趣味と暮らしにまつわる「モノ」に一喜一憂するブログ

★OLYMPUS OM-D E-M5 ショート・レビュー Ⅴ

カメラ

(初出:2012/04/11)

◆OLYMPUS OM-D E-M5 ショートレビュー その10

毎日使ってます、E-M5。
つまり、気に入っているという事ですね。
settingを色々と試して、自分なりのスタンダードがそろそろできてくる頃です。
なので、現時点での私のsettingなどを参考までに。
ええ、わかってます。
タコなユーザーのsettingなど参考にしない方がいいですけどね。(・ω・)

さて、E-M5です。(絶対に単独でOM-Dなんて呼んで上げません。シリーズ名で呼ばすな!ヽ(`Д´)ノ)
今まで使ってみて思うのは、PEN系より操作にクセがあるなあ、ということです。
基本的にはE-P3の延長線上にあるもの、延いてはPEN系をキャリーオーバーした操作性なので目くじらを立てるほどの差があるわけでは無いのですが、ね。
それでも「あれ?」って思ったのはボタン操作。
あのフニャフニャ・グラグラの「余の自署にクリック感という言葉はない」みたいなボタンですが、どうやら「タッチ」と「長押し」で違う機能が割り当てられるようです。
これを書いている手元にE-P3がないので比較できませんが、少なくとも私は今まではまったく気付きませんでした。
でもE-M5だと「あれれれ?」的に(そのうち)誰でも気付くと思われます。

私の場合、AFエリアのキャンセル方法(一発センタリング方法)を色々と探っていて気付いた感じです。
SONYのNEX-7だとセンタリングボタンがアイコン付きで発生(状態によってボタンメニューが変わるので「発生」という言葉が適切かと)するので迷いは無いですし、Panasonicなどはゴミ箱ボタンでキャンセルされます。(ゴミ箱ボタンは感覚的にわかりやすい)
E-M5の場合はどうかというと……

まず、AF枠は私の場合、タッチパネルで場所を指定します。(それが一番速いから。あと、タッチパネルをONにしておいても、静電方式なので首からぶら下げていても間違ってシャッター押したりいAF枠勝手に指定したりしないので常時ONにしています)
タッチシャッター機能は使わず、AF枠指定のみにしています。(手持ちタッチシャッターはどうしてもカメラの保持が不十分なので使いたくないので)

この、つまりAF枠をどこかに動かした状態のE-M5は、残念ながらデジタルテレコン機能を割り当てたボタン操作を認識しません。
そこでAF枠指定をいったんキャンセル必要があります。
その方法ですが、E-M5の場合、OKボタンを「チョン押し」する事で可能です。
意外に簡単です。
問題はこの「チョン押し」に私がしばらく気付かなかった事です。
なぜかというと、「押し」にするとAF枠指定モードの状態で、枠がセンタリングするだけだからです。(その状態ではまだAF枠選択モードなので、デジタルテレコンボタンが効かない。通常モードにする必要があるんです)
なので「チョン押し」です。
「押し」(長押しの必要は無い)との差はなんというか、慣れです、慣れ。
なぜ慣れかというと、私が持っている二台のE-M5で同じ感触ではないからです。
ビミョウにタッチが違うというか、押している長さに対する反応が違うというかなんというか。

そう言う意味でカメラに人間が慣れる事が、仲良くなるコツなのだと思います。結局コミュニケーションをとってお互いに着地点を模索するような相手ではないので人間がどれだけハードウェアに寄り添えるかによって好き嫌いが決まるのでしょうが、カメラなどは人間が触れるものが相当多い機械ですから、特にそう言う部分は重要なのだと思います。

E-M5はボタンの感触やパーツの仕上げが価格より2ランクほど安っぽいのが難点ですが、 それでも握った感触や小ささ・重さに「イイモノ感」があります。
さらに防塵防滴で、見え味のいいEVFを内蔵。μ4/3ではたぶん一番高感度耐性があるのに加え、個人的には過去最高の手振れ補正能力のある「装置」だと考えると、これはもうしばらく手放せないなあ、と心底思います。
E-P3程ではないにせよ、Eye-Fi対応は怪しいのですが、それを補ってあまりある魅力が(今のところ)あります。
どうしようもなくひどいボタンの感触も、二系統の命令を伝える装置だと思うと、ストロークの短いクリックボタンよりもいいのかな? などと洗脳されつつあったりして。

