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★触るな危険。禁忌のカメラ【SONY Cyber-shot DSC-RX10M4 レビュー】その1

カメラ

なぜ「触ると危険」なのか?

今回はその辺についての説明など。

ある日の夜中に突然「高倍率ズームカメラが欲しい」と思った際、実は真っ先に連想したのがSONYのCyber-Shot RX10でした。
なぜなら私はこの手のいわゆる「ネオ一眼(いつ見ても意味不明な名称だなあ)」と呼ばれるブリッジカメラの最高峰がRX10だと思っているからです。
というか、そう思ったので、実践していました。
RX10とRX10M2を続けて買いました。

その上でRX10M3が出たときに「これは絶対にスルーする」と心に決めたのです。

オレンジ。
というかシナパー。
つまり真赭。
久しぶりのSONY DSCの箱、という感じ。

RX10M3をスルーする、と決めた時にRX10は私の中で禁忌となりました。呪いに変わったと言い換えた方がいいのかもしれません。
その心は
「画質はいいのにそれを塗りつぶすくらい欠点が大きい」
要するに使えないカメラだったからです。
私にとっては、ですが。

最初にRX10が発表されたとき、「これだ!」と思って買いました。
確かに1インチとは思えないほどシャープできれいな画像でした。
でも……タッチパネルじゃない。動作がトロい。暗所のAFがまるでポンコツ。私がしょっちゅう撮る雲写真にもフォーカスが合わない。
「どうなってるんだ。ぷんぷん」という感じで少し経って手放したのでした。

そしてRX10M2。
「大幅に改善されている」という噂を鵜呑みにして「改善されているならまさに最強のブリッジカメラ」ということで購入。
「カイゼン」の意味、いや「大幅」という言葉の意味が人に依ってこうも違うものなのか、と思い知った経験でございました。
そしてこう思ったのです「もうSONYには騙されないぞ」と。

その言葉(呪い?)のおかげで、RX10M3が発表されたときはそのヘッドラインすらすらりと目が泳いで読まずにいられるほど拒否反応が働いて完璧なスルー状態を維持出来ました。
そしてざっと1年半ほど経った2017年9月。
性懲りも無く? SONYはRX10M4を発売するぜ、と発表。
その時でした。
RX10M3から、実はM2までとはレンズから違うカメラに変貌していたのだという事を知ったのは。
それまでずーーーーっとM3もM2までのボディのキャリーオーバーだと思い込んでいたのです。
「え?」
と思った私はついつい誘われるままに(誰に?)SONYのwebサイトをチェックしてしまったのでした。

「タッチパネルになっている!」
「AFがα9並に強化されている、だと?」
「その連射、悪魔級!」
「そもそも24-600mm(相当)でありながら、テレ端が4.0。1/2.3ならまだしも、1インチセンサでこの明るさ?」
「で、そのテレ端600mmで72cmまで寄れるのか?」
「すごい、これは買うしか!」

という感じで舞い上がってしまったわけですが、幸運な事にSONYは自社のオンラインストアを持っている関係で、RX10M4はオープンプライスではなくいわゆる定価が付けられています。
「値段、高っ」
おかげで我に返りました。

(騙されるな騙されるな騙されるな騙されるな騙されるな)
破邪の呪文を唱えながらSONYのサイトを後にしたのでございます。
そして改めて誓ったのです。
「絶対にウソだ。全部デタラメだ。今まで何回だまされたと思ってるんだ? よって今後一切RX10M4の情報をチェックすることを禁じる」

紙類以外の同梱物はこれが全て。昔に比べるとなんとすっきりしたというか寂しい感じがしますね。
ACアダプタはあれでも充電器はなし。
ストラップのデザインはセンスがないと思いました(個人の感想です)。まあ、私は同梱ストラップを使った事がないのでデザインセンスがどうあれまったく問題ないのですが。

それなのに……。
こんな事ならサクっとFZ300をポチっておけばよかった。
絶対に幸せになれたはず。
それなのに。不幸になるとわかっているのになぜ無意識の私は忌まわしいRX10M4などをポチってしまったのか!

