ホノルル・センチュリー・ライドに参加したいと考えている方の参考になるかもしれないしならないかもしれないなどと考えつつ、些事も含めて今回の旅行の概略を備忘録的に記事にしていこうと思います。
ライド当日のレポートは「総集編」として既に記事にまとめていますので興味のある方はぜひ。
第一回目の今回は、(たぶん)大きなの問題となる自転車の梱包に関して
現地で自転車を借りて参加する方には関係ない話ですが、この記事は基本的に自分の愛車を飛行機に積んでホノルル・センチュリー・ライドを楽しみたいという人向けなので、その点ご承知おきを。
◎梱包材の選択
自転車をそのまま持ってはいけませんので、当然ながら梱包して運ぶことになるのですが、その「梱包するもの」には大きく分けて2つのモノがあります。
1.輪行箱に詰める(段ボール箱)
2.輪行袋に詰める(SCICON Aero Comfort系)
3.専用ハードケースに詰める
堅牢性を考えると3の専用ハードケースだと思います。
実は去年、HCR用に実際に購入してみたのですが、たしかに堅牢でしたが、梱包するのに自転車をかなりバラす必要があり「やってられねー」ということで使用を断念しました。
ハンドルやディレイラーを外すのも面倒くさいとは思わず、段ボールなんかじゃ不安だ、と感じる方は迷う必要はありません。3番の「もっともコストがかかり、一番面倒くさい」専用ハードケースをチョイスしましょう。
なお、ハードケース系はサイズ的な融通が効きませんので、自分のバイクにフィットしたものを選ぶ必要があります。
というか、実はそこが一番ハードルが高いかもしれません。
ここでは3番については言及しません。
「お好きな人はどうぞ」としか言いようがないというか、私は既に書いたとおり「やってられねー」派です。
なのでこの記事は1と2についての記述となります。
最初に参加した2016年は1と2の両方を同時に試しました。
私のバイクは輪行箱に。同居人のバイクは輪行袋にそれぞれ梱包しました。
その結果を受け、2017年からはふたりともいわゆる「輪行袋」のジャンルに入る「SCICON Aero Comfort 2.0TSA」という輪行ケースを使っています。
それを前提にして両方式に対する私の意見を読んでいただけると幸いです。
○輪行箱に詰める
いわゆるダンボールの箱に自転車をバラして詰めます。
BTBなどのメーカーから飛行機輸送に適した自転車用のダンボール箱が各種発売されています。
値段は紙のダンボール製だと税込み約3500円~。
プラダン(プラスチックダンボール)製だと税込み約20000円~(どちらもBTBの場合)
ダンボール箱方式のメリットは、ズバリ「比較的安価」な事でしょう。
デメリットは「面倒くさい」事。
○輪行袋(ソフトケース)に詰める
ここでの輪行袋は、いわゆる電車に乗っけるためだけに必要な、あのペラッペラな、でもコンパクトになるアレではありません。頑丈なナイロン素材で間にクッションが入っている、畳んでもけっこうかさばるヤツです。
種類にも依りますが、SCICONのAero Comfort系のメリットは「梱包・開梱が死ぬほど楽」なこと
デメリットは「それなりの価格」であること。
※実売40000円~。
○どちらを選ぶか?
たった一回の海外遠征? の為にSCICONを購入するのはちょっと……と考える人は迷わずダンボールをチョイスしましょう。
ダンボール箱であればいいのであれば、BTBのものを購入せずとも、自転車屋さんに頼めば自転車を納品する際のダンボール箱を分けてもらえれば、最低0円で用意可能です。
手間より何よりコスト第一の人は迷わず自転車屋さんに相談しましょう。
対して「面倒がカネで解決するなら安いもの」と考える人は迷わずSCICONです。
SCICON以外にも比較的リーズナブルな価格のOSTRICH OS-500やそれっぽい輪行袋もありますが、
1.そもそも自立しない(倒され、躓かれ、踏まれる←空港で目撃済み)
2.梱包が(SCICONに比べると)かなり面倒
という理由で推奨しかねます。
OSTRICHにするならダンボール箱に梱包するほうが安心です(安全とは言わない)。
○推奨はSCICON
私個人は複数あるSCICONのデメリットを理解した上で、あえてSCICONを推奨します。
Amazonを探すとこういうのが見つかりましたが……。
私自身使ったことがないので適当な事を言うわけにはいきませんが……まあ、本物が無難でしょうね。主に精神衛生上。
それなりに高くはありますが、HCRに一度参加してみたら楽しかったのでまた参加したいとなった時は、当然ながら回数あたりのケース単価が下がります。
同居人はSCICONで3回参加していますので、既に一回あたりの費用は購入価格の1/3、私は2回使っているので1/2に下がっています。
