(初出:2011/06/15)
この世界には、買ってはいけないものが少なくとも二つある。
一つは怪しい壺。
もう一つがSIGMA SD1である。
これからSD1の事を壺の武藤さんと呼ぶ事にしよう。
今こうして居ても、心が折れそうです。
普段は信仰心の欠片すら無い私ですら、これはもう神に縋るしかありません。
そうだ!
壺でも買えば御利益が!!(・∀・)
いやいやいやいや!
このまま死んでなるものか。
なんとか立ち上がり、上を向き、拳を固めて叫ばねば!
「SIGMAの馬鹿やろー!」
「なんとかしやがれー!」
そう。
武藤さんを壺化させないない為には、不具合をSIGMAにぶつける必要があります。
ユーザーが従順なブタに成り下がっていいはずがないわけで。
等倍映像を見てラリって居る時に耳元で
「決まった時の画質は素晴らしい物があります」
なんて社長にささやかれても、
「そうですね。素晴らしいです」
と恍惚のうちに答えてはアカンのです。
短剣で太ももを刺してでも正気を取り戻し「そんな事より、貴様に聞きたい事がある!」
そう突っ込まないとダメなんです。
だからいい加減飽きてきて「もうどうでもいいかな~~」な気分をふりほどき、今日も突っ込む関西人気質。
そんなこんなで太ももを血だらけの「さよなら、ヤン・ウェンリー」状態で今回お送りするのが、CFの話。
CFですよ、CF!
ついに!
CF!
とまあ、ここまでの前振りで終わろうかと思った今日この頃ですが、忘れないうちに武藤さんとCFの仲についてこっそり備忘録をまとめておく事にします。
武藤さんのハードウェアにまつわるクリティカルな欠点は、CF(だけ)対応というところ。
他社フラグシップのマネをしたかったんでしょうね。
SAマウント自体がどこかのマネですから、真似はもう、SIGMAにとってはDNAみたいなものなのでしょうね。
頭が下がります。
CFを歓迎する人も居るとは思うのですが、不歓迎(どんな日本語や?)な人がいる事も忘れないで欲しいと思います。
特にモデルチェンジの変遷でCFからSDに変えたところなのに、またCFにしたという迷走ぶりには呆れます。
「速度を重視したら、現時点ではCFしかない」
という言い訳を錦の御旗にしてSD不歓迎派の私を切り捨てようとしているのでしょうが、そうは問屋が卸しません。
ならば私はこう言わざるを得ないでしょう。
「だったらまともにそのCFを使わせろ」
と。
そう。
武藤さんとCFの仲はぜんぜん良くないんです。
具体的には
CFに色目を使い、盛んに秋波を送る武藤さん。
でも、CFは武藤さんなどアウトオブ眼中(死語?)。
フェロモン垂れ流しの武藤さんを見てもどこ吹く風。
というか、嫌がっている。
という状況なんです!
……具体的ですね、とっても。
紙面も尽きてきましたので今日はこの辺で。
と行きたいところですが、Webサイトに紙面や誌面の限界という概念がない事が災いし、続くのであった。
今回、武藤さんをお迎えするに当たりCFを3枚購入しました。
全部32GBです。
が。
フト思い立った私は我が家のガラクタ入れをひっくり返してみました。
撲滅したはずのCFが残っていれば、テーブルフォト程度ならそれを使おうかと思ったわけです。
32GBのCFを使ってもいいんですが、そこはそれ、貧乏性というヤツですよ。
で。
ありましたありました。
ほとんどはCFスロット付きのDSLRと共に譲ったりしたんですが、撲滅運動から逃れたどうしようもない? CFが数枚。
512MBとか。(゚_゚;)
SD1だと10枚も撮れませんがな。
あとは1GBとか4GBとか、おっ、16GBも!! どこか知らない怪しげなブランドだ!!
これはいい。
グルメな武藤さんにぴったりじゃないか。うぇっへっへ。
というワケで16GBのCFをスロットイン。
「カードがエラーです」
む。
まあ、ガラクタ入れに入れてたからね(違うと思う)。
フォーマット、と。
「カードが異常です」
えええ?
※注:エラーメッセージは私のねつ造で、実際には似たような言葉が液晶画面に表示されているのだとご想像下さい。
そうです。
ここのブログを読むには広い心と豊富なイマジネーションが必要なのです。
しかもよく見るとずーっとアクセスランプが点滅しっぱなし。
何してるのか不明だけど、ずっとアクセスを続けている。
そんなに気に入らないのか?
