(初出:2011/06/25)
(SD1/70mmMacro)
3)のカメラチョイスについて
これはまあ、ご自由にとしか言いようがないですね。
私は今回はSD1を楽しむためにこの旅行を組んだので、逆説的なものになっています。
撮影が目的なのであればそれなりの装備を。
そうでない場合はやっぱり小型軽量のマシンがいいと思います。
でも、出来るだけ高画質なものを残したいという見地から行くと、高倍率ズーム一本付けっぱなしの一眼レフよりも、お気に入りの描写のいい単焦点レンズをつけたDSLRと、ハイエンド・コンパクトの組み合わせが撮りこぼし(天ヶ瀬語)がなくていいと思います。
もっともオススメはミルクスですが……。
現時点でのチョイスはE-PL2とG20を基本に、DG45mm、9-18、14-42の四本があれば言う事なしかな、と。
って、今回持って行ったレンズとボディですね、すみません。
K-5とDA35LimitedにキヤノンのPS G12あたりの組み合わせでもいいかもしれませんね。
そうそう、スイスアルプスはパノラミックな場所なので、ミルクスだとNEX-5と標準ズームの組み合わせも○かも。
スウィング・パノラマで撮っている人を数人みましたけど、そうそう、こういうところで生きるよね、と思いました。
SD1にそういう芸当があればいいのですが、指をくわえて見ておりました。
あとは予備のバッテリは多めに。
バッテリチャージャーもお忘れなく。
カメラチョイスの次いでに、今回、グリンデルヴァルト近辺で見た観光客の持っているカメラの種類について、傾向があるようなのでそれについてちょっと。
まず、一眼レフは圧倒的にキヤノンです。
90%はキヤノンで間違いないという感じです。
次はSONY。その次にNikon。ペンタックスはk-rとk-mを一台ずつ見ただけです。
SIGMA?
アホな質問をしないように。(^_^;
で。
驚いたのが中国人ツアー客。
一眼レフ持ってますねえ。
しかも若い女の子がでっかい一眼レフ持ってるんですよ。
今日泊まっているホテルにいる中国人の女の子(たぶん二〇歳そこそこ)はキヤノンの1DSIIIに24-70Lつけて朝食撮ってましたよ。
ええ、あの手のフラグシップを平気で首からぶら下げてるんです。
多くはKISS系、ドヤ顔のオヤジが7Dとか。Nikonなら300sとかですね。
中国人、お金持っているんだな、と思いました。
増えてきたインド人ツアー客もKISS系一眼レフ多し。
Nikonだとえっとなんだっけ?安いキットで売っているヤツのシリーズです。
そして以外なのがSONY。
これは白人系に結構人気なんです。
SONYの一眼レフ(じゃないのもあるけど)ってぱっと見ても機種がよくわかりませんが、結構多かったですよ、α。
間違いなくNikonより多い。
三脚担いで気合い入れてるマジな人に限ると、Nikonとキヤノンは半々でしょうか。
D3xに70-200付けてた若い女性カメラマンはかっこよかったです。
そしてそして。
アジア人=一眼レフ
白人=コンパクトカメラ
という図式が!
でっかくてぶっとい指でちっちゃいSONYやらキヤノンやらパナソニックやらのコンパクトカメラをチマチマと操って写真撮っている図はとても可愛いです。
今回、ビューポイントでお互いに幾度となく写真を撮り合ったりしましたが、そのたびに「ちっちゃ!」と思ってしまいました。
こちらは主にXZ-1かE-PL2を渡して撮ってもらいましたが、向こうはもう薄型コンパクト全盛? という感じでした。
一人旅の日本人女性(30半ばくらい)が多いのもこの観光地の特徴で、頼まれるままに撮ってあげましたが、彼女たちはみんな薄型コンパクト。
その割には写真を結構撮っているので、もうちょっといいカメラにすればいいのにな、といらぬ心配をしてしまいました。(一万円クラスのカメラが多いので)
経済観念が発達している彼女たちにとって、写真は写っている事、そこに行ったという証拠みたいなものが残ればOKなのでしょうね。
でも、ケータイ以上であってほしい程度のこだわりはあるようで、でもそれ以上は必要ない、と。
日本人ツアーを観察していると、家族で来ている人たちはパパが一眼レフ、ママがコンパクトかムービーという感じ。
新婚カップルとおぼしきペアは必ずムービー(カムコーダ)を持っていますね。
一眼レフを持っているダンナも多いのですが、いかにも「買ったばかり」的な大事にされようにちょっとほほえましいものを感じたりして。
標準ズームにフードを逆さにつけたまま、レンズ保護フィルターをして、メーカーロゴの入った派手でセンスのない(要するに箱に入っているオマケ)ストラップを付けて、パシャパシャっと撮ったら、オマケでもらったのであろうカメラ・バッグに大事そうにしまう、という感じです。
意外に写真をがつがつ撮っている私達のような人は中国人やインド人には多いのですが日本人にはいませんでしたねえ。
いえ、出会っていないという言い方の方が正しいのでしょう。
カメラ好きな日本人にも出会っていないように思います。
カメラ好き(写真好きではない。念のため)は近くにいる人のカメラをささっとチェックするのが普通(おいおい、それは思い込みだろ)ですが、誰も私の持っているカメラに視線を投げる人はいませんでしたから。
まあ普通のカメラ好きレベルだと私の持っているカメラは認定不可能だとは思いますが……。
中国のカメラ?
