趣味と暮らしにまつわる「モノ」に一喜一憂するブログ

☆お迎えの準備を整えてみる【TREK MADONE SLR Disc】(その2)

自転車
Copyright (C) 2010 - 2019 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

早くカレンダーに「納車予定日」を書き込みたい!

だがしかし。
いまだ納車日は決まらず、です。
きっとこのままでは納車日前にTREKの2020年モデルが発表されてしまいます。
※自転車業界では新型車を翌年モデルと呼ぶのが慣わしのようで、今年発売のモデルは2020年モデルということになるのでした

◎そう、6~7月はTREKの主力バイクのモデルチェンジが発表されます

毎年ツール・ド・フランス前に発表されますね。
TREKのレース系ロードレーサー3種のうち、今年フルモデルチェンジされるであろうと噂されているのはエンデュランスレーサー(パヴェ専用マシンともいう)のDOMANEです。
ごくごく初期はその新型DOMANEの内容を見て次のバイクを決めようと思っていたりしたものです。
残るMADONEとEMONDAですが、EMONDAは2017年にSLRがフルモデルチェンジをしましたし、MADONEは去年フルモデルチェンジをしたばかり。
TREKの場合、フルモデルチェンジはだいたい3年に一度行われているようなので3種類のレース系バイクは毎年順番にフルモデルチェンジを行う段取りなのです。
ようするに今年はMADONEの新型は出ない、ということで、その辺は安心して発注したのでありました。
もちろんMADONEの2020年モデルは出ますが、フレーム以外の変更、具体的にはカタログモデルのカラー変更、一部コンポーネントの変更や追加によるラインナップの整理などでしょう。

◎TREK 2020年モデルの私の予想

整理するとこんな感じ。

MADONE:カタログモデルの色変更程度
DOMANE:SLRがフルモデルチェンジ。カーボンのランクを下げた旧型SLRのフレームがSLとしてラインナップされる
EMONDA:SLRはカタログモデルの色変更程度、一方で小変更にとどまっていたSLはフルモデルチェンジ

こんな事を書いて余裕ぶっこいといて、蓋を開けて見たら「MADONE SLR価格見直し。半額に!」とかになったら3日ほど有給を取って泣き濡れるかもしれません。

◎ここから本題です

さて、前置きが長くなりましたが、「準備したもの(その2)」です。
前回の記事を読み返してみると、MADONEというよりも「ディスクロード」に乗り換えるにあたり必要になるツールについての話でした。
だがしかし、今回はMADONEだから必要になるもの、なのです。


……。
いや。
これもMADONE限定じゃなくて「TREKのバイクを買った事により変化したものに対応させるため、用意することになったもの」について、です(長い)。
それは……。

【直径12mm×厚みそこそこの丸型磁石】(ランク☆☆☆☆)

近所のホームセンターで買いました。
そこでは直径12mmのボタン型磁石は選択肢なし。これだけしか売っていませんでした。

○何に貼るのか?

メモをマグネットボードに留める……わけではありません。
もちろん自転車にパチっと貼り付けます。
この製品はそもそも磁力がないものを磁石化して着脱可能なものにする為の用途なのか、貼付用両面テープが予め貼り付けてあります。
私の場合、この両面テープは剥がして単純にバイクに磁力ではりつけて使用します。

「フルカーボンバイクに?」

確かに昨今のバイクは鉄を使っていません。
今時鉄のフレームを使っているのは「個人的には絶対乗りたくないような低価格品」か、あるいは「趣味人が気難しい職人に値段青天井でオーダーしたレトロ系バイク」くらいでしょう。
今はアルミかカーボン(要するにプラスチック)ですからね。
ホイール(リムやハブ)にしても同様で、青天井鉄フレーム組も、ホイールだけは間違いなくレトロを追いかけませんから、鉄のホイールは本当に一部のヤバそうな値段のバイクくらいでしょう。

そうですね、今時のスポーツバイクで、鉄製のパーツってBBを別にすると一部ホイールのスポークくらいでしょうか。
あと、ペダル(の軸)。

そしてこの直径12mmのちっちゃなボタン電池型磁石は、その「ペダルの軸」に貼り付けるためのものなのです。
場所はクランクの内側。クランクにはペダルをねじ込む穴があるわけですが、そこからアプローチできるペダルの軸が鉄。そこに貼り付けます。
バチっと張り付きます。
接着力は大きくて、当然ながらペダルを漕いだくらいでは外れません。
というか、指で取り外そうとしても苦労するくらい強力に張り付きます。
もちろん不安な人は両面テープで止めてもいいと思います。磁力と粘着力のダブルの接着パワーでまず外れないでしょう。

○何の為の磁石なのか?

