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☆TREK、2020モデル(つまり新型)MADONE発表!

自転車

日本時間で一昨日(2019年6月12日)の夜の話です。
「まだ私の2019年モデルMADONEの納車日は決まってない~(^^)」などといいつつ、「クリテリウム・デュ・ドーフィネ2019」の第4ステージ、個人TTを楽しもうとテレビをつけたら、な、なんと!

「クリス・フルームが試走中に落車事故で大怪我。ツールどころか今季絶望かも」

という情報が飛び込んできました。(TдT)

クリス・フルームと言えばツール4勝を上げている、もちろん今年のツールでも優勝候補最右翼の大選手。
高校野球的には「夏の甲子園優勝候補の最右翼校の、エースで4番のキャプテン」が、試合前の練習中に飛んできたバットが太ももに当たって大腿骨骨折。ころんだ場所が悪くて、ころんだ拍子についでに肘の骨と肋骨も折っちゃった、というような状況です。
奇しくもそのフルームが乗る、ピナレロの新型DOGMA、F12の発表会が賑々しく執り行われた直後の話ですから、皮肉というかあまりに不運というか……。

その後(翌日)もう少し詳しい内容が発表されたという記事が、シクロワイアードにありました。

フルームの怪我は大腿骨、肘、肋骨の骨折 ツールを欠場し治療に専念 - フルームの落車事故続報
ドーフィネのTT試走中に落車して負傷したクリストファー・フルーム(イギリス、チームイネオス)の怪我についてチームが公式声明を出した。右大腿骨と肘、肋骨の骨折という大怪我。フルームはツール・ド・フランスの欠場を含めて今後のレースを活動を休止、...

フルームは私の心の琴線には触れない選手なのですが、それでも彼がいないツール・ド・フランスには「役者が揃わない感」が漂います。
しっかり治して、来年のグランツールでは、あのへんな……もとい独特のペダリングを披露していただきたいものです。

というわけで、話をもとに戻して? 今回は2020年モデル、新型MADONEのお話です。

◎恐れていた事が現実に?

恐れていた事とは。
それは2019年モデルが納車されないうちに2020年モデルが発売されてしまう、という事です。
もちろん予想してましたし納得はしています。
というか、完全に新型になったMADONEはSLであって、SLRではありません。
なのでSLRを発注している私としては心は穏やか。「ふーん、そうかそうか。選択肢が広がってよかったね」くらいの、むしろポジティブな心境であります。

◎MADONE SL 2020年モデルとは

今までのMADONE SLは、旧モデルであるMADONE 9のカーボン素材をランクダウンしたものでした。
つまり基本的に旧モデルの、更に廉価版であったわけです(デザインは同一)。
MADONE的にはVer.5というべきモデルです。

今回発売された2020年モデルのMADONE SLは、真の意味での現行MADONEのセカンドグレード。
MADONE Ver.6モデルです。
具体的には、MADONE SLRと同じ姿形のフレームで、もちろんISOspeedのギミックも全く同様。カタチが同じなので基本的に空力も同じです。

違うのは素材。
カーボン素材のランクが違います。
TREKはOCLV700、OCLV300という感じでOCLVナンバーでカーボンの素材グレードを表記しています。
現時点では最高グレードがOCLV700。これはMADONE SLR全車で採用されている素材です。
一方今回発売された新型MADONE SLはOCLV500。つまり2ランク下のカーボンということになります。
しかし、OCLV500って数年前のトップグレード素材ですから「なーんだ劣化素材か」何ていう考えは間違ってます。その辺の(どのへんの? というツッコミは置いといて)メーカーのトップモデルと対等以上の素材なのですね、これが。

とまあ、要するに素材のコストを下げてSLRと全く同じデザインで作られたものがMADONE SLの2020年モデルです。
ちなみにVer.5のMADONE SLと違い、カタログに並ぶのはDiscモデルのみとなります。

◎貧脚サイクリストにはSLの方がマッチしているのでは?