ロシアのカメラ?
どっちにしろ、ダサっ。
みたいな感じかな。
って、他人のカメラをチェックしているのは私だけかも!!
すみません、アホで。
いえね、ひょっとしたらSD1使ってる人がいたら、絶賛親友になろうかと手ぐすね引いてスイス入りしたんですがね。
まあ、全世界で100台も売れていないカメラですから、持っている人を見つけるのは難しいんでしょうね。
そうそう。
白人外国人が、E-PL2を見て「おお、オリンパスのE-PL2だ」と言って通り過ぎていった事がありましたっけ。一回だけですが。
ちなみにPEN系は2台だけ確認しました。
4/3系は1台のみ。日本では売ってない? 安い標準ズームつけたE-600だかで、ドイツ系の少年がクビからぶら下げてました。
と、ここまで書いて食事に出かけたのですが、途中で別の日本人観光客のご夫婦と出会いました。
その時の事。
ご主人はNikonのD700に、14-24を装着していらっしゃいました。
そのご主人がはばかりに行かれた時に、奥方が私の武藤さんを見て「どちらのカメラですか?」と尋ねてきました。
おお、奥方が?
「シグマです」
素直に答える私。
しかし、続く台詞に私はニヤリ。
「主人はなにやらNikonが好きで、私もNikon以外はあまり存じ上げないのですが」云々。
「そうでしょうねえ。シグマはたぶん中国のメーカーですよ」
「中国のカメラは珍しいですねえ?」
「ええ、動かなくなるわピントは合わないわで、もうガラクタみたいなカメラですよ」
「それは大変ですねえ。やはりカメラは日本製じゃないと。おほほほ」
そこでご主人が帰ってきて「それじゃあ」となったのですが、ご主人も私の持つカメラをじっと見ていたのでSD1のエンブレムが見えるように持ち替えて「それじゃあ、おやすみなさい」と言って分かれました。
どっちが日本製なんだか。
と言うか、奥さんはダンナのD700が自慢なのかしら?
まあそう言うわけで私のカメラに興味を持った人がいた! という事件勃発。
さて、スイスに下りたってやる事は二つ。
1)スイス国内の足の確保
2)ネット環境の確保
1)については今回は鉄道のみなので、スイス・パスを購入しました。
ちなみにスイス・パスはスイスでは買えないので、事前に日本で購入しましょう。
大手旅行代理店であれば普通に購入可能なはずです。
問題はスイス・パスにも色々と種類があるという事でしょうか。
私達(私と配偶者の二人)は今回、鉄道を使用して移動する日が三回(三日)のみ、もちろん同時行動なので、
「スイス・パス フレキシー・パス 三日版」(名称は天ヶ瀬夏海。たぶんそんな漢字の名前)
使用開始から三〇日以内に任意の三日間、スイスの鉄道が無料で乗り放題になるというもの。
グリンデルヴァルトやツェルマット地域の鉄道はスイスの国鉄ではなく私鉄なので無料ではありませんが、割引になります。
また、博物館はパスで無料なので、私のような滞在型の旅行の場合は買わない手はありません。
(XZ-1)
ちなみに日本ではとんと意味のない記号になっていますが、ヨーロッパは階級社会なので、鉄道には厳然とした一等車と二等車という差別(いや、区別)があります。
スイス・パスにももちろん一等と二等がありますが、オススメはもちろん一等です。
二等が混んでいても一等はまず空いてますから、ゆったりとと過ごせます。
列車にもよりますが、個室風の席やラウンジ席みたいなものもあり、しっかりしたテーブルがしつらえられた四人用もしくは二人用の席もあります。
(XZ-1)
大きなスーツケースを置くスペースも完備されていますし、そこそこの大きさなら、キャビンに持ち込んでシートの間に入れるのも可能です。(車両によりますが)
(XZ-1)
まあ、なによりツアー客や小汚く体臭がひどい白人バックパッカーと肩を寄せ合いながら窮屈な思いをしなくていいのがなによりです。
さらにケータイでしゃべり続けるフランス人オバハンにムッとする事も、子供の獣のような声に頭を痛くする事もなく、せっかくの列車の旅なのにいろんな騒音から逃げるためにiPodを手に取る必要もありません。
そもそも一等客室には「静かにしろ」「ケータイでしゃべるな」という注意書きもあるくらい。(ネットは可。一等車はHOTSPOT完備です)
是非、一等車の安楽と愉悦を。
(XZ-1)