やっはろ~
今年も行ってまいりました、ホノルル・センチュリー・ライド(HCR)
◎実は今年はパスする予定でした
「コースは毎回同じだし、そろそろ飽きてきた」
去年のHCRを走った後の完走がそれ。
なので今年はHCRはパスして「ヨーロッパのグランツールの風光明媚なコースの一部でも走ろうか」って考えていたのですが、結局惰性で?参加することにしました。
というか、ヨーロッパを走ろうなんて言っておいて、その実ぐーたら属性全開でまったく行動を起こさなかったので、要するに「時間切れアウト」ってやつですね。
今から(何も考えずお気楽に)行けるのはやっぱりHCRくらい? というイージーなノリで今年も参加とあいなりました。
ちなみにコースは今年も代わり映えなし。
◎今年は完走できないかも……
これは出発前にはマジで覚悟してました。
というのも、今年は以前から参加したかったAACR(アルプス安曇野センチュリーライド)のエントリーをしくじった後は、国内にこれといって参加したいライドイベントもなく、ロングライドを全く走っていないのです。
まあ、単純な練習不足なんですけどね。
例年は最初からHCRを想定してそれに合わせて調整してました。
具体的にはざっと100㎞から160kmくらいの予行演習を複数回計画・実施していたのです。
これをやることでロングライドの負荷を体で理解しつつ「これだけやったから大丈夫」というメンタルトレーニングにもなっていたのですが、今年はなんと最長が70㎞。あまつさえ一回だけ。しかも北摂の山岳コースのみなので平坦路をほとんど走れてません。
ここまでだらけていた理由としては、毎回完走しているので「HCRなんてチョロい。楽勝よ」というおごりというか油断というか、口にはしないものの、なんとなく気持ちの奥ではちょっとナメてかかってる自覚がちょっとあったということなのです。
で、直前になって今年はちょっとヤバいかも? なんて不安に駆られてしまいました。
スタートする前はマジでそこはかとなく嫌な予感がしました。(;’∀’)
◎さらなる問題は、MADONE SLRという未知数
練習不足という人間側の問題とは別に、今年は新たに別の問題が発生しました。
というのも、「今年はヨーロッパかな」なんて言っていたものの、MADONE SLRを買った時点でヨーロッパに限らず「今年は海外サイクリングはパス」の予定でした。
だってMADONE SLR一台の代金があれば夫婦二人がHCRに二回くらい参加できちゃいますから、つまりは主に経済的な理由で海外サイクリングはパス前提だったのです。
だがしかし。
ある日の家族会議というより同居人の鶴の一声で「よし、やっぱ今年も行くぜ」となったのです。
そして同時に問題が発生、いや顕在化しました。
経済的な問題以外にも問題があったのです。
それは機材側の問題、すなわちリプレイスしたロードバイク、TREK MADONE SLRに関するもの。
問題は2つあります。
1つ目は私がMADONE SLRに乗って、果たして160km走りきれるのか? という疑問です。
ハイエンドのプロ機材ですから、フレーム自体は硬いはず……「そんなので長距離を走って果たして私の脚がもつのか?」問題。
これこそ「実際にロングライドを走っていない」わけですから未知数です。
「その辺ライド」の範疇では、以前のバイクより「むしろ圧倒的に楽ちん」という感触なのですが、30kmや50kmでは楽ちんかもしれないけど、ある距離をさかいにしていきなりごっそりと脚がもっていかれるのではないのか?などという不安がつきまといます。
でももう遅い。
こればっかりは「ぶっつけ本番」で行くしかありませんね。
もう一つの問題は実は経済問題に加えるべきかもしれませんが……。
それは「MADONE SLRは、手持ちの輪行バッグ、SCICON AERO COMFORT 2.0が利用できない」という問題です。
いわゆる輪行袋であれば、つまりはただの布切れなのでORBEA AVANT OMPがTREK MADONE SLRに変わろうが何の問題もないのですが、SCICONの場合、収納するために前後のハブ軸を台座に固定する必要があるのです。そこが「ただの布切れ」の輪行袋とは事情が異なります。
つまり今まで使っていたSCICONでは台座の規格が古すぎて、最新規格を要求するMADONE SLRに対応できていないということなのです。
もちろんこれはMADONE SLR固有の問題ではなく、同じ規格に準拠している比較的新しいディスクロードバイクなら共通する問題です。
我が家にあるSCICON AERO COMFORTは、2つともVer.2.0。
そしてそれはクイックレリーズ、わかりやすく言うとリムブレーキのロードバイク規格に準拠したものなのです。
翻って我がMADONE SLRはスルーアクスル採用のディスクブレーキロードバイク。ホイールの固定方法がクイックレリーズではありません。
つまり台座に固定する部分が全く違うのです。
さらに言えば、エンド部分の幅からして全く違う(ディスクロードのほうがかなり広い)、ので、レガシーなリムブレーキロードと最新のディスクロードは、もう別物なのです。
そして当然ながらSCICONからはとっくにディスクロード、つまりスルーアクスルでワイドエンド幅に対応した新Version、3.0が発売されているのです。
何が言いたいかというと、要するにその新型のSCICONを買わなければホノルルにMADONEを運べない、ということなのです、ハイ。
「ムリにSCICON買わずに段ボール箱にしとけ」ですって?
