やっはろー(‘ω’)ノ
いや、ちょっと違いますね。
「次のクルマ」ではなく「次のクルマの方向性」を、そして「考える」「探りを入れる」みたいな雰囲気のアレ?です。
なので「予習」みたいな?
なんだかんだ言ってますけど「次のクルマ」だって「あ、欲しい!」と感じたクルマを買っちゃう気はしております。
なんというかちょっとだけジャンキー入ってる私のような極ライトなクルマ好きレベル以上のクルマ好きってやっぱりパッションやエモーションやインパルス、加えてレベレーションなんかでクルマを買ったりするわけですよ。
……ですよね?
そうやって決まったクルマに「それらしい理屈」という名の正当化理論武装を纏わせた上で自分の迷いに蓋をし、外的要因(家族とか……家族とか……家族ですよ)にはフレーバーテキストを添えた資料を片手に黒いハイネックを着て自信満々なプレゼンテーションを敢行し「愛車」の実現化に向けて行動するのがパターンではないでしょうか。
とはいえ。
とはいえ、です。
「まだその時」が来ていない、つまり「ほ、欲しい!」と思えるクルマがない、そして「決定済みの次のクルマ」が納車すらされていないこの段階において「次のクルマ」を考えるなら、必要なのは指針、そう方向性です。
2シーターのロードスターなのか、ラングラーのルビコンなのか、はたまたDEFENDERミニ……じゃなかったDELICA ミニなのか。ドライビングプレジャーをひたすら追い求めるのかユーティリティはまだまだ外せないのか……そんな感じでいくつかのドーントレイルを辿ってみるのはアタリマエではないでしょうか。
そう、まずはやっぱりベクトルの向きを深堀する必要があると思うんですよね。
何言っているのかわからなくなってきましたのでまとめてみましょう。
私には2つのドーントレイルが見えています。
それは次の2つ。
・まだ乗っていない「乗りたいクルマ」を追い求める
・ダウンサイジング
わかりにくいですけど私の中では結局この2つの選択肢で悩むことになると思っています。
これは「私がまだ乗ったことがないクルマ」全てが対象になる、という意味ではなく、もう少し狭義の意味です。
具体例としては「V8(またはV10、V12)エンジンのクルマに乗りたい」「ラダーフレームのクルマに乗りたい」「フランス車に乗りたい」「イタリア車に乗りたい」「水平対向エンジンのクルマに乗りたい」「RRのクルマに乗りたい」みたいなヤツです。
なお今のところ「EV(FCVなど含む広義の)に乗りたい」という欲望は皆無です。理由は「そのうちEVばっかりになるだろうから」環境が整ってEVがアタリマエになった時代に入ってから考えることになるとおもいます。
DEFENDERはこの「欲望」の一つをつぶしてくれる存在でした。それは「ディーゼルエンジンのクルマに乗りたい」というもの。
上に挙げた項目のうち欲望順でソートすると「V8」が最上位でしょう。
RRはICEだとポルシェ911シリーズしかないのですがEV時代になったら出てくるかもしれませんね。
いや、EVの場合はエンジン=モーターと考えるのは早計ですね。
FFとかミドシップとかの概念はそもそも重量物=エンジンだっただけでEV時代にはエンジンに該当するのはバッテリーになりますね。モーターはエンジン車でいうところのデフ的な存在かも。
あー、でもそうなるとEVだとRRは出ないですね。重量配分的にミドシップになっちゃう。
となるとRRを求めると911か、中古のビートルが現実的……なのか?
ラダーフレームはスズキのジムニーかランクルか、はたまたGクラスか。
ランクル250とかGクラスは重量的に駐車場が使えないので現実的なのはジムニー系、まあ私の好みだとジムニーじゃなくてジムニー シエラでしょうけど、あのストイックな装備と動力性能に耐えられる自信がありませんのでたぶん買うとしてもセカンドカーということになりそうです。
イタリア車はいろいろと選択肢が多いので狙いは定まらない感じですがフランス車はエンジン車で4WDを出してくれないとなかなか選びにくい。フランスって自社ブランドに4WDを製造することを禁じる法律でも持っているんですかね?
