趣味と暮らしにまつわる「モノ」に一喜一憂するブログ

★ロードレーサーのツーリング小物を考える その8

自転車

「サドル」(初出:2015/08/04)

ちゃろー(・∀・)
ペダルもそうだけど、サドルも「小物」というより「大物」ですよね。
というわけで、今回はチョイ乗りではわからない「お尻」事情の総本山? サドルです。

私、昔から普通の? サドルがダメなんですよ。
高校生の時も、入学祝いに買ってもらったスポルティフで真っ先に替えたのがサドルでした。
それは見栄とかカッコいいとか(同じ意味か?)そういう理由じゃなくて「お尻が痛い」から。
たった15分か20分程度の通学距離でさえ耐えられい私のお尻はそうです、堪え性がないのです。
お尻の痛みといっても色々ですが、自転車の場合は座骨部分の痛みです。
この出っ張った骨がサドルと点で接地するわけですが、ソコからどんどんいたくなってくるんです。
厳密には点で接しているわけではなく座骨を中心とした部分の話になるのですが。
高校生の時は学校近くにあったスポーツバイクを得意とするサイクルショップと懇意になり、そこのお兄ちゃんに相談して、勧められた革サドル(BROOKS Professional)を素直にゲット。サドルオイルを塗ったりして可愛がった甲斐があり、純正サドルとは比べものにならない安楽さを得たわけです。
そのサドルでロングライド(びわ湖一周自宅起点で220km日帰りとか)も平気でこなしていたわけです。
いや、平気というのは語弊がありますな。我慢の範囲でこなせていた、というべきでしょうか。
ランドナーを使っての泊まりがけサイクリングやキャンプなんかにもサドルだけはブルックスを使い続けていたわけです。
つまり、私のお尻はデリケートなんです。

それは今も変わらなかったようで、去年の正月からミニサイクルであるBROMPTONに乗り始めた時、まずそのサドルの出来に悲しくなりました。が、短距離ならなんとか、というわけで使い続けております。
実際問題ライドイベントなんかも純正サドルで出ていたのですが、なんというかもう限界でした。
80km走った時なんか、BROMPTONから下りたら、もう二度と座れなくなってました。
実はゴールはこの先10kmだよ、なんて言われてもためらいなく押して歩く事を選んだことでしょう。
BROMPTONの場合、サドルまで機能的にデザインされていて変更するのがちょっと難しいんですよね。
(注:折り畳んだまま移動する際の把手としての機能が組み込まれている)

まあ、そんなわけで新しくロードレーサーを買った時もサドルだけは替えないといけないだろうな、と思っておりました。
なので用意はしていたのですよ、付け替え用のサドル。
それがBROOKSのカンビウム。
もともとは18年前のTREKのMTB、Y3に着けてあげようってことで買っていたサドルなのですが、メインがロードレーサーになったので迷わず移植です。

が。
高校時代にずっと愛用していたサドルと同じメーカーである英国のBROOKSが放つ最新鋭のサドル、カンビウムでしたが……。
思っていたような安楽さがないんです。
しかも革のサドルと違ってカンビウムは「経年変化はいっさいない」マテリアルです。
まあ、基本はゴムなので。

ただ、うれしい誤算だったのは、AVANTに純正でついていたサドルが比較的安楽だったことでした。
私のお尻には比較的愛称のいいサドルだったんですね。
モノは、セラ・イタリアの入門用サドルでした。
専用品っぽくするために健気にもORBEAのロゴマーク付きです。
デザインはイタリア製だけあって、カッコいいですね。イギリスのサドルとは違うのだよ、といわんばかりです。中抜きされてますし機能的にも好みです。
BROMPTONで80km走れるなら、このサドルとAVANTなら160kmはイケるんじゃね? なんてことを思っていたわたしです。
「純正サドルがダメなら、カンビウムに取りあえず変更しておこう」ってな感じで安易に考えていた私はサドルの件はいったん保留にしておりました。

そんな時、フト出会ったのがこのサドルでした。
その名もインフィニティシート。
無限の座席? 意味不明ですね。穴の形がメビウスの輪っぽいから?

まあ、中二病的な名前はともかくデザインがひどい。というかただのペラっとしたプラスチックと鉄の棒でテキトーに作ったサドルっぽいんです。
が、しかし。
「座骨は決して痛くなりません」
というシロモノなのです。
何しろ座骨がサドルに当たらないんですから!
「いやでも、これでちゃんと座れるのかね? めり込んじゃうし、サドルのフチが食い込んで痛くなるんじゃ?」

その中二病サドルに興味を惹かれたものの、その辺が怖くてすぐにポチれなかった私は例によってネットで情報を収集する事にしました。
結果。
「よくわからない」(・∀・)
よくわからないなら、わかるしかないじゃないですか。
という事でポチって届いて使ってみたわけです。

で、これはすごかった。
座った瞬間、「もう他のサドルはいらないや」と思った程です。
私のお尻になんと優しい座り心地でしょう。
愛称ピッタリ。まさに尻友。いやさ尻愛(しりあい)。
心配していた食い込みもなく、セライタリアをはじめとするロードレーサー用の普通のタイプのサドルより幅が広いにもかかわらず、きちんとしたスイートスポットにお尻を置いている限りはフチの広さは全然きになりません。
今までお尻の痛みに悩んでいた私って何? 今なら世の中全ての人を許せるわ! みたいな?

というわけでペダルとサドルは決定版をゲットした気分です。

そうそう、サドルの性格上、ヒップポイントを柔軟に前後してポジショニングを換える事は苦手です。
だからこそツーリングやロングライドがピッタリ合う感じ。
スプリント大好きなライダーはある意味サドルなんて軽ければいいんでyそうし、だったらシートピラーに蒲鉾板でもくっつけてればいいわけで。

それから欠点の一つとして、穴が大きいのでシートピラーのアタマの部分が丸見えになることですね。


ORBEA純正のシートピラーは特になんの文句もないんですが、このサドルを着けちゃうとヘッド部分からネジが突き出ている様子に萎えます。つまりシートピラーを換えたくなる、というのが欠点かと。主に経済的にいたいです。

お尻ラブな人はダマされたと思ってこの中二病的サドル、かっこ悪いし超安っぽくて、その割りに結構な値段しちゃうんですけど、試してみる価値はありますぞ?
いや、相性とかあるでしょうし私は保証しませんけどね。