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☆IHクッキングヒーターを利用した【甘い】焼き芋制作に関する一考察

ちゃろー(^o^)

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甘い焼き芋を食いたいかー?(*^^*)

おー!\(^o^)/

というわけで焼き芋の話。
今回はとりあえず第一回目。
第二回目があるかどうかは……予断を許しません。

◎焼き芋とは?

焼いた芋の事ですね。
ただし、ここで言う焼き芋とは芋の中でもいわゆる「サツマイモ」を焼いたものに限った名称とさせていただきます。
なので焼いたヤマイモとか焼いたジャガイモとか焼いたヤムイモとか焼いたタロイモとか焼いたこんにゃく芋などの情報を求めて迷い込んだ方にとってはムダな記事となることを予めお伝えしておきましょう。

◎私が好きな焼き芋とは?

焼き芋といっても色々ありますね。
主にその仕上がりというか、状態に。
大きく分けると「ホクホク状態」と「ねっとり状態」でしょうか。
私が目指すのは「ねっとり状態」の焼き芋です。
むしろ「トロトロ」が至高。

今回はそんな「ねっとり状態」の焼き芋をIHクッキングヒーターで作ろうと考えた焼き芋好きの壮大なトライ&エラーの物語です。

◎オール電化は我が家の焼き芋文化を衰退させた

「文明の発展は既存文化を衰退させる」という法則は歴史が証明しているところですが、その法則は我が家にも当てはまりました。

要するにそういうことなのです。
我が家のオール電化というあらたな文明が、我が家の焼き芋文化を衰退させてしまったわけです。
引っ越す前はクッキングヒーターはいわゆるガスレンジでございました。
要するに「炎」系の調理文化圏でくらしていたわけです。
それが引っ越した先がオール電化マンション、つまり「電気」系の調理文化圏に変わったのです。

IHクッキングヒーターに変わって得たものも多いのですが、失ったものも大きい。
最大の喪失は「中華鍋」でした。

それまで我が家が調理全般に愛用していた中華鍋は、嫁入り道具としてやってきたいわゆる「振り鍋」と言われる持ち手付きのもの。ある意味、その鍋がないと我が家の食は立ち行かないのでは?とさえ思える存在なのでした。
炒めてよし、揚げてよし、茹でてよし、蒸してよし、燻してよしのまさに万能選手。この鍋とカネさえあれば何でも作れるぜ、みたいな全能感あふれる鍋でございました。
特に形状的に「吹きこぼれない(にくい)」ので、パスタやうどん、そばなどを茹でる際には本当に重宝したものでした。

そして失ったもう一つが「土鍋」文化です。
土鍋にも我が家的には2種類あり、一つはいわゆる「鍋」。闇鍋とかで使うあの鍋です。そしてもう一つが「焼き芋用土鍋」でした。
こういうヤツです。我が家で使っていたのは市販品ではないので違うモノですが、基本はこういうものです。検索すると色々と種類はありますね。

同じガス調理台(のバーナー)と同じ土鍋を使うことにより、我が家は安定した「ねっとり系焼き芋」を量産できる体制を整えていたわけですが、引っ越しにより同時に2つのものを失ったわけです。

引っ越しの際、荷造りをするわけですが、今回の引っ越しでは「要らないものと要るもの」の判断を大胆に行いました。
その仕分け作業により、長年使い込んできた「焼き芋用土鍋」は「廃棄」と判断されました。
IHクッキングヒーターですからね。
「イワタニのカセットフーで使えたのでは?」と思い至ったのは廃棄したあとでしたっけ。^^;
もっとも、カセットコンロを使った場合、一回の焼き芋でボンベ一本近く消費する可能性がありますのでランニングコスト的にはちょっと……なので二の足を踏む感じです。

まあ、そんな感じで引っ越ししてからこっち、電気だけで焼き芋を作っております。
が、私のモットーである「かんたん・お手軽」な方式ではなかなかどうして……。
電子レンジを使った妥協策でまさに「妥協」しながらは2回のサツマイモ・シーズンが過ぎていったのです。

◎我が家には焼き芋を作らねばならないという呪いがかけられている

ここまで書くと「別にムリして焼き芋とか、つくらなくてもいいんじゃね?」と思う人もいらっしゃることでしょう。
まさにそのとおり! なのですが、我が家には焼き芋を作らなければならない事情があるのです。

