一泊二日、往復1000kmのドライブ付き
片道500kmは遠い。
せっかく長野まで出かけるんだし、スキーだけでなく蕎麦屋さんもはしごしてみたいけど、どれもこれもというのはなかなか難しいですから、やっぱり最低でも二泊ほしいところ。
◎お世話になってます、戸隠スキー場
ここ5~6年は戸隠スキー場がメインです。
ここは長野市営で、なんとシニア割引が50歳から。
これは微妙に嬉しい?人もおおいはずでは?
最近はICチップのドングルを導入たこともあって半日券が午前・午後ではなくて購入時間から5.5時間(たぶん)で、ガシガシ系じゃなければほぼ1日券として使えるし、そう考えると結構お安く楽しめます。
そんな理由からか、客離れが叫ばれる最近のスキー場としては結構繁盛しているほうではないでしょうか。
そういえば昔は午前11時前に到着しても、リフトに近い一番上の第一、第二駐車場に余裕で駐められたものですが、最近は土日に限って言うと、開場に合わせるくらいのつもりじゃないとちょっとムリ。
宿の食事を楽しんでから準備して出かけるというパターンだと、もはや下の方の駐車場しか使えない状況です。
それでも駐車場からゲレンデまでの距離はそんなに遠くはないんじゃないかな……まあ、これはどのゲレンデを標準とするか、によって評価は変わってくるでしょうね。
このスキー場の欠点は、下の駐車場からゲレンデまでのアプローチが車道を歩くしかない事でしょう。スキー抱えてすれ違いがギリくらいの狭い車道、それも結構な坂をスキーブーツで歩くのは毎回かなり危険だと思います。
もちろんドライバーはさすがにわきまえているのでスキーヤーのギリギリを走ったりはしませんが、むしろ歩行者(スキーヤー)側に配慮が足りなくてドライバーが我慢を強いられている感じでしょうかね。
このあたり歩行者用通路を確保しないと、子供連れ家族はともかかう、どんどん高齢化する老人スキーヤーからは敬遠されるかもしれません。
まあ、それは戸隠スキー場に限った話ではないですけれど。
◎大阪からわざわざ戸隠スキー場を目指す理由
昔はシーズンの週末はスキー場に足を運ぶ、なんてこともありましたが、最近はもう今年のようにスキーは年に一度だけということが多いです。
その場合はほぼ戸隠スキー場ということになっています。
じゃあなんで戸隠スキー場なのか?
我が家から片道500km圏内で行けるスキー場でもっとも素晴らしいのが戸隠スキー場だから、というわけではもちろんありません。
日本国内のスキー場にすべて行ったわけではありませんから一番とか順列をつけるだけの材料はありませんし、順番なんて評価軸を買えるとガラっと変わっちゃいますから人の評価など基本的に当てにしないほうがいいでしょうね。
それでもあえて戸隠スキー場のいいところを上げておきます。
1.私のスキル(コブさえなければ斜度はいくらきつくても問題なし。ただしコブと新雪はまったく滑れないという、中級の下といったレベルをご想像ください)で楽しめるコースが多い
2.聞きたくもない音楽を垂れ流しておらず、静かに自然を楽しめる
3.メインレストランはそこそこ美味しいし、ゲレンデ途中にあるレストランは結構おいしい(最近は混んでるけど)。
4.対して混まない
5.白馬近辺などの大糸線系のスキー場に比べると、スノーボーダーのスキルが高い人が多くて、お互いあまり邪魔にならない
6.みんな大好き直滑降(?)を安全に(?)楽しめるコースがある(個人の視点です)
7.スキル関係なく仲間内みんなでちょっとした競争ができるギミックがいくつかある(個人の視点です)
8.我が家から500km圏内(個人的な限界距離を片道500kmとしているため)
9.眺望がいい
10.雪質がいい(近辺のスキー場ではここ最良ではないかという気がします)
などなど。
