昨日は本年最初のライドイベントに参加して参りました。(初出:2016/05/30)
設定されているコースは130km(※公式サイトにはなぜか120kmと書かれている??)と70km(ガーミンのデータだと75kmを越えている)と20kmの3つ。
親の敵より登り坂が憎い私は当然のように130kmコースはスルー。
なので「20kmコースでいいかなー」などと思ったものの、まあせっかく奈良まで行くんだし、ということで70km(くどいようですがガーミンのGPS的には75km超(・∀・))を走って参りました。
マゾヒスト向けの130kmコースは知りませんが、75kmコースは歴史にその名を刻んだ? 数々の古代史の有名な舞台(の側)を駆け抜ける「古代史観光ルート」とも言えるなかなか素敵なルートでした。
尤も「観光」などが出来るような余裕は皆無で、貧脚はただひたすら走るのみでございました。
で、その75kmコースを走ってみて感じた事を順不同に。
かなり辛辣な感想ばかりで恐縮ですが、「楽しかった、ありがとう」だけではイベントの改善などにはあまり繋がらないと思いますので、「楽しかった、ありがとう」は他の方に譲るとして、私は口うるさい参加者としての指摘を書いていきたいと思います。
1)チェックポイントを兼ねているエイドステーション(AS)の休憩場所が狭すぎてどうしようもなかった
今まに参加したライドイベントでは飛び抜けて狭く、一番ストレスがたまりました。
二番目のASだった喫茶店ではキャパシティを完全オーバーしており、自転車を止める場所などなく、路上で一人が二台のバイクを持って、もう一人がチェックポイントに交代でいくなどという状況。
配られた軽食などもバイクを支えつつ食べるという。
カップなどのゴミを返しに行くのにも誰かにバイクを支えて貰っている間に行ってくるような感じで、なんというかチェックポイントを兼ねてなければ二度と行きたくないと思いました。
で、バイクを支えて立っているその路上はクルマがなんとか一台通行出来る程度のスペースしかなく、一人で二台のバイクを支えていると移動もままならず、案の定クルマが来て参加者が通せんぼをしているような状況で迷惑をかけていました。
また、ソロ参加の方なのでしょうか。歩道にバイクを平気で倒したまま置いてあったりで、ライダー自体の神経も疑いますが、そもそも自転車を止めておける場所がないことが問題だと思いました。
どういう事情であのような狭いい場所をASにしたのかわかりませんが、地域の方が迷惑だと思えるようなイベントは良くないなあ、と感じます。
2)第一ASまでの距離が長すぎる
最初のASまで、スタートから32km以上です。
昨日の私のペースだとスタートから2時間ちょっとかかっています。
私は貧脚なので遅いことはまちがいないですが、後述しますが基本的にペースが上げられない仕組みのコースなので、それなりに走れる方であっても大してペースは上げられなかったのでは無いかと思います。
勝手な解釈かもしれませんが、70kmはファンライド系。初心者や私の様な貧脚ライダーが雰囲気を楽しもうと思って参加しているわけですが、スタートから最初の休憩まで32kmもあると、走るのが嫌になってきます。
「最初からわかっているのだから各自で休憩をとれ」という言い分はわかりますし、正しいと思いますが、スタッフ先導だったり長く列が続く団体ライドになっていたりで、一人だけ止まって休憩とか気分的にやりにくいと思うんです。
通常、25km毎にASが設定されているイベントが多いように思いますが、むしろ本気に走り込むのではないファンライドコースだったら最初のASはもっと近くてもいいくらいです。
3)第一ASと第二ASが近すぎる
こちらはまた極端で、第一ASを出たと思ったら第二AS(最終AS)でした。40分くらい走った後に「え? もう」という感じで。
最初が遠かったのでいっそう近く感じます。
ASの前にはこのコースで最大の難関であるピーク(坂)が二つあったりで、基本的に多少疲弊しての到着なりますが、ここは件の「立ったまま路上で自転車を支えつつ補給食をとるしかないエイド」です。
75kmコースに設けられているASは二カ所。言い換えるとここからゴールまでの長丁場にはもう公式? の休憩場所はないということです。
ちなみにこれは指摘でも要望でもなく単純な比較ですが、私が過去に参加したライドイベントのASで振る舞われる食事やスナック類に比べるといい方は悪いですがこのライドイベントは参加費用が低く抑えられていることもあって非常にショボいです。
第一ASはミカンの房?一個、葡萄(ピオーネかな?)一粒、そしてプチトマト一個が冷凍されたもののみ。第二ASは少し豪華でドーナツ(小粒のアンダギーと言う方がいいかも)と杏仁豆腐? 的なもの。
何が言いたいかと言いますと、補給食としては足りないということです。
他のライドイベントだと持っていった補給食はほとんど手を付けないでオッケー、むしろ食べ過ぎないように持ち帰れるものは持ち帰るくらいのカロリーを補給出来ていたので、ここでも「凝んないベントもあるんだな」と学習しました。
念のためにと、余分に補給食を持っていて助かりました。
4)水をケチるな!ヽ(*`Д´)ノ
70kmのファンライドということで、個人的にナメていた事を大いに反省しています。
というのも、ボトルを700ccの一本だけにして、もう一つはパンク修理一式のツールボトルに充てて、身軽さモードにしておりました。