それは「毎年、秋になったら自動的に?大量のサツマイモが送りつけられる」からです。
ええ、実家による食物テロの一つの手口がこの「サツマイモ絨毯爆撃」なのです。
今シーズンは「なるキン(なると金時)」、「べにはる(紅はるか)」そして「汁吸い(シルクスイート)」の3種類でございました。
個人的には「汁吸い」ことシルクスイートが最も「スイーツ」だと思います。

念の為に書き添えておきますが、数々の食物テロを敢行する我が実家は農家ではございません。
ただの年金生活ジジババなのですが、暇に任せて趣味で農作物を作ってるんですよ。でもって自分たちで食べきれない余剰品を送りつけてくるわけです。前触れなど無く。
そして私達は毎度毎度そのダンボール箱を開けて絶望するわけです。
「誰がこんなにたべるんだよぉおおおおおおお!」的な叫びとともに。
迷惑なんじゃあ!

過去最高に迷惑だったのが、干し柿。500個くらい。
抗議の電話を入れると「冷凍すれば長期保存が可能だから」って、ウチの冷蔵庫のフリーザーは干し柿専用かよ!つか、フリーザーだけでもオーバーフローだろ!
妹のところにおすそ分けしようと思ったら「いるか!ウチにも来てるわ」的なソツの無さ。
敵もさるモノ。しっかりこっちの退路は絶っているわけでして。
で、この話で突っ込むべきところは実家の両親が千個以上の干し柿を作成したという事実です。
総計1500個くらいの柿の皮を向いて、縄で連ねて軒先(かどうかは確認してないので不明ですが)に干すという作業を行ったわけです。
その時は「あんたら、マジですげえな」と思ったものでした。

ま、そんなわけで結構な量のサツマイモが毎年送りつけられるので、それを消費する必要があるのです。
サツマイモがトマトなどの生鮮野菜よりマシなのは、常温で長期間保存ができるところでしょうか。というか、サツマイモはとれたてよりしばらく(一ヶ月以上)寝かせた方が甘くなります。

消費方法ですが、サツマイモには焼き芋だけじゃなくてもちろん他の食べ方もあります。
サツマイモご飯とか、大学芋とか。
しかしながら我が家のライフスタイルはパン中心で白米の消費が極端に少ないんです。1週間で1食もないくらい。
あと大学芋って「かんたん・お手軽」じゃないですからね。
サツマイモジャムも作りますけど、スプレッド系は作っても限度というものがありますし、大した数を消費できません。
なのでやっぱり「焼き芋」なのですよ。

◎電気調理器を使った焼き芋の作り方

ええ、いろいろ試しました。

○オーブンを使う

一番確実で美味しく出来上がるのはオーブンを使うことです。一度で大量にできるのもいいところです。
しかし我が家の場合、オーブンとはイコール電子レンジなのですよ。

オーブンとして使うと、結構な時間電子レンジが使えなくなります。
そこが欠点といえば欠点ですね。
それから大量に作らないとコスト的に見合わない為、一度に大量につくるわけです。
そこがちょっと気に入らないわけですよ、私としては。
理由は「焼き立てのあつあつを食べたい」から。
つまり、食べる頃合いから逆算して作りたいわけです。
なので一度に大量より、手軽に少量で、が理想なのです。

○電子レンジを使う

こちらも色々試しました。
ネットを検索すると「電子レンジでつくる美味しい焼き芋のレシピ」なんていうのが星の数ほどヒットします。
私はサイトが見にくいクックパッドが嫌いなので検索時には「-クックパッド」を入れるのですが、それはまあさておき、反論覚悟で言わせていただけると「電子レンジでは私の求める焼き芋は作れない」という結論に達しています。

私の研究不足、経験不足はあるにせよ、去年と今年、色々試してみましたが諦めました。
今年なんて「電子レンジでかんたんにおいしい焼き芋を作る容器」みたいなものを買ってためしましたが基本的に同じで「電子レンジで作った焼き芋の味」しかしません。