○7の補足
「競争」ですが、これはスピード出して、というような危険を伴うものではなくて、途中に微妙に登りになっているフラット部分が長くあるコースがあって、途中で止まらず、いかに下り部分までたどり着けるかなどを競えるというようなものです。
(ボーッと行きている?人は必ず途中で止まります。すると漕ぐか、スケーティングでしばらく進まないといけない)
戸隠スキー場を知っている人は「ああ、あそこか」という感じでニヤっとしてもらえるのではないでしょうか。
会社で気に入らない同僚などがいたらあのコースに連れ込んで、先に行かせるといいですね。
止まってしまって漕いでいる横で「お先~」と言って追い越していく快感はその夜のお酒を美味しくしてくれる事でしょう。
まあ、あそこはいい機材、きちんと手入れをしている機材はよく滑って楽ちんだということを実感するところですね。
私はあそこはもう滑り出しから直滑降で速度を乗せて通過します。
あまりスキーヤーがいないコースなのでできることですけど。
○6の補足
「直滑降」チャレンジですが、これはなんというか、「真っ直ぐ伸びたゲレンデの先が緩やかな登りになっているというところがあるのです。U字型になっていて、底の部分から別ゲレンデは降りていくわけですが、安全性を考慮して片側しかゲレンデがありません。つまり両方から滑り降りてくる人がいないので、底部分でぶつかることがない場所なのです。
そうじゃないと両方から直滑降チャレンジする人が出て危ないですからね。
これも「ああ、あそこか」と分かる人はわかると思います。
多くのスキーヤーがチャレンジしている「跡」があって笑えます。
もちろんその坂の上までたどり着くことは物理の法則により不可能ですが、勝負好きの方は晩のビール代を賭けて「誰が一番上の方までたどり着くか」競争などをすると大いに盛り上がれます。
あ、くれぐれも怪我しないように。
本人は自業自得なのでどうでもいいですが、レスキューの人に迷惑がかかりますからね。
とまあ、そんな感じで列挙してわかると思いますが、「戸隠でなければ」と言える項目ばかりではないですね。
「それだったら◎◎スキー場が」なんて思っている人も多いはず。
○常宿に近い
昔は白馬乗鞍に常宿があり、八方や岩倉、栂池といった白馬近辺のスキー場をメインに楽しんでおりました。
あと、会社の福利厚生絡みで車山高原スキー場にもよく行きましたっけ。
その後、宿の閉鎖や福利厚生の見直しなどいろいろあって、常宿が長野市に近い地域に変わりました。
そしてそこからのアクセスがそこそこよくて楽しめるゲレンデ、という事で戸隠スキー場がチョイスだと思っております。
実を言うと宿に近いのは飯綱系ゲレンデ(2つある)なのですが、どちらもこぢんまりしたスキー場でそもそもゲレンデのバリエーションが少なく基本的に短かいことに加え、シーズンの土日はその数少ないゲレンデのいくつかが貸し切りで一般スキーヤーが使えなかったりすることも多く、昔は利用していたのですが、そういうことが重なってしまうとうんざりしますからね。
なので「少し足を伸ばすけど」条件がいい戸隠スキー場をチョイスすることにしました。
こう言ってはなんですが、飯綱系と比べてはいけない感じですね。
眺望がいいことは書きましたが、北アルプスを一望できるだけでなく、富士山が見えるリフトもあったり(ビューポイントもある)で、関西のスキーヤーとしてはプラスアルファの楽しみもあります。
キッズ系サービスもあったような気がします。
なので、総合的に言って、「普通に誰にでもおすすめできるゲレンデ」です。
まあ、大阪(というか我が家)からは名神~京滋~名神~中央~長野~上信越と数多くのジャンクションを経由しないといけませんし、距離自体も片道ざっと500km弱ありますからちょっと遠いんですよね。
