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★長期レポート【PORSCHE Macan GTS】Ⅴ 続:Macanの「×」

PORSCHE Macan

にゃんぱす~(^^)

少し間が空きましたが、今回はMacanno「×」の続きです

前回では

1.室内に小物入れが少ない
2.排気音がやかましい
3.ターンシグナルレバーの感触が最低最悪
4.ACCレバー(の存在が)がうざい

の4つを論ってまいりました。

★長期レポート【PORSCHE Macan GTS】Ⅲ Macanの「×」
やっはろー(^^) まずはMacanの欠点を晒し上げようではないか! なぜなら「下げてから上げるほうが有り難みが増す!」から? なんでもそうですが「総括」する際、まずは「反省点」を洗い出すのが私流。 まあ、反省するだけで責任は取らないんです...

しかしまだまだあるぞ、Macanの「×」
ってことでさっそく続きに参りましょう。

◎360°ビューが見にくい

これは試乗した時にはわかっていたので「いたしかたなし」という覚悟をしていたことですが、欠点ではあるので指摘しておきます。

もっともこの手の装備に関する評価は「特に」相対的になってしまうのは致し方ないことです。つまりMacanに乗り換えて「見やすくなった」と思う人もいるでしょうし、そもそも初めてこの俯瞰カメラ機能を使った人の多くはその便利さに感動することでしょう。

なのでここはケーススタディとして「VOLVO車から乗り換える人は絶望するよ」とだけ言っておきます。
どこが劣っているのかというと、

1.ディスプレイが横長なので、リバースに入れた時に映るのはバックカメラとの2分割画面が標準。なので360°ビュー画面がかなり小さい(XC40は縦長ディスプレイ)
2.360°ビューのみの1画面モードも選べるが、自車が横向きに表示される
3.自車周辺の映り込み範囲が狭い
4.自車映像が映し出されるのがワンテンポ遅れる
5.そもそも画像の彩度と明度が低い

Macan納車時にXC40とMacanを並べて写真を撮りたかったので車の移動をお願いした時、XC40から出てきた営業氏が興奮気味に「(360°ビュー)めっちゃきれいですね、めっちゃ見やすいしバックがめっちゃやりやすいですね」と「めっちゃ」を連発してたくらい、彼我の差は大きいのです。
このことで彼が今まで現行世代のVOLVOを下取りしたことはなかったということがわかったわけですが、360°ビュー大好きで大いに頼らせてもらっていた私には「試練の時が来た」ことを改めて告げられたようなものでした。

そういうわけで、リバースに入れるたびに「XC40はよかったなー」と嘆息しております。

◎ドアの中間ストップが1箇所しかない

開く角度(開度)自体は欧州車としては普通レベルなのですが、ドアチェッカーのノッチによる中間止めできる部分が1箇所しかないのが不安です。

AUDIのフォーシルバーリングスが泣かせる

というのもその一箇所目がかなえい狭く開く位置でして、駐車場で隣の車に気を遣いながらよっこらせ的に乗り降りする場合に最低限必要な程度なんです。
今までのクルマはだいたい2箇所あって、乗り込んでシートに腰を下ろしたままドアハンドルに手が届くという実用的な位置は2段目だったりするんですよ。最大に開くと手が届きません。

元ネタであるアウディQ5ってそんな作りなんですかね??

この仕様は我が家的には結構気を遣います。
マンションの駐車場所が関係します。
というのも我が家のスペースは右は全開放してもまだ数メートルも余裕があるほどの特殊な位置なんですが、助手席側はそうは行きません。
自走式ですが3階建ての構造のため、各所にトラス構造的な補強材が入っているのですが、その鉄骨が助手席に側にあって、ドアは最大開放ができないのです。
今まで乗ってきたXC60やXC40はその2段めのストッパーまでは余裕で開けたので、安心して開閉、乗降出来ていたのですが、Macanのドアは止まらないので、ドアの開き具合を手で保持しながら乗降する必要があるんです。

「そんなこと?」と思われるかもしれませんが、こういう日々繰り返す行為におけるストレスはボディブローのように効いてきます。
そしてある時、ちょっとした拍子に油断したりミスしたりしてドアの保持をミスって慣性で開いたりする未来が容易に想像出来ます。