自転車に乗るというのは、長時間同じ姿勢を強いられることになります。
なので肩が凝る人が多いのです。
磁石はそんな肩こりに効きます。

ウソです。
足の下にある磁石が肩こりに効くわけないじゃないですか!^^;

これは「ケイデンスセンサー」に磁力で信号を送る為のものなのです。
クランクの回転によってこの磁石が描く円周部に、磁力を感知するセンサーを取り付けます。
そうすることによって通り過ぎるたびに「一回、二回」という感じでセンサーを通じて回数をカウントし、それを1分間の回転数に計算してサイクルコンピュータにデータを送ってくれるのが「ケイデンスセンサー」です。

自転車側にはもう一つ「スピードセンサー」を取り付けます。
これも原理は全く同じで、磁石とセンサーの組み合わせで、ホイールが一回転する長さを元に計算し、時速データを(サイクルコンピューターに)送ってくれるというものです。
ちなみにそのスピードセンサー用の磁石はリアホイールのスポークに取り付けます。もちろん回転時にセンサーが感知できる場所に取り付ける必要があります。
あ、スポークが鉄だからといって、流石に直接磁力を貼り付けたりしません。磁石は専用のケースに入れて、ケースをスポークに固定する方式です。
※なおセンサーからサイクルコンピュータへデータを送るのは昔は「電線」を使っていてヒモツキ状態でしたが、ずいぶん前から無線化されてスッキリしています。

クランク側のケイデンスセンサーの多くは、プラケースに入った磁石をゴムバンドでクランクにくくりつける方式です(TREKの純正品も実はこれ)。
でも、できたらクランクにゴムバンドを巻き付けている図、というのは見たくない。
要するにクランクに付けた磁石がセンサーの位置を通過すればいいだけの話なのですよ。
TREKのバイクの場合、純正ケイデンスセンサーが取り付けられている位置が運良く? ペダル軸の中心が通過する場所にあるのです。
すなわち、ペダル軸に磁石を貼り付けたらそれでオッケーじゃね? という考えです。

せっかくスッキリした姿のロードレーサーなのですから、ゴムバンドとか見えないほうがいいに決まっています。
その点この方式だと実にクールに問題解決、というわけです。
ちなみにこのやり方、同居人のTREKを買った時に思いついて実行→成功という実績が既にありますのでたぶん大丈夫だと思われます。

「スポークにつける磁石も目立つじゃないか。そっちははいいのか?」っていう問題が残っているわけですが……実は一つ温めているトンチの効いたナイスなアイディアがあるにはあるのですが、いろいろあって未検証なのです。なので現時点では潔く諦めて受け入れることにしようじゃないですか。
で、机上の空論……じゃなくて「トンチの効いたナイスなアイディア」とやらが検証の結果「いける」となったあかつきには「え? まだスポークに磁石貼ってるんですか?」なーんて感じのドヤ顔的な?記事を書こうと企んでおります。(刮目して待て!(^^))

◎TREKのケイデンス/スピードセンサー「duotrap」について

TREKのバイクには、duotrapという名前の純正のケイデンス/スピードセンサーが用意されています。
その名の通り一つのセンサーでスピードとケイデンスの両方の機能を持っているのですが、これがそんじょそこらのセンサーではありません。
いや、まあ、機能的にはただのセンサなのですが、取り付け方法が最先端テクノロジーというか、インテグレーション好きなTREKらしく、クールなんです。
コンセプトは「余計なものは見えないようにしよう」でしょうか。
いくらバイクをかっこよくデザインしても、そこにゴテゴテいろんなものをくっつけるとせっかくのバイクの美しさ、カッコよさがスポイルされちゃって「なんだかなー」ってなりますよね。
TREKはその「なんだかなー」を積極的に減らすことにエネルギー使ってます。
その一つがduotrapです。

duotrapの取り付け場所はチェーンステー。
というのは「そんじょそこらのセンサ」と同じです。
ちなみに私がMADONEに取り付ける予定のduotrap Sのセンサ本体の形はこれ。

「なんじゃこの変な形?」
というのが正直な感想ではないでしょうか。
ケイデンスやスピードセンサーは数あれど、ここまで奇天烈な形のものは存在しません。
しかし、これはすべてカッコよさの為のカタチなのです。
どういうことか?
「そんじょそこらのセンサ」がタイラップやゴムバンドでチェーンステーに縛り付ける方式なのに対して、TREK純正のduotrapはチェーンステーの中に埋め込んで取り付けるんです。
つまりチェーンステー側に純正センサ専用のくぼみ(というか穴?)を作ってあり、duotrapをそこにはめ込む(ビス止めですが)事によって、ゴムバンドもタイラップも一切見えない、いやセンサ自体もほとんど目立たない感じで、実にスッキリと取り付けられるのです。
なのでこういう複雑で妙ちきりんなカタチをしているのです。
実際に取り付けるとこういうふうになって、あのヘンテコなセンサーがいきなりカッコよく見えます。

