趣味と暮らしにまつわる「モノ」に一喜一憂するブログ

★最大公約数的なミルクス(MILCS)【OLYMPUS E-PL2】

カメラ

(初出:2011/03/06)

(NEX-5/SEL1855)

☆総論的結論から
・現時点ではミルクス(MILCS=Mirrorless Interchangeable Lens Camera System)で最もおすすめできるモデル
・ただし「静止画中心の私のような人にとっては」 という但し書き付きでよろしく


★各論
☆私がカメラに求める一番重要な点。それはデザイン
・相変わらず基本的にはデザインの為のデザインで、デザイナーにプライドがないのだなということだけはヒシヒシと伝わってくる好例として冷笑と共に後世に語り継がれるのは間違いない。
とはいえ、PENシリーズでは油が抜けて普通な感じになった、もっともさっぱりとマトモなデザインなのが涙を誘う
でも、私はもうもう慣れてしまい、デザインなんかどうでもよくなりました(いや、どうでも良くはないんですがね)。

☆画質より何より重要な事その2。それは質感
・残念ながらというか、予想通りというか、要するに実に安っぽいです。
OLYMPUSUのオンラインショップの上代の半額程度の見栄えだと思っていればガッカリせずに済むかもしれない、というレベル。
・マテリアルとしては基本がプラ。前面パネルのみアルミのペラ板なのは、デジタルPENの文法通りか。(E-P1/P2はアルミじゃなくてステンレスさ)
・どちらにしろ高級感なんていうものとは無縁
・つまり、ある意味オリジナルPENと同じスタンスなのか?!(私はオリジナルPENなんて知らないけど)

★ミルクス(MILCS=Mirrorless Interchangeable Lens Camera System)になくてはならないもの。それは手ぶれ補正機能
・だって、背面液晶見ながら撮るんだから、いわゆる一眼レフより明らかにぶれやすいじゃないですか?なので必須じゃないかと。
・で。E-PL2は撮像素子側にその機能を付けているタイプで、その効き具合はと言うと……
・結論ではないけれど、現時点ではE-P2よりも手振れ補正の効きが弱いと言わざるを得ない。
同じレンズを使って、E-P2とE-PL2でいろいろと試したけど、E-P2に比べると1段以上弱い気がします。
もちろん気のせいで、単に私とE-PL2の相性が悪いだけかもしれませんが。

☆白眉もある。それはストロボコマンダー機能。
・これはやっぱり素晴らしい。しかもOlympusのワイアレス調光はPENTAXと違ってちゃんと使い物になるので、室内スナップや、ブツ撮りが多い私にはとても嬉しい。この一点で私の中でE-P2は死亡しました。

☆他にもいいものがある。それは、新しいキットレンズ(標準ズーム)
・E-P2比、AF速度が2割方速くなった「気がする」レンズ
・さらに小型軽量!
・でも、確実にデザインがダサくなったし、安っぽさも加速。
・そもそもフードが別売りだもん。いや、前はフードすら用意されていなかったんだけどさ。
・初心者ほどフードを着けないというマーケティングの賜物?☆だとしたら、ユーザーをナメるな!ベテランは遮光性能じゃなくて、レンズ保護の為にフード付けるんだよ!このやろう!!
・このレンズを使った場合のAFは速くなったけど、そもそもAF性能自体は変わらず弱い・トラッキングAFでは、相変わらず諦めがよすぎてむしろ最初からEDだと宣言しろ、と思うくらいムッとする
・総じてAFはPanasonicのG系GF系GH系(要するにPanasonicのミルクス全部)の足元にも及ばない。

☆とは言え、OlympusはわかってるけどPanasonicはわかってない系。
それはファイルネームを任意に変えられる事
・E-P1/P2にもあった機能だけど、E-PL2というエントリー機にもちゃんと搭載してくれている事に感謝
このあたりがいわゆるポっと出の家電屋と老舗カメラ屋との文化の違い。
ちなみにHOYA PENTAXもK-5のような上位機種にはちゃんとあって嬉しい。
なぜ必要なのか?と問う無かれ。必要としない人には要らない機能で、私のように複数のボディを使う人間には必須の機能(加えてEye-Fiユーザーなら思いっきり頷いてくれるはず?)

☆E-P1ユーザーには嬉しい機能。
それはAF枠をかなり小さくできる事。
E-P2よりもさらに小さくPanasonicのミルクスと同等の小ささ。
加えてPanasonicよりAF枠の移動範囲が多少なりとも広いのも○
OKボタン長押しでセンタリングも良いロジックだと思います。

☆とは言え、再考を促したい点。それはホイールダイヤル。
・E-P2よりも節操はある。節操はあるが、径があまりに小さいので操作性はスポイルされています。
しかもストロボ調光に割り当てる事で実質的にOFFにして殺す事ができたE-P2とちがい、E-PL2のホイールには絶対何か機能割り当てないといけないメニュー構造になっていて、ものすごく煩わしい。
というか、使い勝手を無視して外面だけまねた典型。設計者が能なしである事の証明?
つまらない流行に便乗せずに、ここは普通のダイアルにしてほしかった。

☆コストダウンに涙した点。それはリアキャップ。
・私はWズームセットを購入したのですが、箱を開けた時、めまいがしました。
リアキャップのコストダウンっぷりに愕然。

☆コストダウンに涙した点その2。それはセンサ。
・というか、付けろよ!!
E-P2にはあった前後左右の、つまり水平垂直を補助する二軸式水準器が省かれている!
地味な機能ですがOLYMPUSの水準器はユーザーがキャリブレーションできるし、使える機能だったのになあ。ただついているだけで、信じるに値しない精度のPENTAXのそれとは大違い。
まあ、百歩譲ってそれはいいとしましょう。
でも、縦横センサだけでも付けて欲しかったなあ。縦位置で撮った写真は横のままフォトビュアー類で表示される。
スライドショウとかで全部横になったままなのはちょっと……。
結構な値段をぶんどってるカメラなんだから、こういうコストダウンはやめようよ、オリンパスさん

☆その他気付いた点。それは画質??
・パッと見て「おお、結構精細な感じかも!」って思ったけど背面液晶が高精細になっただけでしたとさ。
高精細って言っても漸く並みになっただけで、Macに取り込んで見るとEーP2と大して違いません。
新型だからといって過度の期待は禁物ですぞ。

☆他社レンズとの相性。たとえばPanasonic LEICA DGマクロ45mmなど
・結論から言うと相性最低
AFがダメダメで遅いだけでなく合焦前に諦めるのは淡泊すぎないか? 子孫が残せないぞ(え?)
要するに合焦しない。
この点は、EーP2よりかなりひどい

☆その他気付いた点その2。それは付属品。
・バッテリーと充電器がグレーに変わりました。バッテリの端子数が今までのものとは違う
もっとも旧バッテリーを試したけど普通に使えるのはありがたかったわけですが。
新型充電器で旧バッテリーを充電も出来る。但しその逆はだめ(旧充電器で新型バッテリーは充電出来ない)らしい。そっちはこわくて試してないですが。

☆相変わらずダメな点。それは書き込み速度。
・SDカードへの書き込みが相変わらず遅い。
加えてE-PL2ではコストダウンが進み、書き込みランプすらありません。
書き込み状態は液晶画面にアイコンで表示されるからいいでしょ? 的なノリ。
液晶をオフにできないカメラならこれでもいいと思いますけどね。
けどさ、そもそも液晶をオフにできないことがおかしいよね?

という事で、値段がリーズナブルになってきたらおすすめ!!