(初出:2010/12/02)
(GF1/LEICA DG45)
だって、便利だし。
便利さは七難隠すのだよ!
一つ目の難は、歪曲。
特に広角端での歪曲はそれなりにあります。
(K-5/DA18-135 18mm)
これを回避する方法は三つ。
一つ目は24mmまで伸ばすという手。
(K-5/DA18-135 24mm)
二つ目は、歪曲収差の補正機能を使う方法。
(K-5/DA18-135 18mm 歪曲収差、色収差補正ON)
ただし、どちらも画角という犠牲が必要。
アタリマエですが、18mm端同士であっても、修正にピクセル情報を使う為に、収差補正をONにすると18mmの画角より狭くなるんです。
この点はK-7も同様だし、他社の同機能でも同じではないかと思われます。
どちらも悪魔との取引が必要ということです。
24mmまでズーミングして使うと、相当な画角を犠牲にすることになり、歪曲補正機能をONにすると画角の損失は最小ですむ一方で、一枚撮影する度に、モーツァルトのジュピターを聞いているかのような気分になります。
そう。
書き込み時間が絶望的に長くなるんです。
そして、三つ目。
これが一番楽でしょう。
それはズバリ、
「歪曲を気にしないこと」
勿論客観的な解決方法ではなく、自己解決の方法です。
でも、これほど有効なものはありませんぜ、だんな。うぇっへっへ。(・∀・)
私ムリだけど。
(GF1/LEICA DG45)
どちらにしろ、このDA18-135mmを貶める要因にはなり得ないと思います。
何しろこのレンズは圧倒的に便利なのです。
今までHOYAにはなかった135フォーマット換算で約28-200mmに相当する便利ズームレンズ。
それだけで意味があります。
個人的には18-135mmより、16-85mm F2,8-4.5くらいをこのサイズに納めてくれる方がナンボか嬉しいんですが、一般的には望遠が求められているそうなので商売上はこちらの方が正義なのでしょう。
加えて、描写もいいと思う。
標準ズームレンズとして、かなりいいと思う。
もう一つの標準ズームレンズ、DA18-55WRに比べると、カブる焦点距離で劣る部分はまったく無いよう思えますし、望遠が伸びている分だけオトクなのは間違いありません。
さらに、サイズもDA18-55WR比、それほど大きくない。敢えてDA18-55WRを選ぶ理由はないんじゃないかな(価格を無視すれば)。
つまり、失うモノは最小で、得るものは相当大きい、ということです。
(GF1/LEICA DG45)
マウントは金属。
ボディも総プラだけど、かなりしっかりした作りで文字のプリントを覗けば意外にチープな感じはありません。
ズーミングも適度にトルク感がある回し心地だし、今のところレンズ側を下に向けても自重で伸びる兆しはなし。
ピントリングはさすがに可動域が少なすぎる事とさほど繊細でなくズームリングより唐突なフィーリングなので使い心地がいいとまでは言えないが、それでもまあ普通の範囲だと思います。
絞り輪はなし。
私は盗撮に興味がないので、もはや距離指標に意味なんて無いと信じて疑わないユーザー。なので、それがないのも全く問題は感じない。
もちろん盗撮にいそしむようになったら距離指標つけろよ、HOYAのバカ、くらい言うに違いありませんが。
さらにr指標を外す事もまかりならん、と書き添えると思います。
冗談はさておき、こういう便利ズームに要らぬコストはまさに要らぬものだと思います。
距離指標も絞り輪も、行ってみれば「ノスタル爺」達の美人幻想のようなものだろうと思います。
描写について私が事細かに感想を書くレベルにはないのでアレだけど、標準ズームとしては相当優秀だと思います。
最短撮影距離は40cmと長めですが、135mmで40cmまで寄れるので、実質的にはそこそこの拡大撮影ができます(背景はボケぎみになるけど)。
今も昔もピカイチの標準ズームは、OLYMPUSUのZD14-54(1型)だと思うけど、それとはさすがに次元が違うものの、K-5とこのコンパクトなレンズとの組み合わせは旅行に持って行く際の強力なタッグであることはもう間違いありません。
E-5にZD14-54をつけて持って行くくらいなら、K-5とこのレンズの組み合わせに、予備のK-5にDA21Ltdあたりをつけて持って行く方がよほどいいと思います。
つまり、サイズと性能と……要するにユーティリティを考えると、多少のネガ(文字がダサ過ぎるなど)はどうでもよく思えてきます。
DA18-135WRをざっと表現するなら、そんな感じ。
(K-5/DA18-135 そこそこの拡大撮影に意味もなく銀残し)