こういうのはまさに純正ならではですね。
ちなみにこのチェーンステー埋め込み型のduotrap、昨日今日始めたわけではなく、TREKはかなり前から展開しています。
もちろん他メーカーもやろうと思えばやれるのでしょうけど、自社でセンサーまで作ってるところはほとんどありません。つまりやる意味がないのでやらないだけなのだと思います。
やってもいいと思うんですけどね。少なくともユーザーは喜ぶと思います。
TREKは別に興味ないけど、duotrapだけは羨ましい、という話はききますから。

バイクアクセサリやパーツを「BONTRAGER」というブランドで展開、つまり自前で供給できるTREKは、こういうのはナチュラルに採用しやすいのです。
そもそもTREK、純正のサイクルコンピュータまで作ってますからね。エントリークラスのものしかないので、さすがにそれは使いませんが、センサー自体は互換性があり流用できるものなのでduotrap対応フレームのTREKユーザーは使わない手はないと思います。
センサー本体にプリントされているので一目瞭然ですが、接続方式はANT+とBluetoothの両対応(こちら的にもduo)。なので、ほとんどのサイクルコンピュータやスマートフォンアプリと接続が可能です。
ANT+でGARMINのサイクルコンピュータと接続しつつ、BluetoothでiPhoneと接続し、バックアップとしてSTRAVAアプリにもデータを転送しておく、なんてこともできる(はず。やったことないので^^;)。

duotrapの注意点ですが、実は種類があります。
自分のバイクがどのduotrapに対応しているかをチェックしてから買うようにしましょう。
TREK/BONTRAGERは対面販売しかしないので基本的にはお店に任せれば大丈夫だと思いますが、オークションなどで中古を狙う場合は注意が必要です。

時々このduotrapに対して「大事なチェーンステーに穴を開けるとはけしからん。強度が、左右バランスが」などという意見をもって批判する人がいるようですが、思いっきり的外れというべきでしょう。
鉄パイプで自転車を作っていた時代ならいざしらず、今はコンピュータ解析で強度設計され、形状自由度が天国的に高いカーボンで作られています。アルミフレームも「ハイドロなんたら方式」が確立されてから形状の自由度が跳ね上がりましたし、鉄パイプ時代の感覚で話をされてももはや通じない事が多いのです。

だいたい世界一過酷なロードレース、ジロ・デ・イタリアやブエルタ・ア・エスパーニャなどでガンガン使われているフレームですから何の問題もないとしか言いようがないと思われます。
「いや、ダンシングした時に、バイクを右に振るときと左に振る時の剛性感が微妙に違う」などというものすごいセンサーをお持ちのライダーもいらっしゃるかもしれませんが、少なくとも世界のトップライダーの数分の1,いや数十分の1くらいの強度しか掛けられない貧脚ライダーの私がMADONEのチェーンステーの左右の強度差を感知できるわけがありませんし、ワタシ的にはなんの問題もないのです。

このクールな装着処理ができるオプションのセンサー、duotrapが使いたいからTREKのバイクを選ぶんだ、なんていう人がいても不思議ではありません。
というか、ギミック好きの私はけっこうそっち系だったりします。
ギミック好きだからTREKのバイクにシンパシィを感じているのかもしれませんね。

というわけで、duotrapにボタン電池型磁石を組み合わせれば、ステルス性マックス! スッキリ感無限大! あと邪魔なのはスポークの磁石だけ! というお話でございました。

長々とつまらない話にお付き合いいただきありがとうございました。
しかーし!
直径12mmのボタン電池型磁石を扱った記事としては世界一長い文章かもしれません。
つまりあなたは今、世界記録樹立の瞬間に立ち会った、いわば歴史の証人となったのでっす。\(^o^)/

いや……買ったのは磁石なのにほとんどduotrapの宣伝記事になってることに今気づきました。
それもTREKから宣伝強力費としてduotrap S一個くらい貰ってもバチがあたらないくらいの!

まあduotrapもバイク本体のカスタマイズでチョイスしているオプションパーツなので、買ったモノといえば買ったものではあるのですが……。
どちらにせよ、お後がよろしいようで。m(_ _)m