私の使い方では今のところAF枠センタリングとモード解除の二つの機能を見つけただけですが、他の機能を割り当てるとまた違った機能が発見できるのかもしれませんね。

というわけで、私の普段のsettingは

1)プログラムモード
2)AWB(電球色を残さない、冷徹白出しモード)
3)Auto ISO(上限6400)
4)Jpeg Fine(デフォルト)+RAW記録
5)S-AF
6)Fn1ボタン:AF/MF切り替え
7)Fn2ボタン:クリエイティブコントロール(デフォルト)
8)録画ボタン:デジタルテレコン
9)▶ボタン:カスタムAWB
10)▼ボタン:ドライブ選択(デフォルト)
11)アスペクト比:4:3(3:2より好きなのと、貧乏性なので一番面積が大きいものを選んでいます)
12)半押し中手ぶれ補正:On(効果はOFFの方が上ですが、ファインダ上の画像が止まってくれている方が撮りやすいですから)
13)LVスーパーコンパネ/LVコントロール:共にon(スーパーコンパネばかり使ってますが、一応両方ほしいなあと)
14)ファイルネーム:カスタマイズしています(複数台を使う人にとって、これが変えられるのと変えられないのとでは月とすっぽんの使い勝手です。OLYMPUSU、エライ)
15)シャープネス:-1
16)ノイズリダクション:長秒、高ISO共にOFF(E-P3ではonでしたが、E-M5はOFFの方がいいと判断しました。必要に応じてソフトで処理します)

とまあ、こんなところでしょうか。
あとは基本的にデフォルトです。
AEL/AFLを殺している点について気にされる方がいらっしゃると思いますが、AFLはシャッター半押しで事足りますし、私はそもそもAELをほとんど使わないので不必要なのです。
AELは微妙な事が多いので、露出補正で対応。その許容範囲を超えそうな時は素直にMモードに切り替えます。
この辺は好みとスタイルの問題でしょうね。
基本的に動くモノをあまり撮らないのでこういうスタイルでOKなのでしょう。
MF/AF切り替えボタンは、マクロや近接撮影が多い私には必須です。

私はP(プログラム)モードをデフォルトにしていますが、A(アイリス優先)モードをデフォルトにしているひとの方が多いかもしれません。
でも、私はチェックテストや相当意図的な表現を必要とする撮影を連続する時を除くと、プログラムシフトで対応する方を好みます。めんどくさがりなのと、咄嗟の時に絞り値とかぐるぐるまわしていられませんから。

で、その他のパターンですが、ARTモードをよく使います。

E-P3から搭載されたAFB機能(Art Filter Bracket)を結構使うようになりました。
一回のシャッターであらゆるアートフィルターを生成してくれるので、「ここはファンタジックフォーカスかな?」「ジェントルセピアもいいなあ」なんてその都度決めるなんてやってられないですが、これだと普通にシャッター押だけですからめんどくさがりにはピッタリの機能です。
後で見比べるという新しい楽しみ方を覚えました。(・∀・)
ちなみにブラケットで任意のアートフィルターをon/OFFできますから、普段は必要無いし、処理に時間がかかるミニチュアなど自分の好みに合わないものOFFにすれば書き込み時間も短縮できます。
私はフラットとかモノクロが不必要なのですが、なんか損している気がして、一応全部onにしています。
保存するHDDの容量はまったく気にしなくていい環境を持っている事もありますが、基本的に貧乏性でアホなんです。(・∀・)

主に使っているのはPのセットとAFB機能。
どちらもモードダイアルで切り替えています。
ただ、iAutoというモードは結構使えると思います。
人に貸したり、あるいは観光地などで人に撮ってもらったりする時にはモードダイアルをここに合わせておくと失敗はあまりないんじゃないかと思います。

長くなっちゃいましたが、ソユコトで。

◆OLYMPUS OM-D E-M5 ショートレビュー その11

いつの間にかオリンパスのカメラの中で一番好きなカメラになったE-M5。
ツッコミどころだらけなのに一番のお気に入りになっているという事は、要するにネガティブな部分を上回る魅力がハンパじゃない、という事です。
ええ、もちろんそんなの個人個人で違いますから、E-M5を「使えね-」と思う人が居てもまったく驚きませんし、私自身、この後発見しちゃう予定の(いや、予定はないんですが)ネガティブ・ポイントのせいで「E-M5? ああ、あんなうん○カメラ、もう手放しちゃったよ」なんてシレっと言っちゃう可能性もあります。

