趣味と暮らしにまつわる「モノ」に一喜一憂するブログ

★8-16mm 三日目の感想

カメラ

(初出:2010/05/01)


(GF1/LEICA DG 45mm)

今朝も早くからSIGMAの8-16mmを持ち出して、いろいろと撮ってみまいた。
なので現時点で思った事をダラダラと書いてみます。

レンズの描写について「何をもって画質がいい」と言うのかは人それぞれだと思いますが、私は歪曲と、もう一つ「フレアの少なさ」を重視する人間のようです。
ようです、というのは自分の事なのに曖昧な表現ですが、まあその時によって気になる部分が違ったりするので、そういう傾向があるという程の意味ですね。

で、特にこういう超広角域に属するレンズの場合、特に問題なのがフレアだと思ってます。
フレアが多いと気になるんですよね。
全体にビシっとしないし、コントラスト低くなるし、解像も悪いし平面的な絵になるしいい所なし、という感じです。
これが中望遠とか標準レンズだと「味」とか言われるのが私にはどうにも……。
ポートレイトには低コントラストで解像してなくてビシっとしないレンズもアリだという事なんでしょうね。

翻ってSIGMAの新しい8-16mmは、ことフレアについては異様にいいんじゃないかと思っています。
以前、同じシグマの135フォーマット対応の12-24mmという超広角ズームレンズをD100とかD1xとかD2xとかで使っていたんですが、その時の印象は「フレアが多いな、こんちきしょー」というものでした。
多い、は語弊があるかもしれません。
「フレアが気になる」レンズだなあ、と。

でも新しい8-16mmは結構な出来だと思います。
ゴーストは広角レンズで、かつ出目金系の第一レンズ形状ですから出ない方が不思議ですからいいんです。
というか、私、あんまりゴーストは気になりません。
超広角レンズだったら出てもいいです。
問題はフレアです。


(SD14/8-16mm)

8-16mm、第一印象と違って「お前、実は結構すごいんじゃ?」と思えてきました。

つまんないテストをして、DP1sと解像度チェックをしてみましたが、さすがにSDだとDP1sには及びませんでしたが、解像感も充分です。
周辺はそれなりに緩いんですが、絞ればある程度改善しますし、F8なら私は許容範囲。
いわゆる倍率色収差が少ないのは開放から使えるのでありがたいところです。軸上色収差についても開放でも殆ど気にならないくらい押さえられているように思われます。
つまり、こと色系収差については優秀なレンズという感想です。
歪曲もこれならかなり押さえられていると言ってもいいでしょう。
私的には許容範囲です。
これよりひどい「標準」ズームは掃いて捨てる程ありますけど、コイツは何と言っても8-16mmですからね。

それから、いわゆる使い勝手の部分では80点以上あげていいと思います。(APS-C系の超広角ズームとしては、ですが)
超広角ズームと言えば、ニコンの12-24とかタムロンの10-24とかを引き合いに出すまでもなく、レンズ本体よりフードの方がかさばるようなレンズで、カメラに装着して撮影している時にはあんまり気になりませんが、バッグに入れて移動するという時に「このフード、捨ててしまいたい」という衝動に駆られる程、どうしようもないシロモノですが、これくらいの超広角まで行ってしまうと、むしろ開き直っているのかそういうフードがそもそもありません。
ニコンの12-24も、ZDの7-14も、Gの7-14もみんな出目金で一体型フードです。
これらはレンズの大きさはそれなりですが、圧倒的に収納がスマートです。
SIGMAの8-16mmも、レンズは単なる筒状で、バッグへの収まりはとてもいいです。

出目金の第一レンズは確かにいろいろと気を遣う人もいて食指が動きづらいかもしれません。フィルタが付けられない云々を言う人もいるでしょう。
私のようにそもそもフィルターを使用しない事を神に誓った人間には「フィルタ付けられません」上等! ですし、多少のレンズの汚れとか気にして写真撮るなよ、とか思うタイプなので。
いや、ウソです。
気にはなりますけど、そこまでネガだとは思いません。
その代わりに得られるものがあるわけですから。
ヤなら使うな、という事でしょうし。

さらにHSM。静かです。
いわゆるフルタイムマニュアルフォーカス対応で、同じSIGMAの17-70mm新型のようにコストダウンされてて「騙された」感がないのもいいところです。
ヘリコイド類はズームもピントも適度な抵抗で高級感すら感じます。
EXの文字が無くなったようですが、どうやらF値固定でないとEXのバッヂをもらえなくなったようですね、最近のシグマさん。

ただ、一つだけ言いたいことがあります。
それは「表面仕上げ」

だいたい自社のボディに取り付けても全然マッチしない表面仕上げってどうなんでしょうね?

EXの定義を厳密にするのもいいですが、そろそろSIGMAは表面仕上げも考え直した方がいいと思います。
それ以外はMADE IN JAPANで日本雇用に貢献しているレンズである事も個人的には+要因とさせていただきます。
同じスペックでTAMRONとトキナーとSIGMAがあれば、画質よりMADE in JAPANにお金を払おうと思っておりますので、これからもがんばって欲しいと思います。

つうことで、結構べた褒めっぽい感じになってしまいました。


(GF1/LEICA DG 45mm)