ちゃろー\(^o^)/
今回はまず、悲しいお知らせから
えっと……。
このお知らせって、悲しいのは私だけであって、これを読んでいる皆さんには全く関係がないんですけどね。
でも、一緒にかなしんでいただければ幸いです。
で、その悲しいお話とは……。
◎MADONE SLRの重さを測ってみた
ORBEA AVANT OMPより重いのはまず間違いない。
新しいバイクなのに前のより重いってどうよ?
事実を知りたくない。
知らないでおこう。
なんていう思いがちょっとだけよぎったんですが、やはりこれから長くつきあっていく愛車の事きちんと知る事は必要だという思いに至り、意を決して?(大げさな)重量をチェックしてみました。
そして驚きの結果が!
「……9.35kg????」
えーっ?(*_*)
何度も書きますがORBEAよりも重い事は、試走時に持ち上げた時に既にわかってました。
バーテープを巻いていない状態ですら「これはちょっと重いんじゃ?」と。
しかし、さすがに9kgを超えていたのはショックです。
ちなみにこの9.35kgというのは、いわゆる装備重量です。
ではその装備重量の定義とは?
バイク本体
ペダル
サイクルコンピュータ
フロントライト
リアライト
リアビューレーダー
ボトルケージ×2
これらをすべて含めた重量です。
自動車のカタログデータの「乾燥重量」というのが実際の重さとかなり乖離しているのと同様で、ロードバイクの場合も、カタログに載っている重量なんてただの参考値です。
実際にサイクリングする時の状態じゃないと意味ないですよね?
とはいえ、実際に走る時はこれ以外にボトルも使います。なので真の意味での装備重量とは言えませんが、ボトルはその時に応じて1個だったり2個だったりしますし、「だったら水も入れた総重量にしろよ」とか、「いつも同じサイクルシューズ使ってるんだったらそれも入れたら?」等々、めんどくさい要素がどんどん出てきそうなので、私ルールの「装備重量」の場合はボトルレスの数値とさせていただきます。
それからペダルを「バイク本体」と別に敢えて記載してあるのは、メーカーのカタログデータを引き合いに出す場合を考えてのこと。ご存知のとおりロードバイクのカタログデータはペダルレス、つまりペダルがついていない状態の重さだからです。
もっと言うと「無塗装の状態」だったりするので実物とは結構違う数値なんですよね。
なのであくまでも参考値。
ちなみにそれまで乗っていたORBEA AVANT OMPの場合、装備重量は8.5kgでした。
つまり800g以上も重くなっちゃったんですよ。
さすがエアロロード。^^;
いや、エアロ・ディスク・ロードと言うべきか。
とはいえここまで重いのは正直にいって想定外です。
本来……というか、カタログデータを参考にした机上の計算ではORBEAと同じ程度に収まるはずだったんです。
私のMADONE SLRの重さは、カタログデータ上だと7.94kg(MADONE SLR 7 Disc フレームサイズ56)。
噂ではTREK MADONEの実物の重さはカタログデータ+80~200g(塗装による)「らしい」とのことだったのでけっこう信憑性があるな、と思っていたのですが、さすがにここまで差が大きいと疑問符がつきます。
そもそも私のフレームサイズは54なので、56のデータより若干軽いはずです。
更にカタログの数値は、ハイトが50mmのアイオロス・プロ5が前提のもの。
私はアイオロス・プロ3です。これも重量は軽いはずです。
5と3では重量差がけっこうあって、3のほうが150g軽いのです(カタログデータ上)。
一応、56のフレームサイズのカタログデータを使うと、ホイールの差し引きでバイク本体は約7.8kgのはず。
そこに装備重量として加わるのが、
・ペダル:340g
・サイクルコンピュータ:123g
・フロントライト:135g
・リアライト:40g
・ボトルケージ×2:48g+15g
合計:約764g
ブレンダーのブラケットやGARMINマウントなどもありますからそれらを入れてもざっと800gということでしょうか。
つまり本体と併せると、8.6kg近辺になるはずでした。
つまりORBEAと同じくらいですね。
うーむ。
どうやら私の概算はそうとう甘かったようです。
実物との差が850gもあると、さすがに誤差ではなさそうです。
ここはひとつ、冷静になって見落としがないかを考えてみましょう。
◎机上の計算と実物との差がなにかを考察してみた
