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★KING JIM POMERA DM200 我が儘? レビュー

PC IT系

10月21日といえば、Kindle PaperWhiteマンガモデルの発売日ですが、実は同日、全く別のデバイスがひっそりと発売されておりました。(初出:2016/10/26)

その名もPOMERA DM200。知る人ぞ知るキングジムのメモ書き端末です。
Kindleがアウトプット専用端末だとすると、POMERAはインプット専用端末。
つまり10月21日はある意味で特別なI/Oの日であったと言えるでしょう。
まあ、そう言っても主に私の中だけですが。

そんな表と裏の表、つまりアウトプット側のKindle PaperWhite マンガモデルが「ガッカリ端末」で(個人の感想です)文字通り「アウト」だったことは既に投稿した通りですが、では裏? の新型POMERAの出来映えはどうか? インなのか? というのが今回のお題でございます。

POMERAといえば、実は私、初代のテスト機からのオールド・ユーザーでございます。
まあ、テスト機と言っても発売前にとある筋からチョコっと借りられたというレベルなのでどうでもいい事ですが、初代からの身銭ユーザーであることは重要です。
テスト機で「ちょっと面白そう」と感じたので購入したわけですね。
その後もなんだかんだネガティブな感想と文句をいいつつも、歴代のPOMERAを購入してきた私ですが、結果として唯一購入しなかったのが、DM100。つまり今回発売されたDM200の先代にあたる機種でした。

DM100はねえ……。
はっきり言えばそれまで買ってきた(使ってきたとは書かないところがミソですぞ)POMERAと違って「歴代POMERAで一番使えそうなモデル」だとは思いましたし、今でもそう思っております。
でも、買わなかった。
理由は「めんどくさいから」
あと「POMERAだから」
因みにこの2つの理由はどちらもほぼ同じ意味です。
むしろ「図体がやっとモバイルギアになったのに、中味はPOMERAのまま」だというガッカリ感が期待値を上回ってしまったからですね。
そう、POMERAって面倒くさいんです。
何が?
「作成した文章の使い回し」が、です。
いえこれは私の使い方がPOMERAでは重すぎるからだとはわかっています。
「メモ取りマシン」というのがそもそもPOMERAのスタート・コンセプトですから、1ファイルで数万、数十万文字を前提としている私の様な「マジ入った執筆マシン」としては力不足なのです。
atokとは名ばかりの? かな漢字変換のアホさもそう。
「あれから数十年経っているのに、なんでいまだにNECのモバイルギアを越えられないのかな?」となんというか腹立たしい気持が先に立ち、「もうPOMERAとかいらねえよ」とばかり、DM100をスルーしてPOMERAなどというガジェットは私の中では「無かった事」になっていたのです。
どう考えても「ノートPCとWZエディタの組み合わせが至高」でございましたしね。

そしてDM100でPOMERAはもう死んだんだな、と思える程、キングジムはナリをひそめておりました。
つまり私と同じように「モバイルギア再び」を夢見たクラムシェル型筆記用具待望論者にダメを出され、商業的に大失敗して、もはやPOMERAプロジェクトは消え去ったものと考えていたわけですね。
そしてあれ(DM100)から5年。
「どっこい生きてるシャツの中」じゃありませんが、POMERA、死んでませんでした。
もちろん発表時のニュースは複雑な気持ちでチェックしておりました。
とは言え、その時の第一印象は「やっぱモバイルギアにはまだ届いていないんじゃなーい? あと値段高すぎじゃなーい? その値段だと普通にもうノートPCとかタブレットPCが買えちゃうんじゃなーい?」でございました。
要するにすぐに興味を失ったというわけでございます。

そして月日は流れ、私はホノルル・センチュリー・ライドに参加すべく、妙にハイスペックな(core i7、32GBメモリ搭載のSSDストレージ仕様、あとムダにIPS液晶)ノートPCを携えてホノルル入りをしたわけですが……。
別途投稿に書いた通り「もはや海外旅行にノートPCとかいらんかったんや」ということに気付いた私であった、と。

そうなんです。
ノートPCなんて基本的に殆どいらないんですよ。
スマートフォンとタブレット端末さえあれば、もはやノートPCなど過去の遺物であるという悟りを開いたわけです。
その考えは今でも変わりません。
というか、むしろ今ではより強くなっています。
ですが、問題は「殆ど」という言葉でございます。
「殆ど」というのは100%じゃないんです。
つまりスマートフォンとタブレット端末の組み合わせではノートPCを100%補完するには足りないのだということです。
その足りない部分とは何か?
それが「文字打ち」です。
私はスマートフォンの画面では文字を打つのは勘弁して欲しいタイプですが、タブレットくらい大きければ簡単なメールの返信くらいはできます。
でも「文章」は書く気になりません。
そうなんです。
「文章執筆端末」が存在しないのです。ノートPCを放棄すると。
じゃあ、物理キーボードとタブレット端末の組み合わせでいいじゃないか? と思うわけです。
実は私は大昔からこの組み合わせに夢を見て、そしてその夢に破れてきました。
そうなんです。
使えるようでいて、使えない。
それがスマートフォン/タブレット系端末と外部キーボードとの組み合わせでした。
なぜって?
だって「めんどくせー」じゃん。
面倒くさい理由なんですけど、ソフトウェア(エディタ)の問題もあるんですが、それよりも何よりも物理キーボードさえあれば楽ちんってもんじゃないんですよね。
2つに別れていると、アレです。
準備にワンクッション、ツークッションかかるんです。
1)端末側のセット(立てかけたり)
2)キーボードのセット(取り出したり)
3)ペアリング
これがもうね、イラっとします。
クラムシェル型のスマートフォン系OS搭載デバイスはほとんど無いですし、少なくともノートPCに近いサイズのものはない。
それに代わるものとして? クラムシェルにも分割もできるタブレットPCも使ってみましたが、やっぱり結局物理的に別れているのって、ヘヴィに使うには不具合がまだまだ多いんです。
無線で繋がっているわけですが、途切れたり、途切れたり、途切れたり。
あと文字の取りこぼしとかも。
たいがいがBluetooth接続なんですが、ヘタすると一度途切れた後、ペアリングでグズるとかもあるんです。
そもそも準備段階のペアリングでなかなか繋がらないとかも。
その点、一体型は「取り出す」という作業のみです。
フタ(ディスプレイ)開けたら、すぐに書き始め(タイプしはじめ)られるわけで。

