(初出:2010/12/04)
(GF1/LEICA DG45)
何にだってある。
私の場合、それは気に入ったモノほどそう思うことが多い。
それは「ここがもうちょっとこうだったらなあ」というヤツです。
勿論K-5は気に入ってますけど、Eye-Fi使えないし、シャッターボタンペチって戻ってきますけど、それでも一度「もういらない」って思った一眼レフを「一台くらい手元にあってもいいんじゃなイカ?」と思わせた程、私にとっては魅力的なカメラだけど、それでもやっぱり思わずにいられない事があるんです。
言わずにいられない事があるんです。
書かずにはいられない事があるんですって!
なんで、PENTAXブランドの一眼レフは、*ist Dからこっち、まるで伝統のように連綿とこう、安っぽいのだろう。
あ。
ここから先はPENTAX 命、というかPENTAXラブというか、宗教入っている人は読まないで下さいネ。(・∀・)
理由は二つ。
一つは、そもそもここがたぶんテレビアニメを熱く語るブログだから。
もう一つは、思いっきりK-5をこき下ろす事しか書いてないから。
わざわざ進んで不愉快になる必要はないと思うんです、私は。
で。
何が安っぽいって、細部の仕上げ。
それも物理的な造形とかじゃなくて、もうちょっと何とかなったと思える部分。
それは、プリント。
ボタンの機能とかの文字とアイコン。
これが何とも安っぽい。
(GF1/LEICA DG45)
これはK-7の時にも思ったので、K-7にそっくりなK-5も同じなのは「事情」としては仕方がないところなんだろうけど、敢えていいます。
「ボタンのプリントとか、安いコンパクトデジカメイカじゃなイカ?」
最近のいわゆる高級コンパクトの方がハイクオリティ。
それもちょっとくらいじゃなくて「相当」
はっきり言ってS95以下です。以下も以下。そもそも同じクラスでさえない。
戦う資格すらないレベル。
それがPENTAXの一眼レフの実態。
レンズキットがやけに安くなっちゃって、意味もなく「もう一つ買おうか」なんて思わせてくれるPanasonicのDMC-GF1。
こっちの方が断然上品で上質で高級に感じます。
絵や文字が違うだけで。
この辺りについてHOYAのPENTAX担当部署の人が何かを得意げに語っている記事は目にしたことがないので商用系ライターの人は是非一度突っ込んで見解を問いただしていただきたい。
「何のつもりでこんなにダサい文字や絵の入れ方してるの?」と。
一番がっかりなのは表。向かって右上。K-5という文字。
もう、これを一目見て安っぽさ全快で萎え萎え。
張りぼてのマグアロイが薄すぎて彫りに流し込みという手法は出来ないのかもしれないけど……いや、やろうと思えばできるはずだけど、コストの問題なのかなあ。
初値十万円付近を越えるカメラはすべからくもっとディテールに気を遣って欲しい。
なんかね。K-5を見てると、スーツ着てるのに白い靴下履いている人みたいな感じ。
冗談抜きに、統括している人はこういう所に目を向けないといつまで経っても「PENTAX? ああ、NikonやCanonより下のクラスのカメラだよね」って言われると思う。
言うヤツには言わせておけばいい、と開き直るのもいいだろうけど、製品を使っている私みたいな人間が「かなり」残念だって思っているのは確かなんだから、ユーザーの声に応えるのがPENTAXなんて言うなら、ぜひ直接撮影には関係ないけど、それでもカメラの楽しみの一つだという認識を持って欲しいものです。
そもそもこのクラスのPENTAXブランドの一眼レフなんて、プロ用でもなんでもないんだから、大半を占めるアマチュアユーザーをもっと喜ばせて欲しいと思う。
「画質と機能で喜ばせています」とかアホな事を言わないで。
このまま銀入ったギラっとした文字、それもボールド系のデリカシーのないフォントを使って仕上げる限り、キヤノンやニコンを使っている人のうち、「カメラの造り」にこだわる人は絶対PENTAXブランドに「移行」するわけがないのでゲソよ!
リタイア後、縁遠くなったけどゴリゴリのニコン派である我が友人、マッケンジーあたりに言わせると、
「PENTAX? あんな安ものカメラ、シャレで使うにはいいかもしれんが、本番じゃ使えねえよ」
だそうで。
で、本番って何?
「使えねえ」んじゃなくて「使わねえ」の間違いだと思われますが、そう言う認識なんですよね、あの人達にとってPENTAXというブランドは。
CanonやNikonはその辺がわかっていると思う。安いモデルと高いモデルとの差をそういうところであざとく付ける。
でも、それでいいと思う。
普及機のk-xでも上級のK-5でも、仕上げなんかは同じです。両者の差は一部機能や性能であって、仕上げなどには手を抜いていません。
なんて言われると誠実に作ってるんだなあ、なんて錯覚しちゃうかもしれないけど、その仕上げを普及機に合わせるのはどうよ?
合わせるなら「普及機なのに上級機並み」にしないとアカンでしょ? いやイカんでしょ?
ボディをマグネシウム合金にすれば高級カメラじゃん、なんていう認識だとしたら、PENTAXは相当にお子ちゃまでゲソね。
会社が無くなったのもわかるわ、とか嫌みを言いたくなると言うものですよ。
まあそういうわけで、こと質感を問題にされると私にもお気に入りのK-5を弁護する余地は全くないというか、ごもっともと言うしかありませんが。
率直に言ってボディは安っぽい。
いや、ボディ自体はそれほど安っぽいわけではなくて、実はしっかりしています。
かなりいいと思います。
個人的にはCanonの中級機より好ましいと思うくらい。
でも、両者を並べて比べると、どう見てもCanon機の方が三万円以上高く見える。
それはやっぱりボタンのプリントとか、シャッターボタン周りのレバーの造りとか、K-5にはそういう細部にデリカシーが無いところが全体の質感を下げているんです。
それからペチペチしたボタンの感触なんかも「ド三流」な感じがそこはかとなく漂っていますね。
中身はいいのに、損をしている。
その繰り返しが今の位置。
営業力とか宣伝力とかそっちの資金がないとか、そういういい訳はどうでもいいんです。
フォントくらい変えられるでしょ?
銀じゃなくて白にできるでしょ?
そうそう、グリーンボタンが売り物なのか知りませんが、初音ミク色? 青緑? いやそういうのはどうでもいいけど、背面にブルーとグリーンと白(銀)というアイコンや文字の色が三色もあることがもう、なんか紙食器で飲み物とか料理とか出すチャチなメイド喫茶っぽいうらぶれ感が漂ってるんですってば。
(GF1/LECA DG45)
次期K-5では、マッケンジーにつまみ食いカメラ呼ばわりされ続けないように、その辺ももっとがんばって欲しいでゲソ。
是非!
まあ、マッケンジーを引き合いにだしてはいるものの、私も質感コケオロシ派だから、マッケンジーと同意見です。質感については、ね。
全体のデザインはいいのになあ……
惜しいなあ……
(K-5/DA35Ltd. 意味もなく銀残し)