もしくは「週末ライドの持ち物」、あるいは「間違いだらけのサイクルジャージ選び」
みたいな?(初出:2017/05)
※今回も長いです、ごめんなさいね。
先日の事。
それは勝尾寺へアプローチをしている時。
ギアはインナー&セカンドロー(34T×28T)で、
それをケイデンス50あたりで必死に踏んでいたわけです。
心拍は184くらい。
私の貧脚振りを数値で表すとこんな具合です。
どや!(・∀・)
そんなにしんどいのにインナーロー、つまり34T×32Tではなく、34T×28Tを回していた理由は、「最後の切り札箕面川ダムの上り(ちなみに最高斜度は20%越え)の時の為にとっておく」つもりだったから……ではなく、実は先日入れ替えたシフトワイヤーが伸びていてリアディレイラーがローである32Tまで動かなかったから、です。
だったらちょっと停まってクルクルって調整すれば済む話。ものの十秒で調整できるわけなんですが、貧脚の上にメンタルも弱い私は「一度停まったら二度と登る気力が出ない」わけですよ。
しかし「ちっ。肝心な時に伸びやがって」と奢ったDURA ACEのワイヤーを呪う事も出来ないほど疲弊しながらも、ひたすら登り坂が終わる事を夢見て? ペダルを踏んでいたわけでございます。
坂を登っている時にどんなことを考えているかというと、まあ、アレです。天上の染みを数えながら「早く終われ」と祈る、あの気持に似ているかもしれません(意味不明)。
登り坂が好きな奴ってマジでヘンタイだよね。
決してわかり合えないよね。
キリスト教徒とイスラム教徒よりその溝は深いよね。
白ご飯に牛乳と醤油を掛けて食べるヤツの方がまだトモダチになれる気がするよね。
そもそも登り坂なんて作ったヤツが悪い。
道は全て下り坂にしろ。
百歩譲って平坦までだ。
というか、MTB用のクランク、ロードレーサーにつかないかな? 28T×32Tとか最高じゃね?
そう言えば46Tのアウター買って、まだ取り付けてなかったなあ(現在は50T)。
というか、46-34Tって差が12もあるけど、アルテグラのフロントディレイラー、対応してたっけ?
などと色々考えを巡らせつつ登り坂の拷問から現実逃避をしていた時にフト思ったのが、
「そう言えば昔に比べると、持ち出す荷物がかなりコンパクトになったよね」というもの。
考えてみればちょっと前まではリュック背負ってましたっけね。
サドルバッグにフレームバッグ、ハンドルバッグ、それに加えてさらにリュック。
今考えると「何をそんなに持って行ってたんだ?」みたいな?
もちろんライド内容に合わせて携行品を吟味していますが、かなりシェイプアップしたのは確かです。
この季節だと、週末の定番になっている30-40km程度なら定番のサドルバッグを含めてバッグ類はなし。
ドリンクボトル×1
ツールボックス×1(ボトルホルダー)
あとはサイクルジャージのバックポケット(背中にある2~4つのポケット)でお釣りが来るほどです。
もう少し暑くなると念のためにボトルが二本体制になり、ツールボックスの中味がサドルバッグに移行する程度。
それでも実はこれ、冗長すぎるほど。実はさらに切り詰めることが可能なんです。
なぜならそれは「いつも二人で走っているから」です。
いつも一緒に行動するならサドルバッグは1セットでオッケーですからね。
※現在の私のサドルバッグ(Bontrager Comp Medium Seat Pack)の中味
・予備チューブ×2
・ミニ工具
・トルクレンチ
・作業用手袋(超薄手の使い捨てタイプ)×2~3セット
・エアボンベ×2
・インフレーター
・簡易ケーブルロック
・買い物用バックパック
・ドーピング剤(アミノバイタル)
・ClifBar(補給食)
いちおう、今は念のために二重化していますが。
これ以外のサドルバッグに入れない、つまり身の回りのものは全部ジャージのバックポケット行きです。
具体的には
・スマートフォン
・コンパクトカメラ(私の場合はOLYMPUS STYLUS Tough TG-4)
・タオルハンカチ
・コンパクトティシュー
・現金(小銭と紙幣)
