パンクに気づいたのは2018ホノルル・センチュリー・ライド160kmを走りきった後のこと
ホノルル・センチュリー・ライドの参加記事の本編? には書かなかったのですが、実は本番で私のバイクはパンクしておりました。
今回はその辺のお話です。
なお、本編とはこれ。
◎ホテルまでは無事に帰着
ゴール会場を後にしてホテルに戻りった私は、とりあえずシャワーを浴び、その後にバイクのメンテを行いました。
メンテと言っても、軽く汚れ落しをしながら各部をチェックするという、言ってみればいつもやっている事です。
水に濡らして固く絞ったウエスでタイヤを拭いてた時でした。
グッと握ったリアタイヤにちょっとした違和感を覚えました。
「んん? 柔らかい」
そしてその次の瞬間には嫌な想像がうかびました。
そうです。
空気圧が減っているのですから、それはもうパンクでしょう。
実は私のリアタイヤは出発前にパンクをしています。
その時の記事はこれ。
その時は走行中にシーラントの力で一旦穴がふさがり、空気抜けに気づいたときにはどこが穴だったのかすらわからないほど修復?されていました。
念のためにプロにチェックしてもらおうと、そのままいつもお世話になっているショップまで走っていったわけですが、店長も「容疑者は数人いるけど、犯人の特定はできない」くらい、目視ではパンク箇所がわからない状態でした。
その後、空気圧を高めて見ましたがそれらしい場所は特定できなかったので「完全にふさがっている可能性もあるので、何日か(空気の減り具合の)様子を見て、(他のタイヤと比べて)違いがないようなら当面大乗だと思う」ということで文字通り様子を見たり、実際にちょっとした距離を走ったりしたのですが、全く健全な状況だったので完治、いや、寛解したと判断。そのままホノルル・センチュリー・ライドへと向かったのです。
◎大会前日までのサイクリングでは問題なし
ホノルルでは本番前に二日間走ったのですが、全く問題なしでした。
そういうわけですから、私はなんの心配もせずに本番に臨んだのですが、よりによって本番で再発したようです。
改めてつぶさにタイヤをチェックしてみると、今度は患部がすぐに分かりました。
プロの目を借りる必要すらないほどわかりやすい状態でしたから。
非常に残念なことに、その患部の写真を撮りそこねていてご紹介できません。
忸怩たる思いとはこういう事を言うのでしょうね。
なんというか、発見したときにそそくさと写真を撮ったつもりでいたのです。
嗚呼、私としたことが。
(扉の写真は30kmほど走っただけの交換後の新品
ちなみにパンク場所は中心から少しだけずれてはいましたが踏面です。
いわゆるサイドカット的なものではありませんでした。
4mmほどの細長い切れ込み状のパンク穴からは染み出したクーラントが固形化して付着していました。
フレームをチェックしましたが、前回と違ってシーラントの吹き出しによる汚れなどは見当たりませんでした。おそらく吹き出すような事はなく、ジワっと出ていったのでしょう。
タイヤの状態ですが、エア圧が低いとはいえそこそこ空気は入っています。何しろ無事にゴールしてホテルまではたどり着いたのですから。というか、本人にパンクの自覚がありませんでした。
手持ちのエアゲージでチェックしてみると3bar弱。
出発直前に5.5barに設定したので走行中に2.5bar以上減ったことになります。
◎本当に変化を感じなかったのか?
これについては微妙です。
よくよく思い返せば、後半の20kmくらい、つまり最終エイドのジェイムスを過ぎてからは路面が悪いところでもあまり突き上げを意識せずに走っていたように思います。
もっともその辺は「もうゴールまではすぐそこ。安全運転でのんびり走ろう」という、比較的穏やかな心持ちで、かつ大してペースも上げていませんでしたから、まさに「そう言われてみればそうかも」レベルのものです。
なにしろハイペースな下り坂のワインディングなど存在しないホノルル・センチュリー・ライドですから、走行中にコーナリング時の違和感など覚えようがありません。
これがいつもの北摂の山間コースだとワインディングしかありませんので、きっとすぐに気づいたことでしょう。
言い換えるなら、ホノルル・センチュリー・ライドのコースがいかに安全なコースか、という事でしょうか。
◎翌日のライドには使用
すぐに空気が全部抜ける、という重篤な状況ではないことは確かなので、とりあえず様子見で空気を5.5barまで入れてみました。
しかし、その場では目視や音では空気が漏れていることはわかりません。
なのでそのまま放置。
翌朝起き抜けにチェックしてみると、4.2barまで下がっていました。
負荷をかけないとこの程度しか減らないのなら「今日は(短距離だから)行ける」と判断。
せっかくハワイイくんだりまでバイクを運んできたのですから、天気が悪くなければ走りたいじゃないですか。
なので最終日のサイクリングはキャンセルせずに、予定通りタンタロスの丘ヒルクライムコースへと向かいました。
ホノルル・センチュリー・ライドと違い、タンタロスのコースはワインディングのダウンヒルがあります。ですが、そこは普段以上に慎重に走りました。
とはいえコーナー手前で充分にスピードを落とし、のんびりと下っただけです。
結果として問題なく30kmほどのサイクリングを楽しむことができました。
その時の記事はこれ。
とはいえ、帰国したらまっさきにタイヤ交換をすることを決めました。
◎純正品にするか、別メーカーを試すか?