直接の原因はたぶんアレでしょう。
眠る直前にふと見た防湿庫のトビラ越しに、α用のバッテリとバッテリチャージャーが手元にまだ合ったことを見つけてしまったから。
「あ、このバッテリ(とバッテリチャージャー)ってRX10M4で活用できるんじゃ?」
まさにそれは悪魔の甘言。

来てしまったものは仕方がありません。
これも運命。RX10とRX10M2に裏切られた私は、果たして三度RX10一族に煮え湯を飲まされるのか?
確かめねばなりますまい。

RX10やRX10M2と同様、RX10M4のAF系が駄目だった(というか、私の使い方に於いて機能しない)場合、それはそれとして諦めるしかありません。
なんといか、RX10M4で駄目だったのだから、もう何を買っても心安らかでいられる、と。
つまり個人的にブリッジカメラでは未だに最高峰だと思い込んでいるRX10一族がダメだとわかったら、他のカメラを使っていて「ああ、RX10だったら○○だったのに」なんて思わなくて済むというわけです。

むしろ問題はRX10M4が、ようやく私の思い描いた「最良のブリッジカメラ」であった場合です。
アホな私はきっとこう考えるでしょう。
「もう、全部RX10M4でよくね?」
「触るな危険」の真の意味はコレ。

ああ、考えそうだ。思いそうだ。勢いで手持ちのいろんなカメラを売り払ってしまいそうだ。(>_<)
残るのはたぶんTG-5とQ、そして……いや、μ4/3システムも全部要らないんじゃ? GRⅡはギリギリセーフ? いや、やっぱりアウトか?

RX10M4……オソロシイ子……。

冷静に考えればそんな事はないはずなんです。
だって1kgですよ、1kg。
形だってでっかい。標準ズームをつけたほとんどの一眼レフのエントリーモデルよりでっかいかもしれない。
つまりGRⅡと違ってポケットには入りません。
そう。ポケットに入らない。つまり……。
つまり、ポケットに入らなければX100FもRX10M4も「同じ大きさ」なんですよ。
「通勤鞄にいつも入れておくカメラ」として考えるなら、この程度の大きさやこの程度の重さは「同じもの」レベル。

X100FとLEICA Qが比較できるなら、X100FとRX10M4を比較して何が悪いっていうんでしょう?
ええ、RX10M4って汗臭いデザインでオシャレな感覚など皆無。むしろ威圧感さえあるしX100Fとは比ぶべくもありません。
でもX100FはおろかGRⅡの28mmさえハナで笑うかのようにRX10M4は24mmの画角を持っている。しかも最短撮影距離はなんとレンズ前1cm。10cmのX100FとかGRⅡは裸足で逃げますね。あまつさえ望遠端の600mmで72cmってんですから、これはもうマジなマクロです、マクロ。しかも広角マクロじゃなくてテレマクロ。
手振れ補正機能はあるし、グリップがあるからそりゃもうしっかり構えられます。
あとEVFもX100Fより綺麗です。

そして!
チルト液晶がある!!
P900もそうですが、FZ300やFZH1は「バリアングル液晶」なんです。


たぶん他が良くてもバリアングル液晶だったら触っているうちに辟易してすぐに使わなくなるストーリーが見えるようです。
しかしSONYはチルト液晶。
「ああ、バリアングルのモデルを買わなくてよかった-」
でございます。

でも……。
でかくて重いんだよなあ。
花形フードなんだよなあ。
ああ、デカイ。絶望的にデカイ!
私はこんなカメラを常時持ち歩いて使うつもりなのか?
だったらバリアングルとか毛嫌いせずにもっとコンパクトで軽いヤツの方が結局出番が多くて使い勝手がいいんじゃないの?
そもそも値段を考えろよ、モトをとるのに何枚撮るんだ?
つか、600mmで何を撮るんだ? 盗撮か? 盗撮なのか?
あ、今度のマンション、見晴らしいんだっけ。ふふふ。
フフフじゃねーよ。だったらこんなカメラよりテレスコだろ、テレスコ。
そして私はテレスコのウェブサイトを……。
はっ?(;゚〇゚)

とまあ、思うがままに書いたらこういう具合なので、けっこう混乱しているというお話です。
しかも!
そもそも高倍率ズーム機を買おうと思ったそもそもの理由である「月食」はしばらくないじゃないですか!
わっはっは。