趣味と暮らしにまつわる「モノ」に一喜一憂するブログ

★WESTONE 4R ショーーーーーーーーーートレビュー

オーディオ系

(初出:2012/01/22)

朝の通勤時。
電車に乗り込んで一息、というところで、発車間際におばさまが突如ご乱心。
両手腕にカバンをぶら下げ、必死の形相で居並ぶ乗客をなぎ倒して閉じかけた扉をこじ開け、ホームに。
私も被害を受けて、おばさまの手がイアホンのコードに引っかかり、耳から抜けるわ、勢いで手に持っていたiPhoneがヘッドフォンアンプから外れて落下するわで大迷惑 (・д・)
私の他にも膝蹴りをされた人とか足を踏まれた女の子とか同じようにスマートフォンをはたき落とされた人が数名。
湧き上がる負のオーラで充満した列車は何事もなかったかのように発車したのですが……。


気を取り直してiPhone4Sを拾い上げ、表面にうっすら傷が言っているのを確認して凹みつつイアホンを再装着してヘッドフォンアンプのスイッチをポチったところ……

「!」

右チャンネルが死んでる!_ノ乙( 、ン、)_
もう一度プラグを抜き差ししたりしましたが、接触が悪い時のアレで、鳴ったり切れたり。コードを色々動かすと切れたり鳴ったり……

で。
死んだようです。(_)
気に入って毎日使ってたのになあ……
ワザワザ発売前にアメリカのshopで予約まで入れて取り寄せたのになあ……

という事で、新しいイアホンをポチりました。
ええ、通勤途上のJRの中で。
今日届くそうです。(すごいぞ、Amazon! 悔しいけど便利だ!)

二年以上、お疲れ様。
どこをどう見ても784円程度にしか見えないチープさの極地のようなヘッドフォンだけど、本当に私好みの音を鳴らしてくれました。_(..)
アメン。
と言うわけで、断線した3のリプレイスとして、帰宅したら届いていた4R。
日本のロジスティクスはいったいどうなっていくのだろうと、強者のみが生き残るであろう世界の行く末を正しいけど切ないな、と嘆きつつ、絶賛バーンイン(エージング)中。
我が畏敬のイアフォン道の老師、番長k氏の話によるとエージングは二〇〇時間必要だそうなので四日間鳴らしっぱなしにしてようやく、という感じらしいです。

ちなみにこのエージング(最近ではメリケン風にバーンインというのがツウっぽいらしい)、以前から「オカルト」疑惑がありまして、
「気のせい」
「勘違い」
「思い込み」
「ふっ……」
などと、その効果の程を否定する意見も多いのです。
彼らの主張は
「デバイスがエージングされているんじゃない。お前の耳がエージングされているんだ」
というもの。
ですが、私はオーディオ機器の多くはエージングの効果がそれなりにあると思っている「方」の人間です。
特にこのイアフォンって奴は一番エージングの効果がわかりやすいデバイスではないかと。
人間の耳が勝手に音を補完するという説はあながち間違いではないと思いますが、ずっと聞いているうちに「ああ、そろそろ変わったな」と思うならまだしも、一回聞いて「あ、なんか低音がボワンボワン跳ねて締まってない音だなあ。なんだ、このゴミ?」と思っていたイアフォンが、一〇〇時間ほどステレオにつないでおいて放置プレイをして改めて聞くと「うわ、何コレ? 結婚して!」みたいな音に変化するのを説明できません。
私が使った中で一番この豹変ぶりがすごかったのはSHUREの5Eですが、あの変化を知って「エージングオカルト説」は「ふっ……」モノだと確信しました。

と言うわけで、オカルト派とエージング教の果てしない戦いはこんにちも続き、人類は不幸の歴史を連綿と綴っているわけです。
なんと愚かなことでしょう。

で。
三年以上もの長きにわたり、とても気に入って平日はほぼ毎日使っていたWESTONE 3の代わりに何を選んだかというと……って、初っぱなに書いてるのでソレなわけです。
実はWESTONE 3の次は、audio-technica の ATH-CK100PROにしようかと思ってたんです。
オーディオテクニカさんにはiPhone用ヘッドフォンアンプのAT-PHA31iのカスタムモデルの件で個人的に恩も義理もあるので是非購入「させていただきたかった」のですが、次のような二点の理由でWESTONE 4Rになってしまいました。

1)実物を見ていないので、SHUREタイプのイアーチップが流用できる軸なのかどうかが不明(過去のモデルの経験から、たぶんムリだろうと勝手に判断
2)即納出来るところがなかった

実は私、白状しますが耳の穴がとても小さいのです。物理的に。
なので国産に多い太めの軸のカナル型イアフォンが使いにくい(痛い)体質で、SHUREの軸とフォームタイプ(耳栓のようなアレ。ほれ、指で潰して体積がほとんど無になって、耳の穴の形に広がるあれ)のイアーチップ(S)であればなんとかOK、という事で、耳の穴の痛さに耐えながら音楽は聴きたくないわけで。

その点、WESTONEなどのメーカーはSHUREの軸と同じ直径の業界スタンダードですから(おいおい)、安心して買えます。
という事でWESTONE 4Rをチョイスした理由は
1)3ユーザーなので、素直に後継機を選んだ
2)アマゾンさんに「今日中に届けるよ」とささやかれた
です。
特に二番は重要です。
今日中に届く四万円は、一週間後に届く三万円より絶対に安い! と思う人間なので!(・∀・)

WESTONE 4には、従来モデルの、「4」と去年の暮れに発売された「4R」があるわけですが、4Rを選んだ理由は
1)ケーブル脱着モデルである(今回のような不慮の事故による、いや、不慮の事故ではなくてもケーブル断線の際、ケーブルだけ交換出来るのは嬉しい)
です。

早速装着してみた感想ですが、
3にはなかったSHUREのような耳の周りを上から回す時のガイドがついていて、個人的にこれは◎です。
あと、ストッパー!
ストッパーがストッパーの役目を果たしていることに感動!
3はゆるゆるでまったく意味を成さなかったので(個体差?)。
これでカチっと頭で固定できます。
相変わらず国産高級イアフォンと違ってタッチノイズも出にくいし、優秀です。

音はまだエージング中なので、3よりパンチがないように感じます。
特に低音がバサついているのがアレですが、これはエージング終了と共にぜったいに改善されると思われます。
基本的には中音につやがあって、私の好きな傾向の音で、失敗感は皆無。
全体に音が出てくる四日後? が楽しみです。(・∀・)

p.s.
家に帰ってからiPhoneをよく見ていると、おばさま事件の余波を新たに発見。
床にたたき落とされたiPhoneは、その際角から落ちたようで、ご覧の通り(四枚目の写真)カバーにヒビが……。
役目を果たしてくれました。ありがとう、ゼロクロマ君。