純正品、つまり同じMAVICのYKSION PRO USTにするか、以前から興味を持っていたIRC FORMULA PRO RBCCにするかで迷っていました。
せっかくなので別のタイヤのフィーリングを楽しみたい、という好奇心はあります。
なんというか絶好のチャンス? ですからね。
でも、2つの要因から同じものを嵌めることにしました。
一つはMAVICの特殊性です。
MAVICはもともとリムメーカー。高校生の時は憧れのリムでしたっけ。
でも21世紀のMAVICは「ホイールメーカー」になっています。この場合のホイールとは「タイヤ込み」でのホイールという意味です。
つまり、新品のMAVICのホイールを買うと、もれなくタイヤがついてくるんです。
同じグレードクラスでもMAVICがやや割高に思えるのはタイヤ込みの値段だからですね。
タイヤにこだわりがある人は「ンなもん(MAVICのタイヤ)はいらん」と思うところです。
しかし、メーカー側は「自転車のホイールはタイヤとホイールのセットで考えるもの」というポリシーを持っていて、相互に最適化して販売しているんです。
主にはリムとタイヤの一体性(空力)だったり、チューブレス(MAVICではUST)のような特殊なモノの場合はビード部分の嵌合性や内圧の管理なども関わってきます。
少し脱線しますが、MAVICのUSTは同じチューブレスタイヤであっても、他のメーカーより要求空気圧が低めです。
25cのYKSIONのサイドにはこんな記載があります。
最低空気圧:5bar
推奨空気圧:6bar
最高空気圧:7bar
これがIRCのFORMULA PRO RBCCだと、同じ25cでも「最低空気圧」は6barなんです。私はYKSION USTではMAVICのスマートフォンアプリから導き出された推奨空気圧である、5barから5.5barで設定して、その低圧の乗り心地を楽しんでいますので、IRCだと最低6barですから、ロングライドの場合は空気の抜けを勘案して6.5barくらいからスタートする必要があります。
一度低い空気圧の独特のフィーリングになれるとなかなか高圧には戻りにくいので、そのあたりがIRCの導入をためらう理由です。
もう一つは即時性。
というのも、いつものショップに相談に行ったんですが、YKSION PRO USTの25cはなんと在庫があったんです。
ということで、迷うのはやめて同じタイヤをチョイスしました。
◎(当たり前ですが)快適
交換して少しだけ北摂の山間を走りましたが、なんというか「いつもの感じ」です。
当たり前ですね。
◎まとめ
・パンクしたのでタイヤ替えました。
・同じタイヤにしました。
以上、まとめ終了です。
でも、これだけだとアレなので、ちょっとした感想を。
○やっぱりチューブレスはいい!
何がいいかって、今回の私のように「パンクしててもホノルル・センチュリー・ライド160kmを完走できる」からです。
乱暴な言い方ですが、これがチューブドのクリンチャーだと空気はすぐに抜けますから走行不能になります。
チューブを換えないと走れません。
チューブレスだとそんな手間や時間が不要になるんです。
もちろん、パンクの大きさによります。
それでもチューブドの場合はパンク、即×ですが、チューブレスだと即×ではない場合がある、というだけでメリットがあると考えます。
そういえば今回のホノルル・センチュリー・ライドでも、パンクを多く見かけました。
私は数えていたのですが、ゴールまで32人。ゴール現場で1人。合計33人がパンクしているのを確認しております。
一度なんか目の前で「パン」という音とともにパンクされた方がいらっしゃいました。
いやあ、マジで気の毒な話です。
というか、結構な音ですね、アレ。
以上、チューブレスを礼賛したところでパンクの顛末とさせていただきます。