このMADONE SLですが、実はSLRより私向きではないかと愚考しております。
具体的には速さや軽さより「快適性」を重視したい。DOMANEをチョイスするのが正解だってわかってるんだけど、でもMADONEの「デザイン」が大好き! みたいな人向けということですね。
レースをするわけでもなし、したとしてもポディウム(の頂点)を目標に日々精進するストイックなアスリートってわけでもなく、食って飲んでレース自体を楽しむホビーレーサー的な立ち位置の人。
あるいはブルベなどのロングライド目的。
そんな「MADONEがカッコいい。でも楽ちんなのがいい」という人はOCLV500カーボンを使ったSLの方が快適性が上(下位グレードカーボンの方がだいたいにおいて柔らかいと思われるから)なので、候補として考えてもいいのではないかと思います。

◎カーボン素材以外のSLとSLRの違い

私がざっくりチェックした感じでは次のような違いがあります。

・カーボン素材がOCLV500(SLRと比べて少し重い)
・ステムとハンドルが汎用タイプ(〃 エアロ性能が少し劣る)
・Discモデルのみ
・ProjectOne対応外
・現時点では1グレード展開(機械式ALTEGRA仕様のみ)

つまり、どうしてもリムブレーキじゃないとイヤだという人は、流通在庫品のVer.5のSLか、同じく流通在庫品の現行SLRから選ぶしかありません(正確に言うと、カタログモデルは在庫のみですが、2019年7月まではProjectOneでオーダーすることは可能みたいです)。
ちなみにリムブレーキモデルは、在庫セールを行っていて、56,000円の値引きがありますので、リムモデルを狙っている人は在庫がなくならないうちに決断しましょう。(^^)

ステムとハンドルが汎用タイプになるという部分は私のような体が硬いライダーにとってはプラスになります。
短いステムがつけられますからね。


細かいことを言うと、汎用ハンドルバーが使えると、GARMIN Edgeの予備バッテリ対応の純正マウントが使えますし、いろんな汎用マウントが選択肢として出てきます。
お気に入りの自転車用ベル、KNOGのoiもそのまま使えますし。
専用ハンドルのSLRの場合は装着できるマウントの選択肢がほとんどありませんし、KNOGのoiは装着不可能です。

トライアスロンとかやっている人も汎用ハンドルのSLであればBHバーの取り付けができるので歓迎ではないでしょうか?
専用ハンドル+ステムのSLRはケーブル類が完全内蔵ですが、写真で見る限り汎用ステム+ハンドルのSLでも、ケーブルはあまり目立たないように処理できるようですし、

個人的にはこれくらいなら全然オッケーかな、と思います(ただしSL6の場合、機械式ディレイラーの操作感がスムーズかどうかは一切不明です。常識的に考えるのであれば、そのへんはあまり期待しないほうがいいでしょう)。

◎残念ながら、ProjectOneには非対応

つまりカタログモデルのみ、です。
サドルが気に入らないとか、ディープリムはいらないとか、クランク長が長すぎるとかハンドル幅が広すぎるとか、ギア比がクロスしすぎて辛いとかいう、そのあたりは購入後に別途交換が必要です(もちろん交換にはお金がかかります)。
とはいえ、それは普通です。ほとんどの人はカタログモデルを買うので、そのへんは普通。ネガティブに捉えるほうが間違ってますよね。
ProjectOneのようなシステムは一部のメーカーの一部のモデルのみで選べるものなのである意味で気にしないでいいと思います。

問題は……。
カタログモデルに気に入った色がない場合です。

ちなみにカタログモデル(web上ですが)は、今の所SL 6(Disc)の1グレードのみ。
色は赤基調と黄基調の2色展開です。

つまり、新型MADONE SL6 Disc、価格も抑えめで個人的に興味深いモデルではあるのですが、カラーリングの選択肢の問題でチョイスできないということになります。
1ヶ月前にこのモデルが存在していて、さらにアップチャージ無しでProjectOne対応が可能であったなら、これにしていたかもしれません。

という感じで、TREKの2020年モデルが五月雨式……というか小出しでポツポツ発表されいますが、本命のブランニューDOMANEは一体いつ発表されるのでしょう。

「しまったあああああ、新型DOMANEを待っておけばよかったー!!」

と私が頭を抱えるようなモデルないことを心から祈ります。
TREKさん頼みますよ、ホント。^^;

さて、私のMADONEの納車日は一体いつになるのやら。
そうこうしているうちにツール・ド・フランスが始まりそうです。