・カード類(クレジットカード、健康保険証、運転免許証など)
・家の鍵
・(クルマで移動した時は車のキー)
・日焼け止め
といったところ。場合によってはここにサプリとか飴やヨウカンなどの補給食がプラスされる事もありますが、40km程度では携行しません)
サイクルジャージの凄いところは、これらが全部すっぽり入ってしまうことですね。しかも多少の余裕ありで。
私の場合はスマートフォンのカメラ機能はカメラだとは認めていないのでコンパクトカメラというかさばって重いものが入りますが、iPhoneをカメラの一種と認めている同居人は私よりその分荷物が少ないのでさらに余裕です。
サイクルジャージのバックポケットにも色々あるんですが、スタンダードは3ポケットです。
町乗りオシャレ系の一部ブランドの中には2ポケットなんてのもありますが、3ポケットが基本と言っていいでしょう。
さらに機能にこだわったモデルで、3ポケットの1つを二重化して、そこにジッパーを設けているものがありますが、個人的にはサイクルジャージを買うならこのタイプがおすすめです。
あと、妙にシックで値段ばかりが高いオシャレ系町乗りサイクルジャージもいいですけど、基本的にロードレーサー用のウェアを買うなら目立つ色や柄をおすすめします。派手なら派手なほどいいです。
なぜなら視認性が上がればそれだけ事故のリスクが減るからです。なので私は基本的にウェアを選ぶ際の条件は「カッコいい」「オシャレ」ではなく「派手」「目立つ色」という事になります。視認性の高いものの中で好みのデザインをチョイスという感じです。
怪我もしたくないし、死にたくないですからね。
なので本日の一言。
「シックなジャージは自殺行為」
女性ライダーなんかは「カフェなどのお店に入る時にちょっとでもオシャレだから(というか、他人にそうに思われたいから)」っていうビッチなスケベ心というか「見栄」成分多めでウェアを選ぶ人が多いようですが、カフェやお店に入る前に、クルマやオートバイ、それに歩行者と混走する時に着るものだということをお忘れ無く。私は自転車にも乗りますけどドライバーでもあるわけで、そのドライバーの立場から意見を申し上げると「自転車の人はとことん目立つ格好で乗って下さい。マジでお願いします」って感じですから。
私に言わせれば、いわゆる痛ジャージを着ている人は「わかっている人」で、シックでオシャレなジャージを来ている人は「わかってない=バカ=愚か者=マジでかんべんしてよ」です。
おっとシックなジャージにだめ出しし過ぎました。
恨みはないんです。
気に入って好きなジャージを着た方が気分がいいですし、楽しいライドができるにちがいありません。
それは私もとってもよくわかります。
でも、楽しいライドも命あっての物種でしょ?
なのでまあ、アレです。
どうしても「街に溶け込むオシャレなジャージ」系が着たい人に裏技を伝授しましょう。
それは「前後に派手なジャージを着た人に走ってもらう」です。
単独で走らず、引き立て役とともに走りましょう。
そうすれば走っている時は前後の派手派手ライダーが他者に存在喚起をしてくれますし、カフェやオシャレな店に入った時は文字通りあなたのジャージのオシャレ度を相対的に上げ上げにしてくれますから、まさに一石二鳥。
持つべきは派手派手ジャージを着たライド仲間ですな。
話を元に戻しましょう。
サイクルジャージの背中にあるポケットが実用的過ぎて困る、というお話でした。
あと、いくつかのジャージで悩んだらジッパー付きのモデルを選べば良いよというお話でした(?)。
因みにこのジッパー付きのポケットですが、私はキー(家の鍵とクルマのキー)と現金(小銭入れに入れた紙幣と貨幣)を入れてます。
とはいえ私もジッパー付きポケットがあるサイクルジャージばかり持って居るわけではありません。
ついてないのもあるわけで。
そういうジャージを着る場合は、ビニール製のケースを利用します。
私が使っているのはdhb Jersey Binという写真に写っているクリアなビニールケースで、名前の通りまさにサイクル「ジャージ」のポケットに入れる為のれっきとしたサイクル用品なんです。
