にゃんぱす~(#^.^#)
英語でかくとtime domain。
直訳すると「時間領域」。
意味不明な単語ですな。
ちなみにどうでもいい話ですが「絶対領域」は英語でabsolute area。
果たして英語圏のオタクたちに通じるのは「zettai ryouiki」なのか「absolute area」なのか……。
ちょっと気になりますね。
それはさておき、タイムドメインです。
善良な生活を送っている一般市民の皆様におかれましては聞き覚えのない単語かもしれませんが、オーディオを趣味にしている「耳はいいが頭はおかしい」あるいは「耳もいいけど頭は普通」または「耳は悪いけど音にはうるさい」もしくは「耳も頭も悪いが音にはうるさい」連中の多くのは「ああ、あれか」と眉をしかめる単語かもしれません。あるいは「ああ、アレね」とニヤリとするとか……。
私は「耳も頭も悪いが音にはうるさい」に加え「金はないがな」というカテゴリに属しておりますが、「ああ、アレね……」とそわそわする派でございます。
そう。タイムドメインとはオーディオ趣味における、主にスピーカーに関する宗教の一派です(理論ともいいます)。
ここでは「タイムドメイン」と言ってますが、正確には「タイムドメイン・スピーカー」の話だと思ってください。
で、そのタイムドメイン教会本部のwebサイトには教義書がございますので、興味がある方はご覧ください。
はっきり言って頭が悪い私は、この教義を読んでもさっぱりわかりません。
とはいえ無い脳みそに活を入れてなんとか自分が理解できるように言語化してみると……。
「スピーカーは空中に浮かんでいる状態が一番音がいい」ということを言っているではないかと考えております。
また、教義には次のようなことも書かれています(超訳)
「(スピーカーユニットを)箱に閉じ込めて鳴らすなんて言語道断!」
「反響とはすなわち堕落と読む」
「振動は悪魔の囁きである」
「原音、原音、原音こそ至上、いやすべてである!」
以上がタイムドメイン・スピーカー教の考え方なのです。
これらの教義だけを見るとかなりの過激派に属するわけですが、実のところピューリタンは少なく、在家で活動されている方の方が多いです。
また信徒に対する縛りなどもあまりない為、門戸は広く開かれているともいえるでしょう。
ぶっちゃけ、多くのユーザー(?)は「タイムドメイン? ええ、一応たしなんではいますが……」というスタンスであろうというのが私の理解です。
こういってはなんですが、胡散臭いです。
そして胡散臭いものほど「面白そう」って感じてしまうわけですよ、オーディオ趣味ってやつは!(^-^;
そんなわけで、以前からずっと気になっていたのですよ、タイムドメン・スピーカーってやつを!
オリジナルというか、「タイムドメイン・スピーカー」というとまずはこれの事を指すといっていいでしょう。
その名も「yosii 9(今はmark2)」です。
残念ながら宙には浮いてませんが……。
とくと御覧じろ。
ええ、当然です。
耳は腐っているかもしれませんが、私もオーディオファンの端くれですから、「新しい理論のスピーカー」なんて言われたらそれだけで食指がピクピク、いやビクビク、もとい「ビクンビクン」と動く、いや蠢くのを止めることはできません。
ぶっちゃけて言うと「ずっと体験してみたいと思ってました」です。
私の場合「体験」=「購入」です。
でも、ちょっと……いえ、私ごとき庶民からすると、この壺……じゃなくてスピーカー、猛烈に高いんですよ。
ペアで税込み275,000円……。
27,500円だったらとっくに買ってたんですけどね。
もちろん普通のスピーカーでもこれくらいの値段のモノは履いて捨てるほどあります。
むしろ普通のスピーカーの方が高いものが多いです。
言い換えると「普通のスピーカー」界(界?)の場合、種類が多すぎて普通の人はどれを買ったらいい音がするのかがさっぱりわからないわけですが、それに比べるとタイムドメイン・スピーカー界(界?)の場合、「とりあえずyosii 9かっとけば間違いない」と言える(のか?)ので、マトは絞りやすいですね。
