ちゃろ~(^^)
皆さんに問う。
「新年最初の浪費……じゃなくてお買い物はなんでしたか?」
私は……自転車用のバックミラーでした。
◎購入経緯
今までずっと使っていたバックミラー(バーエンドミラー)が破損したからです。
単純な原因ですね。
今まで使っていたのは同じミラーの三代目。
我らが?CATEYEの定番中の定番(だと思っている)BM-45というバーエンドミラーです。
なので今度もCATEYEのバーエンドミラー BM-45を四代目として再インストール……と思いながらAmazonの画面を見ていた時でした。
私の頭の中に邪悪な?声が響いたのです。
「また同じものかよ?芸がねーなー」
いや、芸って何?などと軽いツッコミを入れる聖なる私の理性の声はしかし、邪悪なる好奇心という名の感情にかき消されたのです。
「だよね。たまには違うミラーを試してみてもバチはあたらないよね」
というわけで実はずっと気になっていた(方式の)ミラーをポチったのでありました。
◎新規導入バーエンドミラーの特徴
CATEYEのバーエンドミラーで満足しつつも、実はちょっと気になっていて使ってみたい、いや使い心地はどうなのかな?という好奇心を刺激されいたミラーがこれ。
これも前回の記事で紹介したリアライトと同じで、似たような、というかたぶん同じ製品が違うメーカーやブランド名で複数販売されておりますね。
パッケージから製品を取り出しての第一印象は「作りがチープすぎる」です。
ミラーはプラスチックで……それはまあいいんですけど私の個体は本体からミラーパーツが剥がれておりました。単純に両面テープで留めてあるだけの構造だったので、貼り直して終了。
これは個人的な印象ですが、この手の中華パーツって、金属ものはかんりクオリティが高いものが多いのに、プラものはチープな仕上げのものが多いんですよね。
取り付け方法としてはCATEYEのものと同じハンドルバーのバーエンド部分の穴に差し込んで固定する、いわゆるバーエンドミラーなのですが、コイツはちょっとした頓智が詰まっています。
そう、コイツは「折りたたみ式」なのです。
使う時はパカっと開いて、使わない時はサッと閉じる。
これによる利点はズバリ、「乗っていない時は外見が(BM-45に比べれば)だんぜんスマート」なこと。
愛車を眺めた時に「がっかりポイント」があると自己満足度が下がりますが、これはその「がっかりポイント」を最小限に留めようと工夫を凝らした自己満足心?を刺激するアイテムなのです(たぶん)。
その他の特徴というか、CATEYEのミラーBM-45との相対的な違いは鏡面の大きさ。かなり小さいのでバックミラーとしての性能にはやや不安要素があります。
ちなみにコイツもCATEYEと同じバーエンドミラーなので、新型の本家バーミッツは基本的に取り付けられません(正しい表現をすると、「新型バーミッツ自体は取り付けられるけど、装着したままミラーは使えない」です)。
◎格納タイプの使い方
CATEYEのBM-45は固定式で一度角度を併せたらそれでおしまいなのですが、コイツは格納方式なので、たぶん毎回ミラー合わせをすることになるとおもわれます。もっとも基本的な調整ロジックは単純です。
使う時は
1.蓋状のミラーをパカっと起こす
2.ミラーはバーエンドを軸に回転するようになっていますので、回転させて位置を決める
3.わずかながらミラーが貼り付けられている蓋の根本がツイストしますので、それらを駆使?して最終的な角度を決定する
反対に格納する場合はツイスト部分を直しつつ蓋を閉める要領で倒すだけ。枠部分に切り欠きがあって、パチっとハマる設計になっています(設計上は)。
ということで、早速装着して実際のライドで使い心地を試してみました。
◎ファースト・インプレッション
まず、見た目から。
これはもう、全体的にチャチです。
パカっと蓋を起こした時のヒンジ部分の頼りなさときたら。
というか、そもそもハンドルのエンドに固定する方式からして「これで大丈夫なの?」と思える弱さで……まあ軽いから問題ないのでしょうけどね。
で、バーエンドミラーとしての性能ですが……。
まず、肝心の角度調整については問題ありません。「起こす」「回す」「ひねる」という3つのモードを駆使すれば誰でも希望の角度にすることができる……のではないかと思われます(保証はしませんが)。
次に視認性です。
はっきり言って「(ミラーの面積が)小さくて見づらい」んです。予想通りの結果といっていいでしょう。
