趣味と暮らしにまつわる「モノ」に一喜一憂するブログ

★SD1を持ってスイス・アルプス ヘタレハイキング Ⅷ

カメラ

(初出:2011/07/02)

(SD1/17-50mmOS/メイン通りからケーブルカー乗り場へ続く道)

あ、プフィングシュテック(Pは発音せず、フィングシュテックと言う人もいます)の展望台に行く場合、くれぐれもチケットは「往復」を買いましょう。
なにをいっているかわからないお姉ちゃんにはとにかく「往復が欲しい」という旨を伝えましょう。こちらの言葉がわからない場合は、睨むと通じるかもしれません。(責任はもちませんぞ)
だいたいスイスの交通網のお姉ちゃんやお兄ちゃん(オバサン、オッチャンの事もある)は日本と違って親切でほぼテレパスなので往復かどうかは聞いてくれますし、心の中は読んでくれます。(責任はこれっぽっちももちませんぞ)
ええ、何言ってるかわかりませんが。

(そう、これはハイジのソリレースの夏版ですな/SD1/17-50mmOS)

下から、つまり村から見上げると「すぐそこ」に見えるので
「登りはロープウェイで、帰りは腹ごなしの散歩がてら歩いてのんびり帰ろう」
などとはゆめゆめ思わない方がいいです。
別に止めませんけど「のんびり散歩がてら」のアタマでいるとエラい目にあうコースです。
ちなみに私達はそんな細かい情報収集など一切しない「出たとこ勝負」なホビロン観光客ですから「帰りはのんびり散歩がてら〜」のノリでした。

(SD1/17-50mmOS)

くれぐれも、近くの氷河くらいのハイキングに止めて、歩いて村まで降りようとは思わない方がいいと思われます。
近くの氷河まででもハイキングの心構えが必須ですが、村まで降りる場合、滝に打たれてびしょ濡れになってもOKな装備や、濡れたナナメの岩肌を滑落せずに降りられる覚悟がないと死にます。

PL2S0563

(E-PL2)

いえ、大したニュースがないので死んだ人はあんまりいないと思われますが、その日生きている事を実感しつつ辿り着いたホテルのフロントとのお姉ちゃんにルームキーを受け取るときの会話を参考に。

姉:「今日はどうだった?」(何を言っているかわからないがそんなことを言っていたように思う(
私:「ご覧の通り、疲れ果ててヘロヘロだよ」(私の言っている事はお姉ちゃんには何を言っているのかがわかっていないと思う)
姉:「まあ、どこに行ってきたの?」(何を言っているのかさっぱりわからないが以下略)
私:「あの、教会の手前から右に折れたところから向こうの山腹に上るロープーウェイがあるじゃん? 名前知らないけど」
姉:「ああ、プフィングシュテックね。いいところでしょう?」
私:「いいところだけどさ、あそこから歩いて帰ってきたんだ」
ここで姉ちゃんの笑顔が消える
姉:「マジ?」
私:「マジ」
姉:「あそこのルートって、地元の人も上るけど、下らないわよ。危ないから」
私:「マジ?」
姉:「マジ」
私:「道理であんなにトロい私達を誰も追い抜かなかったはずだよ。というか、誰にも出会わなかった」
姉:「怪我なくて良かったわね。今度は上ってみれば?」
私:「いや、もう下りも登りもロープーウェイでしか行かない」
姉:「私もあそこを歩くのはごめんだわ(笑)」

ええ!
何言っているかお互いわからないんですが、なんかそういう会話がテレパシーで!!

 

(駅直結のレストラン。その時は私達の貸し切りテラスでした/SD1/17-50mmOS)

 

(お姉ちゃんがオススメだというので頼んだもの。すんごいボリュームで「しまった」と思いましたが、実にあっさりとした甘さでおいしくペロリといただきました。この時のカロリー補給が私の命を救ったのです!/SD1/17-50mmOS)

いえ、たぶん上級者にとってはたいしたことないんじゃないかと思うんですよ。
上級者じゃなくてもハイキング(日本だと山歩きと言った方がいいでしょう)を普段からやっている人が私と同行してたりしたら「何大げさな事を言ってやがる、このタコ」あるいは「D(ドブに)O(溺れて)S(死ね)」もしくは「ホ(本当に)ビ(どうしようもなく)ロン(論外)」と言われる可能性は大きいです。

しかし、私は敢えて言いたい。
「二度と歩いて下りるかっ!!」
首からぶら下げたSD1を重くて負担だと感じた一時でした。
ロープウェイで上って下りれば極めて優雅な一時のはずでした。

(展望台から見たグリンデルヴァルト/SD1/17-50mmOS)

ということで、プフィングシュテックはおすすめスポットです。
駅近くの宿からだと、途中でお茶をしつつ、行って帰って1.5〜2時間程度のお手軽コースなので、ちょっとぽっかり時間が空いた時などにどうぞ。
1.5〜2時間というのは展望台レストランでの滞在時間がほとんどですから、ここでいくらでも調整可能です。
展望台でチャチャっと写真撮るだけなら、40分コースとしてもOKかも。

私はここなら毎日行ってもいいんじゃないかと思いました。
たばこ臭いグリンデルヴァルトの繁華街(笑)や坂だらけの村内をえっちらおっちらぶらつくよりはよほどいい場所です。

以下、帰りルートでのショット。
ヘロヘロになって何度も足下を滑らせ二度ほど転びながらも守り抜いた? 武藤さんのスナップ。
お見せするのも恥ずかしいものですが、とりあえずピント合っててブレてないやつを。
すべて17-50mmOS。レンズ付け替える元気など全くありませんでしたから。ええ。

疲れ果てて地面に倒れたその時、私に気力を取り戻させたのは、路傍に可憐に咲く名もない小さな花だった。(ウソ。名前の無い花とか無いよね)

村にたどり着いた時に出迎えてくれた消火栓クン。
スイスの消火栓はロボ的で可愛いので見つけるたびに撮ってます。(コレクターか)
これは旧来のもので、最近グリンデルヴァルトはあんまり可愛くないモノに順次入れ替わっています。