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★【RP-HD600N】東西ワイヤレスヘッドフォン対決【WH-1000XM3】その2

オーディオ系

ここ1ヶ月ほどRP-HD600NやWH-1000XM3の違いにかかわらず、最新型ワイヤレスヘッドフォン(ただし密閉型)を使ってみて「これは素晴らしい」としみじみ思うのは、いわゆるボイススルー機能です(Panasonicでの用語。SONYは「クイックアテンションモード」)

webサイトなんかで機能チェックをしている段階では「便利そうではあるね」なんて冷静に思っていたのですが、実際に使い始めると「めっちゃ便利やん!」と椅子を蹴って立ち上がってもいいぜ、的にエモーショナルに奉りたくなる機能となりました。
言い換えると「ボイススルー機能のないヘッドフォンなど、ACCのないVOLVO XC90みたいなもの」という感じ?

わかりにくい?
ではもう少しわかりやすく言いかえましょう。

「ボイススルー機能のないヘッドフォンなど、ツンデレじゃないツインテール・キャラのようなもの」

なのです。
ちなみにツンデレはともかく、最近の私のお気に入りツインテール・キャラは「ラッキースケベられ」ことタマキ・コタツです。
もっとも私の好きな髪型はツインテールじゃなくて黒髪・さらさらストレートロングです。
どうでもいい話ですね、ハイ。

まあ、ボイススルー機能がアレばいいってものではないんですが、それはまた別の記事に書くことにして、さっそくヘッドフォン対決の続きをば。

◎フィット感

イヤホンタイプほどではありませんが、それでも気になる装着感です。
また、敢えて言えばオープンエアタイプよりも装着感がどうのこうのと思わないのが密閉型といっていいのではないでしょうか?

言い換えるならオープンエアタイプは耳の上に乗せるので装着感=快適さ=音質的に関連するのに比べると、耳ではなく耳の周りで力を分散できる密閉型は、少なくとも「装着しにくい」ことは殆どないと思われますので評価は単純じゃないかと思います。

○RP-HD600Nの場合

問題なし。
快適です。
私はメガネっ子なので、密閉式のヘッドフォンを装着したままでメガネの着脱がやりやすいかどうかが気になっていましたが、外すのはともかく装着する時は多少の窮屈さがあります。でも「抵抗はあるが痛くはない」ので問題とは感じません。

以前使っていた大昔のワイヤードなヤマハ製密閉型ヘッドフォンとの比較しかできませんが、その製品は重いケーブルがぶら下がっていた事もあって全体的に圧迫感が強く、かけたままでメガネの脱着をするのはちょっと困難なほどでした。というか、メガネを掛けたままだと30分もしないうちに痛くなってしまうほどでした。
なのでそれに比べると、イヤーパッドといい、ヘッドパッドといい天国的な快適さと言えます。

○WH-1000X3の場合

超快適です。
なんというか、RP-HD600Nが「まったくもってノーストレス。何時間だってかけてられるなあ」という快適さだとすると、このWH-1000XM3は「おっと、ヘッドフォンかけたままだったぜ、いかんいかん」的な快適さです。
まあ、言い過ぎかもしれませんが、RP-HD600Nの一枚上手を行っていると思います。

メガネの脱着についても更に抵抗が小さいです。

○勝者は?

『WH-1000XM3』

既述の通り、圧迫を含む装着感はWH-1000XM3が殊の外素晴らしい、というか私の頭の形、耳の形、耳の位置? などなどに優しい作りになっているのは間違いありません。

まず、全体的にイヤーパッドやヘッドパッドなどのパッド類がWH-1000XM3のものは別クラス的に柔らかいのです。かと言ってスッカスカな柔らかさではなく、「ムニフニャ」っとした密度のある柔らかさといいましょうか。
生卵を落とした場合、より割れにくいのがWH-1000XM3のパッドだと言うと「ああ」となんとなく理解していただけるかもしれません。

次に見比べてみると両者はフレーム形状があからさまに違います。


この写真ではわかりにくいかもしれませんが、「脳天気にただアールを描いているだけのRP-HD600N」に対し、WH-1000XM3は単なるアールではなく複合カーブというような形状になっています。
このあたりもフィット感に影響しているのかもしれません。「SONY、やるじゃん」とちょっと思いました。

