趣味と暮らしにまつわる「モノ」に一喜一憂するブログ

☆DAC選びその後

オーディオ系

もしくは
「良く考えたら私の場合、DACじゃなくてDDCを選ぶべきじゃね?」(初出:2017/02)

というわけで候補は決めたものの、実は釈然としない自分と向き合っている状況を持て余している今日この頃です。
候補に上がったのは結局「マンション買い替えによる荷物整理=断捨離」というテーマに沿って脳内設立された「LPレコード撲滅委員会」推奨のデバイス、すなわち
KORG DS-DAC-10R
です。
推奨ですからね。この選定は仕方ないところでしょう。

というわけで決めたら即行動、早めにLPレコードをDSD化して委員会令に沿って撲滅しようとしたものの、同じ事を考えている人(脳内にLPレコード撲滅委員会を設立している人=低価格で手持ち音源をDSD化したい人)は多い様で、なんとこのデバイス、どこも売り切れ状態。
会員になっているとあるオーディオ専門のショップに尋ねると「うーん、馬鹿売れとか大人気とかいうより、もともと市場に出た数が少なかったんだと思うよ。メーカーに聞いたら、今だと(納期は)1.5~2ヶ月くらいだけど、どうする?」との事でした。
ということで? 注文はせず。
下手に注文するより、市場に出回ってからまた考えようかな、と。
DSDレコーディングについては実は別に考えている事もあるので……。

そんなわけでDS-DAC-10Rはいちおう暫定候補としてひとまずDAC選びはいちおう終了という事になりました。
それまではメインというかリビングではガラクタ箱からサルベージしたオンキヨーのペラいDACを使うワケなのですが、実はDAC選びをしている時にどうにも引っかかっていた事が気になって気になって、白状するといったんKORGの10Rに決めたのは決めたんですが、並行して実はまたDACを物色しているような今日この頃の状況です。
とは言ってもLPレコードをDSD化という話とは全く違うステージでのお話です。
10RはDSD化の為にいちおう今でも購入予定なので、これとそれとは別のお話って事で。

KORGの10Rのどこに引っかかりを感じているのかというとですね、そもそも論ってやつなんです。
私が欲しいDACというのは「USB接続で、PCからのデジタル信号を高品位なアナログ信号に変換し、プリメインアンプに橋渡ししてくれる【だけでいい】装置」なんです。【だけでいい】というところが重要です。
つまり
1)ヘッドフォンアンプ機能とか、
2)プリメインアンプ機能とか
3)マイク入力機能とか
4)SDカードスロットとか
5)ボリューム(アッテネーター)のダイヤルとか
6)赤外線リモコン(笑い)とか
7)Bluetoothアンテナとか
8)LANポートとか
9)RCA入力とか
ンな「余計なモノ」は必要ないんです。
なんてたって、私のオーディオ系の座右の銘は
「余計なモノは音を濁らせる」
「単機能こそ至高」
です。
だからスピーカーはフルレンジ一発こそ至高という宗教? に帰依しているわけで。
でもポリシーに100%則して生きる事なんて出来ないんです。
なので諸事情というか、相対的な比較で圧倒的な利便性を誇るミキサーというかセレクターとしてAVアンプを核にして音を管理している始末です。
ポリシーとか、それって何だったの? みたいな感じですね。
もっとも、別に私ってピュア・オーディオが趣味じゃないわけですが。というかむしろアンチピュア・オーディオ派かもしれません。
原音とか関係ありませんし、ただただ気に入った音楽を楽しみたいってだけですから。
「気に入る」というのは汎用性はありません。私の個人的な好み100%なので、それはメーカーがうたう至高のハイファイなんかとは全然別方向のようです。

さてDACの話に戻りましょう。
私の望むDACは、単純なDAC。
デジタル信号をただ愚直に高品位なアナログ信号にしてくれさえすればいいんです。
なのに市場にはびこっているのはいろんな便利な? でも使わない? 機能を付加していく方向です。
要するにいろんなものを間に挟んでどんどん音が濁ってくる感じ。
で、その濁りをフィルタリングして綺麗にするために、また要らぬ回路を積む必要がある。結果としてチップや回路や電線やら電源やらの部品点数が増えて値段が高くなるわけで。
(実際は一つのチップがいろんな事をやっちゃうので高音質なチップが結局多機能なチップになっていて、何かが間に入る、というわけではない状況も多々あります。まあ、いちおうその辺はシロウトレベルですがなんとなく認識しております)

実際問題として、ガラクタ箱から引き揚げたとはいえ、今使っているオンキヨーのDACは充分にその愚直な役目を果たしてくれてます。


というか、これ、意外に音がいいんじゃね? という考えに変わってまいりました。
そこで改めて冷静にオンキヨーのガラクタ……じゃなくてND-S1をチェック。
まずUSBバスパワーで電源要らず。ACアダプターも付いていますが、それはもともと接続したiPodを充電する為のものでDACとして使うには必要が無いモノなので電源というノイズ発生源がない。
アンプ部もないので、回路がシンプル。
(もっとも本来iPod用なので、その30ピン端子とか切替ボタンとか要らぬモノもあるわけですが)
しかも出力端子はRCAだけじゃなくて光(トスリンク)に加えて同軸(コアキシャル)があり、それでプリアンプとして使っているAVアンプに橋渡しができている。
「DACとしてはこれで充分なんじゃね?」
と思ったわけですよ。
で、背後の端子をさらによく見ていると、ある事に気付いたんです。
「あれ?」
愕然としましたね。
なんというか、こう、軽いゲシュタルト崩壊起こしそうでした。
「私、今まで何を語っていたんだろう?」みたいな?

