趣味と暮らしにまつわる「モノ」に一喜一憂するブログ

★Nikon Nikon1 V1 ショートレビュー集

カメラ

(初出:2012/01/14)

世界で、いや銀河で最もいい加減な、Nikon 1 V1 ショートレビュー
タイトルは「何もかもがビミョー」

という事で、現時点で私の感性にインプットされたV1に対する感想、要するに第一印象を少し。

◆裏面の質感が悪すぎる

今時、一万円のコンパクトカメラの方がいい質感してますから、これはお金払って買ったオーナーユーザー的にちょっと残念感が漂うと思います。
もっともNikonのエントリー向け一眼レフを使っている層が手にしたら特に問題ないのかな、とも思いますが、D300とかD700とかD2xとかと比べると(私はD3以降の一桁は買ってないのでD2xが引き合い)かなりがっかりすると思います。

ただし。
それは言い換えるとコントラストによるもの。
つまり、天面と表面の質感はかなりいいと思いました。
ザラっじゃなくてサラっとした感覚のマットな仕上げには高級感を感じます。
ラウンドした、まるでライカみたいな前部の俯瞰デザインは秀逸といっていいかもしれません。ええ、出っ張りは無視して。
問題は裏側に無計画に増築されたかのようにでっぱった部分。ここが全部プラなものだから、その造形的なひどさに加えてマテリアル的な残念感がそれを助長して、全体としてビミョーな佇まいを醸し出してしまっているという感じです。
モードダイアルなんか一万円イカで売っている型落ちの不人気コンパクトカメラ顔負けですしね。

◆銀河の歴史で最も横柄な、Nikon 1 V1 ショートレビュー その2

タイトルは「どうしてこうなった?」

質感の次はデザインです。
道具としての機能より質感やデザインを上位に置いて語るところがあま★なつ流です。

Nikon 1 V1のデザインは私には良いと思えません。
いえ、ひどいです。
お世辞にも「いい」なんて言えませんし、矜持に悖ります。
このデザインが「いい」なんて言うくらいなら、死んだ方がマシです、ハイ。
とは言え、「いい」と思っている人も当然いらっしゃるでしょうから、そういう人はたぶんムカつくと思うのでこの先は読まない方がいいですよ。
読んじゃダメですよ?
言いましたよ、私。
だからこの先読んで起こったりしたらダメなんだからね?

と言うわけで一応断ったのであとはけちょんけちょんに行きたいと思いますが、まずは一言。
「デザインしたヤツ、面見せろや!」
次にもう一言。
「このデザインにOKだしたボンクラは、カメラ史に残る笑いものだね」
さらにもう一言。
「なんで私に相談しない? したらもっとまともに出来たのに!」

と、まあ好き勝手言っちゃいたいくらいのひどさです。
ただし。
ただし、です。
私がここまでこき下ろすのには訳があります。
いえ、惜しいと思っているからです。
もう本当にどうしようもなければ、私は敢えてそんなことWebに垂れ流しませんし、スルーというか、無視だと思うんです。
間違っても買いません。触れることすら汚らわしいですから。

惜しいから、悔しいんです。
なんで、こうしないの?
なんで、これなの?
という、なんともうしますか、いわゆるカッカソウヨウ感というヤツです。
閣下、そうよ。 ではありません。隔靴掻痒ですぞ?

なので。
こうなったらもう、完全に上から目線モードで言いたいことをいっちゃいます。
まず、今回の写真を見てください。
真上から見たフットプリント図です。
これがNikon 1 V1のダメなところと良いところを一望に出来る図なんです。
Nikon 1 はV1と、あとなんだっけ? ともかく廉価版の二種類があります。
V1は名前の通りEVF付き、つまりViewにこだわった上位機種なので、EVF部分の出っ張りが出ます。
これ、ひどいんですが、私は下位機種と二つ並べるならアリだと思います。
だから、問題はそこじゃない。基本設計の部分ですでにNikonのデザイナーはボタンを掛け違っちゃったんだと思います。

