2ヶ月間使ってみて(初出:2015/01/13)
毎日必ずLX100で何かしら撮影して参りました。
毎日毎日使っていて、良いところと悪いところが浮き彫りになって参りました。
で。
結論から参りましょう。
というか「参りました」でございます。
何に参ったのかというと
1)「寄れない」事に参りました。
2)望遠端の最大撮影倍率の低さに参りました。
3)タッチシャッターが使えない事に参りました。
4)液晶がチルトしないことに参りました。
えっと。 1と2は同じ事なのかもしれません。
でも、寄れなくても最大撮影倍率が高ければあまり参らなかったかもしれません。
タッチシャッターとDisplayがチルトしない事は「理屈ではわかっていた」事とは言え「納得したわけではない」ので、これがけっこうボディーブローのように効いて参りました。
要するに「もうそろそろ我慢の限界」ということです。
いえ、誤解しないでください。LX100は相当いいコンパクトカメラである事に疑いの余地はありません。というか、使い込むにつれ、いいカメラだな、という思いが募ります。
レンズのキレがもう少しあると嬉しいのですが、通常使いには充分以上の性能ですし、何より明るい事で色々な余裕が生まれます。
ISO感度がいたずらに高くなることはありませんし、ボケのコントロール(がしたい場合は)もそれなりに楽しめます。
もっとも私は大してぼけにはこだわらない派なのでそっちはまあ、付随的なものですが。
タッチパネルとチルト液晶はそもそも買う前からわかっていた事なのでLX100の責任ではありません。私に堪え性がないだけの話です。
自動開閉キャップを付けても性能を考えると充分コンパクトですし、シャッターボタン回りのレバーでパワーズームが操れるのは実に楽ちんです。というかズームはやっぱり便利です。
便利なんです。なのでさらなる便利をおっかぶせたくなるわけですよ、タッチシャッターとか、チルト液晶とか。
で、結局どうなっていったかというと……。
「LX100と一緒にGX7に15mmとか17mmとかを付けて持ち歩いていた」
です。
いや、寄れるんですよ、マイクロ4/3の単焦点レンズって。ライカの15mmはともかく、特にオリンパスの17mmとか万能レンズか! みたいな?
GX7はタッチシャッターもチルト液晶も備えてますし、無音シャッターモードも備えています。加えて「なーんちゃって」感は否めませんが、ボディ内手ぶれ補正だってついてます。「なーんちゃって」ではありますが、GR Digital IVの「なーんちゃって」手振れ補正が100だとすると、1024くらいの性能はあります。あ、ちなみにE-M1との差は計測不能です。
とまあ、そういう2台持ち出し的カメラライフ? を3週間くらい続けてきてフト思ったんです。
「GX7の方が断然つかいやすくない?」
ええ、そうなんです。「ズームする寄れないレンズ」のLX100より、「ズームしないけど寄れる単焦点(とGX7)」の方が個人的には何倍も便利なんです。
ということで、さようならLX100、です。
だがしかし。
ズーム付きでそれなりの画質のコンパクトカメラは欲しいわけです。
寄れる単焦点付きのGX7はまあ、リスペクトしてます。でもやはりズームが欲しいのはホンネでして。
でも、寄れないズームはいらん、と。
そこで私は腕を組み熟考しました。地球時間で3秒ほど。
「明るいけど寄れないズームと、暗いけど寄れるズームはどっちがいい?」
究極の選択ですね。
で、熟考して得た結論が、
「F値より寄れるかどうかが重要だ。なぜならボケ量など私にとってのプライオリティは低いのだから」
です。
ボケを除くと、問題は暗いレンズで暗い場所を写す場合。当然ISO感度が上がりますからやっぱり小さいセンサのハイエンドコンパクトカメラはチョイスしにくいわけで。
「だったら、E-PL7とパンケーキズームでいいんじゃね?」
と言う結論に達したのでした。
そうなんです。
E-PL7とパンケーキズーム。
これでしょ!
と思ったんですが、心の中のもう一人の私が待ったをかけました。
「OLYMPUSのカメラなら、なんで2014年中に買っておかなかったの?」
そう。
2014年中に買っていたならば、5%のデフォルト割引に加え、通常15%までポイントで割り引きになるところを、20%にパワーアップしていたのですよ!
「さすがに今買うのは業腹だな」
こう思ってしまう私に罪があると思う人だけが石を擲つと良いでしょう。
このたった5%の差が私に冷静さをもたらしたわけですが、冷静になって能くかなえてみると、
「そもそもE-PL7ならGX7でよくね?」
と思いました。
ペンタ山のないストレートタイプで、かつEVFまであるGX7はここでも結構な存在感を見せ付けてくれました。
「だよねー」
だいたいE-PL7とか「なんか見飽きた」的な感じがして新鮮みがありませんもん。
かくしてE-PL7のセンはあっさりと消滅したのです。
ではどうするか?
というか、色々考えてみると、ヤツしかないんじゃないかという事がわかってきました。
ヤツはできれば避けたかった。
だがしかし。
いつかは買うんだろうな、と諦めて? もいた。
それが、ヤツ。
そう。
本郷猛と一文字隼人に改造されてしまった哀れな若者。最弱のライダーの名をほしいままにした、あのライダーマン……じゃなくて、ライダーマンを助ける装飾過多のライダー。
その名もV3。
すっかり忘れてましたよ、コイツの事は。
発売直後は「これは買うかも!」と思ったものですが、スペックを見て椅子を蹴った私です。
「マイクロSDカードだとおおおおおおお?」
Nikon 1、ようやくまともになったかと思ったらこれです。
どこまでも実験機ですな、Nikon 1のV系。
でも、冷静になって考えてみると、大きなネガはそれくらい。
小さなネガは星の数ほどありますけど、致命傷ではない。
画質が悪い、という根源的な呪いがどうなっているのかわかりませんが、まああまり期待しなければTG-3よりはマシなんですからダイジョウブ……なはず。
マイクロSDカードは……面倒ですがまあ、慣れれば……。
でも標準の10-30は結構寄れるし、LX100より私に向いているはず。
ということで、やってきましたV3。赤い仮面じゃないけど。
ではさっそく、撮影倍率対決といきましょうか。
それぞれの望遠端でもっとも寄れるところまで寄った画像をご覧あれ。
って、こっちがもちろんLX100ね。