「2WDでどこまでいけるかってのが楽しいんじゃないか」的なM気質の国民性のたまものでしょうか。
水平対向はスバルとポルシェ。
911だと水平対向+RRの両方が満たされるので大変お得(?)なのですがアゴをするようなクルマには乗りたくないんですよね。911ダカールなんかが理想なんですけどロードカーなのにラリーカーをリスペクト氏過ぎているスパルタンな内装・装備を見ると角のコンビニに行く気が失せます。
なので現実的にはスバルに目が……いかないのはデザイン。最近発売されたストロングハイブリッドも悪くないとは思ったんですが2.5リッターもある大排気量エンジンがパフォーマンスじゃなくてミラーサイクルなんつー効率重視の方向を向いちゃってて時代の要請とはいえ食指が全く動かないというか所有欲が反応しないんですよね。
特にデザイン……。なんでボコボコと角を出したり折り目をつけたがるのか理解に苦しみます。といってもあのデザインがいいんだ、スバルファンの好みを具現化しているんだといわれたら私などの外様……いや部外者にはもう何も言うことはないんですけど。
でも外野だからこそ言わせてもらいたい。
「デザイナー、チェンジで」
もしくはデザインはLAND ROVERに外注してくれたら個人的には熱狂的なスバルファンになりそうなんですけど。
縦置きだし水平対向だしとエンジンやメカニズム的には以前から本当に興味津々なクルマなんですけどね。
ということで消去法的にもV8が1位かなと。
そうなると……それを積むクルマは自動的にEセグメントになっちゃいますね。VWのT-CROSSあたりにポルシェのV8を積んでくれると「いい感じのSUV」になるんですけど……。
なるのか?
V8=Eセグ以上=でかい、重い、ついでに(値段が)高い
この等式が成り立つ限り、現実的なのはやはり「次」はこちら、つまりダウンサイジングへの道筋。
DEFENDERに乗ればEセグメント(全長5m)と我が家の行動パターンとの相性がわかります。しばらく乗り込んだうえで「Eセグ、全然オッケーじゃん」となったら「次、もう一回Eセグ、いっとく?」ってな感じで調子に乗ってしまう可能性はありますが、それでも、いくらハイテク武装された最先端のクルマであったとしても、生体センサーが年々衰えてくる人間側の問題も考慮するとDEFENDERの「次」はちょっと、いやかなり真剣にダウンサイジングを考える必要がある気がします。
ではダウンサイジングする事のメリットとデメリットを「私」というフィルターを通して考えてみましょう。
まずはデメリット。
・V8が積めない
・エンジンが縦置きじゃない
・FF(ベース)である
・用意されていない快適装備がある
……。
ん?実はたいしたハードルはない?
V8はまあ「無茶言うな」でしょうけど、縦置きだとスバルから選べってことになりますね。
なのでこっちも妥協するしか。
そもそもAWDが大前提なのでエンジンが縦置きじゃなくてもいいならFFベースだろうがもはやどうでもいい気がしてきました。
あとは快適装備。
いろんな快適装備、便利装備、ハイテク装備なんていうのはコストがかけられるD及びEセグ向け。
DまたはEセグ以上だと重さ的なコストもかけられます。
エンジンのダウンサイジングが進むBセグ以下の場合「軽さ」が動力性能に直結しますから重い装備は検討もされないでしょうね。
とはいえ安全に直結するADAS系なんかはもはや軽自動車でもほぼフル装備だったりしますよね。
じゃあ私が欲しい装備って何? そしてその装備は本当に必要なのか、単なる贅沢装備としてあればいいなと思っているレベルのものなのか、になるのかな。
絶対に必要な装備、これは「ついてなければ絶対買わない」と言い切れる装備になりますね。アタリマエですが。
「タイヤ」だなとかいうボケはなしにしてもはや常識的に考えて普通についているだろう装備以外のもので真剣に考えると、ACC、つまりアダプティブ・クルーズ・コントロールでしょうね。
でもこれももうKセグ(軽自動車)でも常識装備になりつつありますから、ついていないクルマを探す方が難しいかも。
次はメモリ機能付きの電動パワーシート。
これはダブルドライバーである我が家のただ一台のクルマとして絶対外せません。
贅沢装備に入れられるかもしれませんが、もはやメモリー機能がないクルマなんてそれこそ買う気は一切ありません。
例外は同居人専用もしくはほぼ専用のセカンドカーを購入する場合ですね。もっとも今のところ考えてはいませんが。
あとは360度のアラウンドビュー。
もうすっかりこれに慣れた私はもはや狂信者。これなしにビタ1cmバックしたくありません。ええ、堕落と笑わば笑え、でございますわ、おーっほっほ。……DEFENDERのセンターモニターが突然ブラックアウトとかしないことを願います。いやマジで。お願いしますよ、LAND ROVERさん、いやさスロヴァキアのDEFENDER工場のオジサンやオバサン達……もといお姉さん方!