まずは製品のバラつき。
まあ、これはあるでしょう。
MADONE SLRのフレームなんて、一つ一つ手作りです。
(自転車のカーボンフレームは、そもそも一つ一つ手作りな気がしますが)
なのでばらつきがあってもおかしくありません。
重量増の原因として考えられるのはまずはこの線ですね。
にしても、フレームだけで80gも誤差は出ないと思います。
というか、それってEMONDA一台分のフレームじゃん。
さすがにそれはない。
フレーム重量がより重いMADONE SLでももっと軽いはずです。
もしばらつきだとしたら「何の為のOCLV700カーボンなのか」って話ですし。
次に思いついたのはカセットスプロケットです。
カタログデータは11-28Tで計算されています。
私がカスタマイズしたのは11-34T。
これはけっこう差があるはず。
・どちらもシマノ・アルテグラグレード
11-28T:251g
11-34T:335g
84gも重いですね。
とはいえ、それでもまだホイール分のアドバンテージ、150g差を使い切ってません。
他にカスタマイズしたもので、それなりの重量差を見込めるのはタイヤです。
カタログデータは700×25cのチューブド・クリンチャーのもの。
私は700×26cのチューブレスレディをチョイスしています。
重量差はここかもしれません。
物理的にサイズがでっかいので、タイヤ単体では標準より重くなっていてもおかしくありません。というか軽かったらおかしいでしょう。
両者のカタログデータを調べてみました
R3 700×25c:205g
R3 700×26cTLR:320g
ははあ。
なんと!
一本あたり115gも重いですね。前後2本分で230g重くなります。
この時点でホイールの差で得たアドバンテージは全て消え、逆に170gのディスアドバンテージ状態になりました。
だがしかし。
チューブドクリンチャーはその名の通りチューブが必要です。
205gというのはその必須であるチューブを無視した重さ。
チューブ:(バルブ長80mm)59g
二本分でざっと120gありますから、230-120でディスアドバンテージは110gに減りました。
が。
ここで人類は思い出すわけです……人類というより私が、ですけど。
BONTRAGERのホイールって、チューブレス化する為にはパーツが必要だということを。
それは、リムストリップとチューブレス用バルブステム。
もちろん前後ですからそれぞれ2個。
あと、忘れてはいけないシーラント。
リムストリップ 50g
バルブステム 15gくらい?
シーラント 30gくらい?
多めに見積もって一本あたり+100g。つまり合計200gがプラスされます。
200g+110g=310g
すなわち、実は私のバイクは、計算上はカタログデータより310g重い事が判明しました。
あとは……。
カスタム品ってバーテープくらい?
クランク長の違いなんて誤差程度の重量差ですし、リアディレイラーをノーマルからGSに変えてますけど、こちらもガイドの重さの違いなんてたかが知れています。
つまり、私のMADONEはざっくりと400gの出所不明の重量が加わっているのです。
軽い重力魔法がかけられているのかもしれません!
もしくはフレームの空洞部分になにか詰まってる?? 砂とか?
うーむ。
あ。
そういえばサドルも変えたっけ……。
でも重量差はほとんどないし。
そういうわけで現時点では「魔法」のせいでカタログデータより400gも重い状態になっているMADONEでございます。
長々とつまらないことをかいてしまいましたが(反省しております)、何がいいたいかといいますと
「ORBEAからMADONEに変えたら、今までより850g重くなった」
です。
そしてようやく、今回のお題である「(MADONE SLR+貧脚)×ヒルクライム=どうよ?」というお話にたどり着きました。
◎いつもより1kg近く重いバイクで、いつもの坂を、いつもと同じ調子で登ってみた
いつものように西田橋付近から勝尾寺に向かって上りはじめて10秒くらいだったでしょうか。
私はある決心をしました。
それは……。
「次は絶対e-Bikeにしよう」
わかっていたことですが、ORBEAをMADONE SLRに変えたからと言って上り坂が楽にはなりませんでした。
上り坂は相変わらずしんどいです。
つまり楽になるためにはパラダイムシフトが必要なのです。
そう、私にはアシストが必要なのです。モーターの!
