(初出:2012/04/03)
◆OLYMPUS OM-D E-M5 ショートレビュー その7
3/31以来、肌身離さず? E-M5を使ってみての一応の暫定結論を。
「標準ズームはいらない」
です。
ええ、悪くないレンズだと思います。
135版換算で24-100mm相当なのはとてもいいと思います。
28mmじゃなくて24mmというところが表現力に余裕があると思いますもん。
さらにインナーズム、インナーフォーカスはやっぱりスマートですし、鏡胴保護の面でもいいと思います。
海外旅行などで「極力荷物は減らしたい」「でも、せっかくの海外旅行なんだから、コンパクトカメラじゃヤだ」というジレンマに答えるのが、E-M5と12-50の組み合わせだと思います。
もちろん、このE-M5がμ4/3として初めての人やミルクスとして初めての人にもぴったりなレンズでしょう。
なんてたって、マクロモードがあるのは素敵です。
接写、楽しいって思う人が増えるはずです。
いえいえ、コンパクトカメラばかり使っている人の方が接写の楽しみを知っている人がおおいかもしれません。結構寄れるカメラがありますから。
し・か・も!
E-P3でもさんざん褒め称えて? いますが、オリンパスにはもっともっと誇っていい「デジタルテレコン」機能があります。
E-M5にもちゃんとデジタルテレコンがあって、他社ミルクスでは無用の長物と化しているあの赤ポッチの「録画ボタン」を、このデジタルテレコンに割り当てられルんです。
これを使えばマクロ機能はもっと輝きますし、あと少し寄りたいけど、あと少し近づきたいけど物理的に無理、なんていうシーンでポチっと押せば、×2のテレコンバータの役目を充分果たしてくれます。
もちろん切り抜き後の保管拡大で、RAWでは通常画角のモノしか記録されません。
是非RAW+jpegで。
話はE-M5や12-50からちょっと脱線しますがお許しください。
E-P3からこっち、私はガシガシデジタルテレコン使ってますが、ここに来て確信しました。
だから声を大にして言いましょう。
「光学式のリア・テレコンバータなんかより、デジタルテレコンの方が画質がいい」
「くたばれ! 高価なリア・テレコンバータ!」
そう、F値が暗くなるだけじゃなくて、画像に締まりが無くなるテレコンなんて、もう必要ない時代がやってきたんです。
クルマはいつまで経っても空を飛びませんが、二十一世紀は確実に思い描いた未来を見せてくれています。
VIVA! デジタルテレコン!
すごいぞ、デジタルテレコン!
そのうちデジタル・ワイドコンバータもできるといいな!
レンズ売れなくなるから、それはないとおもうけどね!!
とまあ、デジタルテレコン・ラブな私なので、食わず嫌いの人はお試しいただければと思います。
E-P3などに比べると、E-M5の動画ボタンはやや押しにくい位置にありますが、これは個人的には悪くないと思っています。
J1とかNEX-7とか、使い途がないくせに一番押しやすい位置にドドーンと鎮座ましましているのを見るとイラっと来ます。
動画などモードダイアルでいいんです。
動画好きな人の気持ちはわからないでもないので、百歩譲って動画ボタンがドドンとあっても良しとしましょう。
でも、動画ボタンを設置した場合、それを「動画ナンテドウデモイイ’s」な私達の(私の?)為に絶対カスタマイズできるようにしておく事、という国際法を作るべき!
数少ない国際保証書を同梱しているオリンパスは率先してその国際法を批准、遵守しているということなのでしょう。
先取り?
そういうわけで、「録画ボタンの憂鬱」という悲恋物語が一本かけそうなくらい、カスタマイズ不能な動画ボタンが大嫌いな私が、E-M5を嫌えるわけがありません。
なのでE-M5の話に戻りましょう。
ええ、12-50は「これ一本」的に悪くないレンズだと思います。
でも。
でも、です。
12-50はE-M5のせっかくの特徴をスポイルしまくるレンズであることもまた事実。
なので!
E-M5が最初のミルクス、最初のμ4/3だと言う人は、是非是非是非、もう一本レンズを買って欲しいと思います。
できれば三本あるパンケーキを。
個人的にはPanasonicのG 20mm F1.7をオススメします。
写真のように、フジツボフードを付けて、レンズキャップなんていりません。
フィルター? あんなものはカルトな宗教です。 レンズなんて汚れたら拭けばいいんです。フジツボフード付けてたらぶつけてレンズを割っちゃうなんて事はまず防げますし、それでも割れちゃうのなら嘆き悲しんで、その後立ち直って買い直せばいいんです。
自分の身代わりに熬ってくれたんだと思えば、幸せになれます。
そう。
細かい事はともかく、軽やかに使えるレンズを一つ。
E-M5に奢って欲しいんです。
たった三日しか使っていませんが、E-M5はとてもいいカメラだと私は思います。
イラっと来る部分はいろいろありますけど、欠点のないプロダクトなんて存在しません。
いろんな欠点を指摘したり、ツッコンだりしながら私はE-M5と会話しています。
楽しいです。
でも、12-50だと気軽さがない。
NEX-7と標準レンズの組み合わせの方がよほど軽やかです。
だからE-M5みたいなカメラには、普段着としてもっと軽やかな服装を。
ゴージャスなドレスは、それが必要な時に着ればいいんです。
色々と描きましたが、とりあえずは結論を。
「好きだーっ E-M5っ!!」
ちょうど、近所の通勤路の桜並木がほころんできたところ。
週末は普段着とドレスの両方を持って、この季節を撮りまくろうと思います。
まったくいい時に発売してくれたものよねっ。
別に、褒めてるんじゃなんだからね。
勘違いしないでよね、オリンパス!
※E-M5のとなりの黄色い物体は、ご想像通り食べ頃サイン(黒いぶつぶつ)が出たバナナです。朝食のデザートとして、おいしくいただきました。
◆OLYMPUS OM-D E-M5 ショートレビュー その7
キャッチは
「やはり万全ではなかった!」
「とはいえ、E-P3よりはマシ?」
そう、Eye-Fiカードネタでございます。
使い続けて早幾とせ……分の数日ですが、Eye-Fiカードがらみで生じたと思われるエラーの備忘録。
1)スイッチON後のチェックシークエンス時間が異様に長くなる
→E-P3でEye-Fiカードを使ったのと同じくらいの時間、操作を受け付けない
これは当初はなかったんですが、最近増えたような気がします。
2)デジタルテレコンのON/OFF操作を受け付けなくなる
→録画ボタンにその機能を割り振ってますが、押しても無反応。
これはスイッチoff → onでなおります。
3)「メモリカードが一杯でこれ以上撮れないぜ、このタコ」というメッセージがでる
→ええ、もちろんWiFiはたっぷり空き容量があるわけです。
これはGRD IV(ただし白)に入れているWiFiと入れ替えるとなおります。
ただ、これが出たのは一度きり。
とはいえこれが最も重篤です。
外にいて予備のカードを持っていない場合、撮影自体ができなくなりますからね。
※写真はフジツボフード仕様のMZD17mmを付けたE-P5。Photoshop CS5のアートフィルター(?)適用