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★Voigtländer SUPER WIDE HELIAR(長いので以下、SWH) Ⅲを待てずにⅡを買ってしまった、とある愚者の備忘録

カメラ

愚者とか言うな!ヽ(*`Д´)ノ(初出:2015/02/17)

自虐ネタに自ら怒りのツッコミを入れるとは愚者の極みですな。
まあ、それはそれとして、Ⅲですよ。
ええ、Ⅲ。
もちろんⅢ、買おうと思ってましたよ。
1)バリアングル液晶がどうしても好きになれず、使う度にイラっとするだろうな、という判断からOLYMPUSの新型M5(E-M5 MarkⅡ)の予約を取り消した。
2)ブツとしては興味あるけど、だったら本家のSONYのアレの方がいいんじゃね? と思いつつも「web限定発売」という言葉に負けて予約を入れたものの、ある朝起きた瞬間に「手振れ補正がないカメラとか今さら買っても、お前は使わないだろ?」という天啓を受け、トイレに入る前にMacに向かってキャンセル手続きをした。

というわけで、今回オリンパスから新発売になるカメラ群を全てディスった事により、その物欲は違う方向へ向いたわけです。
そう、Ⅲに。
で、カメラ屋に行ったわけですよ。
別の用事のついでに。
で、聞いたわけですよ。
「Ⅲって予約したらいつ入るの?」と。
兄ちゃんは調べてくれましたね。
で、答えてくれましたね。
「三月中旬から下旬ッスね」
ふむ。
私はうなずきましたね。
「まだ一月もあるのか」と。
そして思いましたね。
「今週末のスキー旅行には間に合いそうもないな」と。
アタリマエですね。全然間に合いません。
そしてこう考えましたね。
「しゃあない。M1に7-14ズームを付けるか」と。
でもね、私、実は嫌いなんですよ、μ4/3のあの7-14mm。
描写が嫌いとかいうんじゃないんですよ。あのデメキンレンズがでっかくて重くてハンドリングというか取り回しに結構気を遣う事が「面倒くさい」と感じてしまうんですよ。
なんというか、フジツボフード付けて、レンズキャップせずに鞄に放り込んでおく、というお気楽スタイルで撮影できないじゃないですか、7-14って。
いえ、フジツボフードとか存在しないし付けてどうするんだって話ですよね。
この話を書いていて「お前、どれだけフジツボが好きなんだよ?」と自分を再発見した気分ですよ。
フジツボ、サイコーっすね。(・∀・)
フジツボフードがつかないレンズなんて、レンズとしてのレゾンデートルが無いんじゃないかと思うくらいですよ。
ええ、意見としては異端だとわかってます。
わかってますけど、要するに「お気楽に超広角を使いたい」んですよ。
なので7-14mmとか使いたくないんですよ、もう。金輪際。
μ4/3用の7-14mmを捕まえて「でかくて重い」とか言っている時点でアレなのは承知です。
なのでNikonの14-24mmとかアホですか、と思いますよね。アンタ正気ですか、と。愛車はマイクロバスですか、と。冬場は東京から出ないのにも関わらずお召し物はいつもカナダグースですか、と。
そんな感じ?

私は取りあえず予約を保留して、現行のⅡをチェックしました。
コンパクトなのはわかっていましたが、改めて実物を見ると超コンパクトです。
私はⅡを横目にSONY EXPERIA Z3 compact tablet(以下EXPERIA Z3 CT)を撮りだしてⅢの画像をチェックしました。Ⅲしか念頭になかったのでⅡのデザインとかどうでも良かったんですが、Ⅱってよく見るとコンパクトなだけでなく(VM系マウントのレンズが私にとって結構そうであるように)Ⅲよりデザインがいいんですよ。断然。個人の感想ですけど。
で、値段の差が二倍に近い。
いやいやいや。
私はこころの中で首を振りながらEXPERIA Z3 CTを鞄にしまうと、当初の予定通りこの場でⅢを予約するためにカウンターへ戻りました。
そしてこう口走ったのです。
「Ⅱ型の在庫ってある?」

あああああああああああ!
理性と口が連動していない事は以前から薄々感じていました。
思っている事をそのまま言ってしまう性格だって事は幼少の砌より自覚しておりました。
そしてその口が物欲と直結してしまっている事ははじめからわかっていた事なのです。
「今Ⅱを買って、Ⅲが出たらⅢを買えばいいじゃない」
物欲はそう言いました。
「Ⅲ型ってさ、光学系をリニュアルして、一眼レフ用レンズみたいになっちゃってるんだから、描写が全く変わってるんじゃない?」
「SWHの美点は超広角なのに歪曲がまったく気にならない事なんじゃなかったっけ?」
「マゼンタかぶりって、アンタネットの画像あさってどうのこうの行っているだけじゃない。実際ホントに使えないほどひどいわけ?」
「ver.2.5からの歴史的Photoshopユーザーなんでしょ? だったらマゼンタかぶりの補正くらいチャチャっとできるんじゃない?」
「というか、Ⅱってかっこよくない?」
「気に入ったら使い続ければいいんだし、Ⅲより安いしかっこいいし、何より週末に間に合うわけだし!」
(この間、約0.2秒)