いやいやいや。
SCICONでさんざんっぱら甘やかされてる私に今更バイクばらして段ボール箱にジグソーパズル的な梱包するなんて絶対無理。左手だけで千代紙で鶴を折るほうが100億倍ラクです。
例えるなら、スイッチ押したら火も出ずに鍋自体が熱くなって調理ができちゃうIH調理台に慣れてしまってる人に、今更火打石と薪を渡してメシ作れって言ってるようなものですからね。
いや、段ボール梱包とSCICON梱包とではそれくらいの落差があるのです。
楽は金で買えるのです。
つまりそれは本体を新しくすると、対応しない周辺機器が出てきて、出費が出費を呼ぶ、というかつてのMacintosh的なスパイラルにはまってしまうということですね。
まあ、私の場合はそのMacで慣れていて、そういうのに耐性ができちゃってるというか普通の人より感覚がマヒしてる気がしないでもありませんが。
悔しいのは、エンド固定部分だけが違うという点。
なので、できればSCICONが純正のアタッチメントなどを出してくれれば助かるのですが……向こうも商売ですから問い合わせても「そのような予定はございません」で終わりでした。
輸入代理店の想定内の回答にくじけなっかった私は、次に同じような羽目に陥っているユーザーは当然ながら私だけではないだろうと、先人の頓智のきいた解決方法にあやかろうとネットで情報収集を行いました。
が。
2.0の台座にスルーアクスル固定具を溶接するだの、何かをぶった切るだの、旋盤加工だのといった、もはや頓智とは完全にベクトルが逆の方向性のものばかりだったので、改造はすっぱりと諦めました。
で、すなおにVer.3.0を購入することにしたのです。
◎新型SCICONの変更点
届いた新型と旧型を比較しました。
現行ロードバイク規格のスルーアクスル対応は当然ですが、リアエンド幅142mmへの対応は中途半端でした。基本は130mmで、142mmのディスクロードの人は付属の12㎜のエクステンションIただのアルミの輪っか)を使ってね、という感じ。
要するに両対応なのです。
それ以外気になった違いはバッグ表面素材の質感です。
マテリアルなどの変更はないようですが、使用している生地は違いますね。
触った感じが何というか以前のものよりソリッドになっていました。言い換えると2.0のほうが分厚くソフトな触感です。
ここは軽量化のための変更なのでしょうか。
他に目立つところではキャスターがガラッとかっこよく変貌を遂げていました。
ここでも軽量化が図られている模様。
その軽量化ですが、カタログデータ上では900g程度。
こう書くと結構な軽量化のようですが、9㎏が8㎏になっただけなのでまだまだ重いです。「誤差の範囲」というと言いすぎかもしれませんが。
そうそう、購入する時にちょっと工夫をいたしました。
「せっかくリプレイスするのだし、だったら空港で間違えられないようにしよう」ってことで一般的なものは選ばず、この柄(と色)にしました。
ホノルルの空港(正確にはダニエルK井上空港)や関西国際空港の荷物受け取り場所はSCICONだらけ。
以前は圧倒的に段ボールが多かったのですが、だんだん増えてきていて、去年は半数、今年は6割がたSCICONだったんじゃないかと思うほどでした。
なので、認知力に難のある人が取り違えて持っていくなんて事件が発生してます。
現に去年、目の前に置いてある私のSCICONを当たり前のように持っていこうとしてたおっちゃんがいましたっけ。
我が家は当初からそんな取り違えの可能性を見越して、一目見ればまず間違えられないようなパーソナライズ処理を施しているのですが、にもかかわらず、ですから、ちょっとやそっとの違いではだめだと判断しております。
(ちなみに同居人のSCICONは限定版でこちらもすぐ見つけられるモデルです)
結果として、いちおう成功。
というか、今回、私以外にこの色のSCICONはみませんでした。渡欧からでもすぐに見つけられました。