もちろん、yosii 9以外にもタイムドメイン・スピーカーは売ってますので、「身の丈に合った」物を買うという選択肢もあります。
これなんかはニアフィールドのPCスピーカーというジャンルではありますが、比較的手を出しやすいお値段です。
私の場合はアンプ内蔵のいわゆるアクティブ・スピーカーにはあまり興味がないので、「Ceramic華 TC-1」2本セットで税込121,000円というのが選択肢としてあります。
まあ、それでもちょっと手を出せませんが。
本山であるタイムドメイン以外からもスピーカーは出ています。
例えば、イクリプスのTD307MK2。
例えば、BauXar Marty101。
こういうのも。
まあ、どれもアクティブですが。
そんなこんなで「興味はあるけどカネはない」状態の私にとってのタイムドメイン・スピーカーについては「機会があったら」という距離感のものでした。
しかし、少し前に見つけてしまったのですよ。
「それってタイムドメイン・スピーカーだよね?」というスピーカーを自作している人のサイトを。
その時私は反射的に決心しました。
「余っているスピーカーユニットもあるし、是非試してみよう」と。
で、とはいえ行動は起こさずだらだらと時が過ぎていったのでした。
理由は「いつでも作れる」からです。
あと「特に今(スピーカーを)必要としていない」からでもあります。
ええ、私の視聴環境って、一応完結しちゃってるんですよね。
駄耳の私は今の機材ですでに「あー、なんていい音だ」って満足しちゃってるんです。
廉価な機材ではありませんが、別に高価な機材でもありません。スピーカーなんてエンクロージャーは自作ですからね。
オーディオ趣味がない人にとってもう少しわかりやすく説明するなら「普通の人の感覚だとそれなりに高額な製品群ながら、マニアからは安いセットですねと言われるレベルの機材」……といったところでしょう。(^-^;
こんな感じです。
細くて背が高いバスレフスピーカーがテレビやビデオ視聴用で、写真に写っていないAVアンプにつながっています。
外側のバックロードホーンの方は写真に写っているアンプ類につながっていて、音楽鑑賞用です。
最近は帰宅後に数十分、このオーディオセットから流れるFF14の楽曲にどっぷり浸るのが密かな楽しみなのです。
おっと、話が脇道にそれてしまいました。
私はどちらかというとバックロードホーン宗に帰依しており、タイムドメイン教ではない、という事をいいたかったのであります。
ただ、バックロードホーン宗ではありますが、音が良ければ形式は問いません。というか色々と適材適所でしょ、という証明のためにバスレフスピーカーも使ってますよアピールでした。(^-^;
そう、自作したんですよ、ついに。
「作ろう」と思い立った私は、まずこれを買いました。
そして次にこれ。
実はどちらもタイムドメイン・スピーカーのパーツです。(^-^;
「よしなし事」とはすなわち、タイムドメイン・スピーカーの制作だったのです。
いや、マジで「よしなし事」つまりどうでもいい系の作業なんですけどね。
制作は実に簡単です。
1.カーペットを丸める(左右併せて二枚)
2.丸めたカーペットを花台に置く
3.丸めたカーペットの中心にスピーカーユニットを置く
これだけ。
何の固定もしません。それぞれ「置いただけ」です。
しいて言えばカーペットがばらけない様に止めてはいます。
なんというか、自作というのもはばかられるような作業ですね。
むしろ陳列作業?
なお使ったのは死蔵中のフォステクスの8㎝のフルレンジ・スピーカー、FE83Enです。去年、つまり2019年にFE83NVという後継モデルにバトンタッチしましたので、旧型といった方がいいかもしれません。
とりあえずこのスピーカーのフランジが引っかかる大きさの空洞を確保してカーペットは丸めておきます。
花台の上に置くのは、筒状の空間を床でふさがない為です。
というわけで、早速聞いてみましたが、試聴の感想は別記事にて。(^-^;