我が家的には一気走りする長距離ドライブに向いた車があること、同居人と私でドライバー交代をしながら走れる事などの理由から500kmは圏内。
仙台あたりまでなら1日で走ったりしていますが、走った後にスキーを楽しむ余力を残すことを考えて、昔から500kmを目安としております。
あと、高速道路主体の片道500kmなら、無給油で帰宅できるから、というのも理由の一つです(ハイオク仕様の車なので、現地のガソリンがあまりに高いと入れる気がなくなりますからね)。
今回は日程がとれずに一泊二日だったのですが、さすがに連日500km+半日スキーというのは、ちょっとこたえました。
蕎麦屋のはしごもしたいし、地元の特産品などの買い物もしたいし、なんて考えると最低でも二泊三日、できれば三泊四日くらいがほしいですよね。
理想は、スキーは朝イチからすべって午前中で終了。お昼ごはんを含めて午後からは観光ドライブ、というのが理想なんですよね。
◎今回寄ったお蕎麦屋さん二軒
戸隠といえば蕎麦。
まあ、個人的には長野といえば蕎麦というイメージです。
なので一泊二日ながら、昼食は二回とも蕎麦をいただきました。
○山笑
初日は飯綱と戸隠を繋ぐ幹線に面したわかりやすくて入りやすい立地の「山笑」。
ご夫婦二人だけでやっているお店です。
なので大人数で行って、みんながてんでバラバラなメニューを頼むと時間がかかりますのでお気をつけを。
もっともお店側もそれがわかっているので、そもそもメニューが多いわけではありませんから要らぬ心配かもしれません。
お蕎麦はもちろん手打ちで、十割蕎麦。つまりつなぎの小麦粉はつかわない、100%そば粉で打つタイプです。
「いや、蕎麦はそば粉10割じゃなくて小麦粉は一定入れないと云々」などという意見があったりして「蕎麦」の世界はなかなか奥が深いというかめんどくさい人が多いようですが、私のように蕎麦の味がわからない人間にとってはどうでもいいことです。
なので山笑が10割蕎麦だから好きだ嫌いだという話ではなく、情報として記載するにとどめます。
ここは細引き(いわゆる更科系?)と粗挽きの二種類のそば粉を使った蕎麦があります。
両方味わえるメニューがあって、たぶんそれが人気だと思います(「二種合わせそば」)。
私も同居人も、今回は天ぷら付きの「二種合わせ天ざる」を頼みました(1950円)。
というか、この店だと盛りそば以外にあまり選択肢がありません。
個人的には盛り蕎麦やざる蕎麦以外のメニューがある方が嬉しいのです。
具体的には冷たい系だと「おろしそば」くらいで、実は温かい系蕎麦の方が好きなんですよね。
この店も温かい系として「かけそば」と「天ぷらそば」はあったのですが、ちょっと違うということで、本筋?のざる+天ぷらをチョイスしました。
つまり私は天盛り系もなくメニューは盛り蕎麦だけ、というストイックな「道」を極麺とするようなお店には基本的に自分からは入らないということです。
写真に写っている蕎麦は粗挽き。こちらが先に出ます。
これを平らげると代わりに細挽きを持ってきてくれます。
都度茹でるので順番にしか出ません。
右手前の器に入っているのは同じあらびきの蕎麦で、これは「まずは何もつけず蕎麦だけか、ちょっとだけ塩(パキスタンのパハール岩塩)をつけて召し上がってください」という店主の思いで別盛りになっているものです。
何度も書きますが、そう言われても私は蕎麦の香りとか味の違いがわからない人間なので「ふーん、そうですか。味しいですね」で終わりです、すみません。
天ぷらはさっくりと挙がっていてどれも熱々で美味しゅうございました。
個人的にナスの天ぷらが無いという点がポイントが高いです。
これが出ると一品損した気になりますからね(食べないから)。