そうなるとあとは「無ければ絶対買わない」とまではいかない装備ばかりであることに気づかされます。
例えばシートヒーター、例えばシートベンチレーション。
例えばステアリングヒーター、例えばアダプティブオートヘッドライト。
例えばガラスサンルーフ、例えばデジタルルームミラー。
例えばヘッドアップディスプレイ、例えば4:2:4分割のリアシート。
あ、大事な必須項目を忘れてました。
「出来のいいシート」
もっともこれは実際に長時間乗ってみないとわからないので購入前に確認できる可能性は低いですね。相性なんかもたぶんあるでしょうし。
輸入車を買うとシートに関しては外れに当たる(外れなのか当たりなのか……)確率は低いので保険として考えると輸入車が無難なんですよね。
我が家としては一日に数百キロはアタリマエに走るようなグランドツーリングカーとして運用するわけで、それに耐えられるシートを切望したいわけです。
その点で今まで購入してきた輸入車はすべて及第点でした。言い換えると国産車を買うのはちょっと勇気がいるんですよね。未知なんで。
国産車に乗ってた時は車のシートってこんなもんだろうと思っていたので特に疑問や不満なんかなかったんですよね……。でも最初の輸入車、VW GOLF 3に乗った時に「ああ、今まで私が乗って来た日本車のシートってガラクタだったんだな」と悟った次第。
そんな感じで最新の国産車のシートの出来具合に興味を持った私は「(日本人が)みんな大好き」なLEXUSに乗ってみようと考えました。
唐突ですな。(^^;)
それはさておきLEXUSだったら何がいいかなーなんていろいろ考えた結果、ターゲットはLBXにしました。いや「ダウンサイジング」だったらLBXしかないじゃん。(^^;
正直に言っちゃうと素のLBXは「私的利便性」にマッチしている「ダウンサイジング」なSUVで理想的なのですが、横置きだし3気筒だしいわゆるストロングハイブリッド車なので滅びゆくICE車を味わいたい私としては全く興味はないんですけど最近ホットヴァージョンのMORIZO RRというグレードがラインナップされたもよう。つまりストロングハイブリッドではないLBXが出た、と。
「横置き」「3気筒」なれどそれが「魔改造された特別版」とくれば話は別。パワートレインのディメンションが持つ(個人的な好みの観点から見た)ネガをパワーという暴力で叩き伏せてくれる感じです。
ちなみに、
LBXとは「LEXUSのBセグメントのクロスオーバー」の略。
MORIZOとは超高額報酬を受け取っている超目だちたがりの超会長の超カーレーシングネーム。
RRとは「Rookie Racing」の略です。
クルマの名前に自分の名前を冠すとか、いよいよ王様感が出てきましたねぇ、あの人。
ひねくれた私的にはエンツォ・コンプレックス、コーリン・コンプレックス、ついでにフェルナンド・コンプレックス臭が鼻についていけませんや。(^^;
なのでもはやRookieでもなんでもないあの御方のファンじゃないので個人的には名前に対してはそこはかとない拒否感が体にまつわりつくのを否めません。
KIKKORO RRだったら「センスいいな!」とか思っちゃうんですけど。
行ってきましたLEXUS店。
いやあ、実によく調教された接客に久しぶりに感銘を受けました。
この感動?は初めてヤナセを訪れた時以来です。
もっともあの時のヤナセ的な接客と今のLEXUSのそれはかなり違います。
私の拙い文章で説明するのは難しいのですが、ヤナセは「個」が文字通り「個性」を持ちつつもそのレベルが高く、その個がいい意味で強い営業やサービス担当を店全体で綺麗に引き立てるような雰囲気がありました。
一方今回私が体験したLEXUSはというと、入れ物(店の設備や機能など)のクオリティレベルが私が知るどの輸入車ディーラーとも比較にならないくらい高く、演技指導が行き届いた営業や受付などのスタッフ全体が店というステージで与えられた役割をきちんとこなしているという感じでしょうか。
例えるならヤナセは野外音楽堂で指揮者を兼ねたソリストと機知にとんだコンサートマスター率いる小ぢんまりした名オーケストラが奏でるコンチェルト。
対してLEXUSはシンフォニーホールで姿は見えないが確かにそこに存在する強面の指揮者が率いる管弦楽団が奏でるシンフォニー……というところでしょうか?
