「初心者でも簡単に育てられますよ~」
そんなショップの甘言にまんまと乗せられてた私は、なぜかニコニコ顔でブルーベリーの鉢植えを抱いて帰り、我が家のベランダ農園に加えましたとさ。
おしまい。
いや、まあ、それでおしまいなんですがそれだけじゃせっかくこれを読んでくださっている方にもうしわけないので、ここでは初心者が愛するブルーベリーの為に仕入れた付け焼き刃的なうんちくをいくつかご披露しようと思います。
◎まずはブルーベリーの基本情報
原産地:北アメリカ
科名属名:ツツジ科スノキ属シアノコカス節
分類:落葉低木果樹
へえ、ツツジの仲間だったのか
あれ、知らなかったの?
花の形からして馬酔木の仲間かと思った
いや、馬酔木の仲間だから
どちらもツツジ科だからね。
◎ブルーベリーには二大派閥あり
栽培種には
ハイブッシュブルーベリー系統
ラビットアイブルーベリー系統
という2つの系統があります。
○ハイブッシュブルーベリー系統
大まかには寒冷地向けのノーザンハイブッシュと温暖地向けのサザンハイブッシュに分けられます。
日本、特に私の住む大阪は熱帯ですからサザンハイブッシュでないとダメでしょうね。
収穫時期は6月上旬から7月下旬くらい。
味がよく、大きな実が成るのが特徴です。
ただし、次に紹介するラビットアイブルーベリー種と比べて、相対的に栽培が難しいとのこと。
○ラビットアイブルーベリー系統
味と大きさは劣るものの、ハイブッシュ系統に比べると丈夫で栽培が容易とされています。
まあ、質を取るか量をとるか? みたいな?
初心者向けなのは当然こちら。
名前の由来は完熟前に兎の眼のように赤くなることから。
私が購入した苗木もこのラビットアイ系統。品種名はクラシック、つまり定番中の定番と言われている ホームベルブライトウェルというものでした。
クルマに例えると、トヨタのアクアとかホンダのFITみたいな立ち位置?
○その他
前出の二つの系統とは別にローブッシュブルーベリーというのがあるのですが、これは「野生種」です。
我が家が毎日のようにヨーグルトのトッピング食材として食べているのが、この「野生種」のドライブルーベリーです。ちなみにドライ果実はどれもノンオイルのものを選んでいます。
栽培種と野生種の味の違いまではわかりませんが、野生種は実が極めて小さいという認識です。
つまりドライフルーツとしてしか売れないんじゃないかな、と思います。
◎購入の動機
引っ越し記念、というわけでもないのですが、我が家の農園には過日紹介したサクランボの木(桜)の盆栽(鉢植え)とこのブルーベリーが加わりました。
サクランボの木(桜)はまあ、引っ越しの記念になにかないかなと考えているうちに、我が家の家紋にちなんでちっちゃいサクランボの木とかいいね、という事で導入したものですが、このブルーベリーは……冒頭に既にかきましたが、甘い言葉に騙され……いや騙されたわけではなく果実の収穫に目がくらんで衝動買いしたものです。
残念ながら今年はサクランボは収穫できませんでしたが、ブルーベリーの方は少ないながらも収穫して味見ができそうです。
まあ、ライバルは鳥、なわけですが……。
◎ブルーベリーの特徴
○自家不和合性
これは「自家受粉」しないということです。
つまり実をつけたければ違う苗木をそばに置いとかないとダメ、という。
そんなにめんどくさいのに初心者向け?
というか、そういう説明を聞いたのに一鉢しか買わなかったの?
もう一つはちょっと勉強してから買おうって思ったのだよ
まあ、もう結実仕掛けてたから受粉機は過ぎてたしね
今年の収穫は既に決定済み。来年の事を考えるのはそれからでええのどすえ。ふふふ
ただ絶対に自家受粉しないというわけではないらしいです。
ラビットアイ系統は自家受粉は諦めたほうが良さそうですが、ハイブッシュ系統には自家受粉できる種類もあるのだとか。
○酸性土壌であること
具体的には酸性土じゃないとダメなんだそうな。
ホームセンターや園芸ショップに行くとわかりますが、何しろ「ブルーベリー用土」なんてのが別枠で売ってますからね。
そして水はけがいいこと。
○実はむちゃくちゃ品種が多い
まあ、イチゴだっていろんな品種がありますからね。
長く出荷するために早生と晩生を作るなんてのは常識ですし、それ以外にも土壌に合わせたものとかいろいろ。
というわけでブルーベリーにいろんな品種があっても別に驚きゃしませんが、問題なのはイチゴと違って市場的にはブルーベリーは単に「ブルーベリー」としか認識「させてもらっていない」事ですね。
スーパーで売っているブルベリーなんかに書かれているデータはせいぜい産地表記くらいじゃないでしょうか。
しかも「国産ブルーベリー」くらいのざっくりしたものじゃないかと。私の認識だけが低いのかもしれませんが……。
まあ、ブルーベリーはエンドユーザー(?)向けじゃなくて業者向けが主なのでしょし、そちらにはきちんとしたデータが渡っているのでしょう。スーパーの客向けに品種書いても意味はない、みたいな?
いや、たぶんそうなんでしょうけどね。
それでも例えばイチゴの「あまおう」みたいな超注目品種なんかが作られたら意識が変わってくるかもしれませんね。
あ、大昔、信州安曇野近辺にあったブルーベリー狩り? 園には種類が書かれたプラカードがあったような……
そう言えばブルーベリー収穫量の日本一は東京都という現実(2015年のデータ)
ほほう。長野は意外にも三位で、なんと茨城が二位なのか
関東ローム層強しってとこかな
東京都が全国一位の作物って練馬大根だけかと思ってた
おいおい
◎実はまだ収穫前
ということで、最初の収穫を間近に控え、興奮冷めやらぬ私でございました。
やっぱり育てる植物っていうのは収穫の楽しみがないとねぇ
花が綺麗だとかいろいろ理由は理解できますが、私としては「食えねえものは我が家のベランダにいてもらっちゃ困る」と考える人間ですし。
なお、基本的には収穫できたらジャムにする予定なのですが、実が少ない今年は数粒ずつ熟していくわけで、今年はその都度生で食べる事になりそうです。
収穫できたらまた報告します。