基本コンセプトは、たぶんライカ。
上から見て長円を基準にしたデザインでまとめようとしたのに違いありません。
でも、できなかった。
いろいろ実装したら、後ろ側に出っ張っちゃった。
デザイナーはすっきりとした長円デザインに全てを詰め込みたかったけど、実装班に「こんなの入りきれないにきまってんだろ?何考えてんだバカやろう」とか言われて、仕方なくこうなったか、「やってられねえよ」と放り投げて、あとはもう実装班が言ったとおりの「ハミダシ」をそのままはみ出させるにまかせたか、ですね。
ともかく、実機はそういう風になってます。
長円で収まらなかった部分を後ろにはみ出させ、そこは全部プラで覆った、と。
Nikon 1の「何もかもビミョー」なAtmosphereはすべてここから出ているんだと思います。
長円上の軍艦部に散らばる丸と丸と四角、というボタンの配置と佇まいも、「もうどうでもいいや」的な投げやり感しか感じません。
なんだよ、その四角いON/OFFボタンは!
電源ONのパイロットランプを横長にして新機軸を打ち出そうとしたのなら、それはとってもスカポンタンな考えだと私は思います。
四角いボタンにしたいのなら、もっとちゃんと考えようよ、調和とか、バランスとか。
こういうのを見ると私は本当に叫びたくなってくる。
文部科学省の大臣に!
「日本の小中高校の教育要綱に『美学』という教科を入れるべきだ」と。
日本人の文化レベルがどんどん低下する中で、国が歯止めをかけなくてどうする?
今の日本人に足りないのは、美意識ですよ?
女の子が風呂上がりに濡れた髪のままでジャージ姿で平気でコンビニに買い物に行く国なんて、もう終わりです。
若い娘さんが電車の中で平気で化粧しているような国はもう末期なんです。
いえ、美学とはちょっと違いますけど、そもそも道徳だって美学を構成する要素の一つなんですから、美学という学問をちゃんと教育するべきなんです。
でないと一握りの天才の出現を待つしかなくて、でもその天才はたぶんパンツ半分だすくらいズボンをズリ下げている連中に潰されてしまうと思います。

えっと。
何の話でしたっけ?

そうそう、Nikon 1のデザインです。
あんまりひどいので、私がリ・デザインしましょう、という話でしたね??
で。
長円部分のみをボディとする。
これが基本です。
実装ムリ?
そんな実装班はクビでいいです。全員解雇。出来ないなんて言っているヤツはNikonには不要なコマです。いやコマですらない、ゴミです。給料泥棒。
実装させるのが仕事でしょ?後ろに出させるのが仕事じゃないでしょ?

ということで、長円部分に綺麗に収めましょう。
逆に、NEX-5系のように前面にマウントをせり出させるのはアリだと思います。
勿論すっきりスパっとしているほうがベターでしょうが、実装的に何か逃がしたいというのなら、前面にマウントを逃がす方がよほど美しくまとまると思うのです。
NEX-5のあの手法はいろいろと言われていますが、ほとんどは直径がボディより大きい事に対する疑問で前面にはみ出した事に対するバッシングはさほどでもないように思っています。
実装ムリならPENTAXにまかせるといいかもしれません。
あそこはトンチ集団なので、やすいパーツをつかっても小さくまとめてくるでしょう。カネかかっていいなら、SONYに下請けにだしてもいいかも、です。
あそこはカネさえかければすばらしくコンパクトな実装技術を披露してくれるでしょう。
まあ、なんというかキヤノンより先にミルクス(巷でミラーレスカメラと言われているもの)を出したかったので、実装に手を抜いたのでしょうね。

つまり、長円部分に全てが実装されてNikon 1 V1が出ていたなら、背面がたとえプラでも、もっと質感が高くなっていたと思います。
何より私は予約して一番高い時に買っていたと思います。
半額になってやっと「ちょっとつまみ食いしてもいいかな」って思ってたいした期待感なく、単なる興味で買うモデルになることはなかったはずです。

デザインさえまとまっていたなら、このカメラはけっこう使い勝手のいい道具じゃないかと思います。
だから、それだけに「惜しい」んです。
何でこれで出したんだ? とムカついてしまうんです。

という事で第二回は氷のハートと異名を取る私に似合わず、熱く語ってしまいました。(>_<)