写真を撮り忘れたのですが、この後デザートとして「そばがきを揚げて甘じょっぱい餡(あまり甘くないみたらし団子の餡的な味をご想像ください)を塗ったお団子」が出てきましたが、これが熱々でもっちりと美味しい。
なんでも時間がたつとボソボソになってしまうそうで、すぐ食べるのがいいのだとか。
ちなみに単品でも頼めます。
メニューが少ないことは書いたとおりで、いわゆる蕎麦系スイーツ的なメニューはその揚げそばがき団子的なものとそば茶のジェラートの2つのみ。
そば茶のジェラートはまだ試したことがないのでコメントしようがありませんが、この揚げそばがき団子はオススメです。
なんというか、日本酒に合うんじゃないかな。
注文毎に丁寧に作っているというのがよく分かるのでリーズナブルなのでしょうが、それでも絶対的な値段としては、天ぷらのネタを考えると個人的な感覚で言うと高めかな、と思います。
この辺も感じ方に個人差があると思います。
私は「天ざる(盛り)」で税込み2000円が個人的には上限だと思っていますので、このお店はその上限の値段ということになりますね。
なお、カードは使えません。
○にしざわ
ここにおとずれるのはいつも最終日のランチ。
というのも、立地が戸隠ではなくて長野市内、つまりスキー場を後にして高速道路に乗るまでのあいだで寄る感じです。
もっともインターチェンジ1つ分遠くなるルートなのですが、長野市街地(というか、善光寺付近)で駐車場を探すストレスを考えると比較的混まないルート上にあるので個人的に便利なお店だと思っています。
土日だけ田舎そば(挽きぐるみ系)があるのですが、遅めだったこともありその日はすでに売り切れ。
同居人はいつものように? 鉄板の「天ざる(1650円)」でした。
が、限定好きな私はこの時点で普通のざる蕎麦や天ざるの選択肢は消え、次の3つで1分ほど悩みました。
・おろしそば(1000円)
・鴨ざる(1350円)
・かき玉そば(950円)
結局冷たいより温かい蕎麦の気分だったので、かき玉そばを選びました。
これ。
個人的にはざるよりこちらです。
ポカポカに温まって満足の一品でございました。
ただ、かき玉をばを完食したあとで、テーブルにあったスタンドのメニューに目がいったのですが、底には「きのこそば(冬季限定)」という文字が。
限定に弱い私ですから、そっちにすべきだったかも、とその後1時間位悩みましたっけ?
え、両方いけ? いやいやいやいや。
ちなみにこのお店はスイーツ系はなし。
メニューも少なめである意味硬派なお店かもしれません。
天ざるで1650円と、値段設定だけを見るとリーズナブルでが、写真をみておわかりの通り、ボリュームはさほどありませんから値段だけで判断するのもどうかという感じですよね。
(爪楊枝に刺さっているのはミニ玉ねぎです)
駐車場は店の前に6~7台くらいと、近くに別途第二駐車場を設けています。
店の前の駐車場は1台毎にブースが区切ってあるのですが、幅がかなり狭いです。はっきり言って軽自動車用。隣が軽自動車じゃなくて小型車か普通車の場合、我が家の車を止めると人間が降りられるスペースが取れません。
端の位置にギリギリに停めてドライバーが降りられる程度なので、幅が広めの車や2ドアの車は実際に見て判断したほうがいいでしょう。
なの第二駐車場へのアプローチ(道路)もすれ違い困難な狭い道を通る関係でそれなりの覚悟と車両感覚が求められます。
なお、こちらもカードは使えません。
まあ、現時点では信州の蕎麦屋でカードが使える店のほうが珍しいでしょうけど。
「にしざわ」を後にした我々はそのまま上信越自動車道に乗り、帰路につきました。
途中、なんどか「追い越し車線を大した速度も出さずになぜか延々走り続ける違反車」に出くわしたものの、雨のせいもあってか、日曜の夕方なのに渋滞もなく自宅にたどり着くことができました。