まあ、みなさんもお試しあれ。
そして絶望するがいいわ。^^;
もちろん成功した人には心からの祝福を。

○魚焼きグリルを使う

我が家のIHクッキングヒーターにも魚焼きグリルがついておりました。
ちなみに我が家はデベロッパーお仕着せの標準IHクッキングヒーターなので安物です。オプションでいろんな上位機種に入れ替えることもできましたけど「とりあえず初めてのIHヒーターだから標準のを使ってみよう」ということになりました。
写真のは同じモデルの最新版。もっともマンション用のものはカタログにはない専用品のようですが……。

で、魚焼きグリルですが、こちらはIHではなく電熱ヒーターを使ったもの。
なのでむしろ焼き芋向き。

こちらは最近流行りの魚焼きグリル用の蓋付きグリルパンを使って焼く方法と、直接イモを焼く方法(直接と言ってもアルミホイールなどは使う)で試しました。
グリルパン方式の方がムラがなく仕上がるのですが、いかんせんイモのサイズが限られます。
ちょっと太いと蓋が浮き上がっちゃうんですよね。

直接方式はサイズの制約が緩和されます。
が。
直接放り込んで焼く、という乱暴な方法がとれません。
やってもいいのですがかなりムラになり、ムダが生じます。
なので一つ一つ湿らせたキッチンペーパーとアルミホイルで包んだりするわけです。あ、アルミホイルだけでもいいんですがイモによって含有水分量が違うのでキッチンペーパー使うほうが歩留まりが高いんです。
でも「いちいち」そういう下準備をするのが面倒なんですよね。キッチンペーパーとアルミホイールを消費するのもなんかちょっとムダ感があるし。

というわけで、私が次に考えたのが……。

◎IHヒーターと鋳鉄鍋で焼き芋を作ろう!

というナイスアイディア。
なんというか、これを思いついた時は自分を責めましたね。
「なんで引っ越しをした時、最初に思いつかなかったのか」と。
まあ、思いついても引っ越し当初のメンタル的に「モノを増やしたくない」モードに入っていると思われるので即却下した気はします。

○ダッチオーブンを使ってみよう

で、IHヒーターで使える鋳鉄の鍋で検索して真っ先に目に止まったのが「ダッジオーブン」でした。
ダッジオーブンというとアウトドア、キャンプで使う鍋みたいなイメージですが、中にはIH対応のものも結構あります。
アウトドアギアは大好きですし、ダッジオーブンはなんというか見た目、佇まいにぐっときます。
「よし、IHクッキングヒーター時代の焼き芋器はダッチオーブンに決まり」そう考えた私は色々と物色を始めました。

○ダッチオーブンにも色々ある

ダッチオーブンといっても色んな種類があります。
まずは素材です。
素材は大きく分けると3種類。

・鋳鉄
・黒皮鉄板
・ステンレス

これ以外にもダクタイルなんてのもありますが今回は無視します。

・鋳鉄製

ダッチオーブンというと、私などは鋳鉄製をイメージしてしまいます。ですが調べてみると鋳鉄製は相当にめんどくさいヤツのようです。
最初に使う時点から手間がかかります。「シーズニング」と言われる、いわゆる下準備が必要だそうで。

使ったあとも面倒です。
「温度差でヒビ割れするから熱いうちに水を入れるな」とか、「シーズニングがダメになるから洗剤は使うな」とか、「コゲがこびりついていても金属タワシでこするのはご法度」とか、もうどうしろと?
まだありますよ。
「洗ったら火にかけて完全に乾かせ」、「保管は新聞しか専用のバッグで」とか、「保管する時にはちゃんと油をなじませとけ」とか、「油は植物油だぞ」、とか(まあ、それは普通だけど)。
もう「どんだけ?」ですわ。
加えて「それがダッチオーブンの楽しみ方」ですって。
マゾなの?
ねえ、鋳鉄ダッチオーブン使っている人ってマゾなの?