「水はASで満タンにして貰えばいいしね」
これも他のライドイベントで学んだ「ズル」というか「生活の知恵?」なわけですが、それがちょっとここでも「ムッ」とする自体に。
第一ASではポリタンクから各自セルフサービスで入れる方式だったように記憶しています(間違っていたらごめんなさい。第一ASでは水の補給はしませんでしたので)。
しかし、第二ASは強力していただいている喫茶店の店内にボトルを持参し、お店の方に頼んで入れて貰う方式でした。まあ係の人に入れて貰う、という他のライドイベントと同じようなものですが、この「水を入れてくれるお店のスタッフ」がどうしようもない(個人の感想です)。
まだ全部からになっていないボトルを「お願いします」と手渡したのですが、ピッチャーから入れてくれた水はせいぜい200ccもないくらい。もちろん満タンどころか半分ちょっと上、くらいの量です。
「え? なんで」
って思いましたが、なんというか不機嫌そうなスタッフの女性に恐れをなしましたし、後ろがつかえていたので「ちょっと、これじゃ足りません。満タンにして下さいよ」とはいえないチキンな私は、すごすごと退散したのでしたが、あの喫茶店には死んでも行きたくない、と思いました。
他のライドイベントだと量をきいてくれるか、何もいわないとあふれるくらい入れてくれるところばかりでしたので、カルチャーショックというか衝撃でした。
なぜ水をケチるのかわかりません。
「そんなに水が欲しかったら、自販機でミネラルウォーター買えよ、このケチ」と言われると一言もありませんが、自転車で結構な気温の中を走るライドイベントなのですから、ふんだんな水のサービスなどはアタリマエだと思う私は間違っているでしょうか?
案の定というか結局水は足りず、途中で自販機にて補給いたしました。
水がなくなっても「まあいいか。ゴールに着いたら自販機何か買って飲もう」と思ってそのままゴールまで走り続ける人も多いんじゃないでしょうか。
しつこいようですが、75kmコース参加者の皆が皆トップアスリートのような「自己管理」ができるわけじゃないのですから。というかそのトップアスリートでさえ熱中症になったりすることも多々あるのですから。
「自己責任で」とパンフに書くのは簡単ですが、主宰として最低限と思われる部分には手を抜かない、周知徹底する等の努力をしていただきたいと思いました。
この喫茶店での対応が普通だったり、スタッフの方が(普通に)水を満タンにしてくれてたりだったら、「お世話になったので、この辺りにくる事があったら利用させてもらおう」と思うところです。
ボトルを返してくれる時に「ゴールまで頑張って下さいね」なんて一言をかけてくださったりするとその店に来る為にまた来ようと思いますけどね。
他のライドイベントだとボトルチャージをお願いするとアタリマエのように「頑張ってね」などという一言をいただき、励みになっていたものです。
この辺りでもイベントとしてのケアというか基本部分で大きな差を感じざるを得ませんでした。
5)ルート案内がない
伴走スタッフにずっとついて走っているとルートロスはないのでしょうが、私のような貧脚族にはいるライダーはそうもいかず、疲労がたまる後半になればなるほど「前走車が見えない」孤独な走りをすることになるわけです。そこで頼りになるのが主催者側が用意してくれた「ガイド」的なスタッフの存在です。
今まで参加したライドイベントだとルートの曲がり角には必ずスタッフが配置されていて、ルートロストをしないように留意されていました。
が。
このライドイベントにはガイドは皆無。
例外としてルートを外れたところにある第二ASへ案内するスタッフが交差点にいたくらいでしょうか。
もっとも、ルートがわかりやすければ大して問題にならないと思うのですが、このイベントのコースはちょっとくせ者で、基本的に自転車道は使いつつも、分岐や右左折が異様に多くて、その度に「えっと、こっちだっけ?」と立ち止まってスマートフォンでルートラボをチェックしたりするしかないんです。
予めスマートフォンでルートラボのコースを見られる様にしていた人はまだしも、大まかなコース地図をプリントアウトしたものだけ持っていた人は分岐など細かい部分がいっさいわからないでしょうし、途方に暮れている人が板に違いありません。スタッフが来るのを待ったり、他のメンバーが走って行く方向に着いていったりと、そういう感じでしょうか。
ゴールで他の参加者の話を聞くと早々にロストして、全く違うルートでゴールまで帰ってきたという人が何人かいらっしゃいました(結果としてですが、ショートカットです)。
これも主催者側のお願いとして「地図はないからルートラボを見て、各自準備を」ということでしたので、責めるのはお門違いだとは思いますが、誰もがスマートフォンでルートラボをつかえるわけではないでしょうし、「行けば何とかなる」と思っているお気楽気分な人にとってはきわめてハードルが高いイベントと言えるかもしれません。
スマートフォンをステムあたりに装着してルートラボを見ているライダーの後ろをしばらく走ったのですが、画面を見ながら走行していて、蛇行はするしペースが不安定で怖かったです。
危ないからと追い抜くと、なぜか追い抜いてきて、また前で同じような走りをされましたっけ。
人に抜かれるのはプライドが許さないのかなあ?
