趣味と暮らしにまつわる「モノ」に一喜一憂するブログ

★NOEIN もう一人の君へ(視聴感想)

アニメ・マンガ

(初出:2012/01/03)

今年の初めに購入していたDVDをやっと見ました。
2クールもあるので、まとまった時間が無いと見られないなあ、と本で言う「積ん読」状態からサルベージ。

※前置き

この「NOEIN」 さる友人から「天ヶ瀬夏海的に絶対見ておくべき」と強く勧められたもの。
要するに「合わせ月の夜」の参考になるよ、という意味なのですが。
しかし、タイトルを聞いたときに「クソアニメ臭」がプンプンしたのと、一応全巻購入したものの、DVDのジャケットが投げやりなイラストだったのとで、視聴プライオリティが非常に低かったわけです。
「ノエイン」ですよ? アニメに存在論持ってきてるのかよ? って思いますよね? というか、こういうタイトルのって小説もそうですが、ガキっぽい価値観の作者がマスターベーションしているって相場が決まってます。

とまあ、そういう先入観で見るのはちょっと先延ばしにしていました。

※第一話を視聴後

のっけからくじけそうになりました。
ええ、ストーリーよりアニメーションの「出来」に。
もう少しちゃんと言うと、
「背景は綺麗」
「人物がどうしようもない」
です。
背景書いているスタジオはいい仕事していると思います。

で、第一話にはOPがなくてEDのテロップにOP曲名が書いてあったんですが、タイトル見てさらにくじけそうになりました。
OP曲のタイトルが「idea」
イデアですよ、ここで。
ノエインの次はイデアって……。
「やめとけ、DVD取り出しボタンを押すんだ!」
心の中で「クソアニメセンサー」が警鐘を鳴らします。

しかし、ストーリー展開には惹かれるものがあります。
そこで私は自分に言い聞かせました。
「この秋のアニメーションで、これでもか! という程クソなアニメ(注)を最後まで視聴したじゃないか。大丈夫。君はずいぶんオトナになっている。だから今なら大丈夫だ」
※注「ましろ色シンフォニー」のこと。アニメーションは美麗でした。しかしストーリーはここ数年で私が見た中では一、二を争うほどう○こでした。

※そして感想
ストーリーは結構おもしろかったです。
序盤がかなりめんどくさいのですが、それを乗り越えて、刑事さんと女博士の関係に思い入れできるようになってから、楽しく視聴できました。
まあ、シリアス全開の重い話なので「楽しく視聴」はちょっとちがうかもしれませんが。

舞台は個人的に思い入れのある函館で、これがよかったのかもしれません。
綺麗な背景といい加減でひどいできの人物の組み合わせに違和感を覚え続けましたが、まあそんな事はどうでもいいと思って見ると、佳作と言っていいできだと思いました。

ジャンルとしては、パラレルワールド時空ジャンプSF系ファンタジー、でも舞台は基本現代、みたいな?
小学生が主人公ですが、これはちょっとムリがあるかな、と。
中学校にしても良かったんじゃないかと思うのですが……。

あと、主人公のハルカの声優が結構下手くそで、なれるまで結構時間がかかりましたっけ。

そうそう、スタッフに車好きがいるようで、ブルーのアウトビアンキA112と黄色のランチア・デルタ・インテグラーレ エヴォリツィオーネ(たぶん)が活躍するのが個人的に楽しみでした。

ネタばれはアレなのであまり詳しくは書きませんが、時空モノが好きで、重厚な哲学的観念論が嫌じゃなければオススメできる良作だと思います。

一番の問題は、どうしても「クレヨンしんちゃん」のキャラにしか見えない事でしょうか。
メジャーにはなれないストーリーだとは思いますが、こういうアニメはもっとあっていいなって思います。
ましろ色シンフォニーみたいなアニメばかりだと(以下略)

※楽曲
OPのideaは「あれ? 聞いた事があるなあ」と思ってiTunesのライブラリを検索すると、持ってました、CD。勿論アニメOP版ではなくて、ユーフォニアスのアルバムの方ですね。
eufoniusのアルバムは結構持っているので一度は聞いていたという事でしょうね。
でも、楽曲としては標準以下のできかなあ、と思います。
むしろEDの方がいいかもしれません。

という事で、備忘録をかねて簡単な感想まで。

※補足
キーパーソンに「アトリ」という名前があるのですが、カブっててちょっと凹みました。もっともこっちは人名じゃなくて「概念」というか、呼称なんですが、時空に関するものだけに、妙な「近似性」があって、ヤな感じ、かも。(。・ω・。)