趣味と暮らしにまつわる「モノ」に一喜一憂するブログ

☆パンクを経験して考えたこと。そしてビフォー・アフター?

自転車

パンクなんて都市伝説でしょ?

そう思っていた時期が私にもありました。
いや、違うな。
正確には「他人はパンクするかもしれないけど、私は絶対にパンクなどしないと思い込んでいた」というべきでしょう。
他人がパンクしているのはしょっちゅう目にしていましたからね。
まさか私の前で「エア・パンク」を演じていたわけでもありますまい。

◎残念ながらパンクはこの世に実在した

そう言うわけで私にとっては都市伝説だったはずのパンクを経験してしまった今では「パンクは実在する」と言わざるを得ません。
もっとも今でも「理解はしているけど納得はしていない」ような心理状態ですが……。
どんだけパンクから目を背けているのやらっていう話ですね、ハイ。

あ、そのパンクに関する記事はこちら。

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◎経験すると、世界が変わって見える

今までは想像上の出来事だったのに、「それ」を一度経験すると世界が変わって見える、なんてことが思春期にはよくある話ですよね。
一番わかり易いのがアレです、アレ。
ホレ……英語で3文字のアレですよ。
まあ世界観が変わるかどうかは人によりますが、経験した後とそれ以前とでは経験相手に対する感情や距離感が変化する人が多いのではないかと思いますが……。
まあ、知らんけど。

私も場合はパンクを経験する前とした後では明確に変化がありました。
変化があったもの。それはモノに対する価値観です。
なんというか、こう今まで信じていたものが急に色褪せて見えるようになってしまったんです。
今まで信頼していた相手に対して猜疑心が頭をもたげてきたというかなんというか。
いえ、「私も初めてだから」なんていってたのに実際に経験すると(本当に初めてなんだろうか?)なんて思ってしまう……という話ではなく……。
何の話でしたっけ?

そうそう、パンクですよね。
ええ、一貫してパンクの話をしているつもりですとも。

そんなわけで(どんなわけ?)具体的な話をしますと、今までは「お守り」として準備していたパンク対応グッズ達を眺めているとこんな言葉が口をついて出てしまいそうになるのです。
「実際問題として、お前らって本当に役に立つの?」
「まあ、機能はするんだろうけど、お前らってそもそもが超めんどくさいよね」
「そこまで面倒くさいのって『役に立つ』とは言わないよね? その辺お前ら自身はどう思っているの?」
的な事を。
「お守り」に対してどんだけ感謝の念が無いんだって感じですが、まあ私は比較的本音の言っちゃう人間なので。

◎今までのパンクに対する備え(ビフォー)

ではそんな私の「揺れる乙女?心」をより具体的に理解していただきましょう。
まずは普段のライドで私のバイク(のサドルバッグ)に常備しているもの達。
いわゆる「お前ら」でございますね。

・CO2ボンベ×2
・インフレーター(上記用)
・小型空気入れ
・予備チューブ×1
・タイヤレバー(チューブレス用)×2

チューブが1つなのにCO2ボンベを2つ常備しているのは私がチキンだからです。
「失敗したらヤバいし」という感じ。
決してパンクしている人を見かけた時に売りつける為ではありません。

CO2ボンベがあるのになぜに手動式の空気入れも持っているのか、と疑問に思われるかもしれませんが、最初にチューブをタイヤの内部に収めたりなじませる為に少しだけ空気を入れておくものなのですよ。
CO2ボンベとインフレーターだとその加減がやりにくそうなので手動式ポンプがあると安心なんです。
手動式ポンプで空気を入れていくわけではないので小型でオッケーというわけです。
これくらいはすべてボトル型のツールケースに入りますし、サドルバッグだと余裕で入ります。

でも、ライド前にチェックを兼ねてこうやって並べているといつも思うんです。
「本当にいつもこれだけ持って走る必要があるのか?」と。
いや、「嫌ならやめとけよ、パンクなんて自己責任だし。困るのはお前なんだからお前が考えろ」って話ですよね。
ええ、それはもうよーくわかっているんです。
でも私、チキンなので「もしものことがあったらヤだな」って思っちゃうんですよ、チキンだから(大事なことなのでチキンは二回言いました)。

実際にこいつらを持たずにパンクしちゃったりすると「なんで持ってこなかったんだー!」って感じで立ち直れなくなる自信があります。
何しろメンタル弱いんで。
あと「マーフィーの法則恐怖症」なんで。

「持っていない時に限って必要になる」的な法則を考えてしまってライドに集中出来ない気がしてなりません。
そうなると注意力が散漫になってしまい危険ですからね。

話を戻しましょう。
実際にチューブレスタイヤのパンクを経験した私は、ちょっとだけ世界観が変わったんです。
経験前と経験後では感じ方が変わるというお話の続きです。

改めて「お前ら」もといパンク修理に必要なツールを並べてみて思ったんです。
「たかがパンクなのに、お前らって大げさじゃね?」

◎パンクしてわかったチューブレスタイヤのすごさ

凄さというかイージーさ?
つまりシーラントが入ったチューブレスタイヤだと、多少パンクしても気づかない。
もしくは気づいたとしてもそこそこ普通に走れてしまう(事が多い)ということです。
なのでパンク修理道具なんて持たなくても「なんとか家にはたどり着ける」可能性が高いと言えます。
まさに「たかがパンクなのに、お前らって大げさじゃね?」です。

◎とはいえ、手ぶらではやっぱり不安?