また、SCICONの場合は「裏技」というか、HCRから帰ってから、SCICONを売却するという手もあります。
その場合、販売価格と売却価格との差額が実際の梱包費用となり、結果としてコストは下がることになります。
ダンボール箱の転売は……出来ないことはないでしょうけど微妙なところです。
私がSCICONにこだわるのは何度も書いている通り「梱包作業が楽」だからです。
具体的には「前後のホイールを外せば、作業はほぼ終了」と言っていいくらいの簡便さなのです。
メカに弱いとか強いとかのレベルを超越した簡便さで、サルでも梱包可能でしょう(しりませんが)。
何しろサドルやハンドルを外す必要もありませんから、調整し直す手間すらありませんし、ディレイラーもしかり(これはバイクに依りますので絶対とは言いません)。
ソフトケースに分類されるので自転車に対するダメージを心配する向きもありますが、勘違いだと思います。
はっきり言って紙のダンボールよりSCICONの方が丈夫でしょう。
SCICONでバイクに破損が起こるならダンボールだともっとひどい状態になっているんじゃないでしょうかね。
引き手や肩掛け用ストラップ、更には異動用のキャスターまで全部付いてますのでか弱い女性(や男性)の方でも移動に対する難易度は低いと言えます。ダンボール箱にも肩掛けやらキャスターをつけることは可能ですが、ただでさえ梱包が面倒なのに、更に面倒事が増えることになりますので私はまっぴらごめんです。
※(最初に参加した時にダンボール箱を使って懲り懲りしているので)
何にせよ自転車の梱包が楽というのは余裕が生まれます。
日本から発つ時はそれなりに時間があるので日程に合わせてゆっくり自転車の梱包作業ができるかもしれませんが、帰る際はどうでしょう?
もちろん夜の間にじっくりやるということなのでしょうが、梱包に時間をついやす時間があったら散歩したりお茶したりおしゃべりしたり、ゆっくりダラダラしている方がいいじゃないですか。
SCICONだと鼻をほじくりながらでも10分くらいで作業終了。チャチャっとやれば5分以内で完了です。
順番が逆ですが、同じことは現地についた時にも言えます。
自転車の組み立てです。
SCICONの場合、ジッパーをおろして自転車を走り出せる状態にするまでにかかる時間はその気になれば1分台で可能です。どんなにちんたらしてもこちらも10分もかからないでしょう。
梱包の方が開梱より時間がかかるのは、チェーン吊りなどの作業が入るため。つけるほうが時間かかるのは必定。
外すのはあっという間ですからね。
それからこれは誰にでも当てはまるわけではないのでアレですが、SCICONは購入せずとも貸出もあります。
ネットを探すとそういうサービスをやっているところがありますのでチェックしてみてもいいかもしれません。
一番いいのは所有している知人に借りることですね。
ホノルルで「クッキーコーナー」のクッキー一箱、奮発してちょっと大きめのやつを買って、お礼とお土産にすれば超安上がりに楽ができます。
まあ貸し借りの場合、特に知り合いや友人同士だと、何かあった時に揉めて人間関係に亀裂やしこりが発生するといろいろアレでしょうから個人的にはやめたほうがいいと思いますけど……。
数万円程度で亀裂やしこりが発生してしまうような付き合いならそもそもどうでもいい関係なのかもしれませんが……。
ちなみにSCICON Aero Comfortですが、ディスクロード(スルーアクスル)の方は3.0を購入すること。意味はおわかりですよね? スルーアクセル対応台座は3.0じゃないと付いてません。
安いからと言って2.0までの旧型を購入すると「しまったああああ」という羽目に陥ります。念の為。
◎実際問題として、空港で見かけるのは?
ご想像どおり、多いのは輪行箱です。
でも、2016年と2018年を比べると、劇的にSCICON Aero Comfortが増えています。
これは明らかです。
シェア的表現をするとわずか3年でシェアが4~5倍に膨れ上がっています。
増えすぎた弊害が早速現れてまして、自分の自転車を間違って持ちさられてしまったといって空港職員に詰め寄っている人を目にしました。
デザインが全く同じものがけっこう多いので「さもありなん」ですが、目印付けてないんでしょうかね。
我が家のは同居人のはそもそも限定版でパット見てデザインが違う。私のは汎用品ですが遠目であろうとどの方向を向いていようとぱっと見てすぐに特定できる派手な目印を付けているので間違われることはありえません。
そういうわけで「絶対あんたのじゃないから」な状態なんですが、それでもなぜか断りもせずに勝手に色々触っている輩がいるんですが、あれはなんなんでしょうね?