いやまあ……何を語っているんだか。(^^;
接客で唯一いただけなかったのはこの私に対して残価設定ローンを強力にアピールしてきたこと。私って頭が悪い人間だと思われたのでしょうね。
アタマが悪いのは当たっているがな、どちくしょー(; ・`д・´)
というわけで「へえ、LEXUSってこういう感じなのか。すごいなあ」というのが第一印象でございました。
で、乗ってきましたLBX MORIZO RR。
いやあ、久しぶりに「やり過ぎ感」漂う「ホットハッチ」を味わいましたよ。
グダグダ書く前に簡単な感想を。
「これは是非欲しい」
感想じゃなくて物欲度評価でしたね。(^^;
ディーラーの近くを少し走っただけですけど、それでもそれは実に面白楽しい時間でした。
何が楽しいってやっぱりパワートレインが持つ動力性能でしょう。
試乗したのはATというか私はAT以外に興味がないので望むところのトランスミッションでございましたが、このエンジンパワーを間断なく楽しみたいならMTでは無理。ATをチョイスするべきでしょうね。どうしても自分でシフトレバーをグリグリかき回したいという「理屈じゃないんだよ、クラッチ踏んでオレ様がチョイスしたギアで走りたいんだよ」的なMT派はほっといて、長い加速を楽しむためならマジでATを選ばないともったいないです。人力でクラッチ踏んでレバー動かしている場合じゃないと思います。スポーツATとしては出色の出来なんじゃないでしょうか?
聞けば0-100km/h加速は達人が操るMTと凡人がベタ踏みするATは実は同タイムで、5.2秒なんだとか。
おー、5.2秒か!
それは速いね!
DEFENDER V8と同じタイムじゃーん。
もっともMORIZO RRは絶対的なタイムがどうのこうのというより体感的な「ものすごく速い」感がハンパないです。
「ここでぜひスポーツモードで踏んじゃってください、Sボタン押しますからね!」
「無職なので現金一括でしか買いません」と最初に欠かされたアンケートにもちゃんと書いたのにも関わらず残クレの利点を延々と語る系の爽やか系営業氏がこちらの返事も聞かずにそういってスポーツモードに入れて煽るもんだから言われるままにごくごく短時間、制限速度の60km/h少し手前までガスペダルをベタ踏みしてみたんですが、もうね「めちゃくちゃ早いッスね」としか言いようがありませんでした。
たぶんMORIZO RRが「おらおらおらおらー」感が強いからでしょう。
具体的には「いろいろ騒々しい」から。
スポーツモードに入れたとたん、ただ流しているだけですら煩いエンジン音が体感5倍くらいにアップ。
それもそのはずでスピーカーから大音量でエンジン音を流してるんですから。最近の欧州車に多い演出ですけど個人的には「頭、おかしいんじゃないの」って思います。
好きな音楽なら音量をアップしたいと思うかもしれませんが、がさつなエンジン音を大きくしても「嫌な音」が大きくなるだけなのでぶっちゃけ「やかましくて不快」です。
「いい音でしょう?」とどうやら普段から「イケイケどんどん系運転」をするのであろうお若い営業氏はご機嫌なのですがもうお若くない私は「この音、消せませんか?」と尋ねました。
すると「あ、消せますよ」とモニターで設定を開いて最大になっていた音量を下げてくれましたが大・中・小は選べても消すことはできない模様。消せないとは知らなかった様子。きっと「消す」なんて選択肢を考えたこともなかったのでしょうね。LEXUSって老人相手の商売しているんだと思ってましたけど、違うのかな?
