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★ピントが合いません レンズを初期化中です【Nikon COOLPIX P7000】

カメラ

(初出:2010/10/25)


(E-P2/M.ZD14-42)

結局のところ、今期(2010年10月)の新作アニメーションでおすすめは、イカ娘という事になります。
ばかばかしいから一度見る事をお勧めする……事はやっぱりためらわれるので、暇つぶしのネタを考えている人はどうぞ、と言ったところでしょうか。
どれだけばかばかしいかというと、オープニングのテーマソングが始まるといきなりチャンネルを変えたくなるほど。
だがそれにすがすがしささえ覚える私であります。

イカ娘役の声優が私的視点ではイマイチ下手くそに思えるのと、もともと原作が好きの私の脳内イメージとはかなり違った声なので個人的な減点は大きいのですが、こういう毒にも薬にもならず、ただクスっと笑えるアニメーションは平和でいいなといつも思います。

いつまで経ってもシーズンが夏というのもすばらしい。
サザエさんやちびまる子ちゃんのように長寿番組になって欲しい(素質はある)が、1クールで終わりだろうなあ……。

そういうわけで、P7000の話の続きをしようじゃなイカ。


昨日のエントリーで私はこう書いたでゲソ。

「マクロのAF、使い物にならねーっ!」

これは訂正しなければならないでゲソ。
皆さんすみません。
私は間違っていました。
正しくは、

「マクロのAF【も】使い物にならねーっ!」

でゲソ。
そう。
通常の明るさで、通常距離にある被写体に対してもAFが使い物にならない事が多すぎます。
そこで私は思い出したんです。

「ああ、Nikonのコンパクトデジカメって、いつもこうだったじゃなイカ」

と。
そう、いつもこれ、忘れるんです。私、かなりアホですから。
それで「お、コイツはいいかも?」と思って買って、使ってみると「ああ、そうだったああああ」と肩を落とす。
これはもう、伝統、いやもはや様式美ってヤツじゃなイカ?

なんで一眼レフとコンパクトでこんなにあからさまな性能差があるんでしょうねえ……。
今時ここまでAFが弱いデジカメって私は知りません。

試しに巨大さではP7000に決して引けをとらないGXRとS10ユニットのコンビに持ち替えてP7000でAFが合わないところを撮ってみました。

ええ。
それは見事にAFがききます。というか、普通にAFで撮影できます。
何事も無かったかのようにききます。

ではS95に持ち替えてみましょう。
はははっ。
当然の様に合いますな。
合いまくりです。
では、投げ売り価格のI10で同じようにやってみましょう。我が家でもっとも低画質で低性能なAFを誇る?カメラです。
ふふ。
苦もなく合います。

私は悪い夢でも見ているのでゲソか?
改めてP7000に持ち替えてシャッター半押し。
半押し
半押し

「ピントが合いません レンズを初期化中です」

ザけんじゃねええええええええええっーーー!ヽ(*`Д´)ノ
出てこいや、P7000の担当者! いやさ責任者!!
これ、欠陥品です。
ええ、それでもNikonの社内基準には合致してますか。そうですか。
すばらしいな、おい。Nikonの社内基準。(´д`)
脱帽だぜ。帽子かぶってないけど。あ、だったら脱毛、か。

脱毛だぜ、Nikon!!

いやいやいや。
こういうのをブランド商売と言うんでしょうかね。

Nikonっていうエンブレムを付けて、それらしいマテリアルで適当に作っとけ。それなりに売れるから……
そう思ってるんでしょうね。
そしてたぶんそれは正解でしょう。
Nikonのエンブレムに帰依している人やNikonというエンブレムに敬意を払う人、Nikonのカメラなんだから悪いわけがないと自己暗示をかける人などによってブランドは守られるわけです。

と言うわけで、アカンと思うんです、P7000。
大阪弁で言うところの「さっぱりワヤや」です。
でかいとか、重いとかはまあ、許せます。
許せないけど仕方ないじゃん、というあきらめで許容できる問題です。

