趣味と暮らしにまつわる「モノ」に一喜一憂するブログ

★SONY NEX-7 ショートレビュー集 Ⅱ

カメラ

(初出:2012/02/02)

◆SONY NEX-7 ショートレビュー その4

NEX-7にNEX-5Nの銀SEL1855を付けてみた。
悪くないけど黒の方が似合うね。

で。
個人的にNEX-7の一番のウリだと思っている内蔵EVFについて。
期待値が大きすぎたわけではないと思うのですが、正直に言うと「やっぱりイマイチ」というのが使い始めて一週間程度での感想。
いわゆるチョイ撮りばかりでまだ使い込んでいる感じがないので、週末のスキー行きに連れて行って再評価したいと思っていますが……

今、手元に内蔵EVFがあるミルクスは三台。
1)NEX-7
2)1 V1(製品名はこれでいいのかなあ? Nikonまで入れないとダメかな? それともV1?)
コレに加えて外付けのEVFが装着できる
3)E-P3
があります。
E-P2もまだ1台持っているのですが、まあEVFの見え方の話なので、ここはE-P3と言うよりもVF-2と言うべきなのかも知れませんね。

で。
この3種類のEVFを見比べてみて、私の主観で順位を付けると……

1)E-P3のVF-2
2)V1
3)NEX-7

という感じです。
VF-2が一番自然に感じます。高精細云々ではなくて、覗いて撮って、違和感がない。デジタルくさい感じが少ないのです。
V1はVF2に比べるとかなり落ちた2位なのですが、それでも「コレで充分かも」と思えるクオリティです。
正直に言ってNikonの内蔵EVFには期待していませんでしたが、これなら普通に使えるなというのが第一印象でした。
特に目が悪くなってきている老眼の型には歪んだOVFよりよほど見やすいんじゃないかと思うんですが、OVF神話は崩れませんねえ。目がわるいじゃないのかな。(・∀・)

SONYのEVFもまったく悪くありません。
これはこれで充分いいと思います。
比較してしまうとアラが見えてしまうと思っていただけるといいかな、と。

NEX-7のEVFは、リフレッシュレート優先で解像度を可変しているように思います。
暗いところも解像度を落としますね。
いきなりEVF感がバリバリでます。
チラチラちらついて、コレをして「EVFはアカン」と言われると「そうですね」と言わざるを得ない感じ。
その分、カメラを振ったりしてもけっこうマトモに追随してくれます。
対極にあるのがE-P3の外付けEVF。
解像度・精細さが命というか、解像度を落としてまで表示しませんぜ、プライドありますから、という感じで、その分カメラを振るとカクカクします。

色合いはVF2が最もしぜんで、なんかもうOVFってウソついてもこれはいいんじゃないの? とさえ思えるレベル。
V1やNEX-7は色が濃いというかコントラストが強すぎるというか、特にNEX-7は最も脂ぎった絵になります。
調整は出来ると思うので(やってません)、好きに調整したらいいとは思いますが、コントラストはたぶん下げると薄くなるだけのような気がしますね。
要するに快調表現性の差というやつかもしれません。

で。
次に総合的な見やすさ、です。
これはメガネっ子の私の評価なので裸眼の人には当てはまりません。
で。
これまたアイポイントが長めのVF-2やV1に比べても常識外れに長いNEX-7にはかなり期待していたのですが、一番見にくいという結果に。
たぶん、接眼部分の「のぞき穴」が小さすぎる事によるものだと思われます。
さらに本当に中心部分に合わせてみないといけないというポジショニングの寛容さが低いのでしょうね。
その点、一番でかいVF2がやはりここでも一番快適だと感じました。
そしてV1はほとんど差が無く、二位。
V1は中心部分から多少ズレていても極端にひどくはならないのが使いやすいと思います。
カメラのデザインはアレですが、ファインダは値段を考えると相当いいのがV1の美点だと思います。
アイポイントってアンタのとこはどこからの距離なんだ? っていう粉飾疑惑を覚えるのがSONYだったり。

