趣味と暮らしにまつわる「モノ」に一喜一憂するブログ

★「うたわれるもの 二人の白皇(ハクオロ)」(ゲーム感想)

アニメ・マンガ

今朝方ようやく終了いたしました。(初出:2016/10/14)

「やっとおわったなあ」とエンドロール見ながら感慨に耽る私。
そしてこの手のゲームではよくある「後日談」が綴られるんですが、このゲーム、その後日談が1時間ちかくもある。
いや、じっくり余韻に浸れて個人的にはご褒美だな、と思ったというか、つまりとってもうれしかったんですが、仕組みとしてはどうよ?(・∀・)

これはPS4のアドベンチャー? ゲームでして「うたわれるもの」三部作の完結篇。
一作目はもともとはゲームだったようですが、私はゲームの存在は知らず、アニメから入りました。
舞台は(かなり)未来の地球。
人間は既に滅び、代わって亜人(基本的に尻尾があり、耳がケモノ系であとは人間)が大小の国を造って生活をしている世界。
言葉は基本的に日本語ですが、単語にアイヌ語っぽいものがちりばめられていて、服装もアイヌっぽいテイストが満載。
服装を含めて文明レベルは日本の平安時代から戦国時代という感じ。
ある時、日本列島と思しき地域にある、とある国のとある村に、取り外す事ができない仮面を被った正体不明の人間(亜人ではない)が記憶喪失で現れる。
その男は記憶はないまま、持っている高い知能で自分を受け入れてくれた村の危機を救うが、結局それは為政者に対する反抗と見なされ、小競り合いから村人を巻込みつつ戦いは国盗りへの大戦争へとインフレ化していく、というもの。
一作目はそれ自体で完結していたのですが、10数年後の2015年に続編のゲームが発売(同時にアニメも2クールの尺で放映)。
舞台は一作目の十数年後の世界で、今度は日本と思しき場所ではなく、ユーラシア大陸(たぶん)にある超大国からスタートし、やがて第一作目の日本と絡みながら、トンデモな戦いが繰り広げられるという感じ。
続編は前後編に別れていて、2015年に前編が、そして今年の9月末に続編(全編の完結篇)が発売されました。
詳しく知りませんが、完結篇のアニメも放映されるんじゃないでしょうかね。いえ、是非して欲しいですが。

ゲームといいつつ、要するに基本は音声入りノベルというか、ボタンを押して先に進む(つまり分岐などはない)紙芝居のようなものです。
かろうじてゲームと言えるのは、全部で26回ある戦闘モード(完結篇の場合)で、これも特に問題は無く、誰でも時間さえかければクリアできます。
もっともクリアできないと物語が先に進まない(進めない)のでやらざるを得ないんですがね。
個人的にはこの手の戦闘モードをパスするという選択肢も欲しいところですが、それをやっちゃうと感動が減るのかもしれません。

で、ネタバレはアレなので感想だけ。
面白かった。(・∀・)
細かい謎自体は色々残ってるし、物語に思い入れをしちゃうと結末には色々と文句があるんですが、作品としては壮大で、かつ笑いもあって良作、いや佳作といってもいい出来だと思いました。
個人的には過去に読んだ小説なども含めて、物語としての名作の一つに数えたいと思います。

ノーベル文学賞にシンガーソングライターが選ばれた事でもわかるように、小説だから、ゲームだから、アニメだからというジャンルを越えて「ものがたり」としての作品を評価するのがアタリマエになるといいのになあ、と思います。
そうなると良作がより多くの人の目にとまることになり、制作者に入るお金も増えて、それがまたより面白い作品に繋がるのかなあ、と。
そしてこの作品が「J.R.R.トールキンのあの金字塔と比べても上じゃないか?」なんて思う人がどんどん出ると面白いな、と。(・∀・)