趣味と暮らしにまつわる「モノ」に一喜一憂するブログ

「しまなみ島走(とうそう)BOOK」(読書感想文)

自転車

今月末に走る「しまなみ海道」のガイドブックなどを求めてAmzonを徘徊? していたら見つけたのがこの本。(初出:2016/10/17)

(あ、一緒に写っているCATEYEのVOLT系は無視して下さい)

こういうのはまあ直感(こういうの、わかってもらえますかね?)なんですが「これは良さそうなガイドブックだぞ」と思った私は、さっそくポチる事に。
しかし。Amazonの直販ではなく発行元? つまりマーケットプレイスの販売なでプレミアム会員であっても送料が付く模様。
プレミアム会員の会費を払っている以上、基本的にAmazonで送料を払うのは業腹です。なので面倒ですが職場の近くにある比較的大きな書店、つまりリアル書店に足を運びました。
「しかし」再び。売ってませんでした。
そもそも書店であるAmzon本体でも売っていないという事は、要するにこの本は一般的な本屋の流通には載せない系の本ではなかろうかと判断。
これ以上時間をムダにするより送料を払った方が合理的ですからね。
実際に時給換算で私が費やした時間を考えると、リアル書店への往復に費やした私の休憩時間の方が送料よりよほど高い事が判明。これなら最初から素直にポチって置けば良かったと悔しい思いをしたのですが、まあいわゆる一つの後の祭りでございます。
本好きの人の多くがこう言います。
「ヴァーチャルの本屋は便利だけど、やっぱり大型のリアル書店で過ごす時間は格別だ」
しかし、私はこの意見にはもはや賛同できません。
昼の休憩時間のリアル書店なんて、立ち読み客だらけで、欲しい本を探すのにも邪魔すぎます。下手すると通路すらマトモの通れない。あまつさえ自分のカバンや荷物を平積みの本の上に置いていて、ひょっとしたら手に取ってみたいと思う本が隠れていたりする可能性もあります。そもそも本当に欲しい本の上にカバンなんて置かれてたらムカつきますもんね。
そういうわけで私にとってリアル書店なんてストレスを溜め込む場所以外の何者でもありません。
やっぱりマイペースで静かに物色できるヴァーチャル書店が最高ですな。
もっとも「読み終わったら(ガイドブックなどは使用が終わったら)即ゴミ箱」な私は「本好き」では亡いのかも知れませんが。
※なので場所をとらずゴミにもならない電子本が好き(・∀・)

人混みの書店の話はさておき、手元に届いたのでさっそく開いてみました。
基本的にガイドブック会社? の汎用ガイドブックとの基本的な違いは
「地元に住んでいる人が実踏調査して得た情報のみ」
「タイトルからわかるように自転車で訪れる観光客専用」
といったところでしょうか。
一般のガイドブックのような通り一遍の観光地紹介文と違い、地元を盛り上げようという熱い想いが紹介文からも伝わってきます。
その分「手前味噌」「トモダチ(知り合い)ヨイショ」的なニオイがプンプンしますが、それは一般のガイドブックのような「スポンサー料高いところヨイショ」よりはマシでしょう。
ここからはガイドブックとして見た場合の評価ですが、価格から期待していたほどの情報量がないと思いました。
次に、こちらも値段が高い割に紙質が悪く、はっきり言って写真向きではない発色も悪く精細感がない印刷です。せっかくの食べ物がおいしそうに見えず、自慢の景色も色あせて見えます。
また、一般的なガイドブックのような「手慣れた造り=見やすさ」が欠落していると感じます。
具体的に見にくいと感じたのは、一般のガイドブックによくある様な「巻頭にまず全体地図があり、続いてポイントポイントの詳細地図があり、本編で紹介しているスポットアイコン等があり、索引機能として活用しやすい」部分がこなれていないのです。
(本文を読むと、どうやらその手のMAPと思しきものはこさえてあるけど別売りで、そっちも買えという事らしい)
また食べ物系の店の紹介についても、他のメニューの値段や一人当たりの食事にかかるおよその目安などがあまりわからず、一般のガイドブックの方が結局情報量が多い気がするのは私だけでしょうか?

とは言え、他のガイドブックでは絶対にない主要ルートのプロフィールマップが充実しているのは自転車専用ガイドブックならではですし、紹介している店や名所は全て自転車で行ける事が前提となっていますから、行きたいと思う店のチョイスに迷うことはありません。ライターはサイクリスト視点で紹介文を書いていて、迷いそうなところや、見つけにくい店の場合にはその旨言及してガイドしているなど、親切心がひしひしと感じられます。
また一般のガイドブックであれば当たり前の事ですが、このガイドも出したら精も根も尽き果てたって感じではなく、情報の鮮度にも気を遣ってきちんと改訂版をリリースしている点も評価できます。

では「買い」なのかというと、個人的にはしまなみ海道のサイクリング用ガイドブックとしては「買い」だろうと思いますし、オススメします。
いわゆる自転車用のしまなみ海道のメインルートは、走りやすく橋と橋を最短で結ぶルートなのですが、このガイドブックを見てるとメインではないルートを積極的に走りたくなります。しかものんびりと。
一泊二日程度で「かけあししまなみ海道」もいいでしょうが、島ごとにじっくり一週してみたいな、という気にさせてくれました。
「うーん、どっぷり楽しむには一週間程度欲しいなあ」、と思うようになりました。

最後に要望。
この手のガイドブックは、できれば携行死体ものですが、リュックを背負っていないロードレーサー乗りはやっぱりガイドブック片手にサイクリングはちょっとムリがあるかな、と思います。
なのでスマートフォンでチェックできる電子書籍版があればモアベターなんですが。