でも今は
「E-M5? いいですよ。超お気に入りです」
と胸を張って? 宣言できるほど高い評価をしています。
銀と黒を比べて、わたしは結局黒をメインに使う事にしましたが、銀もけっこういいというカラバリの隙のなさ? も悔しい限り。(・ω・)
オリーブドラブとかチタンとかシャア専用とか出して欲しいです。
そう言えばオリンパスがバブルで調子コイていた頃、F-1のフェラーリのスポンサーになったって事で舞い上がって限定で真っ赤なフェラーリ仕様のデジカメを出してましたが、アレはあまりに基本性能がひどいカメラでした。
しかし、コレならそういうコラボモデル作ってもいいんじゃないかな、と思える「出来」だと思います。
もちろんどこかにバッヂを埋め込むとか刻印でそれっぽいヤツにするとかのオトナなモデルにしてもらえると助かりますが、オリンパスの営業のセンスがひどいのは変わってないでしょうから真っ青にして「サムライブルーVersion」なんてやるんでしょうね、きっと。(いえ、もちろん私が勝手に決めつけてるだけですけど)

まあ、そういうことで、今日の? E-M5。
私が現時点で感じているE-M5の最大の残念ポイントについてひとことボヤきたいと思います。

・フォーカスエイド機能のピントのピーキング機能が非搭載である

これです、これ。
マウントアダプタ遊びのベースとしてのμ4/3ボディとして考えた場合、マニュアルフォーカスオンリーのそれらのレンズでピント合わせをする際、どうなのか、というお題目に対する私の答えです。
要するに「ピーキングがあれば、最強だったのに」と言いたいんです。
色々やってみましたが、私はギブアップです。
μ4/3をマウントアダプタベースボディにすることはほとんどないと思います。
もちろんこれは各人のスキルや思い込みや信仰心や身体能力? に依存する評価なのであんまり気にしないほしいのですが、NEX-7でマウントアダプタ遊びの快楽を知ってしまった後ではE-M5のあのEVFを使ってさえ「使えねーな」という感想しか出てきません。
ファームウェアのアップデートで可能なのかどうかはわかりませんし、特許というかライセンスの問題がどうなのかも知りませんが、ユーザーとしては便利な機能は搭載して欲しいと切に願わずにはいられません。


この手の機能が出てくると必ず「そんなものはいらない」という人が出てくるわけですが、そう言う人は使わなければいいんです。ON/OFFができるようにしておけばいいだけですから。
新しいテクノロジーとは使う人、その機能が欲しい人の為にあるわけで、使いたくない人の為にあるわけではないのですから。
パワステ・パワーウィンドウ・エアコン・オートマチックトランスミッション等々、クルマを例に挙げてもその時その時に「そんなモノいらない」族が騒いでいたに違いありません。そんな人に限って、シンクロ機能がないトランスミッションのクルマを動かす事すら出来なかったりするわけで。
カメラも同様。
古くは
「AEなどいらない」
そして
「AFなど邪道」
今は
「ベテランは手振れ補正など使わない」
などと意味不明なキャンペーンを繰り広げていらっしゃったりするわけで。
いえ、そんなキャンペーンを目撃したわけではないのですが。(・∀・)

そんなわけで、E-M5を使い始めてこっち
「コレがあれば、ロクなレンズがないNEX-7なんて、もういらないんじゃなイカ?」
なんて手放す算段をしそうになっていたのですが、なかなかどうして、好事魔多し、というかE-M5は決して万能ではないという事を知った次第です。

もちろんE-M5でマニュアルフォーカスが出来ないわけではありません。
拡大機能を使ってピントを追い込むなんていう定石を踏めばよりMFが楽になるわけです。
だから要するに比較の問題です。相対的な問題なんです。
私がNEX-7を持っていなかったら、きっと「E-M5はMFしやすい」なんて言ってたと思います。いえ、きっと言ってます。

まあ、そういうわけで時期OM-Dには是非搭載して欲しいです>オリンパスさん

雨だけど温かい。(・∀・)
それはやっぱり嬉しい。

ここ数日の陽気で花たちは一気に覚醒?
プランターのムスカリちゃんも一斉に開花しました。

E-M5のオートアルゴリズムは、積極的にISOをあげてでもシャッター速度を稼ぐ方向に振られているようで、それだけ高ISOの画質に自信があるのでしょうね。
これもシャッター速度1/100sec.を稼ぐためにISO800まで上げてますが、何と言うかもう十分だなあ、って満足している私がいます。
手振れ補正は本当に強力ですし、ピントもさすがコントラスト方式でビシっと来ますし、不自然でないBOKEHコントロールが搭載されたら大きなフォーマットは本当にいらないな、と考えちゃいます。

これは常用のiFinish。AWB。(私の常用セッティング)
ムスカリの色は私の環境ではやや藍色に回転して見えますが、この色なら個人的にはOKです。

その他のセッティングは
・ノイズリダクションoff。
・シャープネス-1
と言うところ。
色々試し中ですが、PENTAXのファインディテール処理みたいなのがほしいところ。