趣味と暮らしにまつわる「モノ」に一喜一憂するブログ

★EPSON R-D1xG Part2

カメラ

(初出:2011/12/12)

触っていれば「ムフフ」感が募る。
いじればいじるほど「ダメだろうな」感で萎える。
たぶん、コイツは本当に使い手を選ぶカメラなんだろうなあ。
私はきっと、選ばれないんだろうなあ。

そんな気がする本格使用前夜。

とりあえず、NOKTON Classic F1.4 35mm(MCの方) を付けてみる。
たぶん、これを付けっぱなしになると思われます。

が。
最短撮影距離が70cmとか。
レンジファインダ式カメラが滅亡したのも、あらためてうなずける。

で。

わかっていた事だけど思い知った。
これは、お気軽に使えるカメラではない。
少なくとも私にはムリ。
ライカM9あたりを使っている人のサブカメラとしての立ち位置がやっぱり妥当なのかも。
あと、この系統のレンズをいくつか持っている人も、それを生かそうと思うなら選択肢は他にあるので、よく考えた方がいいと思う。
もちろん、使ってみて自分で判断するのが一番いいと思うけど。

少なくとも
1)アフタービュウで画像チェックをしたい、とか
2)ピント確認をさくさくしたい、とか
そんな大それた事がアタリマエに出来るカメラだと思っているとエライ目にあいまっせ、とだけは言っておきたい。

いわゆるオートアフタービュウはありません。
再生モードに移るのはボタン一発で可能ですが、拡大表示をしようとすると、いきなりR-D1ワールドに入らないといけません。
というか、たぶんこれを流れるような作業で行っている人はいないと思われます。
きっとフィルムカメラの感覚で「ちゃんとちゃんと写っているかどうかは、帰ってから(フィルムの場合は現像してから)のお楽しみ」的なスローカメラライフを楽しむのが○だと思われます。

まさに趣味のカメラ。
車に例えるなら、エンジン始動するのにクランクシャフトにハンドル挿して回すようなカメラです。
ええ、一応デコンプは付いてます。圧縮比も1:6くらいでしょうか。
低速トルクなさそうですね。ノッキングは少なそうですが。
デザインだけのクラシック・カーは道を空けるというか、あきれるというか。

これも「名ばかりのクラシック風カメラ」ではないわけで。
私は「名ばかり(デザインだけ)のクラシック風カメラ」の方がいいなあ、と今のところは思っています。

ですが!
雰囲気は最高です。
デザインは垢抜けたライカなどと違って、相当イモくさいですが。

すでに何度も持ち上げているインジケータ(メーター)は何度見てもその動きにほれぼれしますし、レバーやダイアルも全部素材がメタル系なので「メカをいじっている」感にわくわくします。

巻き上げ風レバーのタッチも結構よくて、フィルムカメラのような途中でトルクが変わって興ざめ、とかいう感じもなくて、巻き上げ角も狭くて上級機感があります。

というか、巻き上げレバー(シャッターチャージレバー)を動かさないとシャッターが下りないという、ほとんど「なーんちゃって」と言っていい儀式のためのギミックに命かけている感じにハナが出ます。寒いし。

嗚呼!
これで背面液晶が3インチのGRD 4液晶おごってて、かつライブビュウ撮影に対応してくれてたら!
心に余裕があるときは、合ってるのか合ってないのかわからないレンジファインダを使ってポショポショ撮りつつ、マジな時はライブビュウ撮影で、と言う感じで、アンチ・レンジファインダな私にも長く使える気がするんですが。

まあ、そういうニーズを実現したのがX100のメカニズムなんでしょうね。
レンズ交換式のカメラを富士は用意しているそうですし、R-D1系の後継機になるといいなあ、と思います。
Mマウント互換で、かつ電子接点を持っててAFをはじめとしてもろもろモダンなテクノロジー入りレンズにも対応とか。

あと、やっぱり重い。