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★いまさらですけど1st.インプレッション【FUJIFILM X-H1】その1

カメラ

やっはろ~(^^)

X-H1を使い始めてはや数十年(うそ)……めっちゃ気に入りました!\(^o^)/

このタイミングで既にメーカーで生産が中止されている製品のファースト・インプレとか誰得?なんて私自身も思っています。
が。
ひょっとするとX-H1の場合は「これまで」より「これから」のユーザーの方が多くなる可能性が多々ありますし、ここはまあ備忘録としてお約束記事を書いておこうと思った次第です。
ユルイ気持ちでお付き合いいただければ幸い住むと人の言う。
なので。

◎X-H1のHとは?

さて、まずは名前です。
森羅万象、すべてのものは名前がついた時に初めて存在すると言っても過言ではありません。
ファンタジーの世界では特に重要ですよね。
魔物を眷属にした時、名前をつけることによっていろんな変化が生じたり、「真名」といって本当の名前を他人に知られることはマズいとか、そういうの。
まあ、「本当の名前を知られたらまずくて、知っている人はほんの数人」とか「???? だったら名前って何?」なんて個人的にはちょっと意味不明に思う設定も多いのですが、名前が重要だって意味では同じ価値観を有していると言えるでしょう。
言い換えると「適当な名前つけてんじゃねーよ!」ですね。

で、FUJIFILM X-H1。
記述のとおり名前というかネーミングがどうしても気になる性分の私ですから、X-H1の「H」って何だろう?ってまずは考えてしまうわけです。
なので色々調べてみました。
※ここに書かれている「意味」はメーカーが発表されているものではありません。妄想です。その店を予めご理解・ご了承の上でお読み下さい。

X-H1が発売されるまでにも、FUJIFILMのミルクス(レフレックスではないレンズ交換式システムカメラのこと)には既にいくつかのラインがありました。

X無印ライン(X100ラインともいう)、X-PROライン、X-Eライン、X-Tライン、そしてX-Aラインなどです。
そこに新たに加わったのがX-H1です。
ではそれぞれの名称を考えてみましょう。

○X無印、すなわち100系

ほら、これはもうアレですよ、アレ。
新幹線100系から来てますね、多分。
Xという系譜の基本形、真の意味での最初のXとかそんな感じ?
新幹線100系は引退してもX100は生き残るんだぜ、とか思っているのでしょう、FUJIFILMは。

○Pro

これはまあ、FUJIFILM的中二病精神の発露により付けられた名前でしょう。
Pro。
ぷっぷー。^^;
自分でプロを名乗るとは。
自称ヒーローとか自称勇者とか、自称偉人とか、そんなニオイがぷんぷんしますね。
こんな名前つけて恥ずかしくなかったんでしょうかね。なんて私は思ってます。
ええ、個人の感想です。

ここは出来たらX-for Professionalなんていう但し書き付きのX-Proにしておけばよかったのに。少なくとも私なんぞに「ぷぷー、恥ずかしい名前」とかこんなブログに書かれることもなかったに違いありません。

もう一つ考えられるのはプロフェッショナルのプロではなく、Pronoun、つまり「前へ」という副詞からとったPro。
X-Proの発売とはすなわち独自のXマウントを立ち上げ、システムカメラの世界に打って出るぜという決意表明でもあります。
「前へ」そして「プロフェッショナルユースももちろん想定しました」のPro。ダブルミーニングのProだと考えるとさすがに不躾な私も「ぷぷーっ」とはなりません。
頑張れ、FUJIFILM。と思います。
さて、実際はどちらか。^^;

○Eは?

これはProに対応する名称と考えていいでしょう。
Proが光学ファインダーにこだわったモデルであるのに対してEラインはEVFのみ。
つまりX-EラインのEは「EVF」のEだとわかります。
また、X-proより「手軽」「気軽」に撮ってもらうために用意したモデルですから「Easy」のEでもあるかもしれません。
値段が安いからECONOMYのEでもありますね。
ダブルだけでなくトリプルミーニングなんてのもこの手のプロダクトによくある話です。
色々言うやつがいてビシっと決められないのでしょう。「だったらそういうの全部合わせた意味でいいじゃん」ってな感じ?

○次にT

これは「老害……ベテラン向けデザイン」のカメラ。
「EVFとかそういうのはあどうでもいいけど、ファインダーはレンズと同軸上にあってこそ」と主張する圧力により作られたモデル。
「しっくりするデザインで、しっかりファインダーを除きながらがっつり撮れる」ということで、要するに「いわゆる一眼レフスタイル」をまとったモデルに付けられた名前。
そしてTは信頼。TrustのTだそうです。
X-ProやX-E系って信頼性がなかったのでしょうね、などとお約束の意地の悪いツッコミをしたくなるネーミングです。
ある意味においては自虐的とも撮れるネーミングですが、その辺は開き直るべきでしょうし、いいんじゃないでしょうかね。
こいつはダブルミーニングは無しなのかも。

○ではX-H1のHは?

