現時点でのX70の個人的総合評価は
「かなりいい出来」
です。(初出:2016/03/01)
因みにこれはかなり高い数値です。GRⅡだと5.5くらいですから。
GRⅡを他人に勧められない、というような話を以前投稿しましたが、そう言う意味ではX70はそんな私でもオススメしやすいカメラだと思ってます。
問題は28mm単焦点レンズ固定のコンパクトカメラに10万円出せる人に限る、という価格的なハードルがあるので手放しには勧められないというのが実情です。
ぶっちゃけ、5万円だと「超オススメ」って言っちゃいますけど、2年経ってもそこまで下がらない気がします。ボディの作りなんかはGRⅡに比べると「見かけは上図に高級感を演出しているけど実はけっこう安く作ってる(ガワなど普通の安いコンパクトカメラと一緒でネジ丸出しのモナカ構造)な」と感じる部分もあるので、ほぼライバルがいないと思われるX100シリーズとは違いX70の場合はGRⅡの価格動向を見て、戦術的判断で5万円くらいに下がる時が来る可能性は無きにしも非ずですが。
ネジが見えてて安っぽい、なんて書きましたが、それでもX70、充分高級感があります。
GRⅡと比べると画角が狭くて損した気分になりますが、比較しなければわからないわけですし、トレードとして歪曲収差はGRⅡよりもさらに抑えられていますので、直線を撮った後、画像を見てガッカリする事はないと思います。
そうそう、GRⅡと比較してあまりに画角が狭く、GRⅡより歪曲収差が少なくてほぼ感じないレベルに仕上がっていたので「デジタル補正入ってるに違いない」って書いちゃいましたが、メーカーでは「光学補正のみ」と謳ってます。信じるか信じないかは各人の自由。
それでも私は五分五分かな、と思ってます。
レンズの収差優先で結果として画角を(こっそり)犠牲にした、と考えるか、最後の最後は(ちょっとだけだけど)画像補正に頼ったので、結果として画角が減っちゃったと考えるか。
実はデジタル補正はしていて「こういう最終調整のようなものは画像補正って言いません。それを言っちゃ、画像エンジンを使ってフルカラー画像を生成デジカメは全部デジタル補正ってことになりますよ」とか詭弁を弄してくれると面白いんですけどね。
このところGRⅡを毎日毎日使っていただけに、どうしてもGRⅡとの比較で優劣を判断しがちなのですが、それでも
・AFの合焦が速い
・暗部でもAFが頑張る
・起動が速い。レンズの繰り出しがない分余計速く感じる
・(SDHCカードへの)書き込みが速い(同じEye-Fiカードの場合)
・プログラマブルボタンが多く、カスタマイズ性が高い
・この液晶がすごい(チルト&派手)
・タッチパネルでタッチAFが使える
・液晶が180度回転して自分撮りも楽ちん
・充分AWB任せでパチパチ撮れる
・高感度耐性限界もGRⅡと比べて1段以上ある
など多くのアドバンテージを考えるとさすがにGRⅡはもう古いな、と思わざるを得ません。
あ、言っておきますが、私はどちらかというとGRファンで、FUJIFILMのフィルムシミュレーションの色は好きじゃない人間ですから、たぶんGRⅡに甘い判断はしていると思います。それでもこれなので。
言い換えるとGRⅡのいいところは、
・値段が安いのは正儀である
・純正バッテリが安い。ここだけの話、まったく同じものがシグマ製だともっと安いぞ
・小型軽量は正儀である
・レンズバリアの存在はコンパクトカメラとしてのレゾンデートルだぜ、矜持だぜ
・GR Digitalからの歴史があるから、けっこう使い回しができるアクセサリが多いぜ(バッテリとか……バッテリとか)
・十字ボタンはこっちの方が断然押しやすいぜ
・露出補正は親指でパパっとできるぜ。
・プログラムシフトもアイリス変更もシャッター速度変更も、ダイヤルがあるから瞬時に可能だぜ
・何と言っても宗教だからな。信者も多いぞ!(・∀・)
ってな感じでしょうか。
まあ、信者といえばFUJIFILMのカメラも相当宗教がかっているきがしますけどね。「色がいいのはFUJIFILMに限る」とか、いつの時代の価値観なんだろうって思いますよ。本当にちゃんと比較して自分の感覚に正直に感じて、自分の頭で考えた結果がソレ? って突っ込みたくなる「フジの色」盲信者がおおくて辟易しちゃう今日この頃。
「私はフジの色が好きです」なら、まあいいかと思いますが「ポートレートはフジじゃないと」とか言われると「ああ、嘘の色がいいんだな」って思います。
おっと、脱線脱線。
別に宗教談義をしたいわけではありません。私は無宗教無神論者、強いて言えば拝金教徒ですから。というか、私みたいに別にお金持ちでもなんでもない人ってみんな拝金教徒ですよね?