という感じで、NEX-7のEVFには過度の期待は禁物です。
ただ、EVFを使ったマニュアルフォーカスが一番しやすいのはNEX-7です。
だってピーキングがあるから。
あれはもう無敵と言っていいです。光ったところが合焦しているところなので、ササっと撮れますね。
こればかりはE-P3は逆立ちしてもかないません。
今度出ると言われているE-M5だかE-OM1だかのEVFはVF-2と同等以上の性能で、プラスしてピーキングがついていると最強のEVFになれると思うんですが、ダメでしょうね。

あ、ちなみに私は利き目が左なので、OVFだろうがEVFだろうが左目で覗きます。
どうでもいいけど聞き耳は右です。

◆SONY NEX-7 ショートレビュー その5


じゃあ、私はNEX-5Nでいいのか? と言うとさにあらずで、NEX-7を使うともうNEX-5Nを使う気にはならないわけで。
勿論、NEX-5NがNEX-7にはとうていかなわないカメラだという意味ではなくて、私が「望む機能」がNEX-5Nにはなく、NEX-7にはある、というだけの話。
言い換えるなら、NEX-5Nに私が欲しい機能が入っていたらNEX-7は要らないという事になるわけで。
私がミルクスに求める機能って……

1)内蔵ストロボ(リモコンストロボのコマンダー付きがベスト)
2)アクセサリシュー(内蔵がなければ外付けで対応するわけで)

ここからプライオリティはググッと下がって

3)EVF(OVFなんていらない)

なんかね、内蔵ストロボを頑なに「要らない」って言う人がいて、私はいまだに理解に苦しむ訳ですよ。
いえ、そう言う人は理解して欲しいんじゃなくてそういう主義主張の人なのでしょうから今更アレですが、ピーカンの屋外でよく使いますし、あると本当に便利だと思うんですよ。
パワステ要らないなら切ればいいじゃん、
ブレーキサーボの感触が嫌いなら、サーボ切れよ、と言うわけには行きませんが(パワーサポート切ったらステアリング鬼重でカーブ曲がれないでしょうし、サーボ切ったらペダル踏んでも止まりませんからね。両方ない車に乗ってましたが、今の車とはそもそもセッティングが違うので比較にはなりません)、内蔵ストロボは使いたくない人は使わなければいいだけなのに、そもそも存在が許せないと主張する人は何なんだ? と思ったり思わなかったり。(どっちだ? (・∀・))

1)ストロボがあったら、故障箇所が増える

いやいやいやいや。(・∀・)
そうかもしれんけど!

2)ストロボがあるから、強度が落ちる

いやいやいやいや。(・∀・)
そうかもしれんけど!

3)オレはアイベラブルライトでしか写真を撮らない、ベテランで「わかっている」カメラマンなんだぞ、というアピールが出来ないじゃないか。

いやいやいやいや(・∀・)
そうかよ!

冗談はさておき、人物撮影なんかでも日中は補助光として使いますよね。
女性なんか取る時はアイキャッチ用に指で塞いで弱くしたりして撮ったり。
余談ですが、プリントして渡す時、アイキャッチが入っているとけっこう喜ばれるんですよね。だから入ってない時は無理矢理フォトショップで入れちゃったりしてます。
勿論アップの写真のシミやシワは不自然にならない程度に「お化粧」しますし……

とと、脱線脱線。

私は手元の小物やなんかを日々とって楽しむテーブルフォトグラファーですから、ストロボは重要です。
昼に家に居られるのは土日だけですし、毎日思いついた時に撮りたいから、デイライトがいつもあるわけではなく、いきおいストロボが欲しい。
そう言う時は内蔵ストボロは役に立たないというか使いません。外付けすとろぼでライティングです。
つまり、そういう撮影に向いていない(こともないんですが、めんどくさすぎる)NEX-5NはNEX-7に逆立ちしても勝てないわけで。
α900を別途メイン一眼レフ(サブはK-5)として使っている私の場合、α900用のストロボがあるわけで、ソレが流用できてしかるべきだろ、NEXシリーズ! と思っていたら、なかなかそうは問屋が卸してくれなくて、ようやくNEX-7でサブになる気が出てきたな、ってところでしょうか。

ストロボは写真のような位置。
軍艦部(とはもはや言いにくいですが)に面イチ、フラットに収まっていて、パット見てストロボ内蔵かどうかはわからないくらい、とイッタラ言い過ぎかも知れませんが、E-P3などの処理よりはステルス性高し、です。

