(初出:2010/05/14)
(E-P2/CARL ZEISS FLEKTOGON 35mm f2.4)
いや、まだ要るんだけど、早くそうなればいいな、と思います。
何で私は「レフ」が嫌いなのか?
待てど暮らせどSD15が一向に出ないから?
いやいやいや。
ミラーレスのレンズ交換式カメラを使った後で一眼レフに持ち替えるといつも思う事があります。
「これ、ピント、本当に合ってるんだろうか?」
実は私が「レフ」が要らないと思うのはこの一点。
「位相差AF」を使った一眼レフのピントの甘さ。
もちろん「俺のカメラはいつでも何処でもどんなときでもジャスピンだぜ」という人も居ると思うし、そもそも今のコントラストAFでは撮れない被写体が多すぎるので完全な置き換えなんてまだまだ無理だってこともわかってます。
だから「一眼レフ撲滅委員会」の前途は多難なわけですね、はい。
でも、私のようなユーザーは、「レフ」系カメラが絶対に要るシーンなんてあんまりない。
スローな被写体をスローなテンポで撮っているから、なんだけど。
ただし、そんな私でも唯一「レフじゃないと」と思うのが、ペット撮り。
我が家の「猫のエサ」ことハムスター子(♀)を撮る時は「ええい、やっぱD700でないとやってられないぜっ!」と言う事になるくらい。
実のところ、私はけっこう運のいい方で、今までは「レフ」を使っても、結構ジャスピン生活を送ってこれていました。
でも、SD14を再導入してからこっち、どうも雲行きが怪しくなってきたんです。
正直に言って、近接のAFの精度が全然ダメなんです、SD14。
メーカーに調整してもらってこれだから、シグマのカメラ自体がダメなんだとは思いますが、位相差AFを使っている一眼レフって、結局近接とかマクロとかに構造的に向いてないと思います。
なので、最近は一眼レフでもミラーアップしてライブビューを使ったコントラストAFで撮ったり、もちろんダメな場合はMFで手動フォーカスブラケット撮影をします。ズラして数打ちゃ当たる、という古典的な作戦ですね。
そもそも外光をミラーで反射して、さらにその一部を頂戴した所でAFとか、ショボくない? みたいに思えてしまう。
そもそも像を捕らえるところでAFするのが一番正確でしょ? とシロウトは考えるわけで。
あとはそう、ミラーのショックもいただけない。
それだけでブレる。
「そんなおそれがある時はミラーアップしましょう」とか言うんでしょうけど、構造的欠陥をユーザーに補助させるな、と言いたいです。
そう言えばフォーカルプレーンシャッターも悪だ、とか言い出したらきりが無い(こっちはレフがなくてもあるカメラは多いし)けれど、そろそろ「一眼レフ」の終焉が見えてきたように思います。
レフ機に引導を渡したのはμ4/3というわけではなくて、しばらくはまだまだ一眼レフじゃないとダメなシーンが多いはず。
でも、技術の進歩は「レフ」を早晩過去の遺物にすると確信しました。そのμ4/3をずっと使ってみて。
思い出して欲しいのですが、ほんの数年前まで
「まだまだフィルムだよ。デジタルなんてあと10年とか20年かかるだろうね」
なんて言っていた人が多かったんです。
けれど、たぶんそう言っていた人の多くの予想を遙かに超えて、写真、いやカメラはデジタルになってしまった。
「何を言ってるんだ。まだまだフィルムの方が高画質だぞ。そもそも写真としての味や深みが……」
といのは今回の論点ではなくて、機械の変遷の話ですから。
つまり、フィルムの次に駆逐されるのは「レフ」系カメラだという事だと思います。
複雑なミラーアップダウン構造とか、もう限界だし、カシオの連写機を見ていたら、シャッターチャージとか機械を噛ませる限り、もう限界だと思う。
ミラー室の存在は、物理的な問題でコンパクトネスにも不利なのは議論の余地がないはず。
つまり、もう「要らない子」なんじゃないだろうか。
ノスタルジーや「使い心地」「味」などの問題で相当時間、一眼レフは生き残ると思う。この先も。
でも、たぶんもう求められていない。
いや、私だって「レフ」を求めていた訳じゃない。
レンズが交換出来て、高機能・高性能・高画質であれば、それでいいわけで。
同じ結果が得られるなら、機構はシンプルな方がクレバーでスマートなのは言うまでもないわけで。
とまあ、SD14のAF精度の低さに、せっかくの70mmマクロが使い物にならないいらだちから、一気にこんな駄文を書いちゃいました。
あ、写真の新型17-70mm。なんか画質がユルクなった気がするのは、文字通り気のせいかなあ……。
ボディが二回りもブタっとしちゃったのもどうかなあ。
手ぶれ補正はけっこう利くけど、ピントがビシっと合ってないとそもそも意味がないよね。
(E-P2/CARL ZEISS FLEKTOGON 35mm f2.4)