つまりこういう「ちょっとしたこと」が「早めの別れ」に繋がる可能性があるんですよね。

ドアが当たるところに密かにパッドでも貼っておくか……でもうちの管理組合、うるさいんだよなあ……。

◎メーター内表示の一覧性が低い

・時刻
・燃料タンク残量
・平均燃費
・メディアの状態
・MAP
・外気温

あたりはメーターディスプレイ内で同時表示をおこなってほしいわけですが、Macanは切りかえないとダメなんです。
こういうのはボディブローのように地味に効いてくるんですよね。
もちろん、XC40では切り替えなど不要でした。

3連メーターのうち、いわゆるディスプレイは右の小さなのが一つだけですから表示項目には制限が出るのは仕方ないところです。
こういうところにも基本設計の古さが露呈してしまい、がっかりするんですよね。
同居人なんか「アリエナイ!」とオコ状態です。

表示項目の切り替え自体は簡単でして、ステアリングの右側のスポークにあるダイヤルをくるくる回すだけ。


が。
切り替えるのが簡単だからなのかわかりませんが、表示パネルの数が多すぎて必要な表示を出すのにくるくるくるくる回し続けないといけない場合があって、運転中にこういう操作ってちょっとどうなの?ってかんじなんです。


視線が前方から逸れる時間が長くなるんですよね。
なので、メインの表示窓をどれかに決めておいて、欲しい情報を得る為にダイヤルは上方向に何回、あの情報は下方向に○回、元に戻すには逆方向に同じ回数、みたいな感じで、いわゆる「ブラインド操作」を強要されます。

これもアレです。マン・マシン・インタフェイス的には低レベルと言っていいでしょう。

というわけで「メーターなんか見ないよ」なんて言う人はいいんですが、私のようにフルデジタルのメーターパネルに慣れきってしまっている人は、覚悟をもってMacanを注文する必要がありまっせ、というお話でございます。

まだまだ慣熟走行の段階なのでアレですが、現時点ではメインでMap表示にしております。

◎標準オーディオが悩ましい

Macanのカーオーディオは標準に加え、オプションが2種類あります。
BOSEが約20万円。
Burmesterが約80万円です。
「手頃な値段(手頃??)」ということでBOSEを選ぶ人が多いようです。

○オプションは選べない

が。
私はオプションを選びませんでした。
最大の理由は別記事にしますのでここでは割愛します。

あとは消去法です。
20万円でプレミアムオーディオがインストールされるというと、個人的には「ギリ」リーズナブル……というか、考慮してみる金額なんですが、それがBOSEとなると自動的に「ないわー」です。
理由は過去にチョイスしたBOSEのカーオーディオシステムがどれも「うん○」レベルの出来だったからです。
そう、信用してないんですよ、BOSEのカーオーディオ。
「カー」以外のBOSE製品は普通にいいなと思う製品が多いですけど「カー」はあきまへんわ。違うメーカーなんじゃないの?と思うくらい。

っと。
言い過ぎました。
表現が適切ではなかったですね。
「BOSEの音は、私にはまったく理解できない」
ということでしょう。
そうでないと、天下のPORSCHE様が、高い料金ふっかけてオプション設定すえうわけがないですもんねえ。

というわけで、私の偏見でBOSEはなし。
じゃあBurmesterにするか? というと、そこはホレ、アレですよ。
80万円というウオールマリアが立ちはだかるわけですよ。
巨人どころか無職のわたしがおいそれと乗り越えられるわけがないのです。

ただし!
20万円のBOSEよりも「つけてみたい」感があります。
こちらはメルセデスの高額モデルが標準装備してますが、オプションだと80万もすんのかよってびっくりです(まあ、内容は違うのでしょうが)。
「80万円もするんだから、さぞかしいい音なんだろうなあ」って好奇心に負けそうになりませんか?
怖いもの見たさと言うかロマンというか。

まあ、どちらにしろ「最大の理由」があるのでどちらも選ぶことはないのですが。

○標準オーディオの実力

Macanだと少数派かもしれない標準オーディオですが、実際のところどれほどのものなのでしょうか?

