趣味と暮らしにまつわる「モノ」に一喜一憂するブログ

★北欧オーロラ撮影の旅 XXII

カメラ

(初出:2012/10/22)

フッティルーテン(HURTIGRUTEN) クルーズ三日目。

朝六時過ぎにノルウェイ第三の都市、トロンハイム(TRONDHEIM)に寄港。
小雨はまだ降っていますが、東の空の雲が切れて青空が覗いています。
これは今日は天気が期待できそう……か?

トロンハイム出航は十二時。
ざっと六時間停泊。なのでゆったりと見て回れる時間があります。
もっとも第三の都市なんて言っても、たかだか人口171000人だってんですからお笑い(笑うところではないが)です。
マイホームタウンの半分ちょっとという感じ。
とは言え、千年以上の歴史を誇る街で、たかだか四百年の日本の首都の比ではありません。
下調べしたところ、見所は教会大聖堂と港から続く運河の両眼にあるベルゲン美観地区っぽい木造の建物の景観と跳ね橋。

……要するにたいしたものはない、ということですね。(・∀・)

フッティルーテンは六時に寄港したものの、朝食の始まりは七時。
街に出て朝食を食べてもいいんですが、無理に食べるほどのものでもないことと、トロンハイムの街で船のブッフェレベルの朝食をとったら軽く一人当たりかるく二千円程度になりそうなので、倹約をモットーとする我々は素直にダイニングがオープンするのを待ちました。

が。
その日に限って準備がもたついているようで、結局オープンしたのは一五分も過ぎてから。
とは言え基本的に乗客はのんびり待っている、の図。
なんだかブツブツ文句を言っているのは日本人と中国人とフランス人くらいのようす。
ドイツ人団体のお行儀の良いことにはここだけで無く世界中で驚かせられます。

ここでひとつ。中国人と日本人の大きな違いを発見しましたのでお伝えしましょう。
中国人は店に文句をいい、日本人はツアコンに文句を言う。
日本人が一番愚かな気がします。(・ω・)

閑話休題。
ドイツ人な我々は専用カップに珈琲をいれて、港を眺めながらのんびり開店を待ち、食事自体ものんびりととって、ゆったりと出発の準備をしました。
多くの人が例によってツアー(エクスカーション)で回るようですが、英語のわからない我々は英語ツアーに参加しても意味不明なので、ガイドブックを鞄に放り込んでカメラ片手にいつものようにのんびりと撮り歩きです。
もっともガイドブックも英語なんですが……。(>_<)

本日の朝食は、いつもの自製サンドにご覧のようなもの。


上下ぶった切りパンはどうやらストックを使っているようで既にカチンカチン。とても日本人の私の基準では食べられたものではないので、スライスパン(日本で言う食パン的な状態のもの)を二枚使ってサンドウィッチにしました。
穴空きチーズスライスとハムは三種類。かなり薄いスライスなので三枚重ねてもたいしたボリュームにならずです。
今日は蜂蜜が見つからなかったので、黒スグリのジャムをはさんでます。
さすが北欧、黒スグリのジャムは美味で、カラント系が充実している!

メイン? の皿で特筆するようなものはありませんが、強いて言えばオイルサーディンと青チーズかな。

 

食事が終わりツアー客がほとんど出発してしまった後、ほぼ最後くらいに出かけた私達。

のんびりしていたのは、単にのんびりしている性格だからという事もありますが、小雨が上がるのを待っていた、という側面も。
そこそこ明るいのですが、雨は止まず。
十二時出航なので、上がるまで待つわけにもいかず。
まあ前日のオーレスンのような嵐ではなく、本当に小雨だったのでパーカーのフードを被っただけの軽装で、傘も差さずに出発しました。

ガイドブックの地図を見ると、中心部まで歩いても一〇分程度。
だったら歩いた方が楽しいと思います。
特に知らない土地は発見があるもの。

フッティルーテンからは頻繁に案内板が出ていて迷うこともありません。
中心部はこっち、というガイドに沿って、E-M5を片手に歩き始めました。

歩行者用の信号押しボタンも、なんか日本と比べて色といい素材(アルマイト処理したアルミっぽい)といい、クールで良い感じです。


ノルウェイの信号はこんな感じ。歩行者用です。

ということで、トロンハイム(TRONDHEIM)点描

まずは港編

自家用船がずらりと並ぶ。


手前ではこれから出港するんでしょうね。ご夫婦が自家用車ならぬ自家用船の仕業点検というか準備中。


年期の入った幌がカッコイイです。

以外に帆船がおおいのは、海洋民族? バイキングの矜持か?