「こ、これ下さい!」

で、だ。
SWHⅡを大事に抱えてJR東海道線の快速電車に乗った私は、頭に電球が点る瞬間を自覚しました。LEDではありません。フィラメント付きの白熱電球です。
エジソンの配下が採取し、エジソンをしてフィラメントとしては世界一の品質と言わしめた京都の竹で出来た、あのフィラメント付きの白熱電球っぽいやつが頭の上で点る感じですよ。
当初はACR(Adobe Camera Raw)とPhotoshopでどうにかしようと思っていたのですが、実はカメラ内部である程度どうにかなるんじゃないかということに白熱電球点灯形式で気付きました。
思いついたらすぐに試してみたかったんですが、残念ながらその日の鞄に入っていたα7ⅡにはFE35mmがついているだけで、VMマウントアダプタがありません。
いやあ、久しぶりに速く家に帰りたくてウズウズしましたよ。

んでもって家の中で試し撮りをした結果、「これはそこそこ使えるんじゃね?」という結論に。
さっそく翌朝に屋外で試してみたのがこれ。

手持ちなのと超広角なので構図が全く同じではないのですが、一目瞭然で違います。
もちろん殆どの人がマトモだと思う方がカメラ内で勝手に修正したもので、そうでない方は当然修正無しです。
F値はちょっと絞って5.6です。

よく見ると完全にはマゼンタを消せていませんが、私はこれくらいなら普段使いにはOKかな、と思います。今の時点では、ですが。
Photoshopでプリセットを作って補正するのと比べたら、いや比べるまでもなく圧倒的に楽なので、これに妥協できればSWHⅡ型、充分使えるじゃん!って事になります。

「これはいいぞ!」←(今ここ)

こんな感じです。

オマケに歪曲のチェックをしたいつもの場所の画像も貼り付けておきます。

これで心安らかにⅢ型の登場を見守ることができるというものです。
※訳すと「これで『ああああああ、予約して発売日ゲットしないと! だってコシナだからブツは少ないだろうし、次はいつはいるかわからないよね』なんていう脅迫概念から解き放たれ、新型の実力に関する情報を収集した上で、それでも買い替える程の価値があれば買い替えればよし。たいした事がなければデザインに勝るⅡ型を使い続けるという選択肢が生まれたぜ」みたいな?

なので!


あ、一応補足を。
カメラ側での「補正」はいわゆる「カメラ内現像」機能でイチイチやっている、というわけではなく、アプリを使っています。
文字通り、アプリです。
SONYのミルクスやハイエンド系コンパクトカメラをお使いの方はご存じだと思いますし、SONYのカメラに興味があってwebサイトなどをチェックされている方もご存じの事とは思いますが、SONYの最近のカメラは本体内にメモリがあって、そこに「アプリ」をダウンロードする事で機能拡張が出来るような仕組みになっています。
そのアプリには機種毎に対応しているものとしていないものがあり、また無料のものと有料のものがあります。

個人的には他社がファームウェアアップデートでやっているような事に対してカネを払うというのはどうかな、とも思います。
しかしながら大多数の人が使わないけど、どうしても欲しいという人に「有料ですが」という形で提供してくれる事自体はありがたいとも思っています。
ちなみにSWHⅡに使ったのは「レンズ補正」というそのものずばりの名前のアプリで、ざっと1000円します。
私はアホなので登場するアプリは片っ端から購入してダウンロードしております。当然この「レンズ補正」というアプリも購入しています。
ま、なんだかんだ言ってSONYのカメラってオリンパスやリコー(ペンタックス)などに比べると機能が圧倒的プアです。オリンパスのM1とかM10とかPENTAXのK-3とか使っているとマヒしちゃいますが、「え? こんな機能もついてないの?」ってな感じなんです。
いや、これはSONYに限らず、Nikonもキヤノンもそうじゃないかと思います。機能不足です。
Nikonやキヤノンは基本能力を上げる事に注力しているので別物と考えた方がいいのでしょうが、なんというか、オリンピック強化選手レベルのストイックなアスリートという感じでしょうか。
翻ってオリンパスはインカレレベルかもしれませんが、話題が豊富で隠し芸も得意、場を盛り上げる芸達者なマルチタレントという感じ。突き詰めた性能のみを求めるなら何もいいませんが、付き合って楽しいのはどう考えても後者だよね、と思います。ええ、個人の感想です。
何が言いたいのかというと、SONYは中途半端だと言うことです。
オリンピック強化選手にも選ばれたいけど、人気者になって仲間の輪の中心にも居たい、という二兎を負うぜ! 的なベクトルを持った熱意を感じます。
なんというか、そこがSONYのチャラいイメージにピッタリですよね。いい意味で。(・∀・)

話を戻すと、そのレンズ補正というアプリのパラメータを弄って、それをプリセットとして名前をつけて保存出来るんです(もちろんあとから修正も可)。
なので、SWH2なんていう名前のパラメータセットを作っておけば、SWH2を装着した際に焦点距離を設定して手振れ補正機能を対応させ、ついでにアプリを起動してSWH2用パラメータを呼び出して起く、という寸法です。

私はたぶん、多くのα7Ⅱユーザーに比べてもアプリをよく使う方だという自覚があるので、カスタムボタンの一つをアプリ呼び出し機能として割り当ててます。
なので呼び出しも簡単です。

問題は……
オリンパスと違ってSONYが仲間の輪の中心として人気者になりきれない原因の一つなのですが、RAWファイルと同時保存ができないなど、使えるモードが限られる事です。
もっともこれも今のところは妥協できるレベルなのでいいっちゃいいんですけどね。

以上、長い補足で失礼しました。