私にとってe-Bikeは文字通り「いいバイク」に違いありません。
e-Bikeとは?
ぶっちゃけ「電動アシスト自転車」の事です。
じゃあ、普通に電動アシスト自転車って言えよ、と突っ込まれるのは承知の上です。
一応、違うもの、と考えてください。
ではどう違うのか?
電動アシスト自転車:これを読んでいるみなさんがだいたい想像している通りの自転車
e-Bike:見た目がロードバイクだったりMTBだったりする、要するに基本的にスポーツバイクがベースになっているものです。
ミもフタもない言い方をすると「見た目がカッコいいやつ」ですね。
こういうやつ。
もうね、はっきり言って自転車で坂なんか上りたくないわけですよ、私は。
上りなんて、辛いツラいといいながら心拍200近くまで上げて苦しさをじっと耐えている、つまり私にとっては拷問の時間です。
自転車で楽しいのは下りです。
追い風の平坦路です。
それ以外は「寝ているよりまし」程度の運動、つまりちょっとしたフィットネス程度になればそれでいいんです。
つまりちょっと踏むだけでガンガン走る、電動アシスト自転車こそが私が求めている自転車の「機能」にほかなりません。
という「私がこれから進むべき道」が「ぱぁぁぁー」という感じにくっきりと見えた瞬間でした。
もちろん「今すぐ」というわけにはいきません。
何しろ、まだMADONE SLRの「モト」をとっていませんから。
それに、現時点ではまだe-Bikeがスポーツバイクである、とは認知されていないようで、ライドイベントなどに参加したくても「電動アシストはダメ」状態です。
肝心のホノルル・センチュリー・ライドでも、まだe-Bikeは解禁されていません。
なので、主要なファンライドのイベントでe-Bikeが解禁された時がタイミングかもしれません。
なんてことをうだうだと考えて、現実逃避をする私でした。
ええ、しんどいですからね、上り。
なのでいつも楽しいこと、上り坂とは関係のない興味深い事を考えたり妄想したりしながらひたすらゴール(というか今回は勝尾寺ですが)目指してペダルを踏むのみです。
さて、MADONEでのはじめての(ちゃんとした)上り坂チャレンジになりました。
「チャレンジ」なんて書いてますが、別に「前回よりタイムを30秒縮めよう」とか「過去最速を狙おう」なんてこれっぽっちも考えてませんから、チャレンジとかじゃなくてただ登っているだけなんですけどね。
過去最速を狙うより過去最楽である方が嬉しいです。
苦しみながら上る20分より、「ちょっと汗書いたかな」の2時間を選びます。
頂上に向かう平均5%で1kmの坂と平均0.05%で100kmの道があったなら、私は迷わず100kmを選ぶでしょう。
それくらい上り坂が嫌いなんです。
むしろ憎んでます。
まあ、実は真の敵は上り坂じゃなくて重力なんですけどね。
なので、電動アシストもいいですが、これだか科学が発達しているんだから、そろそろ「反重力装置」を実用化して欲しいものです。
そしてTREKは「反重力MADONE」を発売してくれれば、私の苦行は終りを迎えることでしょう。
って、なかなか感想にたどり着きませんね、すみません。
何しろ上り坂と聞いただけで呪詛が口をついて出るほどのアンチ・ヒルクライマーなもので。
では、本当に上り坂レポートを。
◎いつもより少しだけ速いかも
勝尾寺にたどり着いた時、いや上りながらサイクルコンピュータに表示される速度をチラチラ見ながら、そう思っていました。
MADONEで走るというウキウキ気分が、無意識にいつもよりペダルを踏ませていた?