なお繰り返しますが、このフィット感の官能評価については極めてパーソナルなものだと思いますので私の感想はまさに「個人の感想」だと思っていただければ。
もっともパッドの柔らかさなどは人によって評価が変わるわけではないと思いますが。

◎蒸れについて

これは当初あまり考えていなかった項目ですが、リクエストがありましたので現時点で思うところを簡単に書きますと、「どちらも同じでは?」というか「違いがわからない」レベルです。
というのも現時点で片道2時間装着しているのですが、どちらのヘッドフォンもおよそ蒸れとは無縁なのでわからないのです。
このあとはどんどん寒くなっていくわけなので「蒸れが気になる=ヘッドフォンシーズンの終わり」という評価ができるのは来年の春になろうかと……。

あと、耳が蒸れやすいかどうかというのも個人差がかなり大きいと思います。
私は「クールなオツム」なので、あんまり頭まわりは蒸れないんですよ。
モーターサイクルで真夏に長距離ツーリングなどを楽しんでいた頃でも、フルフェイスのヘルメットが「蒸れて暑くて大変」と思ったことは一回もありませんしね。
まあ、それなりにちゃんとしたヘルメットを使っていたからというのもありますが、同じヘルメットをかぶっていても休憩時に親の仇のようにヘルメットを脱ぎ捨てるライダーもいましたのでやっぱりこのあたりは個人差が大きいかと。

◎Bluetooth接続の安定性

BT接続のイヤホンやヘッドフォンって、ブチブチと途切れることがあります。
途切れるシチュエーションとして多いのは圧倒的に人混みです。
要するに同じBluetooth初め、2.4GHz帯の電波が溢れているような場所ですね。
通勤の場合は電車内や駅ということになります。

幸せなことに私は京都勤務なので、新大阪とか大阪駅ほど混雑する駅を利用していません。
そんな状況なので最悪のラッシュとは無縁です。
それでも今まで使ったBluetooth接続のWirelessヘッドフォン(イヤフォン)は人が多いところでは当たり前のようにブツブツと音飛びが発生していたものです。
それが、今の所はどちらも全く途切れたことがありません。

従来のBluetooth接続はSBCでしたが、今回はaptX HDもしくはLDAC接続なので、それも関係しているのかもしれませんが、とにかく接続は安定しています。
「Bluetoothヘッドフォンって、音飛びするの?」なんてトボケた事を言っちゃいそうなくらいです。
なのでこの項目は両者ともに問題なし、というか優秀です。

ちなみに最近はずっとLDAC接続です。

◎タッチノイズ

タッチノイズはワイヤードなイヤホンやヘッドフォンの専売特許? で、Wirelessヘッドフォンとは無縁でしょ? なんて思っているそこのアナタ。
アナタは少し前の私ですね。

今まで使っていたBeatsのWirelessヘッドフォンでは全く気にならなかったそのタッチノイズですが、実はWirelessヘッドフォンにも存在することが今回判明しました。

ただしこれは頭の形とか耳の形とか位置とか感性とか感覚が鈍感だとか敏感だとかそういう問題以上に個人的な条件というか都合が左右する項目なのでマジで参考にもならない項目かもしれませんが……まあ、一応どうぞ。

○RP-HD600Nの場合

けっこう気になります。
理由はハウジングのシェル部分が亀の甲羅型で全体を覆っている感じで、要するにでっかいから。

○WH-1000XM3の場合

こちらはけっこうマシ。
RP-HD600Nと比べるとそこまで気にしなくてもいいかな、というレベル。

○勝者は?