基本的なミラー部分のクリアさがもう一つでコントラストが低めなのも相俟ってお世辞にも「視認性は充分」とは言えません。
しかし、このバーエンドミラーの問題点は視認性ではありません。
一番の問題点は「振動で角度が変わる」事です。
北摂のひび割れた道路を下りのスピードで通り過ぎると、このミラーは指定した角度を保持できませんでした。
個体差があるのかもしれませんが、私が手にした個体はミラー(蓋)と本体の接合部分の支持力が弱いのです。
きっとこれ、鏡のような路面しか走らない人用ですね。
加えてプラスチックの加工精度がいい加減なため、折りたたんでもパチっといい感じで嵌合しません。
というわけで、同時に購入していたCATEYEのBM-45(四代目)に即交換した私でした。
ええ、最初から「使えないだろうな」という予感がビシバシしていたのでいっしょにポチっていたのでした。
BM-45に替えた後は、いつもどおりの視界と安定感で満足しております。
まあ、見た目はお世辞にもカッコいいわけではありませんけれど。
◎バックミラーのすすめ
さて、今回の本題です。
ロードバイクにバックミラー類を着けている人って本当に少ないですよね。
理由はわかります。
・かっこ悪い
・重くなる
という二重苦を背負う勇気がないヘタレが多いからです。
でも私は敢えて言いたい。
ロードバイクにもバックミラーはつけるべきだ、と。
その一番の理由は「生き残るため」です。
「生き残る」という言葉が大げさだというのなら「安全確保の為」でもいいです。
そしてその「安全確保」は自分だけでなく、他車(モーターサイクルやクルマ、そして他のロードバイク)に対しても有効なものなのです。
「大げさな」なんて言っている人、ちょっと想像してみてください。
サイドミラーもバックミラーもなしでクルマを運転することを。
自転車ってマジでそういう状態で走っているのですから。
クローズドなコースで執り行われるレースの場合は好きにすればいいと思いますが、一般道を走るなら装着して絶対に損はありません。
ミラー分重くなるから損?
いやいやいやいや。あなたの命はその程度の重さなの?と言いたい。
◎リアビューレーダー+バックミラーで安全性確保を
私はGarminのリアビューレーダー、RTL510で後方を監視?しています。
コイツは音と画面で後ろから迫りくる「危険(クルマなど)」を教えてくれるありがたいものなのです。
では「リアビューレーダーさえあればバックミラーはいらないのではないか?」という命題について「YES」と答えるかというとさにあらず。
「リアビューレーダーを過信するなかれ」というのが私の座右の銘なのです。
◎今だから明かそう、リアビューレーダーの弱点を
リアビューレーダーにも欠点があります。
それらは大きく分けて3つ。
1.バッテリーが切れたら作動しない
2.サイクルコンピューターとのコネクションが切れたら作動しない(正確には「作動していてもライダーにはわからない」)
3.(ある程度の)相対速度が存在する物体の接近しか教えてくれない
1と2については説明は不要でしょう。リアビューレーダーに限らず、電子・電気機器が持つ構造的な欠点です。ガス欠したらクルマは走らない、というアレです(クルマは電子・電気機器かどうかは別にして)。
問題は3です。
自分と(ほぼ)同じ速度で後ろを走っている物体は感知しません。
すなわちリアビューレーダー的には「後ろには誰もいない」ということになります。
ところがどっこい、ですよ。
後ろには、実はこちらを追い越さずに(あるいは追い越せずに)ピタっと追走しているクルマやバイクが居るかもしれないのです。
「音がするだろ?」と突っ込みが入るのは想定内ですが、音がしない(聞こえない)場合もけっこうあるんです。それは主に下りです。上りだと少し離れていてもそれなりにエンジン音が聞こえる場合が多いのですが、下りはそうでもありませんから。
そして直後を走っているわけではありません。それは最近流行りの「煽り」です。車間をとって、少し後方についています。
もちろん中にはビタっと張り付くようなドライバーもいますが、北摂山間を走っている限りではほとんどみかけなくなりました。平気で直後を走るのはモーターサイクルライダーくらいですね。
もっともモーターサイクルの場合は車幅が狭くだいたいにおいて加速力がクルマの比ではない為、直後に付けるより無理やりでも抜いていくパターンのほうが圧倒的に多いです。モタモタしているのは原付きに乗っているオバさんかな。