いや、完全に否定はできないかもしれませんが、この日はそれ以外の要因がありました。
同じ道を歩いている歩行者が大勢いたのです。
見るとゼッケンを付けて、皆地図的なものを手に持っています。
そう、いわゆる「フォトロゲイニング」のイベントがあった模様です。
出発がいつもより遅かったので、その手のイベントの時間にかち合ってしまったのでしょう。
つまり、そういう歩行者グループを何回も何回も抜かなければならなかったので、いつもより踏み加減だったのです。
何しろ私のペースだと歩行者と対して違いませんからね。
ソロならまだしも、数人で固まっているグループを抜く場合、あまりに遅いと並走している時間が長くなります。
そうこうしているうちに後からクルマがきますし、決して広くない道ですから下手くそなクルマがコーナー出口で膨らんでくる可能性もあります。
勝尾寺までのルートって、ようするに恰好のワインディングロードですからね。そういう走りをするドライバーも多いんです。
そういうわけで、いつもより少しだけ速く走ることになりました。
でも、いつもより少し楽な気がします。
つまり、というわけではありませんが、MADONEでの勝尾寺ヒルクライムはいつもより少し楽だったかも、という結論に達します。
奇しくもこれで証明されたことになります。
何を?
それは「私ほどの貧脚になると、自転車の多少の重量差など大した問題じゃない」ということです。
またもやミもフタもない話ですね。
実際問題として「重いなあ」と思うことは全くありませんでした。
ただ一つ、これは上りに限らず平坦路でも同じですが、最初の一歩、走り出しは明らかにORBEAよりMADONEの方が重く感じます。言い換えるなら、出だしだけはORBEAの方が上なのです。
MADONEが「よっこらしょ」で走り出すとすると、ORBEAだと「よっこら」くらいの差です。
結論。
MADONEでのヒルクライムは疲労度視点で評価すると「ほんのちょっぴり」楽かもしれない。
です。
「かもしれない」
です。大事なことだから二回書きます。
という感じでしょうか。
◎実は大きく違っていた
疲労度視点だとそんな感じです。
続いて別の視点から評価しましょう。
実はMADONE SLRでいつものような感じで坂を登っている途中、気づいてしまった事があるんです。
いや、その事実をしった私は愕然としました。
それは、思わず「マ・ジ・か・よ」ってちょっぴりタメを入れて口にしちゃったくらいの驚きでした。
その事実とは?
「ギアが3枚も残っている!」
です。
どういうことかといいますと、いつものORBEAだと、そう思ったその地点で、残っているギアは1枚だけなんです。
西田橋から勝尾寺へアプローチする東からのルートは、勝尾寺が見えたあたりで、少し勾配がきつくなるのです。
なので私はいつもその辺で「最終兵器を使うか、温存するか」を悩むわけです。
最後の一枚、すなわちインナーロー(34×32T)に入れるか、そのまま頑張っちゃうかをそこでいつも悩むわけですね。
悩むというより、その時の体調とか疲労度で決まってくるんですけど。
で、その日は「まだ行けるかな」と思いながら下方の後方つまりカセットスプロケットのどこにチェーンが載っているのかをチラッと確認したんです。
そしたら「マ・ジ・か・よ」と口にでてしまった、と。
チェーンは大きい方から数えて4つ目にあったからです。
それが意識が朦朧とした中で見た幻でないことは、そのまま勝尾寺にたどり着いて自転車から降り、改めて確認して間違いなかったので、つまり間違いないのです。
疲労度的には「ほんのちょっぴり楽」でした。
ギア的には「いつもより2つ重い」です。
これって、つまり……。
MADONE SLR、ちょっとすごくない?
「ちょっと」すごいというのは果たして「すごい」のかどうかはわかりませんが、とにかくなんかすごい気がします。
なお、いつもなら得意の上り坂でも私の後で最後まで私を見守っているクライマーな同居人ですが、その日は歩行者を抜くというイベントがあったもので、加速した勢いでそのまま私を置き去りにして先にゴールして待っていてくれました。で、到着した私を迎えた言葉が、「(一緒に走っていた区間の)今日はいつもよりスピードが速かったんじゃない?」というもの。
道中もずっといつもより少し重めのギアだった=いつもより少し速かったという事で間違いはなさそうです。
そう言われて思い返してみると、いつもなら上り始めたら早々に「上から二番目」にギアを入れたあとはほぼ固定で走り通す感じなのですが、その日はこまめにギアをチョイスしながら登っていました。
ええ、電動シフトが楽しくて……というのもありますが、勾配がゆるくなるポイントでは一つ重くしたり、なんていういつもならやらない事をやっていたのです。
「で、どうよ、マドン?」
続いて尋ねた同居人に、私はこう答えました。
「もうモトは取ったね」
総評:わずか4km上るだけでモトが取れるバイク、それがMADONE SLR。\(^o^)/
◎オカルトなのか? 科学なのか?