『WH-1000XM3』

着る服によります。
今通勤時に来ているオーバージャケットの襟が立っているんですよね。寝かせるタイプじゃなくて首を丸く覆って風よけにするような襟なので立ちっぱなし。
で、その襟の先端がちょうどヘッドフォンのハウジングにスレてカサカサ音がするんです。
襟の大きさや形状? などの関係でRP-HD600Nとの相性が悪い、というお話なので、優劣をつけるべきではない項目だとは思いますが、タッチノイズ的なものが存在する、ということを認識していただければ。
ちなみにBeatsのWirelessヘッドフォンも同じジャケットで使っていましたが、ハウジング部分が小さかったのと形状の問題でほとんど干渉しなかったので気づかなかったのですね。

付け加えるなら音が気になるのは当然ながら「歩行時」のみ。電車内やじっとしている時には当然ながら気になりません。
まあ、電車内や電車待ちのプラットフォームでもじっとできない人はずっとカサカサ音が気になるのでその場合は着るものを工夫するしかありませんね。

◎カスタマイズ性

というか、調整幅とその操作性というべきでしょうか。
これについてもPanasonicとSONYではアプローチ方法が別次元です。
パーソナライズ性がほとんどないと言っていいRP-HD600Nに対し、「本体側のインタフェイスは削ぎ落とすけど、いろいろいじって楽しもうぜ」って感じでその辺をアプリに丸投げしているWH-1000XM3。
言い換えるとバリバリの保守派がPanasonic。革新・先進というよりは「やり方はいろいろあるんだよ」的な「遊びや実験大好き」なSONYといったところ。

○RP-HD600Nの場合

専用アプリなどなし。
ノイズリダクション効果なども本体にプリセットされている3種類からボタン操作でチョイスする程度。
音場や曲のイコライジング変更などもできず、音楽プレイヤーアプリ側が持っているものを受け入れるのみ。

○WH-1000XM3の場合

androidとiOS用に専用(というか対象のSONY製ヘッドフォン用)アプリHeadphones Connectが用意されていて、「オレ専用」的カスタムが可能です。
本体の性能に加えて、このアプリが提供してくれるオーダーメイド感がボーナスとしてついてくる感じはちょっとしたお得感があります。

BT接続していないと使えないものの、接続してさえればいろいろできます。

RP-HD600Nがノイズキャンセリングモードを3つも搭載していて使いにくい、なんて書きましたけど、SONYの場合は本体だと2種類の切り替えですが、アプリを使うと22段階に増殖してしまいます。必要なのかどうかはさておき、ですが。

更に人間の声が聞こえやすいモードなんかもあったりして……。

他にある機能としては、テレビやアンプ、コンポなどでは昨今ポピュラーになっている音場設定。

SONYのwebサイトから拝借いたしました

いわゆるコンサートホールとか野外音楽堂モードとか、ライブハウスモード的なああいった残響コントロール的なもの(サラウンド設定とも言う)ですね。

次にイコライザー。
こちらもいくつかあるプリセットとは別に自分でいじったものを2つまでカスタムとして保存可能。

SONYのwebサイトから拝借いたしました

ヘッドフォン側にイコライザーがあるというアイディアは「欲しいけどなかなかなかった(思いつかなかった)」ものじゃないでしょうか。私が知らないだけかもしれませんが、少なくともポピュラーじゃないですね。
この手のヘッドフォンアプリはそれをポピュラーなものにしちゃうかも……。
敢えて難点を言わせてもらえば周波数の区分けが粗すぎる気がします。まあ、Bluetoothヘッドフォン用のイコライジングなどあまり細かく分けても意味がない、ということなのかもしれませんが、もう少し細かくいじれると、更に楽しいと思います。

あとは、個人ごとにその時のシチュエーションに応じたノイズキャンセリング効果をより高める目的でのキャリブレーション機能(NCオプティマイザー)があります。
髪型やメガネ着用とそうでない場合や、気圧などもはかる(気圧センサ搭載ヘッドフォンってなんかすごくない?)んです。

SONYのwebサイトから拝借いたしました

気圧は通常の地上と飛行機に乗ったときは差が出るからノイズキャンセルも調整しなきゃ、というお話です。
メガネを着用するとヘッドフォンとこめかみの間に隙間が生じる可能性があるからでしょうかね。隙間があると外音が多少入りますのでノイズキャンセリングをそれにあわせるということなのでしょう。

