趣味と暮らしにまつわる「モノ」に一喜一憂するブログ

★BROMPTONに決めた理由(Trek 初代Y3のこと)

自転車

では、まずは私がバイクを買おうとした理由について。(初出:2014/01/08)

もちろん発作的に「バイクが欲しい欲しい病」になったわけではありません。
突発的にバイクに乗りたくなったわけでもありません。
そもそもバイクに乗りたいだけであれば、我が家には以前からバイクが一台存在しているからです。
1997年に購入したTREKのY3というMTBがそれです。↓

trecky3.jpg
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ちなみにこのY3ですが、これもバイクに乗りたいから購入したわけでもMTBが流行っていたからちょっと乗ってみたかったわけでもなく、バイクを購入する必然性に迫られたのが大前提で、どうせ買うならばバイク店で一目惚れしたこのモデルでいこう、と。
私はもともとロードレーサーに興味がなく、ツーリングバイク志向が強い事もあって、買うなら今まで乗ったことがなくて興味津々のMTB、それも前後サス付きがいいな、ということで物色していたのですが、当時は今のようなネット全盛ではなく、自転車屋さんの店先で実物を見るか、カタログを頼りに機種選定をするような感じで、つまりとある自転車屋さんで見たY3のデザインに参った、という感じで決めました。
いえ、即決ではありませんでした。
ええ、価格の問題です。
そもそもその時バイクを買う理由が「家からちょっと離れた貸しガレージまでの足」という、言ってみれば「一番安いやつでOK」的なものだったのです。
当時、実用車とは別に「極めて実用にならない」二座のピュア・スポーツカーを購入した私は二台分の車庫付き一戸建てには済んでおらず、マンションの住民でありました。
なぜか実用車を駐めているマンションの駐車場は屋根付きかつ分譲駐車場という特殊なものでしたが、基本的にオープンで誰でもアクセス可能なのがちょっと特殊な車両の保管には向かないのです。
シャッター付き。もちろん鍵がかけられる場所が必須でした。
なので多少離れていようとも、そういうレアな物件に飛びついたわけです。
保管場所の目処が立って、そのスポーツカー(それは一目惚れ)をオーダーしたくらいですから。
ガレージまでは直線距離2kmくらいでしたが、人間は空を飛べないので直線で進めません。曲がり曲がった道路を這いつくばりながら通って行く必要があったわけです。

もちろん車庫証明が取れる距離にあるガレージですから、歩けない距離ではありません。
しかし。
「今日はスポーツカーに乗ろう」というモチベーションを維持するには歩く速度では遠すぎる距離という気がしてなりませんでした。百歩譲って行きはまあよいとして、帰りがダルいな、という思いもありました。
しかも結構な坂道があるルートです。
要するに車に乗るために30分以上歩くのはさすがにちょっと……ということで、「ならバイクで行こう」ということでTreck Y3をゲット。

我が家にやってきたY3は私に「ガレージ・エクスプレス」と命名され、月に1-2度しか乗らないスポーツカーのガレージへの往復便にのみ使用されました。
その時にY3でバイク熱が再燃してしかるべきだったのですが、選んだのがMTBだということが結果論ですが失敗でした。
スポルティフや軽快に振ったランドナーしか乗ってこなかった私には、あの太いブロックタイアでアスファルトを走る鈍重な感触がどうにもなじめず、本当に「ガレージの往復だけ」に嫌々使っていたのです。
「これならミニサイクルの方がいいなあ」
真剣にそう思いました。
「お買い物エクスプレス」なミニサイクルならば大きな前かごありますし、ちょっとした荷物なら別途バックパックに背負って走らねばならないような煩わしさもあません。
とは言え同居人に無理言って買ってもらった(我が家にとっては)高額なバイク。
今さら「やっぱミニサイクルにするわ」なんて口が裂けても言えません。

なんだかんだで2年弱、Treck Y3はガレージ・エクスプレスとして稼働しておりました。しかしその後引っ越しまして、実用性ゼロのスポーツカーは賃貸シャッター付きガレージから、マンション内の機械式駐車場(地下深くに潜るタイプ)に保管場所を移しました。もちろん実用車もマンション内の駐車場に保管。
そう。
引っ越した瞬間から、Y3はその出番を失いました。
それ以来使命を失ったY3は、居間の片隅でじっと飾られているだけの日々を過ごし、早十数年。そして現在に至っています。
なのでバイクに乗るつもりであれば、居間のY3を引っ張り出して、まずはタイヤを細身のアスファルト向けの物に変え、ケーブルやディレイラーなどの可動部分のチェックをしてもらえばすぐにでも行動可能なのです。
でもしかしそれをしようと考えなかったのはなぜか?
言ってみれば今回のBROMPTON選びはそこがスタートなのかもしれません。