単純なポン炊き性能はたいしたことありません。
コンパクトデジカメでももうちょっとまともな調光をしているモデルがあると思います。だからまあ、普通ですね。
無いよりあった方が断然いいし、飲み屋でのスナップや旅行の宿でのスナップ写真などには充分だと思われますが、綺麗な写真を撮る為に使うというものではありませんね。

◆SONY NEX-7 ショートレビュー その6

と言うか、Tamron 18-200との組み合わせについてちょっと。
私は旅行用のスナップに望遠系はほとんど不要なのですが、ある方からTamronの18-200は旅行用にコレ一本でいいよ、なんて強く推奨されたので、いっちょ試してみますか、という気になりました。
思たったが吉日で、スキー旅行の前日の朝Amazonで見つけてポチり、その日帰宅したら届いていたというスピード配送。
テスト装着すらせずにカメラバッグに放り込んで、諏訪湖の畔で初めて取り出してNEX-7に付けて、使い始めてみました。

私がほぼ全面凍結している諏訪湖の氷上に立って遊んだ際、滅多に撮らない200mmなんていう超望遠域で主に手ぶれ補正能力をチェック。
なぜか私たちを見て寄ってくるカルガモの一団が居たので、いきなり鳥撮り。
ちゃんと目にピントを合わせた……つもりのショット。
このカルガモ一団は、ウナギを食べて満腹なはずの私たちに鴨鍋や鴨ステーキを連想させてくれました。
というか、ほんの1mほどまで近寄った後、座り込んで寛ぎ始めたのには驚きました。
諏訪湖の鴨は人なつっこいというか、餌付けされてるのでしょうねえ。
鳥に餌をやる行為は悪だと決めつけている私は勿論カモを餌にしようとは思ってもエサを与えようなどとは思わず、ひたすらポーズを要求していろいろとっておりました。

結果としてTamronの18-200の手ぶれ補正はけっこうなものだと言うことがわかりました。
ビタっとファインダーが止まるのがすごいです。
E-P3などでは味わえない感覚で、GX1とGX14-42の感覚に近いですね。

ただ、やっぱり散策や町撮り用に使おうとすると、私には大げさすぎるように思います。
なので、結局E-P3にVF-2くっつけて、G20mmを装着したものが一番使い勝手が良かったです。
広角が欲しい時は14mmや17mmにすればいいだけで、動画ボタンでワンタッチ2倍画角がRAWファイル付きで得られるE-P3の代わりには全然なり得ないな、というのが私の結論。
いわゆる画角倍率が必要な人にはいいんじゃないでしょうか。
Tamronらしくなく、鏡胴が金属でかなり高級感があります。
ローレットのゴムも新しいデザイン? でシャープで感触もいいですし、使い勝手自体はとてもいいと思います。

でも、たぶんもう使う事はないだろうなあ……。
いえ、レンズがいい悪いじゃなくて、私には18-200なんて必要が無いからです。
それよりもコンパクトなレンズが欲しい。手ぶれ補正を考えるとNEX-7に使えるレンズは標準ズームのみ、というのが私の現在の評価です。

NEX-7にG20mmのようなレンズが(手ぶれ補正込みで)出るとE-P3の出番はなくなると思いますが、現状は面倒でもEV-2を装着したE-P3の方がいろいろと便利ですし、何より軽やかです。
EV-2が邪魔になったらとっぱらってポケットに放り込んでおけますし、シャッターのいわゆるキレは圧倒的にNEX-7ですが、AFの精密さやターゲット移動の便利さ、AF自体の速度などを考えるとNEX-7はやや時代遅れなものを感じます。
GX1とGX14-42とNEX-7のSEL1855でも私の中ではEVFの有無を無視するとGX1の圧勝で、GX1のあのサイズにEVFが押し込まれたらNEX-7はほとんど必要ないかなあなんて気分になっています。

もっともα900を使っているという背景がある限り、サブシステムとしてのファインダ付きカメラであるNEX-7は手元に残しておこうとは思います。

凍った諏訪湖の空と太陽。
NEX-7とTamronの18-200で。
このレンズ、かなりいいです。
とても侮っていた。

同じくTamron 18-200で撮ったゲレンデの晴れた空を。
残月はサービスです。(。・ω・。)

もう一枚。