また、センターの方向性も変更できるもよう。何の目的でいじるのかがわかりませんが……センターがずれている音源があったらそれで調整できるということなのでしょうかね。

SONYのwebサイトから拝借いたしました

あとはLDACの接続を音質優先にするのか、接続力?を優先するのかなどの切り替えも可能ですし、歩行中、電車の中、などでノイズキャンセリングの強さを自動的に変化させるモード(アダプティブサウンドコントロール)なども選べますので、このアプリはマジで多機能です。

SONYのwebサイトから拝借いたしました

 

そうそう、忘れるところでしたがWH-1000XM3は音楽を鳴らしていないとすぐ(5分)に電源が切れてしまいます。言い換えるとノイズキャンセリング機能だけを使えないのです。デフォルトでは。
この5分のオートパワーオフをキャンセルするにはアプリと接続しないとできない、という罠があります。
同様にオートパワーオフの時間を5分から変更するのもアプリ経由のみです。

SONYのwebサイトから拝借いたしました

○勝者は?

『WH-1000XM3』

比べるまでもないですが。
ただし。
LDACを音質優先にすると、いろんなカスタマイズがキャンセルされますね。
音質優先だからBluetoothの帯域をコントロール部分に割けないっていう感じなのでしょうね。さすが帯域リッチなLDAC。

SONYのwebサイトから拝借いたしました

あと、私はメガネっ子ですが、例のキャリブレーションを行ってもメガネの有無で音(ノイズキャンセリング効果)の違いが全くわかりませんでした。まあ、極細フレームですしあまり隙間もないのでしょう。

そういうわけで個人的に使える機能はイコライザーくらいですが、アプリは進化の可能性があります。つまりWH-1000XM3にはVersionアップによる機能追加や機能強化の「可能性」がある、という一点でRP-HD600Nとは「別物」だと感じます。

というわけで今回も長くなりましたので、ノイズキャンセリング能力と、そもそも肝心な「音の違い」などは次回に。

と思ったんですが、あんまり引き伸ばすとイラっとされる気もするので続けます。
ただし長くなりますのでお覚悟を。

◎ノイズキャンセリング機能

なんというか、ワイヤレスヘッドフォンってノイズキャンセリング機能がついているのが当たり前な感じになってきましたね。
言い換えるならノイズキャンセリング機能が搭載されていないワイヤレスヘッドフォンとか存在価値があるのか? ということでしょうか。
家の中でしか使わないならぜんぜんオッケーですが、外に持ち出して使うのであればこの機能がついてないヘッドフォンをチョイスするのは「変態」かよっぽどの「偏屈」だといい切ってしまいましょう。

とはいえ、ノイズキャンセリング機能の黎明期には私は否定派でした。
というのもSONYのMDR-NC20というヘッドフォンのノイズキャンセリング機能をONにした瞬間に、言いようのない圧迫感というか閉塞感が襲ってきたからです。
「これはあかんわ」と思ったものです。
その後、デジタル制御のMDR-NC500Dというのも試しましたが、長時間聞いていると頭痛がしてきて、これも「あかんわ」と感じましたっけ。

とはいえSONY以外もノイズキャンセリングには注力し始めて、その後は気にならない製品がでてくるようになりました。
私はBOSEのQuiet Comfort 3あたりまでは試したもののやはりダメでした。
が、beats BT OV STUDIO WIRELESSに出会って「ノイズキャンセリング、OKじゃん」となりました。
もっともbeats BT OV STUDIO WIRELESSのノイズキャンセリング能力はBOSEのそれに比べると子供だましでしたけれど。

まあ、そんなどちらかと言うとノイズキャンセリングにセンシティブな私の個人的な感想です。

○RP-WH600Nの場合

ノイズキャンセリングのモードが3つもあるのがRP-WH600Nの特徴です。
外音の取り込み量(重視する周波数帯なども違うのではと思われますが)の違いでA、B、Cの3段階。
聴き比べましたが、個人的にはAモードのみであとは不要と思いました。
強いて言えば歩行中にはある程度の外音があったほうが安全だと思いますので二段階くらいでいいのかな、と。
モードが多いというのはメーカーとして迷いがあるというか、「決めきれない」未完成感を覚えます。
また、モードが多くなると切り替える為にボタンを押す回数が増えるなど煩わしくなるだけかと。