話が逸れますが、総じてモーターサイクルライダーは未だにクルマよりマナーが悪いですね。こちらは後続車の接近を確認した時点で左側に寄って追い抜きの邪魔にならないように道を開ける行動までとり「お先にどうぞ」的な意思を表す、つまり礼儀を持って「ロードシェア精神を表現している」いるのにも関わらず、カーブの途中でギリギリ横を、あまつさえかぶせるようにして抜いていくとか、ありえない行動をする人が居るのがどうにも謎なのです。
こういうのはどこで抜くのがお互いに安全なのかも理解できないような低能の下手くそライダーなのでしょうけど、さすがにそういうライダーに出会うと「死ねばいいのに」とマジでその背中に呪いをかけてます。
自動車でも車幅感覚がおかしいドライバーが15cm横を(しかもカーブの途中で)追い抜いていくなんてこともありますけど、マジで勘弁してほしいですね。
そういうのは高確率で他府県ナンバー、つまり観光ドライブ中のサンデー(ホリデーか?)系老人ドライバーだったりしますね。この手の人はたぶん自分の運転は上手いって思い込んでいるのでしょうけど。
こういうドライバーは対向車線を走っていても脅威になりえます。下りのカーブを抜けたら大きくはみ出てこちらがわに向かってきてる! なんて感じの事があります。基本的にブラインドカーブでは大外を走るようにはしてますが、カーブを直線的に走るのはどうにかしてもらいたいですね。寿命が3日くらい縮まりますやん。ヽ(`Д´)ノ
どちらにしろカーブでセンターラインを踏んだり跨いだりして反対車線を使わないと曲がれないような運転をするドライバーは年齢関係なく免許を返上すべきだと私は思いますけどね。
おっと、グチが暴走しそうなのでこの辺で。
◎リアビューレーダーは市街地よりも郊外でこそ生きる
とまあ、ほとんどのドライバーは結構マナーよくこちらに注意しながら追い抜いていってくれることもあり、ホームエリアである北摂の山道は結構快適なのですが、それもこれも後続車を確認できるのとできないのとでは安全性に大きく関わってきます。
以前の記事でも少し書いたのですが、ホームコースである北摂山間の道は車通りがさほど無いため、その点に関しては走りやすいといえるのです。しかしことロードコンディションに関してはかなり劣悪なのです。それは路肩部分はひび割れ状態がデフォルトだからです。つまり路面的にはロードバイク向きとはいえません。個人的に「日本で必要?」なんて思っているグラベルロードが向いていると思います。というか、32cのタイヤを履いているDOMANE SLRで走ってつくづくそう思いましたけどね。
話を戻しましょう。
車通りが少なく、路肩が悪い道。
ここを走るにはどうしたらいいか?
それは車線の中央よりの比較的路面がスムーズな部分を選ぶことになります。
自転車はクルマや原付きなどと違って「左側」ではなく「左端」を走ることになっていますが、車通りがない場合はひび割れた路肩部分は避けて走っています。
でもクルマが後ろから来る場合は速度を落として路面が悪い左端によるわけです。
リアビューレーダーがあれば、余裕を持ってこの動作が可能です。
クルマ視点だと、「あ、前方に自転車がいるな」と思った時に、私は既に後続車の存在を認識していてスッと左側に寄り、「どうぞお先に」をアピールをしている感じになっていると思います。
リアビューレーダーは結構遠くから反応しますからバックミラーより確実に早く認識できます。というか、四六時中バックミラーを見るなんて危なくて推奨できません。特に上りなんかだと視線の移動はふらつきに繋がる場合もありますから。
リアビューレーダーに反応した時点で余裕を持って確認のためにチラっとミラーで目視、バスかダンプか乗用車かモーターサイクル系かなどの車種をチェック、みたいなパターンがいい感じなんです。
接近状態はサイクルコンピューター画面に表示されますので視線移動はバックミラーより小さくて済みます。
また、「後ろから来るのは何台なのか」がわかるのもリアビューレーダーのいいところです。
レーダーもミラーもない場合、音でクルマが後ろから来るのはわかっても、一体何台連なっているのかまでわかるような「サウンドソムリエ」はそうそういないでしょう。
「あ、クルマ来たな」で身構え、追い抜いていったのでホッと気を許した瞬間にもう一台に追い抜かれてビクっとした、なんてことはよくあるのではないでしょうか。
リアビューレーダーさえあれば「まだあと3台いるな」と身構えておくことができますし、バックミラーがあればまだ後ろにクルマが居ることがわかります。