基本的に3気筒のエンジン音って「いい音ダナー」とうっとりする系のサウンドじゃないですね、わかってたけど。
でも音質にこだわりがなく、とりあえずエンジン音が大きいと気分が上がる系の人には一定の評価がなされるのではないでしょうか。
とはいえこの無駄にやかましいエンジン音に何の意味があるのかと問われると「大きな意味がある」と答えざるを得ません。この音が「速さ」を演出してくれるのは確かです。
私なんて喧し怖くて制限速度の60km/hまで我慢できませんでした。
速さを演出するのは音だけではありません。
乗り心地……というかサスペンションセッティングもまた速さを演出する為の重要な脇役となります。
私が60km/hまでガスペダルをベタ踏みできずに途中でコースティングに日和ったのはサスペンションの特性も原因です。
一言で片づけると「リアが跳ねる(気がする)」からです。
それでもフロントは接地感がしっかりあるので硬派なスポーツカーとしてみればただ締め上げているだけではなくむしろ頑張ってしなやか方向に振っている感じすらするのですが、リアがなんか……こう、まっすぐ走ってても路面が荒れてると「ハネまくってるんじゃね?」疑惑に苛まれるんです。ンなわけないんですが、バンバン跳ねて車体が宙に浮いてるんじゃ?的な接地感のなさです。
AWDなのできちんと接地した上で路面にパワーを伝達しているのは間違いないのでしょうが、感覚的にはピョンピョンした感じが否めません。
ひょっとしたら試乗車のタイヤの空気圧が前輪は指定より低くて後輪が高すぎになっていたのかもしれませんが、はっきり言って「全体的に硬め、後輪は特に突き上げが激しい」という印象です。
ちなみにこれはフツーに流しているほうがより「そう感じ」ます。フル加速中は跳ねる感、流している時はガンガン感(何それ?)が気になるといった感じ。
走る・曲がる・止まるというヴィークルダイナミズムのうち、今回の試乗はすべて市街地だったので「曲がる」についてはほとんど学習できませんでした。
強いていうならば「普通」です。少なくとも交差点を曲がるたびに「おおっ」と感動するようなフィーリングは持ち合わせていません。
私が誇る?生体センサーをフル稼働させ無理やり一般的なクルマとの差を絞り出すと……ステアリングの切り始めのゲインが少し高い……気がしました?速度が上がるとそれがより感じる気が……しました?
ワインディングとかでムチを入れたらはっきりするのでしょうが、舵を入れた瞬間に鼻先が敏感に反応し始める(反応する、ではない)……タイプじゃないでしょうか。
これは横置きエンジンをスポーティに調教する場合によくある手法のような気がします。
まあわかったようなわからないようなことを述べましたが「曲がる」については情報不足でした。
次は「止まる」ですが、これも普通……ですかね。特にいいとは思いませんが悪いわけではありません。
比較対象がMacan GTSのタングステン・カーバイド・ブレーキなので、私にとってたぶんほとんどのSUVは「普通」以下だと思います。
DEFENDERに乗り換えるまでこの感覚はリセットされないと思われます。
なのでMORIZO RRのブレーキの利き具合についてはあまり参考になる評価はできない感じです。
スポーツカーとしてはそんな感じのMORIZO RRですが、LBXとしての機能も忘れてはいけません。
ここでいうLBXとしての機能とは素のLBXではなくあくまでもLBX MORIZO RRとしての室内の居心地であったり座り心地であったり、つまりはBセグSUVの「ハコ」として見た場合はどうなのかというお話です。
まずは問題の?シートですが第一印象は「いい感じ」です。
見た目は車格に似合わぬ豪華さがあり、ドアを開くたびに「ああ、俺いいクルマ買ったよな」という満足感に浸るには十分以上のクオリティがあると思います。
色にもよるでしょうけど造形に気を使っている点をとってもMacan GTSの仕事場感ある佇まいとは対極にあるんじゃないでしょうかね。
座り心地も悪くありません。妙に柔らかかったり沈み込んだり、逆に硬すぎたりするのが日本車のシートのイメージですが、これは欧州車だといわれたら「そうですよね」と言ってしまうことでしょう。
なのでシートはいいんじゃないでしょうか。
上述した通り、そもそもクルマのシートってやつは長距離、つまり長時間走ってみないとわからないのでこの程度で勘弁してください。
次にいわゆるドライバビリティについて。
総じて「硬い」つまりクルージングを快適に過ごせるクルマとはちょっと言いにくいのですが、それ以外にも気になった点があります。