肝心のノイズキャンセリング能力ですが、全体としては「悪くないね」というのが正直な感想です。
ノイズキャンセリングのみで音楽をかけないパターンだと、それなりに外の音は聞こえますが、いわゆる耳障りな音はシャットアウトされて、大きめの音のみ入ってくる感じ。
雑音がシャットアウトされるからでしょうか、通勤列車の車内アナウンスなどは生で聞くよりむしろ明瞭に聞こえるくらいです。通勤電車内で泣き叫ぶ赤ん坊の子供の声も耳に痛い、と感じる成分が少なくなる感じ。
隣で喋り続けるおばさんの声は意識を向けるとちゃんと聞こえる、といったレベル。
ヘッドフォンやイヤホンから音漏れしているシャカシャカ系の音は当然ながらまったく聞こえません。

○WH-1000XM3の場合

正直に言うと、初めて電源を入れた時、私は驚きました。
「ノイズキャンセリング機能もここまで来たのか」というのが正直な感想です。
RP-HD600Nをしばらく使っていたあとでそう思ったのですから、両者の違いは歴然と言っていいでしょう。

SONYのノイズキャンセリングモードはボタンで切り替えられるのは2種類。外音取り込み(アンビエントサウンド)モードと普通のノイズキャンセリングモード。
Panasonicのように3種類もないので、歩行時と車内などの切り替えでボタンを押す回数が減るのがありがたい、というかシチュエーションと使い勝手のバランスというのがSONYの方がわかっているなと思います。

で、このノイズキャンセリングモードがなんというか異次元です。
もちろん外音が無音になるわけではありませんが、ヘッドフォンを外すと「え、何この騒音??」という感じで、着脱で別世界を行き来しているような錯覚を覚える程です。多少なりとも三半規管に影響しそうなほどです。
私だけか?

なのでWH-1000XM3は音毎にどうのこうのというより、RP-HD600Nを3世代進化させたような感じとでもいいましょうか……。
いや、脱帽です。

○勝者は?

『WH-1000XM3』

というか、今現在、これ以上のノイズキャンセリング機能をもっている民生用のヘッドフォンって存在しているのでしょうかね????
というレベル。
しかもアプリによりキャリブレーションまでできちゃう、というのがまたすごいんじゃないかと。

◎音楽を聞いてみよう

さて、ノイズキャンセリング機能の進化にビビっている場合ではありません。
いよいよ肝心の「音」に迫ってみましょう。

とはいえ。
あくまでも個人の感想です。
大した耳をもっているわけじゃないですからね、私。
参考まで、ってことで優しいキモチで読んで下さいませ。

○RP-HD600Nの場合

いい音です。
十分です。
特に低音がズンっと沈んでボリューム感があるところが好みです。
このあたりはいくらワイヤードなバランス接続であろうと、イヤホン型では得られないところですからね。

○WH-1000XM3の場合

このヘッドフォンはクリアな高音域が印象的です。
RP-HD600Nもわるくありませんが、こちらは更にヴェールを一枚めくったような感じです。
LDACというコーデックの恩恵もあるのでしょうが、ワイヤレスヘッドフォンもここまで来たのか、と素直に関心させられるレベルです。
一方で、中音域から低音域のパワー感が少し物足りない。改造感は高いけど、反比例してボリューム感がスポイルされている感じでしょうか。

○勝者は?

これはもう好みというかなんというか。
「個人の感想です」的な切り口でもまだ結論が出てません。
インストルメントやらオーケストラを聞くのはPanasonicの方がリッチな気分になりますし、女性ヴォーカルのアニソンはSONYの方が浸れる気がします。
ただし、今回重点的に聴き比べた「影踏み」に関しては、オリジナルも「アコースティックヴァージョン」もRP-HD600Nの方が「いい感じ」でした。

解像感を重視するならWH-1000XM3だと思いますが、解像感より中低音の艶を求めるならRP-HD600Nは捨てがたいのでは……とでもかくとレビューらしい感じになりますかね?

付け加えるなら、これはもうズルい言い方ですが、
「WH-1000XM3のノイズキャンセリング機能にRP-HD600Nの音を組み合わせたらいいんじゃないだろうか?」という気がする今日この頃す。