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★【TIGER KBD-X100WF レビュー】ライ麦パンを作ってみた

食べ物

全粒粉100%パンが成功した勢いを買って、ライ麦パンにチャレンジしてみました

◎ライ麦とは

小麦ではありません。以上。

◎ライ麦パンとは

ライ麦を使ったパンです。以上

◎ライ麦パンといえば

ライ麦というか、ライ麦パンといえばドイツです。ドイツの黒いパン。
いわゆる「黒パン」がこれ。
みんな知っている? あのアーデルハイトさん(ハイジ)が嫌いだった固くてマズいパンがコレ……ですよね?
まあ、昔のドイツ(とかオーストリア)ではもともとライ麦パンは貯蔵パンですし、そりゃあそんな固いパンなんて、お子ちゃま向きではないでしょうね。
いや、大人向きでもないとは思いますが。
少なくとも私向きではありませんね。
なのでアーデルハイトさんが「白パン最高!」と思った気持ち(たぶん)は痛いほどわかります。

今ではいろんな事情がアーデルハイトさんの幼少の頃とは変わっていますので、貯蔵していない黒パンが普通です。そして今ではむしろソーセージとアイスバインとビールに合うという理由でドイツ(とかオーストリア)では大人に好まれるパンという感じ……私のイメージでは。

さて、そういうわけでライ麦というのは小麦の栽培に適さなかった寒冷なドイツ(北部)で「しかたなく」小麦の代替品として栽培された麦でした。
だがしかし。怪我の功名と言うべきか、代替品であったライ麦を使ったパンは実は小麦の全粒粉以上に栄養が豊富だったのです。それを食べたドイツ人はこうして頑強な肉体になっていったのでした(ホンマか)。

ライ麦パンの特徴といえば、あとは酸っぱい独特の風味と味。
さらに言えばベーカリーでも売ってるけど、なぜか妙に値段が高いパン。
そんなイメージですね。

◎ホームベーカリー的見地からのライ麦という素材

○ふくらまない

これに尽きるそうですヨ。
理由は小麦と違ってグルテンがないから。
言い換えるとこれはつまり、最近流行りの「グルテンフリー」のパンというわけです。
個人的にはアレルギーがないのとグルテン=不健康的な一派には懐疑的なので別にグルテンフリーという側面には対して魅力を感じておりません。
私が興味を持っているのは栄養価。そして「好奇心」ですね。
全粒粉100%パンに比べてどうなの? という見地から作るわけです。

※ただし、グルテンはないものの、グルテンの仲間はあって、それがあるからある程度膨らむそうなので、アレルギーのある方はライ麦パンだから大丈夫、ということにはならない場合もあるそうなので、自己責任で。

○だがしかし

私のホームベーカリーのレシピは「ライ麦パン」と書かれていますが、こちらも実は材料は全粒粉パンと同様、小麦の強力粉を使って作る、正しくは「ライ麦小麦パン」です。
比率は全粒粉と同じく1:1。
要するにパンをふくらませるために強力粉のグルテンを使わざるを得ないレシピだということですね。
つまりタイガーのホームベーカリー的レシピでは、ライ麦パンと書いていてもグルテンフリーでもなんでもないわけです。
もっとも、調べてみると本場ドイツでもライ麦100%パンは主流ではなく、小麦とのブレンドパンがメインだそうで。

本来、ライ麦配合率多めのパンを作るには発酵を促すための酵母はドライイーストではなく特殊な種を使う必要があるようなのですが、これだとホームベーカリー初心者の私にはちょっとハードルが高い。だってまだ天然酵母づくりにもたどり着いてもいないので。

そういうわけで全粒粉とはわけが違うライ麦100%はいきなり無理そうなので、まずは素直に「ま、いっか」的な標準レシピで始めたいと思います。

ちなみにいろいろと厳格なドイツでは、ライ麦90%以上のものしか「ライ麦パン」とは呼ばないそうです。
まあ、「なんだ、100%でなく90%でいいんだ。どこが厳格なんだか……」と思う私もおります。
麦芽100%じゃないとビールとは呼ばない(呼べない)のと比べると緩めですよね。
キリン一番搾りとかアサヒスーパードライはドイツではビールじゃなくて日本でいう発泡酒(第二のビール)ですからね。

◎タイガーのレシピ

水;170ml(約五度の冷水)
砂糖:8g
塩:4g
バター:10g
強力粉:125g
ライ麦粉:125g
ドライイースト:1.5g
★白ワインビネガー:8ml

これがレシピです。
「白ワインビネガー???」
妙な材料が項目に入っていますが、シロウト考えでは本来の? サワー種を使ったライ麦パンの特徴である酸味をコイツで代用しようとしているのではないかと思います。
そもそも普通はパンに要らないでしょ、酢とか。

白ワインビネガーに嫌疑を抱いた理由は簡単です。
「我が家にはない調味料」だから。
わざわざ買うのか?
まあ、その気になれば徒歩5分のところにあるスーパーに行けばサクっと買えるわけですが、その手間と他に使い途がない調味料に出すお金がもったいない……などと考えるせっかちでものぐさな庶民の私でした。

数秒だけ悩んだ結果TIGERのレシピのうち、このシロワインビネガーは無視する事にしました。
別に酸味を求めているわけではないのですよ、こっちは。

◎作ってみた

白ワインビネガーだけ割愛し、あとは要求通りの材料で早速作ってみることにしました。
ライ麦は全粒粉を使いましたが、小麦側は全粒粉は使わず、まずは普通の強力粉にしました。

で、結果はこんな感じです。


ちょっと膨らみが足らない感じですが、TIGERのマニュアル的には高さはざっと8-12cmになるということなので、この高さ(9cm弱)でも範囲内。つまり成功ということですね。

普通の強力粉でコレなので、グルテン量が少なめの全粒粉を使うと更に膨らみがなくなる気がしますので、1:1の割合で作る場合は素直に強力粉を使うほうが良さそうですね。

◎食べてみました

この手の食品はなんというかもう、100%「個人の感想です」になっちゃいますからね。参考程度にしてください。
個人的には全粒粉100%のパンより、この小麦ライ麦パンの方が美味しいと思いました。
何も付けずにトーストしただけで充分美味しくいただけます。
全粒粉100%パンの方は「バターぬりたいな」とか「ジャムつけたいな」とちょっと思うんですが、このライ麦パンだとそのままサクサクと食べられちゃいました。

全粒粉パンと同様、あまり膨らまない関係でパンとしての密度が高めで噛みごたえがあるので腹持ちがいいのではないかと考えられます。

そうそう、パンの味ってパン粉でそれなりに変わっちゃうそうですから今回の組み合わせが私の好みにあったのかもしれませんね。
そういう意味でも「ホームベーカリーでスイッチポンで作るパン」ではありますが、それでも奥が深いと感じざるを得ませんね。

いやあ、ホームベーカリーって楽しいものですねえ。

ライ麦パンのあのパン自体をじっくり咀嚼して味わう感じも捨てがたいので我が家の先発ローテーション入りする可能性大です。

代わりにちぎりにくく口の中の水分を多めに持っていかれる、あの「仕方なく食べる」的な意識が拭いきれない「ふすま大豆パン」は手持ちの材料が尽きた時点で二軍落ちかな。