ブレーキホールド状態から発進する際に今一つマナーが悪くてスムーズな発進は苦手な方だと感じました。ガクっとまではいきませんがカクっという引っかかりが外れる感がするんです。これも比較対象にするクルマによって変わってくるのでしょうが鼻先にLEXUSのエンブレムを張り付けるのならこの辺りはもう少しブラッシュアップしてほしいところです。
これはゴーストップの度に味わう部分なので地味ですが重要な点だと思います。
もっともこういう部分は気になる人とそうでない人がいますので気にならないなら大丈夫だと思われます。
あとは「気になった」というわけではないのですが……。
クルマから下りてハッチバックを開いてラゲッジを見渡した時に夢から覚めてしまったんですよ。
「ヤリス(クロス)じゃん」
リアシートから前はLEXUSの魔法がかかっているのですが、その結界がラゲッジまで及んでいないんです。リアも外装、特にダミーじゃないマフラーカッターはいい感じです。
いや、全然問題ないと思うんですよ。ラゲッジをどう演出するってんだよ?みたいに言い返されると答えようがないのですが「世界観」が及んでいないのは確かだと思うんです。
言い換えるとキャビンの世界観は充分に満足できるものだということです。
とまあこんな感じです。
いろいろネガっぽい言い回しありますが、運転していてすこぶるつきに楽しいクルマなのは確かです。
少なくとも私は試乗後に「これは欲しいな」と本気で思いました。
ただし「次のクルマ」ダウンサイジングヴァージョンとして候補になるかというと「否」としかいいようがありません。
理由は「グランドツーリングに向いているとは思えない」からです。
乗り心地と騒音でかなり疲れてしまうと思います。
そうですね、例えば福井の心友に会いにいくくらいならギリOKだと思いますが、加賀温泉まで足を延ばそうと考えたら乗りたくありません。
とまあこんな感じ。
つまり片道200km未満、ただし1泊は必須……くらいなら使い物になる感じ。
つまりセカンドライフの楽しみとしてそれ以上のドライブを想定している私には残念ながら向いていないクルマなのです。
高級車と謳っていながらシートベンチレーションすらないのも残念ポイントです。
結論:「おもちゃ」としてなら欲しい
「セカンドカー」としてなら……と書けないのが辛いところです。
我が家が「セカンドカー」を持つとしたらそれは同居人ファーストなクルマになるからです。そしてそれは決してスポーツ走行に特化したクルマではなく、おそらく実用性を兼ね備えたプロムナードカー、後席があるカブリオレとかになるでしょう。もしくは親の介護用として完全に実用性だけを重視したスライドドアを備えた低床小型車に。
耳が遠くなっているのでMORIZO RRでも文句は言われないと思いますが乗り心地の悪さでムリ目ですねえ。
じゃあ「サードカー」としてなら欲しいかというと、別に私、いまさらワインディングをヒャッホーとか言って飛ばしたいとは思わないんですよね。あと40年、いや30年若かったら……。
年齢を重ねクルマを楽しみつくしつつある今では流しているだけで「ああ、いいクルマだなあ」と思えるクルマに乗っていたいと思っちゃうんですよ。
あとは高速道路。80km/hくらいのクルージングが好きな私としてはその間リラックスしていい音で音楽を楽しめたら言うことなし、です。
あ、ということはやっぱり今はまだ私にはダウンサイジングの方向は難しいお年頃なのかもしれません。
あ。
そうだ。
今気づきましたが。
LBX MORIZO RRってデザインがぜんぜん好みじゃなかったや。(^^;
まあMacan GTSもデザインはぜんぜん好みじゃなかったけど衝動買い的に買っちゃったということはこの歳になると「見た目」だけじゃ惚れないってことですかねえ。
再結論:あと30年若かったら買っていたかもしれない
あ。
そうだ。
今気づきましたが。
30年前って、私かなりの面食いでした。つまり「見た目」で妥協できないお年頃。
最終結論:私とは縁がないクルマだった
あ。
そうだ。
この際ですから念のために同居人に聞いてみましょう。
「DEFENDERがでかすぎて運転するのにビビる、ってなってもう一台クルマを買うことになったとしてLBX MORIZO RRなんてどう?」
「断る!」
同居人はLBX MORIZO RRがどうというよりLEXUSのあのスピンドルグリルが「生理的にムリ」なんだそうです。
究極の結論:そもそも我が家はLEXUS車とは縁がなかった
あ。
そうだ。
値段のことを忘れてました。
営業氏といろいろ話ながらコンフィギュレーションをいじって見積もりを出してもらったんですけど、車両本体価格は720万円でした。
シンプルな結論:720万円も出すなら、GOLF R買うわ
うーん。
いいクルマだと思うんですけどね。
お後がよろしいようで。m(__)m