とはいえ、タイトルの通り単純にORBEAとMADONEを比較することはできません。
なぜならギア比が違うのです。
クランクは全く同じですが、カセット・スプロケットが違うのです。
ORBEAは「乙女ギア」と呼ばれる11-32Tの11枚。
MADONEは同じ11枚ですが、中身は「幼女ギア」と、勝手に私が命名した11-34Tという更にでっかいもの。
なのでMADONEで3枚余っていても、それはORBEAで3枚余るという意味ではないのです。
では、両者のギア構成を見てみましょう。
◆11-34T:11・13・15・17・19・21・23・25・27・30・34(幼女ギア)
◆11-32T:11・12・13・14・16・18・20・22・25・28・32(乙女ギア)
一番上が2つ違うだけなのに、中間のギアはガラっとかわりますね。
いつもの私は、34×28Tのギアにほぼ固定して登っているわけです。
今回、ゴールした時は3枚余っていました。
これがORBEAだと11×22Tとなるのですが、幼女ギアのMADONEだと34×25Tです。
歯数にして3つ、幼女ギア的には「ギア一枚」分の差、ということになるのです。
でも、いつもより1枚重いギアで上り切るなんて、普段の私ではありえません。
やっぱり少し楽なんですよ、MADONEの上りは。
でも、矛盾してますよね。
バイクが軽くなったのならわかります。
でも、重くなってるんですよ?
それも850gも!
水を満タンに入れたボトル一本分より重いかもしれません。
というか、ロードバイクで850gの重量差って、けっこうな重さです。
だって重量の10%近い数値ですからね。
体重50kgの人間に例えたら、5kgくらい違うことになるんですから。
なのに、楽で速くなっている……。
オカルトですかね?
いや、要するに新車効果ってヤツ?
私の調子が相当良かった?
◎「エアロ」という言葉に惑わされてはいけない
「エアロロードは速いか?」 → 「速いんじゃない?」
「エアロ(ディスク)ロードは重いか?」 → 「重い」
物理的には「少しでも動いていれば、相対的に空気抵抗が少ないものは、空気抵抗は少ないままである」というアタリマエの事実はありますが、それでもさすがに上り坂での7km/hとかの速度域になるとエアロロードと普通のロードバイクの空力性能の差などは体感や計測できる数値としては現れないのではないでしょうか。
つまりそこまで低速走行だと、問題になるのはパワーと重さです。
パワーは同じですから、あとは重さで決まるはず。
でも決まらなかった。
これがどういうことか、というのが、1st.インプレッション三部作? の最終章のテーマです。
実は結論はもう出ています。
シンプルな答えです。
「なぜなら、そのエアロロードがMADONE SLRだから」です。
前回の記事で「25km/h程度でもエアロの恩恵はある。いつもと同じ感覚で漕いだら2km/hくらい速かった」というような内容の記述をしました。
でも、というか、だがしかし、です。
いくらエアロが効いていると言っても、25km/hあたりで2km/hもの差がでるとは思えません。
8%ですよ?