でもねえ……。
AFはユーザーのよりどころですよ、こういうカメラでは。
MF?
いや、マゾでしょ、アナタ?
あんなの……いえ、使ってみればわかります。わからない人はM認定です。

操作性についても疑問があります。
一番の不満は、アフタービューがホールド出来ない事。
これもアカンでしょ?
ホールド出来ないし、アフタービュー状態の時に拡大表示なんかも出来ません。
アフタービューでピント位置を拡大する、というパラメータがありますが、それも一秒程度拡大表示したらすぐにスルー画面に戻るんですよ。
おかしい、そんなはずはないと思って珍しくマニュアル読みましたよ。ええ、斜め読みですが、見つけられませんでした、ホールド。
やり方知っている人がいたら教えて欲しいです。
このパラメータがない時点でちょっとなあ、と思います。
いちいち再生ボタン押してから操作、そして撮影モードに、という手法をとらざるを得ないんですが、そうすると今度は切り替えが遅くてイラっとするんです。

とまあ、いつものようにいろいろグチりましたが、P7000、いいところもたくさんあるんです。
たとえばいろいろなパラメータをダイアルで呼び出せる事。

メニューを掘っていく作業が面倒だと結局使わないと思いますし、少なくとも私はそうです。
でも、露出補正が独立したダイアルになっていたり、いくつかのパラメータはメニューからだけじゃなくてダイアルで呼び出せたり、機能がカスタマイズできるボタンが3つくらいあったり、ユーザーのパラメータ設定を三種類も保存できたりと、まあ、そう言った部分ではちゃんとハイエンドモデルらしい造りなんです。

GXRみたいにダイアルの文字が別パーツの貼り付けなんていう凝った事はしてなく、LX5と同じプリントですけど、ボディを持った時のしっかり感はGXRに近くて安心できます。

さらにボディが大きいという事は構えやすいって事でもあります。
G12同様、ひどい出来ながらも一応光学ファインダを備えている事も機能として評価できますし、ファインダののぞき穴が丸形でちゃんと視度補正ダイアルもあって、個性的かつ「いい物感」を覚えるところも○でしょう。

ホイールダイアルの動きもやや軽めながら節度がちゃんとありますし、AE-L/AF-Lボタンに角度を持たせてたりするのも小技を感じます。
内蔵ストロボは流行の? 垂直ポップアップ式でかなりのレーザーアイっぷりというか要するに細目ちゃんですが、コンパクトカメラの中ではNikonらしく調光性能は超高性能?みたいな?(・∀・)

ストラップ用のアイレットがちゃんとした三角輪なのにも好感が持てます。このあたりLX5は空気が読めない造りになっていますけど、Nikonは違います。老舗の気遣いというやつでしょう。

こうやって俯瞰してみると作り込みのチグハグさが際立ちます。
これはもうガワを作った人とAFの責任者は全く違う人なのだと思わざるを得ませんね。
整合性がない。
テストしたのかなあ?
テストしてこの出来ならテスターは獄門打ち首じゃなイカ?

最後に一応画質関係について。
正直に言ってここまでカメラとして使えないと画質とかは二の次なんですけど、一応ね。

画質はかなりいいと思います。
色は相変わらずNikon風で私としては好みではありませんが、ピクセル等倍でチェックするという楽しみ方に対してコンパクトデジカメとしては相当な実力でそれに答えてくれます。
LX5を使った後なので余計によく見えるのかもしれませんが、この画質なら私は文句はありません。

さらにP6000から続く美点なのですが、デジタル歪曲補正能力がハンパではありません。
前回のエントリーの扉絵は、じつはそのテストだったんですが、上下左右の直線を見て下さいな。
ズーム全域でこういう感じでビシっと決まっています。
これは本当に気持ちのいい描写と言っていいと思います。

結論。
レンズ描写の為なら娘を質に入れてもかまわないと思える人には、超オススメと言わざるを得ないでしょう。

つまり、人の心を持っている良識ある大人が買うカメラではない? という事です。