冗談はともかくキャンプによく行くという人ならいいのでしょうが、常識的に考えても私のような「お家で焼き芋を焼く」事が目的のライトでスチャラカなユーザー向きではありませんね。
ちなみに「南部鉄器」はこの鋳鉄製です。

・黒皮鉄板

黒皮鉄板製ダッチオーブンってのは、要するに1枚の鉄板をダッチオーブンの形にプレスして作った鍋です。
なので鋳鉄製と違いシーズニングは基本的気にしなくていいでしょうし、少々ぶつけたり落としたりしても割れませんし、使用後すぐに水を入れてもヒビなんて入りません。コゲてもたっぷり洗剤を使って金属タワシで思いっきりガシガシと洗えるすし、「しきたり」にとらわれることがありません。

もっとも必要ないとはいえ、最初のワックス?取りのかんたんなシーズニングはするひつようがあるでしょうし、保管時に油は引いておけばいいでしょう。
とはいえそんなの普通の鉄フライパンと同じで常識の範囲内です。
黒皮鉄板製は信仰心が低い(無い?)私向きと言えるでしょう。

・ステンレス製

ステンレス製になると、まず「シーズニング」という言葉を知る必要がなくなります。
もう知ってしまった人にはご愁傷さまとしか言いようがありませんが、実行に移す必要がないという点ではメリットでしょう。

あと、基本的に錆びません。なので「油を引いて保管」とかの手間も不要。
そしてズボラな私にぴったりなのが「料理を入れたまま放置してもオッケー」なこと。
何がオッケーなのかアレですけど、入れっぱなしにして冷蔵庫に突っ込んだりしても大丈夫という意味です。錆びませんからね。

○ダッチオーブンはステンレス製に限る!

というわけで、どう考えても私に合っているのはステンレス製のダッチオーブンです。
ですが、大きな欠点が一つだけあることがわかりました。
それは……「値段が高い」です。
メーカーやモデルによりますが、ざっと言って同じサイズの鋳鉄製の5倍以上。黒皮鉄板製の2.5倍以上します。
ここをどう考えるか、ですね。

◎伏兵登場「その手があったか」

とはいえ「空焚きとかになるのでIHだとエラーが出るかも」などという情報をもらったりしていると、ポチる寸前だった私にブレーキが掛かってしまいました。

そんな話をMeWe上で垂れ流している中、MeWeユーザーのAkira Aprilさんから「同じIHユーザーだけど、試しに耐熱ホーロー鍋で焼き芋焼いてみたら成功したよ」という情報をいただきました。

あ、耐熱ホーロー鍋か。
それなら私も持ってる。IH対応モノです。
空焚きで傷んだらアレなので試そうとも思っていなかったのです。
もちろん同じ空焚きなのでエラーが出る可能性もあるね、なんて言ってたら、その日の帰りにサツマイモを買って早速試してくれたのでした。
結果、エラーは出ず。

Akira Aprilさんが使った耐熱ホーロー鍋はストウブというフランスのメーカーの製品。

私が持っているのは同じフランスのルクルーゼというメーカーの製品です。
コンセプトが同じ鍋なのでストウブと同じように使える可能性が高いわけです。

◎IHクッキングヒーターとルクルーゼで焼き芋を作ってみた

Akira Aprilさんの情報に勇気を得た私は帰宅途中のスーパーで早速サツマイモ(なる金ことなると金時)を購入。帰宅すると早速ルクルーゼを取り出して焼き芋づくりに挑戦してみました。

やり方はまずはシンプルに、
1.クッキングシートを敷く(焦げ付き対策)
2.洗ったイモを入れる
3.焼く
以上です。

最初なので火(火?)加減や時間は手探りですが、Akira Aprilさんの実験結果?を参考に、自分なりにアレンジして試してみました。

中火の強火で3分(まずは鍋全体を温める)。
その後弱火で45分(結果)
予熱で20分

最初は30分で串を刺して様子を見て、15分延長した感じです。

結果はこれ。
エラーも出ずに仕上げることができました。


目指していた「ねっとり」には程遠いのですが、100点満点で40点くらいの出来です。
ちなみに電子レンジで作った焼き芋(焼き芋とはいえないかもしれませんが)は、5点です。100点満点で。^^;

というわけで第一報。
シーズンが終わってしまった(投下されたサツマイモは消化済み)ので、頻繁にはできませんが、温度や時間など色々試してベストを探って行きたいと思います。

ダッチオーブンを買うまでもなくイケそうな予感。
ありがとうございました、Akira Aprilさん。(^o^)

Natsumi Amagase

【文書作成の以来、歓迎です】 口は悪いが愛はある? モノ好き(「物好き」ではない)のフツーのサラリーマン。 主にデジタルガジェット、時たま家電ネタが中心です。最近はややもすると自転車ネタに流れる場合も。 お問合せ先:natsumi%mono-ludens.com ※%を@に変えて送付してください

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