つまりエアロ以外の要因が速度アップにつながっているのです。
専門家ではないので、ここからはシロウトの推測です。
いつもと同じように漕いでいるのにいつもより速い。
そしていつもより重いギアでいつもと同じように登れている。
その理由は、エアロも無視はできませんが、一つはMADONE SLRの持つ剛性のせいなのではないかと。
「剛性」なんて単語を出しちゃうと、またその単語だけが一人歩きを始めます。
「その剛性って、MADONEなの? ホイールなの? 実はタイヤじゃないの?」などなどです。
何しろORBEAとは何から何まで違うもの同士で比較していますからね。
フレーム以外のパーツを同じにして比較しないとその辺はなんともいえないってことになります。
とはいえリムブレーキとディスクブレーキですから、そもそもそんな比較はできないのです。
なので本当に憶測です。
フレームの剛性も「要因」の一つではあるでしょう。
なのでもっと適切な言葉を見つけました。
MADONE SLRはORBEAより「パワーロスが少ない」に違いありません。
空気抵抗の少なさに併せ、ペダルを踏んだ力がホイールに伝わるまでの経路でのロスが少ない。
結果として平坦路では(ORBEAと比較すると)8%も効率があがり、上りではギア1枚、3T分高効率であったということなのでしょう。
これにより導き出されるのは、こういうことではないでしょうか。
プロがトップカテゴリーのレースでチョイスするような各メーカーのフラグシップのエアロロードは、普及タイプのバイクと比べた場合、同じ速度を維持するなら楽ちんで、同じパワーを使ったならより速い速度が出せるのです。
MADONEに限らず、各メーカーが誇るフラグシップであれば、多少の差はあろうとも「そんなふうにつくられている」に違いありません。
そしてこうも言えます。
「そのバイクの恩恵に浴することが出来るのは、世界のトップレーサーだけではない」と。
現に世界のトッププロとは比較するのもおこがましい私でさえ、こうして違いを感じられるのですから。
加えてMADONE。
エアロだ剛性だ、軽さだ、なんて言ってメーカー同士が競争している中でも、いち早く「重要なのは快適性だろ?」といってそれを具現化して送り出したバイクです。
その乗り心地はエントリーカーボンなんて圧倒的に凌駕していて、「トップモデルは速さも速いけど、快適性も同じように高いのだ」ということを教えてくれました。
乗り心地や快適性と引き換えに速さを得るものばかりだと思っていた私のような無知なライダーは、そろそろ時代が変わりつつあることを知るべきなのかもしれませんね。
というわけで、1st.インプレッションをまとめます。
「MADONEがカッコいいからほしいんだけど、貧脚だから、DOMANEかEMONDAだよね?」
そんな事を考えている人に私は言いたい。
「悩んでいる時間があったら、とっとと買え!」
と。
「EMONDAの方がカッコいいけど、MADONEの方が速いしな」なんて理由で悩んでいる人はずっと悩んでいるといいとおもいますけど、「貧脚だからMADONEはムリ」なんて理由で足踏みしているとしたら、それは人生の損失です。
「MADONEに載ってから死ね」
そう言わせてもらいましょう。
それに、急がないと8月から値上がりするよ?^^;
コメント
良いですね、新型「MADONE」、自分は6年くらい前のリアブレーキがアンダーになって、「シート周りがすっきり綺麗じゃん」という理由で、「PINARELLO」から乗り換えました、前車は40kmあたりから足にきてしまい、「年かなぁ!」と思っていましたが、「MADONE」に乗り換え「乗り心地が良く、疲れない!(^^)!」。
結局「PINARELLO」はレースを考えてダイレクト(踏んでも撓ませない)感重視だったんですよね。
知り合いが先日「TIME」にしましたが、「PINARELLO」と同傾向があるみたいです。
ディスクブレーキはMTBで使っていますが、雨&泥対策はどうなんでしょう?
コメントありがとうございます。
MADONEオーナーとしては大先輩ですね。よろしくおねがいします。
少し前までのフラグシップモデルは「とにかく剛性だ」というブーム?がありましたので、「乗り手を選ぶ」ようなところがあったのでしょうね。
TREKは二代目MADONEあたりからすでに「振動吸収」を設計に盛り込んでました(シートマスト方式など)ので、伝統的に「とにかく硬い」というバイクではなかったのかもしれませんね。
ディスクブレーキですが、雨中走行はまだ経験していませんが、地面に近いところを通らざるを得ないリムと比べると位置が高いので雨はとにかく泥についてはあまり心配しなくてもいいかもしれませんね。