これを導入してからは、キー類に加え、紙幣やティシューはこちらに入れてます。防水なので防水ではないスマートフォンなんかも一緒に入れても充分な容量があります。もっともスマートフォンと鍵類の相性が悪いので2つ使うとかジッパーポケット付きのジャージの場合はキーだけはジッパーのポケットに入れておくなどしております。
とまあ、去年まではそうだったんです。
で、勝尾寺をめざして登っている時の話にもどります。
上記のような事をツラツラ考えて苦しさを紛らせて居たわけです。背中のポケットにdhb Jersey Binを忍ばせた状態で。
そしてフと思ったんですよ。
「dhb Jersey Bin、いいんだけどアレに仕切りとかあればモアベターなのになあ。でも構造的にそれはムリだよね」
と。
そしてまたフと思ったんですよ。
「探せば何かあるんじゃないかな」
と。
苦行から帰宅した私は、シャワーを浴びてバイクの清掃を終え、スッキリした気分でMacに向かいました。
ビニール袋より機能的なサイクルジャージサイズのケースはないものか、と。
いやあ、探して見るもんですね。
サックリ見つかっちゃいました。
色々種類はあるんですが、なんでもいいわけではなく、条件があります。
条件といっても対したものではなく、次の3つ。
1)防水仕様であること
2)内部にはジッパー付きの仕切りがある事
3)GRANBEATが入る事
dhbのビニールのケースもそうですが完全密閉の防水性を求めているわけではありません。実際問題として自転車で走っていて多少の雨に当たっても水没状態にならない程度でオッケーです。
というわけで、上記の条件を満たす(であろうと思われる)ものを見つけた私は、さっそく注文しました。
その名も★VELOPAC(ヴェロパック)の「Ridepac(ライドパック)」 まさに自転車用(velo)の包み(pac)。
値段はdhbのjersey binの10倍近いのですが、利便性は10倍以上あるだろうと自分に言い訳をしつつ。
で。
結果として実に満足のいく一品、いや逸品でございました。
マテリアルはターポリン。ハンティングワールドで有名なあのスポンジ入りのビニール素材です。
そして当然ながら止水ジッパー。
なので簡易防水機能としては充分だと思われます。
うっかりしてましたが、実は写真に写っているもの以外にも家のキー(2つ)と折り畳んだポリ袋(ゴミ袋として使うもの)も入ります。
ご覧の通り多少膨らみ加減ですがジャージのポケット1つにこれだけのものがすっぽり入っちゃうんですよ。
あとはタオルハンカチとコンパクトカメラ。せいぜい補給食程度なので3つあるポケットが全部パンパンになるなんてことはありません。
(猛者は工具類とか予備チューブなんかも全部ジャージのポケットに詰め込んで自転車にはドリンクボトル以外、ムダなバッグなどは付けない)
という事で、この手のサイクルジャージ用のオーガナイザーが気になっている方は是非。
私のスマートフォン、GRANBEATは画面サイズこそ5インチですが、厚みがハンパじゃなくてXperiaなんかだと2枚分くらいありますので、5インチ画面のスマートフォンならすべて余裕で入ると思われます。
あと、このケースのいいところは、紙幣を折り畳まずに入れておけることです。長財布感覚ってやつで、会計時に紙幣を出す場合もスマートです。折り畳んだ紙幣を広げながら渡すのって田舎者というかかっこ悪いですもんね。
陰になって見えにくいですが、1000円札の向こう側にジッパー付きのポケットがあって、そこに小銭入れとキーを入れてます。
※VELOPACに入れているもの
・スマートフォン
・紙幣数枚(主にお買い物用途)
・100円硬貨10枚程度(主に自販機用途)
・ウェットティシュー
・ポケットティシュー(容量は減らしている)
・カード類(写真のはダミーで、実際はID付きクレジットカード、健康保険証、運転免許証、宅配ボックスカードの4枚)
・キー(ダブルロックなので2つ)
・20×30cmくらいのポリ袋
類似製品は色々あるようですが、防水仕様のものをおすすめします