趣味と暮らしにまつわる「モノ」に一喜一憂するブログ

★X100FのFはFinalのF【FUJIFILM X100F レビュー】その3

カメラ

X100F ディテール探訪編

◆ファインダー切替レバー&Fn2ボタンとNDフィルター機能の事

は、これ。

ここも基本的にはX100系らしく、デザイン優先の「見てくれ装備」の一つ。
モチーフはもちろん、昔なつかしのフィルムカメラにあった「セルフタイマー/絞り込み」レバー。
それの「もどき」ですね。
違うのはレバー操作だけでなく、レバーの根元がボタンになっていて、それがFn2というプログラマブルなファンクションボタンになっている点。
オシャレというよりも遊び心というやつでしょうか。

因みにこのレバー、X100Fの「売り」の一つであるハイブリッドビューファインダーの切替レバーです。
基本素通しの光学ファインダーであるOVFと、普通の? ファインダーであるEVFをこのレバーを倒す事で切替える事ができます。
まあ、たぶん最初は面白がって切り替えて遊ぶ人が多いんじゃないかと思いますが、たぶん9割以上の人がそのうちEVFで固定するのではないでしょうか。
いや、9割というのはどこかの調べではなく、私の勝手な想像です。
少なくとも私はEVFで固定です。

ごくたまに、思い出した様にOVFに切り替えては「使えねーな」と悪態をつきながらEVFの良さを確認したりする、つまり当て馬に使うくらいでしょうか。
あ、そういえば一度か二度、予備バッテリを忘れてしまい、バッテリを節約する為にEVFも背面ディスプレイも使わず、ずっとOVFで撮り続けた事もありましたっけ。

因みにOVFの一部にEVFを映し出す、ピクチャーinピクチャー的な表示も可能です。
素通しのOVFを見ながら、右下にAF合焦部の拡大表示をさせてピント状況をチェックしつつ、OVFのフィーリングを楽しむ事ができるんです。
いや、普通に引くんですけど、私の場合。
……なんというか、開発者の涙ぐましいほどの変態振りを垣間見るような気がして居たたまれないというか。
でもそんな、開発者の熱い(暑苦しい?)思いに振れる事ができるのも、X100系の良いところですね。てへ。(´д`)

因みに私、このレバーの根元のFn2ボタンにはNDフィルター機能を割り当てています。
NDフィルターを内蔵しているっていうのもX-E3とかのレンズ交換式ボディにはないX100Fのアドバンテージじゃないかと思います。
欲を言えばNDフィルター機能で数少ないプログラマブルボタンを1つ使わせてくれるなよ、って感じです。
RICOHのGR2のようにNDフィルターのオートモードを搭載してはいただけませんかね。
「オートはいやだ」っていう人(X100Fのオーナーには多そうですな)の為に手動式も選べるようにしておいてくれればモアベターです。

◆レンズ鏡胴部にある回転させられるリング(正式名称はコントロールリング)とデジタルテレコンの事

絞りリングとは別に、フォーカスリング的なものがX100Fの鏡胴には備えられています。ここにもこだわりの設計を感じますね。あの短い鏡胴部によく絞りと別にリングを付けられたな、と。

絞りリングの外側のギザギザリングがそれです。
まあ、メカニカルなものではないからこそ付けられたのでしょうが、あるとないとでは確かに「楽しみ」が違います。なんというか、こういうギミックがあると「可愛い奴め、X100F」なんてニンマリしてしまうわけですよ、口の悪い私であっても。(・∀・)

このリングはモードに依って違う機能が働く、というのがデフォルトです。
ただし、このカメラをメインに使うなら別ですが、複数のカメラをとっかえひっかえ使うような私の場合、たぶん混乱してしまうか使わなくなると思うので、ここはカスタマイズして決め打ち機能を持たせる事にしました。
それは「デジタルテレコン」機能です。

そうなんです、X100Fにもようやく搭載されました、デジタルテレコン。
大昔からOLYMPUSが搭載していたこの機能、私がずーーーーーーーーっと「全てのカメラメーカーはこの機能を搭載すべし」と言ってきた甲斐がありました。

ただし、手放しでは褒めませんよ。
言いたい事があります。
★デジタルテレコンはなぜjpegモードだけでしか使えないのか?
本家? のオリンパスは当初からRAW+jpegでこれが出来ておりました。
相変わらずこういう便利機能についてはFUJIFILMは周回遅れですね。
まあ、他のメーカーも周回遅ればかりなんですが。

そんなにハードルが高いんでしょうか?
それともオリンパスの技術力が神がかっている?
まさかね。(・∀・)
ホント、お願いしますよ、FUJIFILMさん。

さて、続いては同じディテール系ながらX100Fの美点というテーマでいくつか

◆X100Fの美点:USBケーブルで本体充電が可能

X100Fは待望のUSB充電対応ボディとなりました。
出先で予備バッテリを忘れたことに気付いても、モバイルバッテリとUSBケーブルさえあればどこでも充電可能です。どっちも忘れた場合は……もちろん、思いっきり絶望を噛みしめてて下さいな。

◆X100Fの美点:録画ボタンがない

ふっ。
素晴らしい。
デジタルカメラはなまじ出自がデジタルビデオカメラと同じだけに、必要もない動画などが普通に、しかも(レンズの性能がビデオカメラなんかより高い場合が多いので)綺麗に撮れてしまうわけです。
動画が撮れるなら動画を撮ってもらおう、そうしようって感じで各メーカーが一等地にデデーンと備えているあの赤い○の、なんと醜いことか!

なんというか、例えるならトイレで弁当を食べながら排泄しているような図に見えて仕方ありません。
しかしX100Fに限らず、FUJIFILMにはこの「食べながら排泄ボタン」がないボディが多いんです。
レンズ交換式のXシリーズと、このX100もそれがありません。
素晴らしい。
もう一度言いましょう。
素晴らしい。(・∀・)

なんというかこう、「X100Fはスティルカメラなんだぜ、お前らわかってんのか?」という熱い(そして暑苦しくない)メッセージが伝わってきて、まさに胸が熱くなりマス。(・∀・)

動画が撮りたい人は別のカメラを使うべし。
というか、そんなヤツらはそれこそスマートフォンでよくね? 的な。

でもまあ、ご安心あれ。
赤いボタンがないだけで普通に動画は撮れますので。
他社のようにそのためのインタフェイス、あの見難い赤ボタンを「一等地に配置するという愚挙」をしでかしていないだけの話です。

私のような基本的に静止画しか撮らないようなユーザーにとって「死にボタン」でしかありませんからね。それが一番目に付くところにあるっていうのは本当に目障りでイライラしますから。
多くのメーカーはそんなわけでギルティですが、オリンパスだけはあの録画ボタンもプログラマブルボタンとしてユーザーに開放しているので評価します。
他のメーカーはせいぜい「オフにする」事ができるくらい。ヤレヤレだぜ、という感じ?

◆X100Fの美点:シリアルナンバーなどを記載しているシール的なものが底面にない

これもまた素晴らしい。
ひっくり返してみればわかりますが、ンなもんX100Fにはありません。


ちなみにX-E3にはありますので設計者の美意識のレベルが違います。
あれ、微妙に萎えるんですよね。いきなり安っぽくなるというか。
でも、ああいうのはないとアカンっぽいので、X100Fのデザイナーはここに貼付しております。

USBやHDMIポートの蓋の裏。
いや、とってもいいんじゃないでしょうか。
X-E3ももっとX100Fから美学を学んで欲しいと思います。

つづく。