なので結局私の場合、執筆マシンはノートPCって事になってしまっているんですよね。
でも執筆するだけでcore i7とかメモリ32GBとかいります?
いや、誰に聞いてるんだって話しですけど、もちろん自問自答ですよ。
そんなもん、いるワケねーですよね?

そこで「POMERA再考」という流れになったわけですよ。
「最高」じゃないですよ?

で、検討しました。
予想通り、気になる点は多々あります。
1ファイルの文字数制限が5万字である点。いまだ制限があるとか理解できません。
いえ、たぶんPOMERAユーザーの99.9%はDM100の4万文字でも充分過ぎると考えているのでしょう。それには「頭おかしいんじゃないの?」なんて文句を言うつもりは毛頭ありません。
でも私は他人にとって使えるとか使えないとかはどうでもいいんです。
私にとってDM200が使い物になるかどうかが問題なわけで。
ええ、私があつかうテキストファイルは、1ファイルで楽に5万文字以上あります(1ファイル100万文字以上のファイルも)。
でもまあ、そこは妥協しましょう。
1章単位ではなく、1話単位にすればなんとか5万文字で収まります。
そもそもタブレット端末だとその5万文字でも動作が怪しい場合がありますからね。
100万文字で動きが遅くなるより、5万文字でもサクサク動く方が能率がいいに決まっていますから。

文字数より問題なのが……というか最大の問題ですが……エディタソフトの出来です。
atokの出来より問題です。
WZエディタくらいのカスタマイズ性があれば全く文句はないのですが(アタリマエですね)、果たしてどれくらい妥協出来る操作性なのかが問題なんです。
もっともこれはソフトウェアに私が合わせられるかどうかという問題になるので、ダメだということになるとDM200の仕様そのものを否定することになるわけですが。
これについては妥協前提です。しばらく使ってみて、やっぱり使っているうちにたたき壊したくなるか、慣れてきて問題は妥協の範囲に収まるか……。

あとは
「いまだにメインメモリが128MBかよ!」とか
「FlashAir、使えなくなったのかよ!」とか
「そもそも200g近く重くなってるんじゃねえよ!」とか
「Bluetooth削ったのかよ!」とか
「せっかくWiFi対応してるのに、webブラウザなしかよ! ホテルとか空港とかのフリースポットで全然使えないじゃん!」とか
「ファイル共有、iOSとMacOSだけかよ!」とか
「そもそもなんでGoogleアカウント前提のファイルアップロードなんだよ!」とか
「駆動時間、半分くらいに減ってるじゃねーか!」とか、まあ、色々文句があります。

結局、きっと「ちょっと使ってムリだろうなって叩き捨てたくなるに違いない」とは思いつつ、それでもここは救いを求めているわけなので、ネガティブにチェックするより、ポジティブに考えてみる事にしました。
文字数については既述の通り、運用で妥協するとして、

「いまだにメインメモリが128MBかよ!」
→ テキスト扱うだけだから充分じゃね?

「FlashAir、使えなくなったのかよ!」
→ そもそもFlashAirとか使わないしな。どこやったかな、FlashAir?

「そもそも200g近く重くなってるんじゃねえよ!」
→ まあ、実際は140gだしな。

「Bluetooth削ったのかよ!」
→ そもそもBluetoothでファイル共有とか面倒くさくてやらないよね。

「せっかくWiFi対応してるのに、webブラウザなしかよ! ホテルとか空港とかのフリースポットで全然使えないじゃん!」
→ 手持ちのスマートフォンのテザリングでいっか。

「ファイル共有、iOSとMacOSだけかよ!」
→ まあ、メインはMacだし、iOS端末もいつも使っているし。

「そもそもなんでGoogleアカウント前提のファイルアップロードなんだよ!」
→ アカウント持っているからいいけど。

「駆動時間、半分くらいに減ってるじゃねーか!」
→ 実際は30時間→18時間だから、6割程度だけど。

要するに文句はあるけど「使ってみないとわからない」よねー? という結論ですね。
そういうわけで一縷の? 望みとともに最新のPOMERA、DM200をポチったのでありました。

Kindle PaperWhite マンガモデルと違って、こっちは続編につづく。