私がよく聞くのはFMラジオ。
最近はα Stationがお気に入りです。
昔(40年ほど前かなあ)と違って最近はFMでも頻繁にCMが入るのがアレですが。あとラジオ通販も多すぎ。

音楽系は主にアニソンとゲーム音楽(FF XIVとか)、あとはクラシック系(車で聞くのは管弦楽曲が主)で、FLACファイルにしてUSBメモリもしくはSDカードにいれて使ってます。
プレイリストなどの反映操作ができたり出来なかったりしますので、カードやメモリを入れ替えて力技で運用しております。
XC40にはなかったSDカードスロットが地味に便利です。場所を取りませんからね。

なお、MacanのUSBインタフェイスは、すべてType Cです。
まだType CのUSBメモリは限られているので、当面はアダプターを介して利用することになりそうです。
基本設計は古いくせに妙なところで最新仕様だったりするのがイラっとしますね。^^;

ここからはアレです。
官能評価なので、「個人の感想です」率が200%を超えてます。
その辺を考慮した上で読み勧めてください。

一言で評価するなら
「あれ? けっこういいんじゃね?」
です。

もちろん全く期待していなかったので実力以上の評価をしている可能性は否めませんし、耳の超えた人が「何いってんだ、あんなのゴミだ」っていったらきっとそうなのだろうなと思いますが、標準オーディオがゴミだというなら、BOSEもゴミで、ゴミでない可能性があるのはブルメスターだけってことになります。私の中では、ですが。
あ、ちなみにMacanのオプションのBOSE、聞きました。聞いた上で「つけなくて本当に良かった」と思いました。ブルメスターは聞いたことありません。

音は好みや要求水準の違いで評価軸はいくらでも変わりますのでなんとも言えませんがオーディオマニアでも無い限り「別にこれでもいいんじゃないか」と思いました。
それくらいまともな音です。

ここからは相対評価ですが、XC40のB4 R-Designに標準装備されているハーマンカードンのサラウンドシステムと比べるとさすがに可愛そうです。
なんというか、XC40と比較して聞くと「音に元気がない」んです。
でも、単体で「カーステ」として聞いている限りは特に不満もなく楽しめるんじゃないでしょうか。「カーオーディオ」としては少し物足りないよね、という感じでしょうか。

○調整してみた

そこでちょっと設定をいじってみました。
さすが標準オーディオだな、と思ったのは、内蔵DSPがものすごくプアな事。
いや、DSPと呼べるほどのものはなく、極めて簡易な設定しかできないタイプでした。
具体的には「音質」に関していじれるのは「高温」と「低音」という2種類のみ。


どちらも色々といじってみましたが、この手の調整機能の例に漏れず、いじるとバランスがおかしくなるだけでした。
結局フラットが一番聞きやすい設定でした。これはある意味きちんとチューニングされているともいえます。XC40は標準だとイマイチでいじった方がバランスすると感じたのとは対称的です。私の耳が老化しただけかもしれませんが。

私は「標準オーディオがゴミだったら社外品をつけよう」と思っていたのですが、音質については許容範囲だと判断しました。

○だがしかし

標準オーディオの設定で維持れるのは2種類しかないイコライザーとは別にもう一つあります。
それは音場といか、定位の設定です。フェーダー設定というやつですね。
マルチスピーカーシステムを搭載しているクルマなら必ずあると思うのですが、前よりするとか、後ろ寄りにするとか、運転席側に寄せるとか、助手席側にするとかいう、いわゆる「リスニングポイント」をいじるやつです。標準のやつは単純にスピーカーからの音の強弱で変化をつけるタイプで、おそらくタイムアライメントをいじるようなDSP機能ではないと思われます。

で、Macanの標準オーディオはここがチトあかんのです。
というのもリスニングポイントを一番前にしても前方から音が聞こえてこないのです。
表現しにくいのですが、和紙と同じ平面で演奏しているような感じなんです。
「定位」がプアで、かつ奥行きに乏しいと言ったらいいのでしょうか。
私は音質よりもこちらが気になりました。

とはいえ私の要求水準的には十分なので、このままでOKと判断しております。

◎燃費

これも織り込み済みです。
約3000cc、しかもただの3000ccじゃなくてパフォーマンス重視のハイチューンのツインターボガソリンエンジン。
あまつさえ「エコモード」など存在しません。

燃費に関してはまだまだこれからじゃないと細かいことはわかりませんが、車載のメーターをチェックしながらチェックした限りでは期待通りの?低燃費っぷりです。
市街地走行では6km/L強といったところ。
郊外路とのミックスでも7km/Lに届かず。
高速道路をのんびり走行して12km/L。

トータルでXC40のざっくり70%くらいと考えていいでしょう。
満タン法だと実はもう少し良かった、となることを望みます。

といいつつも、実はXC40が特別良かっただけで、過去所有のクルマと比べると「最悪」ではありません。
LAND ROVERのEvoque(初代)と同じくらいでしょうか。

まあ、燃費が悪いと言って非難されるくるまではないので、責はしません。
ただ、事実として燃費は悪いっぞ、というお話でした。