で、写真は私をゲシュタルト崩壊に導いた? 背面の端子群です。

オーディオとかその辺に興味のない人はコレを見ても私がなんで愕然としたかはわからないと思いますが、念のためにND-S1のi/o、つまり入出力端子を羅列しておきますと

1)iPod30pinコネクター:1(これは天面にあって、背面写真では見えない)
2)USB端子:1(PCから繋ぐ)
3)音声出力端子:デジタル×2(光×1、同軸×1)
4)映像出力端子:コンポジット×1(iPod内の映像をテレビなどに映し出す用)
5)RI端子:1(同じオンキヨー製のコンポなどと連動させる為に使用するケーブル端子)

そう。
わかる人はすぐにわかると思います。
「コイツ、DACに見えない!!!!!」
そう、デジタルをアナログに変換なんてしてません。
デジタルデータを、デジタル出力する為のデバイスでした。
いわゆるDDCです。
というか、そもそもDACじゃないわけで、私、ゲシュタルト崩壊はしていませんでした。むしろ正しく認識しているわけで。
よかったです。(・∀・)

そうなんです。
私の場合、AVアンプを核にしている関係で、それに接続させるもっとも低劣化な方法、すなわちデジタルで受けられるものはデジタルで受けたいわけで、アナログRCA接続は望んじゃいないのです。
もちろん純粋に音楽専用のセットを考えると、ムダな? プリアンプなんか通さずにコンバータからパワーアンプに繋げるわけですが、そちらはたいがいRCA接続で、そうなると高性能なDACがいいわけです。
でも今回はAVアンプを使うチョイスなのでAVアンプとの接続はできればデジタルがいい、ということであまり何も考えずにオンキヨーのND-S1の背面を見るとコアキシャルがあるのを見て、そちらで繋いだというわけです。
結果オーライ。
というか、このND-S1、私に道を示してくれたようなものです。
ガラクタ箱から顔を出してこう問いかけてくれたわけですからね。
「お前が求めているのは金のDACか? それとも銀のDDCか?」
みたいな?

金銀銅は文字通り? 「どう」でもいいですが、私が探しているのは実はDACじゃないのはわかりました。
そして改めてチェック。
そこで目に止まったのが、安価な、そして怪しい製品群です。
金銀銅という色眼鏡? を廃したおかげで検索で引っかかる引っかかる。(・∀・)
DAC探していた時は「安すぎて安物だと思って目にも留めていなかった」ものに目を向けることができるようになったわけです。
今にして思えばむしろそっちの方(安価で怪しい製品群)が私にとってはホンモノだったのかもしれません。

私が望んでいるDAC(DDCも)なんて、言ってみれば「USB接続の外付けSoundボード」ですからね。
今さらそんな1チップで済むような単機能なデバイス、出してもカネとれませんよね。
なので日本の有名メーカーでは扱ってません。彼らが扱っているのはいろんな機能をてんこ盛りにした、もはやDACではなくてプリメインアンプ、オーディオレシーバーとでも言った方が良さげなゲテモノ……いやDACのオバケしか扱ってないのでしょう。10万20万はアタリマエ、みたいな値段で、ね。

これはスピーカーも一緒ですね。
有名メーカーでフルレンジ一発のスピーカーなんて「お金を(ユーザーから)むしり取れない」んです。だからちゃんとしたフルレンジ一発のスピーカーなんて絶対出しません。
ムダに3つも4つもスピーカーユニットをぶちこんだマルチウェイスピーカーに仕立てて、見栄えを良くして「高そう」と思わせる作戦です。

とと。
私が「フルレンジ一発こそ至高のスピーカー」教の信者なのでついスピーカーのブラックな話に飛んじゃいました。

で、シンプル系DAC(DDC)の話です。
それらは安い。
良く考えたら、ガラクタ箱から引きずり出して再度使っているオンキヨーのDDC、ND-S1、たしか当時は2万円弱ほどもしました。
要するにシンプル系変換装置としては超高額商品です。
まあ、そこそこ音がいいわけですヨ。

じゃあ、次に気になるのは本当にオンキヨーのガラクタ箱DDCの音がいいかどうかなわけです。
それを検証しようじゃないかという事で、検索した安価なDAC(DDC)を使って比べてみることにしました。
というお話です。
いやあ、泥沼ですな、わっはっは。