もしくはCFに対してアプローチをし続けているのか?
積極的なのはいいが、しつこいと嫌われるぞ、武藤さん!
結局電源スイッチを切っても点滅が終わらないのでバッテリを外して入れ直すという荒技というかよくある手段で対処。
めげずにもう一回フォーマット。
お。
今度は点滅終了。
よし、撮るぞ。
とりあえずはシャッター半押し。
またもやメッセージが。
「CFが異常だって言ってんだろ!?」
マジ?
気を取り直してこんどは4GBのCFを入れる。
フォーマット。
「だーかーらー(以下同文)」
なんでやねん?
こうなったら1GBのCFでも試す(とことん発掘CFで試そうとする私)。
同じ。
点滅し続け現象こそなかったんですが、全部エラーを吐きます。
面白いのは、フォーマットは普通に出来てしまう事。
その後撮影に入ろうとしたり、再生ボタンを押すと
「異常!」
と出る。
うぬぬ。
ガラクタを馬鹿にしやがってー! 武藤さんのアホー!
と言いたいところですが、沈着冷静な私はここで妙案を思いつきました。
「買った32GBを使おう」
そうです。最初から正攻法? で責めれば良かったのです。
さっそくパッケージを開梱して3枚のCFを一気に取り出し、CFスロットへ。
ちなみにCFスロット、昔のNikonぽく背面から見て手前がCFの裏側になります。
人間の感覚に反する入れ方ですが、このロジックは要するにCFカードの爪を引っかける側が手前にあるから採用された方式です。
万が一プッシュボタンでカードがリリース出来なかった場合、爪で引っかけて抜きやすいようにとのメーカーの親心です。
でも、排出ボタンが壊れる事はまずなかったのかどうなのか知りませんが、後期(勝手に後期と決めている)は表を見ながら差し込むタイプが主流になったと記憶しております。
「裏」を生きていたNikonも表の世界にあこがれて改心したはず……。
なのにSIGMAは裏向けです。
何もかもが二十世紀という感じですね、武藤さん!
いつまでもレトロな武藤さんに感心しているわけにもいきませんから、さっそく32GBの新品CFを差し込んで
スイッチオン。
チェインジ!
ではなく、
フォーマット!
OK
シャッター半押し。
「カードが異常やで」
∑( ̄皿 ̄;;
orz
「ごめん、カノナール(誰やねん?) 姉ちゃん、もう心が折れそう」
これはもう、最終回か?
鬱展開か?
誰しもそう思った時だった。(え?)
私には奥の手があった。
「こうなれば最終手段を使うしかあるまい」
そう。
「Macでフォーマットしてみよう」
逆、つまりパソコンでフォーマットしたものはデジカメではエラーが出てダメでデジカメでフォーマットした方がいい、というパターンも多々ありますが、PCでOKの場合もあります。
そこで早速Macで読み込んでみると……
CFの名前が全部文字化けしてて意味不明です。
中を見ると意味不明なファイルがいくつも作成されています。
うーん、まさにエラー。
というか、これ全部武藤さんの仕業なんじゃ?
これって自分のおならの匂いを嗅いで卒倒しているみたいなものじゃないのかなあ、とビロウな事を思いつつ、フォーマット。
そして武藤さんに戻し、シャッター半押し。
「お」
エラーなし。
試しに再生ボタンを押す。
エラーなし。
シャッター押す。
ポション。
終了。
その後試しに武藤さん本体でフォーマット。
するとフォーマット後もエラーを吐かずにとりあえず普通に使用可能になりました。
このあたり一体どうなっているのか不明ですが、旅行なんかに持ち出すのにものすごい勇気が要りますねえ。
別システムを予備に持っていかないと安心できないシステム。
言い換えるなら旅先でダメになっても「ああ、やっぱり」と思えるシステム。
転ばぬ先の杖という言葉を思い起こさせてくれるマシン。それが武藤さん。
いつもボケーっと適当に機材を持ち出していたよ。
緊張感を思い出させてくれてありがとう、そしてありがとう、武藤さん!
じゃあ、すっかり長くなっちゃったけどそういうわけで。
え?
CFのテスト?
いや、もういいじゃん。
使えるだけで充分じゃなイカ?