※車両の接近状況を表すモーショングラフと接近状況を示すカラーシグナル(グリーン:車両なし、オレンジ:車両接近中、レッド:車両急接近中)。追い越されるとグリーンになり、数秒後にそのグリーンも消えて通常モードに移行します。
たとえば、バックミラーだけだと後ろにいるバスは見えても、その後ろに連なる3台の乗用車と2台のモーターサイクルまでチェックするのは不可能だったりしますが、リアビューレーダーだと台数だけは高精度で解析してくれます。
とまあ、ダラダラと書いてきましたが、言いたい事は次のとおり。
1.最低でもバックミラーは装備しておこう
2.バックミラーに加えてリアビューレーダーを追加すると、安全性は飛躍的にアップ
です。
リアビューレーダーを導入すると、バックミラーは補助的に使えますのでチェック頻度が下がります。これは視線移動の回数を減らせますので安全運転にも繋がります。
あ、大事なことを書き忘れていました。それは……。
「目視を忘れるなかれ」
です。
交差点などの二段階右折時は別にして、普通に右折したりする際、ハンドサインで右折合図をしてから曲がると思いますが、その際、つまり実際に右折行動に入る前に振り返って後方確認をしましょう、という話です。
リアビューレーダーに反応なし、バックミラーに車影なしの場合であっても必ず目視しましょう。
記述の通り相対速度が低い場合はリアビューレーダーには反応しません。また自転車用のバックミラーは自動車用などに比べて明らかに視界が限られていますから、死角にクルマや車以外(他のロードバイクとかも)の車両が存在している可能性はあるのです。
なので曲がる前、それも直前ではなく余裕を持って自分の目で直接後方確認をしましょう。
「うわっ!」って言う場面、つまり「後ろには誰もいないと思っていたのに居るじゃん!」という事例が私でも年に数回あるんです。目視してなかったら後続のそのクルマやロードバイクのライダーに迷惑を掛けるところでした。迷惑とまでは行かないまでも「急に前に出やがって、ムカっ」と悪感情を芽生えさせてしまっていたところでした。
こう書くと「結局目視が必要なら、ミラーもレーダーもいらないじゃん」という人が出てきそうですがそうじゃないんですって。
99%を100%にしましょう、というお話なのですよ。
いや、95%くらいかもしれませんね。
それにもう一度書きますが、それらの安全デバイスを導入することにより、必要な目視回数は圧倒的に減るのです。そりゃもう、数十から数百分の1くらいに減ります(私比)。
とはいえバックミラーは1000円~、リアビューレーダーは25,000円クラスなのでイニシャルコストが全然違いますね。最初から両方、というのはややハードルが高いかもしれませんが、たった25,000円で圧倒的な後方視界が得られ、それに伴い運転に圧倒的な余裕が生まれる事を考えると私は安い投資だと思います。ロードバイクに20万円も30万円も出せるような人なら25,000円くらいはケチっちゃダメだと言い切ってしまいましょう。
というかですね、たった25000円で危険を何度回避できるかを考えると安すぎてありがたくて涙が出るほどです。
まあ問題は……このリアビューレーダーって、現状ではGarminが事実上独占しちゃっているという点でしょうか。Garminのレーダー対応サイクルコンピューター(と一部スマートウォッチ)を持っていることが前提ですからね。「オレもうサイコンはブライトン買っちゃったしなあ」という場合は悩みどころですよね。
拙ブログの読者様より「WAHOOのELEMNTというサイコンでもリアビューレーダーが使える」という情報をいただきました。(^o^)
ほほう。俄然WAHOO ELEMNTに興味が湧いてきましたぜ。
○GARMIN リアビューレーダー RTL510本体仕様
- サイズ:98.6 x 19.7 x 39.6 mm
- 重量:71.0 g
- モード:点灯、点滅(デイモード、ナイトモード)
- 明るさ:65ルーメン(デイモード)、29ルーメン(ナイトモード)、20ルーメン(点灯)
- 稼働時間:約15時間(デイモード)、約6時間(ナイトモード、点灯)
- ANT+®通信:〇
- 防水性能:IPX7
- 可視角度:220°
※青字は私が使っているモードです
とは言え、一度使うと「無しでは怖くて走れない」のがリアビューレーダーとバックミラーです。
以上、自称バックミラー&リアビューレーダー・エヴァンジェリストからの提言でございました。