が来たのではないかと思います。
縦置きFRがいつまでもあぐらを掻いている間に、ウィスパー機能を身につけられるように頑張って欲しいものです。
ちなみにエンジンスタート時の音と振動は感じますが、ここでもEVOQUEの9ATモデルに見られる様な、古いATでNからDに入れた時の、トランスミッションがいきなり繋がるようなあの振動は皆無と言っていいくらいです。VOLVOの新しい8ATは総じて滑らかな感触で、よく調教されているなあと感心します。問題は経年劣化ですが、それはその時にならないとわかりませんからね。

XC60のESSですが、ON/OFFは極めて簡単です。フローティングセンタースタックに独立したスイッチがあり、それを押せばON/OFFの切替ができるという寸法で、作動中は液晶インパネにインジケータが出ます。

(できあがりの図。ちなみに二つに切らないと入らないのです。まあ、趣味ですから。ベーコンはもう市販品はいっさい買っていません。定期的にこうやって付くってストックしております。冷蔵庫で結構もちますよ。食べ方はパスタに入れるもよし、炒め物に使うもよしですが、個人的に一番美味いと思うのは1cmくらいに厚めに切って、フライパンでサッ焼いてそのママ食べる方法です。香料など添加物だらけの偽物ベーコンとは違って、本物の燻製のいい匂いが漂って、ただのパスタがごちそうに思えますし、高級牛肉のステーキより自家製ベーコンソテーの方が美味いなとさえ感じます。無趣味な私でも超簡単にできるので、皆さんも是非)