私の場合は、抜き去っていくわけではなくて伴走スタッフについて走る集団の中に留まるので抜いてその人の前方に出るだけですから「速く走るんじゃなくて、オレだけ抜きやがって恨みでもあるのか?」的にイラっとされたのでしょうか。
何にせよ危ないっすよ。
いつもなら私は主催者側からワタされるコースマップを畳んでポケットにいれるなどして持つだけで、あとはスマートフォンをブラケットでハンドル回りに固定し、コースアウトしたらmap呼び出せばいいや、的に、ある意味安心して(油断して)イベントに臨むのですが、今回はなぜか野生の勘? がややきな臭いムードを感知したので、GARMINの1000Jにルートラボのコースをダウンロードして、GARMINを自転車ナビとして使っていたので、基本的にルートをロストする事はありませんでした。
が。
みんなマップ付きのガーミンを使うわけじゃないですからねえ。
手間やコストはかかるのでしょうがコースマップは配布すべきではないでしょうか。
案内の係員を配置できないのであれば「ルートミスしやすい場所」など、ポイントしたり、その場所の説明を書くなどする努力は必要ではないかと思います。
6)ペースを上げられない(上げると危険)コース設定
このライドイベントを走っていて思ったのは、
「いつも走っている河川敷のサイクリングロードって、実は天国だったんだ」ということ。
このコースの特徴ですが、
◆自転車道としては狭小で、様々な道との交差点が多い
つまり当然ながら飛ばすと危ないわけです。車道との交差点には信号機もありますし、歩道との交差点では人がいきなりでてきたりします。
そもそもすれ違いに気を遣うレベルの道幅で、他の人や自転車も大勢走っているのにスピード出したらイカンでしょう、と。25km/hも出してたら、生尾したりすれ違ったりする歩行者には殺意を向けられても仕方ないくらいです。
◆信号のある交差点も多いが、一旦停止の交差点がイヤほどある
元気のあるウチはいいのですが、後半バテてくると、この一旦停止が地味に効いてきます。
最悪の場合は足が攣るんですよね。
ロードレーサーに乗り始めた時はこれが多かったです。
横着してサドルにまたがったまま一旦停止すると、ふくらはぎの筋肉を使いますからね。
で、最近は学習してムリのないようにサドルからお尻を下ろしてきちんと足の裏を着くようにしていますが、そうするとふくらはぎは守られますが、今度は体力がちょっとずつ削られていきます。
クルマでも同じで、ゴーストップが多いと燃費が悪くなりますが、人間は体力がなくなります。
だって止まって、またイチから走り出して、ちょっと走るとまた止まって、という繰り返しですよ?
一番楽なのはスピードは落としても止まらず走り付ける事ですからね。
ちなみに今回も「交通ルールはきちんと守って下さいね」と言っていたスタッフからして一旦停止は全て無視していましたし、私達以外に一旦停止している参加者は皆無でした。
スタート地点では警察まで呼んでおいて「交通ルールはきちんと守って」などと言わせておいて、実際がこの状況っていうのはどうなってるんでしょう?