というか、お守りは欲しいと考えるのが人情というもの。
そこで私はあるものを思い出しました。
それは「タヤパンドー」という昔なつかしの自動車用緊急パンク修理剤。

そして次にこう考えたのです。
「たしか自転車用のやつもあったような……」と。

◎時代が変われば見方が変わる?

実際に使用していないのにもかかわらず、私は「タイヤパンドー」なる緊急パンク修理剤など「使い物になるわけがない」と決めつけておりました。
CMなどではいいことしか言いませんからね。
そもそも私は「信じるより疑うのが好き」な人間ですから、「ンな都合のいいモノがあるわけ無いじゃん」と、ハナから信じてはいませんでした。
なので存在は知っていましたが買ったこともなければ当然使ったこともありません。
更に言えば「使った事がある」という話を聞いたことすらなかったのです。

それが今になって「自転車用のタイヤパンドー的なものがあったら」とか考えるとは、なんて都合のいい性格なのかと自分でもびっくりです。
でも「あの頃から科学はずいぶん発達し他に違いない。つまり昔は絵に描いた餅だったものが、今では実用化されていてもおかしくはないはず」と思う私の考えをあながち間違っているとは言い切れないのではないでしょうか。
なにせ21世紀なんですから。
だってそろそろクルマが本当に空を飛ぶ時代が来そうですから。
パンク修理がワンタッチで出来ても何の不思議もありません。
たぶん。

そういうわけで「タイヤパンドー」の時代にはまだ存在していなかった超広域口コミシステム、つまりネットで調べてみると……。

◎マルニ クイックショット K-600 フレンチバルブ用(アフター)

あるじゃん。
しかも複数。
その中でも私のニーズに待ちするもの。つまりフレンチバルブ対応のものを購入してみました。

これはまさに私が求める現代の魔法。いやマジックアイテムと言っていいでしょう。
何しろ上述のツールを一切持たずにこれ一本だけでいいんですから。
謳い文句が本当であれば、ですが。

で、届いた実物は想像以上に小型で、かつ軽量でした。
すなわちかさばらずに軽い。
これぞロードレーサー乗りにぴったりじゃないですか。
これなら別にサドルバッグとかツールケースに入れなくてもジャージの背中ポケットに突っ込んでOKです。
まったく邪魔になりません。

実に理想的。
まさにマジックアイテム。
なぜ今まで気づかなかったのかが悔やまれてなりません。

◎ある程度走れればそれでいい

ネガティブな部分もあります。
個人的に最大の欠点……というか残念なのは、とりあえずこの手のグッズは飛行機に載せられないことです。
つまりホノルル・センチュリー・ライドでは使えないわけです。
要するにこれは国内専用ですね。
なのでホノルル・センチュリー・ライドについてはまあ、置いておきましょう。

そもそも我々が走っているのはほとんどが国内なので問題は全くありません。
更に言えば、ライドイベントなどの「遠征」やアワイチ、ビワイチなどの「長距離」は我々の場合は年に数回です。
つまりほとんどはせいぜい50km程度の「ご近所ライド」です。
どこに向かっても山なのでそれなりにしんどいんですけどね。
なので、私がこの緊急パンク修理剤に求めるものはとりあえず家に「たどり着けければいい」のです。
「ちゃんと走れる」必要はありません。

この手の修理剤で一番問題になりそうなのは「タイヤ(チューブ)が高圧にならない」ことです。
しかし幸いなことにチューブレスの場合はチューブドより必要な空気圧が低いため、このミッションに対するハードルは相対的にイージーになります。
つまり、クイックショットK-600はまさに私にピッタリのグッズ。

チューブを交換、あるいはチューブを使ってパンク修理を行うという作業は言ってみれば「ちゃんと走れるようにする」つまり「元通りに回復させる」作業ですが、実はご近所ライドの場合はそんな必要はまったく無いのです。
「パンクしたし、今日はこれまでかな。帰ろ帰ろ」的な感じでオッケーですからね。

ライドイベントやらアワイチなどの長距離の場合は「中止」と言っても一番遠いところでパンクした場合は結局それなりの距離を走らないといけなくなりますし「ちゃんと走れる」方がベターなのは確かです。
でも私のようにメンタルが弱い人間はパンクしたらそれ以上モチベーションが続きません。
タイヤめくってシーラントでドロドロになりながらチューブ突っ込んで、タイヤ戻して……とかいう作業をやることを想像するだけでめまいがしそうです。
なので「楽してある程度走れる程度に回復できれば御の字」なのです。
面倒な思いをして100%回復するより、60%しか回復しないけど断然楽なら楽な方をチョイスします。

なのでこのあたりは割り切りと考え方で使う、使わないという判断があっていいと思います。
長距離のブルベなんかでは100%回復で安心感をとるか、パンク修理の時間が惜しいので手軽さをとって、ダメならリタイヤ覚悟か、なんてチョイスでしょうかね。

◎どれだけ軽やかになるのか?

では最後に、クイックショットを導入したことにより、私は実際にどれだけ軽量化できたのでしょうか。
そいういわけで重さを比較してみました。

すごい軽量化です。なにせ1/5以下になるんですから。
容積については扉の写真をみていただければ。
さすがにCO2ボンベよりでっかいですけど充分にコンパクトです。

というわけで同居人と二人分、つまりタイヤの数と同じ4本を購入してみました。
常時4本携行するわけではなく、一人一本持っておく感じ。
まあ、出番が無いのが一番いいのです。というかあまり出番はないでしょう。
なのでこういうお守りというのは軽量小型であればあるほど助かります。