これはHyperのHという説があります。
あと、ハイビジョン撮影のH?
もしくは「下手くそでも(手ブレ補正機能が内蔵されているので)上手く撮れる」のHかもしれません。

X-H1はXマウントのカメラボディとしては発売当時は総合的に最高峰の性能を誇っていました。
「真のフラグシップ」と呼ばれたりもしていましたね。
そう、確かにX-H1は色々「一番」でした。

「一番重い」
「一番でかい」
「一番ごつい」
「一番高い」

というわけでそれまでのXマウントのカメラを色々超えちゃっているのがX-H1だったのです。
「だったらハイパーじゃなくてスーパーでもいいんじゃね?」なんて思いますが、FUJIFILMはかつてSというネーミングを「一眼レフ」タイプのモデルに使用していました。
ニコンFマウントを捨て、独自のXマウントと主に心中することを決意した以上、ニコンの下僕だったSなんて名称は使えません。
つまり「Sを超えるもの」でなければならないのです。だからHyper。すなわちX-H1になったのでしょう。

まあ、あれです。こういう「願い」ってよく「呪い」になったりしますからね、そうならないことを祈ります。

という感じでX-H1のHの意味を理解したところで、早速X-H1を使ってみましょう。

○え、Aですか?

ああ、そういうのもありましたね(いや、まだあります)。
うーん、アルファベットの最初の文字だからAなんじゃないですかね。
Xマウントの入門用。最初にどうぞ、みたいな?

という感じで早速X-H1を使ってみましょう。

◎X-H1の特徴

面倒なのでいわゆる「アンボックス(開封の儀?)」は割愛です。
Xシリーズのいつもの黒い箱に入ってました。^^;
同梱品も普通のデジカメとだいたい同じ。

特筆に値するとしたら……内蔵ストロボがないX-H1なので、小型のストロボが標準でついてくることでしょうか。

「FUJIFILMの特別は、他メーカーでは常識」みたいなところがありますが、とりあえずFUJIFILM内でのX-H1の立ち位置を表現する為に、X-H1の「特徴」を挙げておくことにします。
ついでに? しばらく使ってみての印象なども。

○ボディ内手ブレ補正機能搭載(IBIS)

他社がボディ内手ブレ補正(IBIS=In-Body Image Stabilization)モデルを発売して評価されているさなか、FUJIFILMは一貫してこう言ってました。
「IBISは画質が悪いのでパス。うちはこれまでも、これからもずっとレンズ内手ブレ補正機能(ILIS=In-Lens Image Stabilizationで行きます」

個人的な見解では、ムダなレンズを加えてそのレンズを動かし、光学的に劣るレンズの端を使って補正する構造のILISの方がよほど画質に影響すると思っておりますが、FUJIFILMはそういう考え方でした。

それがどうでしょう?
X-H1の最大の売りとしたのが今まで否定していたIBISです。
笑っちゃいますよね。
「いやまあ、事情がかわりまして。てへ」
ですな。
リコーのGRと同じです。
「我社が求める性能のものが用意できるようになったから」
というお決まりの言い訳とともに主流派へ加わったのでした。

まあ、そんなまるで政治家のようなメーカー開発者の言い訳なんてどうでもよくて、ユーザーとしては喜ぶべき事ですから、嫌味を一つ言ったあとは大歓迎すべきでしょう。
問題は「本当にちゃんと機能するのかどうか」です。
搭載したとエラそうに言ってても、いざ使ってみると「なーんちゃって手ブレ補正機能」としか言えないようなポンコツモデルがありますからね。
大きな声ではいいませんが、フルフレームセンサー搭載のアレなんかは私にいわせると「なーんちゃって」でしたね(遠い目)。

いや、もはや個人的に過去の人となっている他のモデルはどうでもいいです。
問題は今手の中にあるX-H1。

個人的な評価は「マジか!」です。
多分、私が今まで使ってきたIBIS搭載モデルではベストです。
今まで「個人的IBISベスト」の座に君臨していたのはOLYMPUSのO-MD EM-1 Mk2ですが、体感的にはそれより上だと思いました。
ええ、正直にいって「なーんちゃって」だろうとたかをくくってました。
そんでもって「しょせんILIS至上主義の手慰みレベル。笑止!」なんて感想を書こうと手ぐすねを引いていた私はまあ、いい面の皮というか、マジで脱帽です。帽子はかぶってないから剃髪か? いや、しないけど。

これはアレです。
「今度のコンチェルトはグレン・グールドっていう駆け出しの若造ピアニストらしいぜ」
なんて感じで練習に臨んだベテランオケ員達のようなものですね。
「なんで俺らみたいな一流オケがよりによってこんな貧相な若造と饗宴しなきゃナンねえんだよ」的に斜にかまえていたオケ員達。
グレンが最初のフレーズを奏でた途端に背筋をピンと伸ばしたという逸話があるのですが、私はまさにその時のオケ員で、グレンはX-H1という感じ。
ちなみに私、グレン・グールドの演奏は大好きですが、数々の逸話を知る限り「絶対会いたくない」人間だな、と思っております。
まあ、天才なんてそんなもんですよね。凡人には理解不能。単なる迷惑でヤなオッサンですわ。^^;

閑話休題。
つまりこのX-H1、FUJIFILMが初めてのIBISを搭載したモデルとは思えない「補正能力」の高さを持っていたのでございました。
マジですごいです。
カタログデータ的には「シャッタースピード5.5段分」とありますが、人によってはカタログデータ以上の恩恵を与れるのではないかと思います。

以上、X-H1のボディ内手ブレ補正機能は◎です。
比較画像撮影、時間査定店撮影などのような特殊な場合や星夜撮影など三脚前提というシチュエーションを除き、もはや三脚なんてものはいりません。
もっとも「重くて持てないので三脚で撮ります」という方はもちろん三脚使っちゃって下さい。

動画を撮る人も、ちょっとした撮影なら大げさなジンバルなんて付けなくてもイケるんじゃないでしょうか。FUJIFILMにしてもジンバルなしで動画を撮ってもらうつもりでIBISを搭載したのではないでしょうかね。

というわけで、続く。