って、また脱線か。(・∀・)
色々書きましたが、ざっくりまとめるとこんな感じ。
・多少でかくて重くてもいいなら、X70
・コンパクトさに重きを置くならGRⅡ
でしょうか。
首から常にカメラをぶら下げているスタイルの人はX70の方がいいと思います。
都度カメラを撮りだして、パッと撮ってさっと仕舞いたい人はGRⅡがストレスないはず。
なんて事を考えていた私ですが、机の端っこに放り投げられているカメラを見て、「それは言わない約束でしょ?」的な事を考えてしまったのでご紹介しましょう。
「つか、手振れ補正がなくていいなら、いっそGM5に14mm付けとけばいいんじゃね?」
だって、GM5(Panasonic LUMIX GM5)に1425(Panasonic G 14mm F2.5)付けたのと、X70と比べて見てよ、断然GM5の方が小さくね?
さらに言えば、
・何しろ小さい(ボディが)、軽い(ボディが)
・AF速度はGM5が(GRⅡにもX70にも)圧勝
・1425はF2.5でちょっとだけ明るい
・暗所AFもGM5が圧勝
・液晶は固定式だけど、GRⅡもそうだしぃ
・なんてったってEVFついてるもんね。ストロボついてないけど。
・でも、GRⅡと違ってタッチパネル対応だしぃ
・タッチAFも、ただタッチするだけじゃなくて、EVFのぞきながら液晶タッチして、AFポイントを自由に移動できちゃうもんね。OLYMPUSなんてこないだ出たE-M10 Mark2でやっと対応だぜ、エッヘン。
・高感度耐性だって、GRⅡよりいいくらいだぜ
・そうそう、お前らセンサダストに弱いだろ? こちとら安心のSSWFだぜ。ありがとよ、OLYMPUSさんだぜ。
・つか、こちとらレンズ交換できるんだぜ?(それを言っちゃ……以下略)
どうッスかね?
28mm相当に飽きたら、35mm相当(M.ZD 1728。むろんパンケーキレンズ)に換えるも良し、μ4/3の隆盛? は、このレンズあってこそ、の40mm換算(G 2017)に換えるも良し。
その気になれば手振れ補正付きレンズでズームや望遠も思いのまま……って、ちょっとステージがかわってきちゃいましたけど。
いやあ、超久しぶりにつ買ってみると、GM5って実にいいカメラですな。
もう圧倒的に小型軽量で「え? これでレンズ交換式?」ってな感じ。Nikon 1シリーズよりちっちゃい。というか、RICOH PENTAXのQより小さい。
それでいて、機能は満載。移りは同じ世代のGX7とほぼいっしょ。
ついでに言うとEVFついてますからね。ついでにいう事じゃなくてGM5の売りですけども
うーん、今だから感じるけど、Panasonicってスゲーな、って思います。
もちろん、GM5が二台に勝っているところばかりじゃないですよ。
冷静な私はちゃあんとわかってます。
・売り物のEVFの出来映えがひどい。井戸の底を見るというよりA4の額縁にハガキを飾っている感じ?
・ボディが小さすぎて物理的なプログラマブルボタン(Fnボタン)が少ない(でも液晶タブというトンチで対応)。
・むりやりEVF突っ込んだので、液晶画面が小さくなった(16:9の3インチって、4:3のカメラにとっては詐欺、というか実質2.5インチくらいですかな)
・デジタルテレコンの仕様がおかしい(ファイルサイズをS,M,LのSにしとかないと二倍テレコンにならない。もちろんPanasonicなのでJpegのみ対応)
・最短撮影距離はレンズ前10cmの両者には及ばない(公称はピント面から18cm。実は16cmくらいで合うけど、それでもX70なんかには及ばない=撮影倍率が低い)
等々。
でもこのGM5、実は「ミニGX7」と言っていい感じのカメラなので、ファンは多いんじゃないかと思います。というか、そろそろ後継機が出てもいい頃なんですが、GMシリーズは消滅なんでしょうかね?
サイズ優先で液晶の大きさはこれでいいから、光学系を見直してEVFを改善して、デジタルテレコンをオリンパス方式に改めて、録画用赤ポチボタンに割り当て可能にしてもらるだけで喜んで買い替えますよ、私。画質とかはもうこれでいいですから。
と、X70は使ってみると、思っていたよりずっと出来のいいカメラだったよ、という話のつもりでしたが、販売終了したGM5をヨイショする内容になってしまいつつありますな。
なので誤解を招かぬよう最後に一言。
レンズ交換式カメラは(今のところ)そのレンズの出っ張り故にポケットには入れにくい。
たとえGM5と1425をもってしても、X70より分厚いのである(まあ、数ミリですが、その差がデカイ)。