つづいてトロンハイム(TRONDHEIM)点描 街歩き編

さて、気温や気候ですが、私達がトロンハイムを歩いていた日に関しては、京都市内の12月中旬、クリスマス寒波前の穏やかな冬の日、という感じでした。

歩き出して十分ほどすると雨が止み、フードを下ろすことができました。
何よりカメラが濡れないのが嬉しい。

この日は二台のE-M5にそれぞれM.ZD12F20とM.ZD7518を付けて、小さなslingバッグに放り込んで交換しながら撮影しました。

町中にはいくつかこういうシェア・バイク、つまり共同使用の自転車のステーションがあります。


システムは調査し忘れましたが、年間パスでステーション間で乗り捨て自由、というのがヨーロッパでは多いので、ここもそうかなあ。

ご当地マンホールを見つけたのでパチリ。
ちなみに同居人は自称「マンホール・ハンター」


いろんなマンホールを見つけては嬉々としてE-P3のシャッターを切っておりました。
市の中心部に立っている銅像は、まさにバイキングの格好。
足下に転がっているのは……生首。まさにバイキング。(・∀・)


銅像などにはほとんど興味がないので調べもしませんでしたが、この人はたぶんトロンハイムの創成者、バイキング王オラブ・トリグヴァソンとかいうおっちゃんのはず。Bluetoothさんではありません。

トロンハイム(TRONDHEIM)点描 跳ね橋編

ニーダロス大聖堂のそば、旧市街の中にある跳ね橋。
ここを渡ると幸せになれるという、頭大丈夫か?的な伝説があるそうなので、頭が大丈夫じゃない私も渡ってみました。
ええ、今とっても幸せです! (・∀・)

二枚目はこの橋から港方面を、

三枚目は反対側を写したものです。


意味はありませんが、三枚目はRAWからACR(Adobe Camera RAW)を使ってWB自動で変えてみました。(本当に意味はない)
Adobeの色よりE-M5生成のJpegの方が色が記憶色に近いです。
(オリンパスのRAWの場合、だいたいそんな感じです。ACRの色合わせと相性はよくない)
まあ、自動なんて使うな、という事ですね。

四枚目は川辺のかわいい建物群を裏、つまり陸地側から見たもの。

トロンハイム(TRONDHEIM)点描 ニーダロス大聖堂編

英語のガイドブックによると、トロンハイムはもともとニーダロスという名で、ノルウェイの最初の首都。
この大聖堂は、北ヨーロッパ最大の巡礼地だそうで。
仏教徒、しかもほとんど信心などない私のような標準的な日本人にはキリスト教的な価値観が全くわからないのですが、この大聖堂が立派だなあ、ということはわかります。


そんな事より、E-M5とM.ZD7518、発色に感動。


こんなに曇っていて、しかも雨上がりでガスっぽいのにここまでちゃんと色を出してくれるとは。


M.ZD12F20も精細で色出しも頑張ってます。
個人的にはそれほど魅力を感じていないレンズでしたが、ヨーロッパの街にはピッタリ合っている感じで、Pocketに放り込んでいるM.ZD9-18を使う気になりません。

トロンハイム(TRONDHEIM)点描 ニーダロス大聖堂お土産屋さん編

さすが北ヨーロッパ最大の観光聖堂……じゃなくて巡礼地。
隣には大規模なお土産屋さん兼カフェがあって、遠方から訪れた敬虔な巡礼者や私達のような罰当たり異教徒を優しく出迎えて、お金をむしり取って下さいます。(・∀・)

とは言え日本のトラピストやトラピスチヌ修道院のお土産屋さんほどえげつなくないのが良いところです。

ゆったりとした店内でふと私の目を釘付けにした天使の石膏像。
フラフラと近寄って値札を見て愕然としました。
ご覧の通り手垢で汚れていて、現品限りということなのもあるのでしょうが、日本円にして数百円。
これは!
と思って相当悩みました。
なんか、ビビっとくるものがあったんです。
でも、結局買いませんでした。
だって信心のない仏教徒ですから。

こういう宗教系のものは、信心のある人に買われるべきだと思うんです。
この石膏像(大きさは握り拳より少し大きいくらい)を眺めていて、全寮制ミッション系の学校を舞台にした、インモラルな恋愛小説が一本頭の中でできあがってしまいました。(・∀・)
ええ、書きませんけど。

 

トロンハイム(TRONDHEIM)点描 街歩き編 その2

そうこうしているうちに待望の太陽が!(・∀・)
久しぶりだぜ、太陽!
このままじゃくる病になるところだったぜ、助かったぜ太陽!

とのんびりしていると、あっと言う間に出航時間が迫ってきました。
九時前に下船したので二時間半といったところ。


せわしないけど仕方ない、という感じです。
面白いものを見つけて写真をとっていると、時間なんてあっと言う間です。

two-toneのトリや、ノルウェイのカラス(たぶん)。


フォルムは関西の主流、ハシボソカラスに似ていてかっこいいんだけど、目つきがアニメ調で笑えます。

戻ってきたわが家、フッティルーテン。


ちなみに向かって右上のオレンジのボートの上、ナナメに突き出た部分が8Fのキャビンで、例のアールヌーボー調のオーナメントがある部分。ずらっと並んでますね。左右対称なので、もちろん反対側にもこのまどはあります。

出航前のフィンマルケンと青空と、急ぎ足でタラップに向かうクルー客達。

しかしこの後、右端のドイツ人クルー客(と私達)に悲劇が訪れるとは、全く予想していませんでした。

目の前でタラップが上げられてしまい、途方に暮れるドイツ人クルー客(と私達)

出航時間を間違えた?
時計、合わせ間違った?(私の時計はiPhoneだけど)
ノルウェイ時間じゃなくて、ひょっとしてスオミ共和国(フィンランド)時間のままだった?

ドイツ人達と私達の頭上を様々な???が行き交う中、非常にもフィンマルケンのタラップはあがっていくのでした。(>_<)

待てよノルウェイ人!
おまえら、そんなに一秒とかに正確にうごいちゃうわけ?

ともかくあっけにとられる我々を尻目に、タラップは締まっていくのでした。