もっともそれは他のライドイベントでも同様ですけどね。
一旦停止の看板があるところや、踏切で一旦停止している参加者は私以外に見たことがない。
みんなクルマを運転してても、一旦停止とかした事がないのでしょうな。
そんでもって一旦停止している私の車にクラクション鳴らしたりするドライバーだったりするんでしょうな。
そう言えば、普通に一旦停止した時、一度だけ後ろのライダーからあからさまに舌打ちをされましたっけ。
気分が悪い事この上ない。(´д`)
◆超有名観光地を通るルートは廃すべし
コース終盤はいわゆる「ならまち」を通過するルートどりをおこなっていたわけですが、人気観光地で日曜日ですから、当然ながらその辺りは観光客で溢れてまして、つまりとてもじゃないですけどライドイベントのロードレーサーの集団が通っていいコースじゃないと思いました。
奈良のいいところを見せてあげたい、という親心? で敢えてコースに入れているのだと思いますが、あれはものすごい迷惑だったのではないでしょうか。
今まで誰もそういう指摘はしなかったのかなあ。
これは絶対改善すべきです。
もしくは「この区間は押して歩いて下さい」ということにするとかね。
私がならまちをぶらっと訪れた観光客「なんだあいつら、スピード出して危ないだろ!」とムカっとするに違いありません。
私はもちろん人が多いところでは歩くより遅い速度で徐行して気分的に小さくなって「すみません、すみません」と念じながら通過しましたが、来年また同じコース取りがされていて、私が参加するとしたら敢えて別のルートを走ろうと思います。
◆路面が悪すぎる
これは主催者のせいじゃなくて道路のせいなんですが、つくづく普段走っているサイクリングロードは路面がいいんだなあ、と思いました。
普段はそのサイクリングロードをはしっていても「路面をもっとなんとかして欲しい」なんてゼイタクを言っているのですが、昨日のコースを走って「余所の自転車道はひどい」ということをしみじみ感じました。
これから淀川系のサイクリングロードを走る時は「なんて恵まれているんだろう」と感謝を忘れないようにしたいと思いましたぜ。(・∀・)
◆自動車のマナーが悪い
これも主催者関係なし。
あと、たまたまかもしれませんけど、奈良ナンバーのクルマは自転車に対する思いやりがないと感じました。
私にではありませんが、列にいた他のライダーがけっこうクラクション鳴らされてましたし、嫌がらせのように幅寄せされているのを数回後ろから見ました。
(そのライダーは仲間と併走していて、つまりかなり膨らんで走っていたのでライダーが悪いですが)
淡路島をなんどか走っていて、ドライバーの気遣いに感謝していた私にとって、今回のルートを走るドライバーには恐怖しか感じませんでした。
もちろん、ちゃんと間をあけてくれるドライバーも大勢いましたし、対向車がいる時は我慢して速度をおとして後ろを走ってくれるドライバーの方が多いのですが、攻撃的で敵意のあるドライバーがやけに目立つ気がしました。
まあ、さして路肩が広くない一般路を、何十台も自転車が走ってたらそりゃあ迷惑でしょうよ。
主催者は警察と協力しているのであれば、そういうドライバーがストレスを感じるような道路に予め「いついつ自転車イベントがあります。ドライバーの皆様にはご理解とご協力をお願いします」的な看板などを出してくれるとたすかります。
私が参加したライドイベントはどれも超メジャー大会だからなのかもしれませんが、そういう案内が要所要所に必ずありましたし、恐怖を感じるようなことをドライバーから受けたことは一度もありません。
すぐ後ろからいきなりクラクションを鳴らされるのは本当にものすごいストレスですしびっくりしてふらつくライダーもいますから危ないと思うんですよね。例え相手が他人の迷惑も顧みない併走ライダーであったとしても。
個人的には併走ライダーとか死ねばいいと思いますが、実際に死なれたら夢見が悪いですし、そもそもその加害者になりたくはないでしょう?
思いやりをもちましょうよ、奈良のドライバーの皆様。
★総括
平城宮跡の南大門の真ん前の広場がスタート・ゴールという、かなり豪華? な雰囲気の中でスタートするライドイベントですが、実際に走ってみると個人的にはちょっと「しんどい」ライドイベントでした。
他人に勧められるイベントか? と言われると「少なくとも75kmコースはけっこう危ないし、しんどいよ?」と答えると思います。
私自身、来年参加するか? と言われると今のまま来年キャリーオーバーされるのならちょっとごめん被りたいというのが正直な感想です。
とは言え、奈良をそれなりに知っている私が見ても75kmコースは奈良を楽しむのにはけっこう素敵なものだと思いますので、ライドイベントではなく、各自がフリーでポタリングとして楽しむのはおすすめします。
できれば一泊二日がおすすめです。
このコース周辺には史跡や観光地、ショップや食べ物やさんなどが無数にありますから、古代にロマンを馳せるもよし、グルメに走るもよしです。それらを満喫しながらのんびりゆるゆると走るのにはおすすめします。
同居人とも話していたのですが、ライドイベントではそういうものをいっさい楽しめなかったので、今度はBROMPTONでのんびりとポタリングしようと思っております。
高校・大学時代はカメラ担いでしょっちゅう訪れていた地域なのですが、かなり様変わりしていておどろきました。そういう発見もあってまた来ようという気にさせてくれるコースではありました。
以上、主催者の皆さんの苦労など考えずに勝手な事をつらつらと書いてきましたが、このような企画を実行していただいたこと、参加させていただいたことについては心から感謝しています。
これからも私のような貧脚ライダーでも参加しやすいイベントを期待しております。
ありがとうございました。